‘エヴァーラスティング ビル・エヴァンス’でもいかが!
ここ1ヶ月、タワーレコードから7月に発売された‘エヴァーラスティング ビル・エヴァンス’(2枚組)をクルマのなかで聴いている。
このCDは8月中旬、新聞の文化欄で知った。今年はジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンス(1929~1980)の没後30年にあたる。で、このベスト復刻盤がでたというわけ。タワーレコードの担当者がHMVや新星堂など9社に声をかけお奨めの曲を選んでもらい、そのなかから22曲を収録したという。
どんな曲が入っているかというと‘いつか王子様が’、‘枯葉(テイク2)’、‘ワルツ・フォー・デビイ’、‘不思議の国のアリス(テイク2)’、‘MASHのテーマ’など々。
世の中にはビル・エヴァンスにぞっこんというジャズファンが大勢おられると思う。昨年1月発売の雑誌‘一個人’の‘保存版特集 ジャズの快楽’によると、日本でもっとも売れているジャズのアルバムはビル・エヴァンスの‘ワルツ・フォー・デビイ’かヘレン・メリルの‘ヘレン・メリル・ウイズ・クリフォード・ブラウン’だそうだ。
絶大な人気を誇るビル・エヴァンスなのに、若い頃夢中になって聴いたジャズメンに入ってなく、アルバムを買って聴いたことがない。だから、22曲のなかにはどこかで聴いたような旋律だなというのもあるが、大半は‘これがレコード店で見慣れたアルバムに収録されている曲か!’という感じ。
アルバムのなかではシオン城をデザインに使った‘アット・ザ・モントルー・ジャズ・フェスティヴァル’に惹かれていたが、これからは選ばれてなかった。はじめて聴く曲はベストセレクションだけあってどれも魅力いっぱい。繊細なタッチのリリシズムあふれる演奏はホテルのバーで楽しんでいるような気分にさせてくれる。
これはビル・エヴァンスのピアノだけの力ではなく、のびやかかつ洒落た雰囲気で繰り広げられるベース、ドラムとの生き生きしたインタープレイによって生みだされたもの。こんなすばらしい演奏を知らずに過ごしていたら大きな悔いを残すところだった。
クルマのなかではしばらくの間、ビル・エヴァンスのCDがマイルス・デイビスを横に追いやることになりそう。
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