2021.12.27

追っかけ国宝仏像は最終コーナーへ!

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   国宝‘十一面観音菩薩立像’(奈良時代・8世紀 聖林寺)

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  国宝‘如意輪観音坐像’(平安時代・9世紀 観心寺)

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  国宝‘執金剛神立像’(奈良時代・8世紀中頃 東大寺法華堂)

今年は新型コロナウイルスの感染の波が何度も来たため、美術館へ出かけたの
はわずか5回しかなかった。2年もこういう低調な展覧会鑑賞が続くと本物の
美術品のことを忘れてしまいそうになる。2年前の秋、京都や大阪まで足をの
ばし‘佐竹本三十六歌仙絵展’や‘北斎展’に心を躍らせていたとき、こんな事が
起きるとは夢にも思わなかった。

6月東博に登場した国宝‘十一面観音菩薩立像’をみれたのは幸運だった。
元々は昨年披露されるはずだったのが今年に延期された。中止の可能性もあっ
たから、開幕してからすぐ出かけた。この十一面観音に強い関心をもつように
なったのはあの白洲正子(1910~1998)が大絶賛していたから。その
影響でいつか奈良の桜井市にある聖林寺を訪ねようと思っていた。機運が盛り
上がってきたとき嬉しい情報がとびこんできた。なんと東京にお出まし頂ける
とのこと。これは有難い。だから、開幕を今か々と待っていたいた。こんな
ビッグイベントをぶち壊しそうな勢いで広まったのが新型コロナウイルス。
だが、開幕が予定よりだいぶ遅れたものの感染が弱まったスキに本物と対面で
きた。本当についていた。

聖林寺の十一面観音を目のなかに入れたので次のターゲットは2つ。ひとつは
大阪の観心寺にある‘如意輪観音坐像’。公開されるのは4月の17日と18日
の2日だけであることは知っている。あとはこの日程にあわせてどう段取りす
るかである。もうひとつは東大寺法華堂の‘執金剛神立像’、こちらの開扉は
12月16日。12月はなにかと忙しいから奈良へ行くのは簡単ではないが、
なんとかしなくてはいけない。この2つをみたら国宝の仏像の追っかけは済み
マークがつけられる。元の生活スタイルが戻ったら観たい気持ちを高ぶらせ
行動したい。

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2021.06.29

国宝 聖林寺十一面観音!

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Img_20210629220601    国宝 ‘聖林寺十一面観音菩薩立像’(奈良時代・8世紀)

Img_0001_20210629220601    国宝‘十一面観音菩薩立像 光背残欠’

Img_0002_20210629220701    国宝‘地蔵菩薩立像’(平安時代・9世紀 法隆寺)

東京の新型コロナ感染者数が先週から再度増加し感染のリバウンドが明確に
なったので、23日から東博ではじまった特別展‘国宝聖林寺十一面観音
 三輪山信仰のみほとけ’(9/22まで)を25日急遽みてきた。予約してないため当日券で入館した。入館時間(9時半)の30分前に着いたのが功を奏し一番先に購入できた。わずか30分で20人くらいの人たちが後ろに並んでいた。当日券は一体何枚発売しているのだろうか。

対面を心待ちにしていた国宝の聖林寺十一面観音は本館1階5室に飾られ
ている。今年の2月に放送されたNHKの‘歴史ヒストリア’でこの奈良時代の
最高傑作の仏像の鑑賞ポイントを教えてもらったので、それを意識して前
から後ろから、そして真横から時間をかけてみた。TVでみたときは大きな
観音菩薩像という印象だったが、本物はそのイメージとは異なり横のボリ
ュームがあまりなくバランスがとてもいい長身仏像という感じ。

横からみて確認したのは前に少し傾いた姿勢、確かに垂直に立ってなくそう
なっていた。だが、仏像がこちらに迫ってくる感覚というのはあるような無
いような。聖林寺で一人でみているとそういう気分になるのだろうが、複数
の人がいて空間の密度が高まる分心の状態は散漫になる。次に視線を集中さ
せたのが頭の上につくられた十一の顔。これによりあらゆる方向にいる多く
の人びとを救うことをできる。

光背の残欠が仏像を囲むまわりの展示ブースに飾られている。馴染みのある
光背は光や炎を形ったものが多いが、この十一面観音は葉や蔓などの植物。
これは薬草を光背にして病気に苦しむ人たちを癒そうとする思いが込められ
ている。

法隆寺から国宝の‘地蔵菩薩立像’(法隆寺)が出品されているのは、この仏像
が明治時代の神仏分離の前までは大神神社の境内にあった大御輪寺にまつら
れていたから。これらの仏像が150年ぶりに再会している。念願の聖林寺
十一面観音をみれたので感激もひとしお。聖林寺に感謝!

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2021.06.05

もうすぐはじまる東博の‘国宝 聖林寺十一面観音’展!

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昨年同様、今年も美術館で計画されている展覧会は新型コロナの感染の状況
次第によって大きく振り回されている。緊急事態宣言がでると美術館自体が
休館せざるをえなくなるので鑑賞意欲がガクンとトーンダウンする。その
ため、正直なところ注目の展覧会であっても以前のようにだんだんと高まる
期待感やわくわくするような心の高揚が生じてこない。
例えば、今月の22日から東博ではじまる‘国宝 聖林寺十一面観音’展
(9月12日まで)は期待値の高い特別展だから予約をいれてもいいタ
イミングにきているが、まだ様子見モードが続いている。

奈良時代の最高傑作といわれるこの十一面観音のお話は今年2月、NHKの
‘歴史ヒストリア’でとりあげられた。仏像の誕生からはじまり、明治時代にな
り待ち受けていた廃仏毀釈の嵐のよる仏像存続の危機、アメリカ人、フェノ
ロサが政府に強く働きかけたことで実現した‘古社寺保存法’(国宝の誕生)
など多くの情報がつまった良質の美術番組だった。番組の最後にでてきたの
が聖林寺で計画されている収蔵庫の耐震性強化のための改修工事。クラウド
ファンディングにより資金の目標金額1500万円を上回る1718万円の
支援金が集まった。とてもいい話である。

奈良の桜井市にある聖林寺ではなく、東博で‘十一面観音’がみられるのだから
大勢の仏像ファンと一緒にみたいと思う反面、密になりすぎるのも怖いとい
う感情もおきる。なにかもどかしい。どのタイミングで出動するかよく思案し
たい。

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2020.03.03

ビッグニュース! 聖林寺の‘十一面観音立像’が東博に

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        国宝‘十一面観音立像’(8世紀 聖林寺)

2日前、ネットをみていたらとても嬉しい展覧会情報にぶちあたった。今年
訪問することを予定にしていた奈良桜井市にある聖林寺の国宝‘十一面観音
立像’がなんと東博で展示されるというのである。うかつにも東博の特別展を
見落としていた。会期は6/16~8/31。

まだ縁のない国宝の仏像で追っかけの第一列にあげているのは聖林寺の
‘十一面観音立像’、法華寺の‘十一面観音立像’、大阪の観心寺の‘如意輪観音
坐像’。3体のうち、聖林寺の十一面はいつ出かけてもみられるので今年は
クルマを走らせようという気になっていた。これに対し、法華寺の十一面
は春、初夏、秋の特別開扉のときしかみられず、観心寺の如意輪観音は
4/17・18とわずか2日だけの公開。そのため、訪問の日程調整が億劫
で旅行の実行計画がなかなか進まないというのが実情。

でも、念願の聖林寺の十一面をみたら気分が乗ってきて残りの2つも間をお
かずみてしまおうとなるかもしれない。そうすると国宝仏像の追っかけは
ひと段落つく。さてどうなるか。 

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2018.02.25

名宝揃いの‘仁和寺と御室派のみほとけ’展!

Img_0004     国宝‘千手観音菩薩坐像’(奈良時代 8世紀 葛井寺)

Img     国宝‘薬師如来坐像’(平安時代 1103年 仁和寺)

Img_0001     ‘馬頭観音菩薩坐像’(重文 鎌倉時代 13世紀 中山寺)

Img_0002     国宝‘宝相華迦陵頻伽蒔絵冊子箱’(平安時代 10世紀 仁和寺)

出動が遅くなったが現在東博で行われている‘仁和寺と御室派のみほとけ’(1/16~3/11)をみてきた。事前に得た情報から今回のお目当ては2/14から展示されている大阪の葛井寺(ふじいでら)にある国宝の‘千手観音菩薩坐像’一本にしぼっていた。

この最古の千手観音にはじめて会ったのは1995年奈良博で開催された‘日本仏教美術名宝展’、仏像のお宝と数々遭遇し一生忘れられない展覧会になっているが、特別大きな感銘を受けたのが葛井寺の千手観音だった。このクラスの仏像に会えるのは生涯に一度くらいと思っていたのに、運よくまたみることができた。ミューズに感謝!

いろいろある仏像のなかで千手観音の魅力は突出している。鳥の羽のようにもみえる左右から出ている手の束、数えきれないほどの手がびっしり密集するこのボリューム感に目が釘づけになる。こんな圧の強い千手観音はほかにみたことがない。こういうのをみると仏像をまた追っかけたくなる。

仁和寺にある仏像や仏画などのお宝はこれまで現地に足を運んだり展覧会でだいたいみているが、ひとつ残っていたのが檀象の国宝‘薬師如来坐像’、丹念に彫られた10cmたらずの薬師如来、国宝館で見る機会がなかったので幸運なめぐり合わせ。係員の催促をかいくぐって粘り強くみていた。

ほかの寺からも仏像がたくさん集結していたが、もっとも魅了されたのは福井の中山寺にある‘馬頭観音菩薩坐像’、怖い顔をした馬頭観音の迫力に圧倒されっぱなし。これまでみたもののなかでは最上位のランクに即登録した。

平安時代につくられた‘宝相華迦陵頻伽蒔絵冊子箱’は国宝展などが開催されるときはよく出品される定番の蒔絵。リズミカルに描かれた宝相華唐草や迦陵頻伽の文様にいつも夢中にさせられる。

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2017.09.29

慶派の傑作 勢揃い!

Img     康慶の国宝‘伝行賀坐像’(1189年 奈良・興福寺)

Img_0002  国宝‘持国天立像(左) 多聞天立像(右)’(13世紀 奈良・興福寺)

Img_0001     ‘観音菩薩立像’(重文 12~13世紀 神奈川・満願寺)

Img_0003     康弁の国宝‘龍燈鬼立像’(1215年 奈良・興福寺)

運慶の父である康慶の仏像で最も有名なのは‘法相六祖坐像’、これは興福寺南円堂にあるが、ここに入ったかどうか記憶があやふや。南円堂は5月興福寺の前を通ったときたしか工事中という案内がでていたような気がする。北円堂同様、いつも入れるわけではないのでこの祖師像にはお目にかかってないかもしれない。

いずれの像も今僧侶と対面しているようなリアルさがある。お気に入りはぎょろっとした目が印象的な立膝の‘伝行賀坐像’とえらがはり強面の面構えについひいてしまう‘伝玄賓坐像’。運慶だけでなく父親だってこんなスゴイ彫像を生み出している。

同じく南円堂にある国宝の‘四天王立像’は誰の作かはっきりとわかってないが、運慶作とも考えられているのが手の位置により体全体に動きがでている持国天像と多聞天像。顔についた分厚い肉をみて水戸黄門役で有名な東野英治郎を思い出した。

満願寺にある‘観音菩薩立像’は大きなまゆ毛とはっきりした目に強い圧を感じ、しばらくみていた。これと隣にある‘地蔵菩薩立像’は運慶派の仏師がつくったとされる。運慶の‘阿弥陀如来坐像と両脇侍立像’とくらべると顔が少しきつい感じ。

興福寺の国宝館を訪ねるたびに強く目に刻まれるのが運慶の三男、康弁が手がけた‘龍燈鬼立像’ともうひとつの邪鬼像‘天燈鬼立像’。三角パンツをはいた龍燈鬼は燈籠を頭の上にのせがっと仁王立ち。短足で太い腿、龍がまきつく首はないにひとしく大きな顔、なんともユーモラスな邪鬼像、愛すべき2体に乾杯!

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2017.09.28

最高の‘運慶展’! 静の運慶

Img_0004     国宝‘大日如来坐像’(1176年 奈良・円成寺)

Img     ‘地蔵菩薩坐像’(重文 12世紀 京都・六波羅蜜寺)

Img_0003     ‘聖観音菩薩立像’(重文 1201年 愛知・瀧山寺)

Img_0001     国宝‘無著菩薩立像’(1212年 奈良・興福寺)

画家でも彫刻家でもその名前をきくとすぐイメージする作品がある。運慶の場合、すぐ思い浮かべるのは南大門の仁王像と円成寺の‘大日如来坐像’。今年は5月奈良に行ったので久しぶりに巨大な‘金剛力士立像 阿形 吽形’に会った。修学旅行でみて以来4度目の対面だった。

一方、運慶のでデビュー作‘大日如来坐像’については、ずいぶん昔クルマで奈良観光をしたとき円成寺にも寄った。そして、2011年金沢文庫であった運慶展で再会した。この仏像で魅せられるのは目に心地いい張りのある頬。そしてパワーの放出を感じさせる胸元でむすんだ智拳印(ちけんいん)。今回はまず、この仏像との対面から運慶ワールドがはじまる。体がきりりと引き締まるような仏像である。

京都の六波羅蜜寺にある‘地蔵菩薩坐像’の見どころは衣文の流動的な彫りが幾重にも重なっているところ。地蔵さんの顔はいかにもまじめなお坊さんという感じ。また頭もよさそう。一度出かけた六波羅蜜寺と2008年にあった東博の展覧会でもお目にかかった。

仏さんの彫像で収穫だったのが愛知の瀧山寺が所蔵する‘聖観音菩薩立像’。名古屋に住んでいたときは仕事が忙しくて寺巡りをする余裕がなかったので、聖観音菩薩はかすりもしなかった。運慶の仏像のなかでは思わず見惚れてしまうほどの美しさ。この寺にはもう2体あるそうだから、クルマを走らせとけばよかった。

興福寺の北円堂に飾られている‘無著菩薩立像’、今回ライトアップの効果によってその姿を頭のてっぺんから足の先までじっくりみることができた。前にも書いたが、頭に野球帽をかぶせれば完璧にヤンキースのマー君になる。本当によく似ている。

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2017.09.27

最高の‘運慶展’! 動の運慶

Img_0002_2     国宝‘毘沙門天立像’(1186年 静岡・願成就院)

Img_0003_2     ‘不動明王立像’(重文 1189年 神奈川・浄楽寺)

Img_2      国宝‘恵光童子立像’(1197年 和歌山・金剛峯寺)

Img_0004     l国宝‘世親菩薩立像’(1212年 奈良・興福寺)

春の‘快慶展’(奈良博)に続き、秋の日本美術の展覧会の目玉‘運慶展’が東博で昨日からはじまった。会期は11/26まで。早速出かけてきた。2日目だからまだ混んでないと思ったが、10時半に入ったら予想以上に観客が集まっていた。この土日は大勢の人が足を運びそう。

過去運慶(?~1223)の彫刻をまとまったかたちでみたのは3回くらいあるが、一度にお目にかかれるのはせいぜい片手くらい。今回はそれを大きく上回る22体。最高の‘運慶展’といっていい。そのなかで一番の収穫は静岡の願成就院にある国宝‘毘沙門天立像’、これまで縁がなかったがやっとみれた。目の鋭さもさることながら弾力性のある丸ぼったい頬がこれほど主張する毘沙門天像はみたことがない。

一度みたことのある‘不動明王立像’は森の石松というか片目のジャックというか右目は半開き。じつに個性的な不動明王、背景の激しく燃え上がる火炎が明王の怒りをすさまじさを象徴している。不動明王の感情を人間臭くリアルに表現する運慶の力量に圧倒される。

どの彫刻も光をいろんな角度からあて細部までよくみえるようにしてあるが、その演出が最も効果的に思えたのが‘八大童子立像’、かつて京博で開催された‘空海展’で現存する6体と対面したが、そのときのイメージがだいぶ消えていたので、このライトアップのおかげで一体々じっくりみることができた。一番ぐっときたのは眉間にしわを寄せ思いつめたように前方をながめる‘恵光童子’。

兄の無著の人気が高すぎて世親の存在感はどうしても薄くなる。これは顔の白い部分が無著にくらべて少ないことも関係している。顔の表情はきつく意志は強そう。‘静の無著’に対して‘動の世親’という感じ。

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2017.08.14

見ごたえのある‘タイ展’!

Img_0001    ‘ナーガ上の仏陀坐像’(12世紀末~13世紀)

Img     ‘仏陀遊行像’(14~15世紀)

Img_0003     ‘ラーマ2世王作の大扉’(19世紀)

Img_0002     ‘虎や猪などが彫られ下方部分’

タイのバンコクは仕事で2回訪問したが、休みの日を利用して観光として出かけたのは定番の寺院などが主でバンコク国立博物館に寄る時間はなかった。ここでタイ仏教美術の神髄がみれることはわかっているから、このたび東博の特別展‘タイ~仏の国の輝き~’(7/4~8/27)にその傑作の数々がやって来てくれたことは本当に有り難い。

入っていきなりチラシに載っている‘ナーガ上の仏陀坐像’が現れた。すぐメインディッシュがでてくるの!という感じ。この蛇が瞑想中の仏陀を雨風から守るというモチーフはインドやアンコールワットの仏像展で目に焼きついているから、食いつきはすごくいい。これはタイの国宝であることは間違いない。声を失ってみていた。

スコータイ時代につくられた‘仏陀遊行像’も大きな収穫、腰が少しS字に曲がったやわらかい仏像の足元をみるとかかとが上がりまさに歩いている姿。こういうタイプの仏像ははじめてみたので2回ぐるぐる回りした。

そして、最後に飾ってある現在のバンコク王朝の仏教美術にサプライズが待っていた。それは高さが5.6mもある大きな扉。これは木製で金が張られており、表面に植物や動物がびっしり彫られている。ここだけは写真撮影がOK、そして解説パネルにどの部分にどの動物がいるかが示されている。

登場する動物で下方にいるのが蛙、蛇、亀、鹿、猪、虎など、ほかのところを単眼鏡を使ってじっくりみると猿や小鳥、蜘蛛や蝶、栗鼠、蜥蜴などもみつかる。

バンコクへ行ったのは25年前のこと、今は道路の交通渋滞は解消されているだろうか、この展覧会をみてまた‘微笑みの国’を旅行してみたくなった。

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2017.04.25

久しぶりの‘阿形・吽形’!

Img_0002    観光客で混雑する東大寺・南大門

Img_0003     国宝‘金剛力士立像 吽形’(1203年)

Img_0001     国宝‘東大寺法華堂日光仏立像’(8世紀中頃)

Img     国宝‘誕生釈迦仏立像’(8世紀中頃)

奈良博で‘快慶展’(4/8~6/4)を楽しんだ後、長らく見ていない南大門の‘金剛力士立像 阿形・吽形’へ行くことにした。奈良博までの道順はだいたいわかっているが、そこから先は博物館の案内でもらった‘奈良公園ウォークマップ’をみながら進んだ。

予定では南大門をみてそのまま大仏殿まで進み、そのあと5年前にオープンした東大寺ミュージアムに寄ることにしていた。だが、修学旅行の生徒たちと外国人観光客があまりに多いので大仏はやめて‘阿形・吽形’だけにし、南大門のすぐ近くにあるミュージアムへ入った。

ミュージアムの観覧料金は500円。これは中に展示されているものは国宝がずらずらと続くのでお得感がある。前に三月堂でみたのがいつだったか思い出せないほど長い時が流れたのが‘日光・月光仏立像’、顔のふっくらしたこの塑造の仏像の特徴は顔が白いこと。白く光るのは雲母の入った土で仕上げられているため。

この前にあったのがお馴染みの‘誕生釈迦仏立像’、美術品との付き合いが長くなると釈迦や仏教の話がだんだん頭のなかに入ってくる。この誕生仏のおかげで釈迦は生まれてすぐ歩いたという並みの人間とは違う特別な力をもって生まれたことを知る。さらにスゴイのが赤ん坊なのに難しい言葉もしゃべれる。7歩進んで、右手は天、左手は地を指し、‘天上天下唯我独尊’(てんじょうてんげゆいがどくそん)といったという。こりゃ参った!

修学旅行があるのはこの時期、だから、駐車場には大型バスが何台も並んでいる。京都へ近鉄で帰るとき隣の席にいた中学生は佐賀市からやって来たという。その日京都に着きまず奈良にでかけそのあと2日かけて京都の名所観光をするという。楽しくて気持ちがずっとハイになっていた修学旅行のことをかすかに思い出した。

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