尾形乾山 やきものベスト&ベスト!
‘流水文手桶水指’(18世紀 逸翁美)
光悦同様、尾形乾山(1663~1743)のやきものに魅了され続けてい
る。斬新な形のアイデアに目が点になったのが箱根の岡田美が所蔵する‘色絵
紅葉文透彫反鉢’。鮮やかな紅葉の意匠に合わせて透かしを彫ったり、縁を切
り込んだりして、形と意匠が見事に調和している。こんもりと生い茂った紅
葉の樹を反鉢の形によって表現するという発想に驚かされる。
これを鉢から向付に替えて紅葉の文様をみせているのが‘色絵龍田川図向付’。
これは五客だが、MIHO MUSEUMで十客の組物にお目にかかった。ほかの向
付では菊や百合や藤を文様にしたものがある。食がぐんと進むにちがいない。
出光美にある‘銹絵染付松波図蓋物’はいくつかみた蓋物のなかでは一番気に
入っている。外面の松林は乾山が、内面のリズミカルな金の波は兄の光琳が描いたとされる。蓋の表と裏の意匠で松と波の景色を表現するデザ
インになっている。すごくセンスのいい創作である。乾山が光琳模様を使って絵付けした‘流水文手桶水指’もいい感じ。サントリー美の‘逸翁美展’(9/16~11/8)で再会することを強く願っているが、出品されるだろうか。
この春に根津美で開催された特別展‘光琳派’に乾山の傑作‘銹絵染付金彩絵替土器皿’が展示された。この土器皿が見たくて対面の時をずっと待っていたが、なかなか姿をみせてくれなかった。望みが叶ってだいぶ時が流れたが、この意匠の琳派的で現代アートにも通じるシャープな表現が再会するたびに気分をハイにしてくれる。つい‘乾山に乾杯!’と叫びたくなる。

































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