横浜そごうのレオナール・フジタ展



横浜そごうで昨日からはじまった‘レオナール・フジタ展’(6/12~7/21)を見た。展覧会の情報を手に入れたとき、内容は昨年11月上野の森美でみたものと基本的には同じであることを電話で確認した。
最初はパスのつもりだったが、途中で藤田嗣治が日本に戻ってきたとき描いた大作がいくつか出品される(上野では展示無し)ことがわかったから、ダブりを覚悟で出動することにした。
上野であったのが全国興行パートⅠ(最後のせんだいメディアテークでの公開が6/7に終了)とすると、これは展示の構成は変えず出品作をマイナーチェンジしたパートⅡ。横浜の後、3ヶ所に巡回する。
・松坂屋美:8/1~9/13
・ベルナール・ビュフェ美:9/19~12/25
・大丸ニュージアムKOBE:2010/1/8~1/28
展示の目玉である‘構図’(上のライオンと犬)と‘闘争’(Ⅰ・Ⅱ、拙ブログ08/12/7)を再度じっくりみた。‘ライオンのいる構図’はこれで三度目の鑑賞だが、毎回感心するのは樽やライオンの木の檻にみられる木目の質感描写。筋肉質の男性や豊満な肉体をもつ裸婦が灰色の陰影をつけて彫刻的に描かれているのに対し、お得意の猫は柔らかい毛やでれっとしたポーズが猫そのもの。
お目当ての日本で描いた大作は5点ある。喫茶店‘銀座コロンバス’の天井画(6点、迎賓館蔵)のうち、今回展示されたのは‘野あそび’と‘葡萄の収穫’。3年前、東近美で行われた回顧展のときには‘母と子’、‘天使と女性’があった。もう3点は真ん中の‘野あそび’(志摩観光ホテルクラシック蔵)と‘ノルマンディーの春’(関西日仏学院)と‘優美神’(聖徳大学)。
長く見ていたのは流行の衣装を着た6人の女性と女の子を前景に大きく描いた‘野あそび’。こういう絵はなかなか見る機会がないから貴重な体験である。実は最も期待していたのは何年か前見たウッドワン蔵の‘大地’(2/3)だったが、残念ながら再会はならなかった。
下は上野の森美でもでていた‘花の洗礼’(パリ市立近代美)。三美神を思わせる長身の女性でも上から綺麗な花をまき散らしている天使でも、顔つきは皆同じ。おでこがでていて目と目の間がひろく、丸い瞳はなぜか横によっている。
この冷たいようで可愛らしい顔に惹かれている。それはそれは綺麗な花々に祝福されたら、三美神は少しは頬をゆるめてもいいはずだが、この顔で通すところがいい。日本の美を象徴的に表現する花を三美神とコラボさせて、藤田はこんな魅惑的な絵を描いた。素直に嬉しくなる。
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