瀧下和之 The 軸と屏風展



PCが回復しましたので、拙ブログを再開します。また、おつきあい下さい。
シブヤ西武のB館8階美術画廊で9/7まで行われている‘瀧下和之 個展 The軸と屏風展’を8/26の初日に見た。作家の名前も作品もこれまでまったく縁がないのに、初日に出かけたのは町田久美が特集されていた‘アートトップ7月号’に紹介されていた屏風や掛け軸にとても惹きつけられたから。
そして、もうひとつ面白いものがここに載っていた。それはこれからの画業を‘螺旋状にステップアップ’するというポンチ絵。‘2012年、37歳、画集刊行’といったことが45歳まで書かれている。これはMy螺旋式読書法とまったく同じ発想。‘世の中には同じことを考える人がいるものだ!’とにわかにこの現代アーティストに親しみを覚えた。
作品は全部で20数点。これらをみてすぐ頭に浮かんだのが村上豊の戯画‘新・義経物語’(06/10/17)。中でも200%目を楽しませてくれたのが上の‘風神雷神図屏風’(二曲一双)。お値段も一番高い。宗達の‘風神雷神’が現代アーティストの手にかかると、こんな色鮮やかでユーモラスな作品になるのかという感じ。この絵で即、瀧下和之のファンになった。風神雷神の絵にはもう一点、富士山と組み合わせた‘冨嶽風神雷神図’がある。
真ん中の‘龍虎図’にも魅せられた。画面中央の虎を真正面に向かせ、後ろの龍を横のシルエット風に描く構成がなかなかいい。画面の大半を占める背景の赤がそれほど強烈に感じられないのは上下に‘風神雷神’にもみられる白と薄青のまじったふわふわした色面をもってきているからだろう。
瀧下は9年も‘桃太郎シリーズ’を描いているらしく、その数は500にもなるという。思わずニヤニヤしてしまうのが下の‘桃太郎図ノ四百伍捨伍 鬼ヶ島で鬼退治’。鬼の親子5人が目の覚めるような赤、緑、青、黄色で描かれている。筆運びのぎこちなさをよしとして、瀧下はあえて左手で描き続けているそうだ。
なるほど、それで、鬼の動きが漫画チックで生き生きしているのか!ほかには絵とおもしろい題名がよくマッチしている‘メシはまだか’、‘鬼に金棒’、‘ユキヤコンコ’、‘アラレヤコンコ’に足がとまった。
これに続くのが最近作の‘鳥獣戯画シリーズ’。存在感たっぷりの‘梟’とか猿が綱引きをし、ウサギが審判役をつとめている‘つなひきワッショイ’を熱心に見た。これから期待のもてそうな作家に遭遇したのはなにかの縁かもしれない。また、いつか、まとまったかたちで作品をみれればいいのだが。
なお、この個展は東京のあと、松坂屋名古屋店でも11/5~11/11に開催される。
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