2019.04.13

久しぶりの‘千住博展’!

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  ‘高野山金剛峰寺奉納襖絵 断崖図’(部分 2018年)

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  ‘高野山金剛峰寺奉納襖絵 瀧図’(部分 2018年)

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  ‘龍神Ⅰ(上)、龍神Ⅱ(下)’(2014年 軽井沢千住博美)

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  ‘四季瀧図(冬)’(1999年 軽井沢千住博美)

横浜そごうで開かれている‘千住博展’をみてきた。会期は明日14日まで、
すべりこみセーフだった。過去に2回くらい千住博の回顧展をみたが、関心
の的はいつも‘瀧図’、今回の目玉は昨年完成し高野山金剛峰寺に奉納され
る襖絵。‘茶の間’に‘断崖図’、‘囲炉裏の間’に‘瀧図’が夫々飾られることになっ
ている。

‘断崖図’は崖の部分だけをみるとひびや割れ目がとてもリアルに描かれて
いるので一瞬写真かなと思ってしまう。この断崖に覆いかぶさるように木々
が白く漂う霞のなかを下のほうに角度をつけてのびていく。深い山中でしか
出くわさない幽玄的な世界がここにある。

一方、お得意の‘瀧図’はいつものように小さなしぶきをとばし湯気が湧き立
つような繊細きわまる幾筋もの水がどこまでも横に広がる滝となって神秘的
に流れ落ちている。何作も仕上げている瀧図だが、どれも滝の形にはヴァリ
エーションの変化があり、この奉納‘瀧図’もすばらしい出来映え、息を呑ん
でみていた。千住の瀧図はある種のアクション・ペインテイング、もとに
ある好みの滝のイメージが高野山金剛峰寺の霊気を吹きこまれ見事に変奏
した。これまでとはちがったフォルムがある新鮮な瀧図に驚くばかり。

軽井沢にある千住博美はまだ縁がない。だから、‘龍神’と‘四季瀧図’とは
幸運なめぐり逢いだった。会場では青く輝く‘龍神’にテンションが一気に上
がった。2015年のヴェネツィアビエンナーㇾに出品され話題になったこ
とがよくわかる。そして、‘四季瀧図’では季節ごとに変わる滝の表情を深く
味わった。

 

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2018.12.13

何度見ても心を打たれる‘東山魁夷展’!

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Img_0001     ‘唐招提寺御影堂障壁画 濤声’(1975年 唐招提寺)

Img_0003      ‘フィヨルド’(部分 1963年 兵庫県公館)

Img_0002     ‘白夜光’(1965年 東近美)

Img_0004    ‘緑響く’(1982年 長野県信濃美 東山魁夷館)

パソコンがダウンしたため展覧会の会期中にアップできなかった‘東山魁夷展’(10/24~12/3)は10年ぶりに国立新美で開かれた。

大きな東山魁夷展に遭遇するのは今回が4度目。近代の日本画家で回顧展が何度も開かれるのは横山大観と東山魁夷。二人とも生涯つきあっていくことを決めている画家なので見逃さずに出かけてきた。前回の東山魁夷展は東近美、今度は国立新美。出品作は定番のものがずらっと並んでいるが、今回の目玉は唐招提寺御影堂の障壁画を再現展示し全部(1975年の一期と1980年の二期)みせていること。

オール障壁画のなかで一番惹かれているのが‘濤声’、描くのが大変難しい波をこれほどリアルに詩情性豊かに表現できるのだから東山魁夷の画業は神業的な高みに達している。TV東京の‘美の巨人たち’で2回にわたって障壁画を取り上げていたが、つくづくスゴイ画家だなと思う。

今年は5月に北欧を旅行したので‘フィヨルド’に熱く反応した。ノルウエーのソグネフィヨルドをクルーズしたとき、ガイドさんがこの絵に描かれた場所が‘サーグ滝(のこぎり滝)’であることを教えてくれた。東山魁夷とこの滝の迫力と美しさを共有できたことを喜んでいる。

フィンランドのクオピオの湖と森林を東山は2枚描いている。出品されている‘白夜光’と回顧展ではみたことがない泉屋博古館分館蔵の‘スオミ’。この2枚と国立劇場にある‘雪原譜’に魅了され続けている。同じ光景がどこまでも広がる静かで神秘的な北欧の大自然、また現地でみているような錯覚にとらわれる。

誰れもが知っている‘緑響く’は鏡のような湖面に映りこむ木々の風景が完璧に美しい。そして、そのひんやりとした自然のなかにとけ込む白い馬。ノルウエーで湖にできた鏡面対称風景をたくさんみたので、この絵がぐっと身近なものになった。

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2018.10.05

気になる‘横山操展~アトリエより~’!

Img_0002     スケッチブック‘溶鉱炉’(多摩美大)

Img_0003     未完の‘富士’(多摩美大)

Img     ‘白梅図屏風’(1963年 福井県美)      

Img_0001     ‘茜’(1973年 多摩美大)

近代日本画でお気に入りの画家は大半回顧展を体験してきたが、運がなくてまだ残っている画家もいる。横山操(1920~1973)もその一人。現在、三鷹市美術ギャラリーで開かれている‘横山操~アトリエより~’(8/4~10/14)をみてきた。ギャラリーは三鷹駅(南口)前からすぐのCORAL5階にある。

展覧会の情報はだいぶ前からインプットされていたが、出かけるかどうか迷っていた。背中を押してくれたのは1ヵ月くらい前の日曜美術館、もう何年もみていないアートシーンをチャンネルを変えないでそのままにしていたら横山操展が最初にとりあげられた。そこに驚きの作品があった。光琳の定番名画を引用した‘紅白梅図屏風’、ええー、横山操がこんな装飾的な絵を描いていたの!すぐ三鷹に行くことを決めた。

1963年に制作された二つの屏風は福井県美の所蔵。ともに破損された状態で発見され、‘紅梅図屏風’のほうは一部が上から下まで欠落している。見ごたえのある紅白梅図で流石、横山操という感じ。黒く深い作品だけでなくはっとするような華やかな絵も描いてみせる。才能があるから何でも描ける。仲の良かった加山又造(1927~2004)が昭和の琳派といわれるすばらしい作品を描いたから、横山も琳派をやってみるかとなったのかもしれない。

もう一点、みたかったのが同じ題名で何点も描いた‘茜’、横山は1971年脳卒中で倒れ大事な右手が使えなくなるが絵を描きたい一心で懸命にリハビリにはげみ左手でこの絵を描いた。本当にスゴイ画家。描いた年に亡くなったことを思うと感慨深い。

また、スケッチブック‘溶鉱炉’やアトリエに残されていたイーゼルにかかっていた未完の‘富士’や三十代の作品‘舞妓’なども長くみていた。

1999年から2000年にかけて東近美と新潟県近美で行われた横山操展は運悪く横浜を離れていたので見逃した。それから20年近く経った。もし、どこかの美術館で回顧展をやってくれるとすぐ駆けつけるのだが、期待したいのは大きな作品を展示できる国立新美とアゲイン東京近美。願いが叶うだろうか。

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2018.08.02

納涼アート! 花火

Img     NHK‘大迫力!長岡の大花火スペシャルライブ’より

Img_0002     山下清の‘長岡の花火’(1950年)

Img_0001     加藤栄三の‘流離の灯’(1971年 山種美)

先週だったかBSフジで中継していた新潟県の花火大会をちょっと長めにみたが、今日はNHKがあの有名な長岡の花火をライブで流していた。民放BSやテレビ東京が夏になると定番番組として全国に名の知れた花火大会にスポットをあてているのに対し、NHKがこれまで花火を生で放送したのは記憶がない。

それがどういう風のふきまわしか今年は1時間15分、ライブで長岡の花火をとりあげた。ひとつ々タイトルのついた花火がどんどん打ち上げられるのをうっとりしながらみていた。だが、中間はほかの番組をみていたので興味があった‘ナイアガラ’は見逃した。残念!

花火大会は相撲と似たところがある。一発上がると次が上がるまですこし間がある。だから、料理を食べたりお酒を飲んだりしながら花火をみるのは楽しいかもしれない。旅行会社は‘長岡花火ツアー’を用意していると思うが、桟敷席みたいなところで食事をしながら花火をみるのだろうか、もしそうなら一度参加してみたい気がする。

花火の絵は浮世絵にはいっぱいあるのに明治以降になると近代日本画でも洋画でもあまり描かれない。これまでみたのは2点のみ。あの山下清(1922~1971)の代表作‘長岡の花火’と岐阜出身の日本画家加藤栄三(1906~1972)が亡くなる1年前に描いた‘流離の灯’。数が少ない分、この2枚は強く記憶されている。

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2018.07.25

納涼アート! 近代日本画

Img     小野竹喬の‘奥入瀬の渓流’(1951年 東京都現美)

Img_0001     川合玉堂の‘清湍釣魚’(1949年 水野美)

Img_0002     川端龍子の‘保津川下り’(1959年 大田区立龍子記念館)

Img_0003     東山魁夷の‘緑響く’(1982年 長野県信濃美東山魁夷館)

10年くらい前、青森の奥入瀬渓流へ行き生涯の思い出になった。以来、旅好きの人には奥入瀬の魅力を熱く語ってきた。今年のように猛暑が続くと奥入瀬渓流に瞬間移動し一日中いたくなる。

元来山歩きよりは海をみていたい方なのだが、奥入瀬渓流は別扱い。こういう涼しさを200%感じられるところが日本には沢山あるだろうが、日頃の習慣というものに縛られて未だに山に登ってみようという気がおこらない。

昔から多くの画家たちが奥入瀬渓流を描いてきたが、最も魅せられているのが小野竹喬(1889~1979)の絵。ここを訪れるずっと前からこの奥入瀬の絵に心を奪われてきたが、静かな森林のなかを川の水がほどよいリズムで流れていく光景を目の当たりにすると竹喬の絵に前にも増して入りこんでいく。

川合玉堂(1873~1957)の‘清湍釣魚’と川端龍子(1885~1966)の‘保津川下り’も涼しさを運んでくれる一枚。釣りが趣味な人は川釣り派と海釣り派とに分かれるのだろうか。玉堂が釣りを楽しんでいたかは知らないが、川釣りの絵が何点もある。この絵は気持ちがいいほど涼しくなる。

円山応挙にも保津川を描いたすばらしい絵があるが、龍子は観光客を舟に乗せた川下りを高い視点からとらえている。川下りの経験は一度もない。この川下りは今もやっているのだろうか、和歌山県?の瀞峡の川下りは興味があり機会があれば出かけてみたい。

避暑地というとすぐ思い浮かぶのが別荘がごまんとある軽井沢、そして長野県が涼しいところというイメージは実感としてではなく東山魁夷(1908~1999)の風景画によってできあがっている。だから、‘緑響く’のようなひんやりとした空気を感じる作品を夏になるとながめることにしている。

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2018.04.16

昨年に続いて‘加山又造展’!

Img_0003     ‘狐’(1940年)

Img     ‘月と縞馬’(1954年)

Img_0002     ‘冬の濤’(1958年)

Img_0001     ‘月光波濤’(部分 1979年 イセ文化基金)

恵比寿にある自動車会社SUBARUのビルで加山又造(1927~2004)の回顧展‘Re又造’(4/11~5/5)が開催されていることを‘美の巨人たち’で知ったので、大観展をみたあと寄ってみた。

場所はJR恵比寿駅東口から徒歩10分くらいで到着する。このEBIS303 イベントホールははじめて行くところでふだんはどんなことをやっているのか情報がない。ここで贔屓の加山又造の回顧展に遭遇するとはまったくの想定外。いつもの美術館の展覧会と勝手がちがうのでどうなことがおこるのかちょっと緊張した。

主催者のなかにテレビ東京が名をつらねており、企画監修は有限会社加山とある。型通りの回顧展とちがうのは原作の陶板が数多くあること。例えば華麗な作風に心を奪われる‘華扇屏風’など。そして、傑作‘春秋波濤’をもとに大きな立体のつくりものを制作し絵の中に入って楽しめるというおもしろい仕掛けもある。

そのため本物の絵は厳選して展示してあり、10点くらい。その多くはこれまでみたものだった。又造は動物や鳥をいろいろ描いている。狐、鹿、狼、駱駝、キリン、象、サイ、縞馬、馬、龍、猫、犬、鴉、鶴。今回のお楽しみは狐と縞馬と猫。

波を描くことに挑んだ又造、元来水の流れや波の変化をとらえるのは大変難しい。展示されているのは‘夏の濤’と‘冬の濤’、そしてこの絵の21年後に描いた水墨画の最高傑作‘月光波濤’。これは本当にスゴイ絵。激しい波しぶきをみるたびに加山又造は真に偉大な画家だなと思う。4/18まで飾られている。

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2018.04.13

生誕150年 横山大観展!

Img    ‘白衣観音’(1908年)

Img_0001           ‘彗星’(1912年)

Img_0003     ‘霊峰十趣・秋’(1920年 今岡美)

Img_0002     ‘海に因む十題 波騒ぐ’(1940年 霊友会妙一記念館)

竹橋の東近美ではじまった‘生誕150年 横山大観展’(4/13~5/27)を早速みてきた。日本画家で回顧展が頻繁に行われるのが横山大観(1868~1958)と東山魁夷(1908~1999)。今年は二人そろってあり春が大観で秋に魁夷が行われる。

大観については5年前に横浜美で今村紫紅や冨田渓流らの作品を一緒に展示した共同展があったが、単独の回顧展としては10年ぶり。大観の絵は出かけた展覧会が多いので目に入った作品はかなりな数にのぼる。そのため、隣の方からは‘また行くの!?’といわれてしまうが、プラスαに期待をこめてどうしても足が向かう。

今回のお目当ては100年ぶりに見つかったという‘白衣観音、これは茨城県近美にある‘流燈’の1年前に描かれたもの。大観と春草は1903年にインドへ出かけており、その影響でインドの女性をモチーフにした作品を手がけた。

この絵同様大きな収穫だったのが初登場の‘彗星’、1910年(明治43)地球に接近したハレー彗星に大観は心を大いに揺すぶられたようだ。‘西洋画ではジョットが彗星を描いている、俺も描くぞ’、と熱が入ったのだろうか。大観、やるじゃない!展示は4/13~5/6

青が目に沁みるのが‘霊峰十趣・秋’。‘春、秋、夜、山’が並んでいるが、メナード美蔵の‘夜’以外ははじめてでてきた。3点とも個人の所蔵、毎日みられるのだから羨ましい。

出品作90点のうち美術本に載っている代表作はだいたい登場する。チラシで目を惹く‘夜桜’と‘紅葉’は後半の5/8~5/27の展示。また、重文の‘生々流転’は全期間展示、‘瀟湘八景’は4/13~4/19の出品となっている。だから、これで大観は済マークをつけたい人は2回の出動が必要かもしれない。

名作シリーズの‘海山十題’は7点出品されるが、お気に入りは‘波騒ぐ’(全期間)、勝手に決めている‘波の絵三大傑作’はこれと東山魁夷の‘唐招提寺御影堂障壁画 濤声’、加山又造の‘月光波濤’。じっとみていると岩にあたる波しぶきの音が聞こえてきた。

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2017.09.16

岡田美の日本画コレクション!

Img_0003       岡田美へのアクセス

Img_0002         伊藤若冲の‘笠に鶏図’(18世紀後半)

Img        川合玉堂の‘渓村秋晴図’(1940~50年代)

Img_0001           小林古径の‘白花小禽’(1936年)

岡田美へのアクセスについて少しばかり、HPを開けば情報は得られるが、電車を利用する場合は新宿から小田急のロマンスカーに乗ると90分で箱根湯本に着く。その後はバスで小涌園まで20分。

クルマなら東名の御殿場ICからだと国道138号線、1号線を進む。厚木ICだと箱根口IC、1号線となる。また、横浜方面からは西湘バイパス、1号線。箱根湯本から美術館までは20分くらい。段々畑のような駐車場にクルマをとめたとき、隣のナンバーをみたら静岡だった。土日はかなりの数のクルマが出入りする感じ。

入館料は以前と同じ2800円だったが、前はコーヒーを注文すると無料だった足湯が今回は条件なしで無料となっていた。特別展以外のやきもの、中国美術品、日本絵画などの所蔵品は一度みているので3階の日本画だけを楽しんだ。

足がとまった作品をいくつも紹介したいところだが、絵葉書がないものもあるのでとりあげるものは限られる。ざっとあげてみると、江戸絵画では伊藤若冲‘笠に鶏図’、久隅守景、森狙仙、酒井抱一、鈴木其一、中村芳中など、そして明治以降の日本画は横山大観、菱田春草、下村観山、川合玉堂‘渓村秋晴図’、竹内栖鳳、速水御舟、村上華岳、小林古径‘白花小禽’、前田青邨など。

今回の収穫は若冲、‘笠に鶏図’は前みたような気もするのだが。家に帰って図録をチェックしたらどれにも載ってなかったから、初見の作品かもしれない。笠と鶏という意表をつく組み合わせをおもしろがってみていた。

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2017.07.17

思わず足がとまった茜空!

Img_2     散歩の途中に遭遇した美しい茜空    

Img_0001_2     小野竹喬の‘残照’(1962年)

夕方、1時間の散歩をするのはお決まりのルーティン。このところ大股でちょっとハードに歩くのを心掛けているが、さすがに後半はしんどくなってくる。で、ペースダウンして家にむかっていたら、空の雲が淡い茜色に染まっていることに気づいた。

年に数回こんな美しい茜空に出くわす。どの季節だったかしっかり記憶しているわけではないが、秋より冬にこの光景が多いという実感がある。ところが、今日は真夏にちかい時期。だから、夏にこれほど心を打つ茜の空が出現したのが不思議でならない。

ここ数年天気や気象のことを理解しようと、自然環境を扱ったTV番組を熱心にみている。その成果が少しづつでているのは確かだが、意外に思える夏における茜空を気象学者のように説明できるところまではいってない。

こういう赤い空を見るたびに思い出す絵がある。‘茜空’の画家と呼ばれる小野竹喬(1889~1979)の風景画。いくつかある夕空の絵にみられる色は実際に現れた茜に映える空や雲の色とじつによく似ている。例えば、‘残照’は今日の美しい空と重なってくる。

BSプレミアで放送される‘体感!グレートネイチャー’の影響もあって、実現するのは容易ではないが海外にあるサプライズの絶景を自分も体感してみたいと思うようになってきている。以前なら寒いので考えられなかった‘オーロラをみるツアー’などがチラッと頭をかすめる。自然がつくりだした‘アート’をめぐる旅に気持ちがだんだん傾いていく。

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2016.10.28

近代日本美術の煌き! 2002年(平成14)

Img_0001     福王寺法林の‘ヒマラヤの朝’

Img_0002     十五代楽吉左衛門の‘焼貫黒楽茶碗’

Img     田嶋悦子の‘Cornucopia 02-Ⅵ’

世の中には日本国内や海外にある名山を踏破することを趣味にしている人が多くいる。スイスのジュネーブに若い頃住んでいたこときそれほど嶮しくないアルプスの麓をグループを組んで歩いたことがあるが、かなりしんどかった。それ以来山登りは一度もしたことがない。

現在シニアの登山愛好家はかなりの数にのぼるという。今は登山に一番いい季節かもしれない。シニア世代も週末になると日本各地で名山へ果敢にアタックしているにちがいない。あのきつい山登りをこなす体力のある人は本当に羨ましい。

‘ヒマラヤの画家’といわれた福王寺法林(1920~2012)は1974年以来30年近くヒマラヤで過酷な取材をし神の山を描いてきた。芸術家のもつ強靭な肉体と表現意欲の強さのお陰でわれわれは‘ヒマラヤの朝’を共有することができる。あたかも実際にこの絶景をみているように。

十五代楽吉左衛門(1949~)の楽茶碗に大変魅了されている。吉左衛門さんの作品はとにかく腹の底からしびれるほどカッコいい。歌舞伎の世界の市川團十郎的な存在なので、次はどんな作品がでてくるかつい期待してしまう。茶碗の形は丸いものと光悦流の腰から直線状に立ち上がるものがあるが、‘焼貫黒楽茶碗’は手の中にすっと入るような丸みのある茶碗。即興性を感じさせる釉薬の模様が心を打つ。

陶とガラスの大胆な組み合わせが目を惹く田嶋悦子(1959~)のオブジェ、、はじめてお目にかかったとき緑のガラスのパーツがお菓子のゼリービーンズにみえた。モチーフは明らかに植物、これを土とガラスで表現するという発想がおもしろい。

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