2024.05.29

ミューズにとどけ追っかけ抽象彫刻・オブジェ!

Img_0001_20240529232101   カルダーの‘サーカス’(1926~31年 ホイットニー美)

Img_0002_20240529232101   イサム・ノグチの‘赤い立方体’(1968年 ニューヨーク)

Img_20240529232101   ニューマンの‘割れたオベリスク’(1969年 ロスコ・チャペル)

Img_0004_20240529232101   シーガルの‘進めー停まれ’(1976年 ホイットニー美)

Img_0003_20240529232201  ティンゲリー・サンファルの‘ストラビンスキーの噴水’(1983年 ポンピドゥー)

これまで数多くみてきた展覧会のなかにはそこに登場したアーティストとし
っかりくついていているものがある。たとえば、1991年池袋のセゾン美
(現在は無い)で開催された‘グッゲンハイム美術館名品展’ではフィラデル
フィア生まれのカルダー(1898~1976)が制作した自由に動く彫刻、
‘モビール’がたくさん飾ってあった。いろいろな動き方をするのはおもしろい
ので時間を忘れてみた。これがきっかけとなってカルダーの作品がとくにア
メリカの美術館では楽しみの一つになった。

そのためモビールは目が慣れているため、今追っかけているのはパブリックアートとカルダーの出世作となった‘サーカス’。針金でつくった人形によりサーカスの興行を表現した作品がパリの芸術家仲間に認められ、‘サーカスのカルダー’として知られるようになった。これを所蔵しているのはホイットニー美なのだが、どういうわけかこの美術館とは相性が悪く、なぜか訪問したときみたという記憶がない。間違った導線を通り見逃したのか、たまたま展示してなかったのか? 事前に必見リストに載せていたジョーンズの‘3つの旗’やオキーフの‘夏の日々’などが1点もみれず全滅だった。未だにその理由がわからない。もうひとつ狙っているシーガル(1924~2000)の‘進めー停まれ’も含めて美術館とのいい関係を構築できるか。不安は払しょくできないが、なんとかしたいという思いが強い。

NYではイサム・ノグチがつくった‘赤い立方体’への関心も高い。高層ビルの谷間に設置されたこの巨大な彫刻はわずか1点で支えられている。あまり接近するとなにかあったとき倒れないかと心配になるが、安全が担保されたパブリックアートをこの目でしかと確認したい。

佐倉にある川村記念美で知ったニューマン(1905~1970)は‘アンナの光’(現在この美術館は所蔵してない)のような赤の色面の上に垂直のジップが何本か引かれる作品を多く描いているが、オブジェも制作している。鑑賞意欲を刺激するのはロスコ・チャペル(テキサス州ヒューストン)の横につくれた池に設置されている‘割れたオベリスク’。ロスコの抽象画とこのオブジェを楽しめたら最高の気分になりそう。

パリのポンピドゥーセンターはこれまで4回訪問したが、館に入るのにいつも前のめり状態のため、美術館の広場にある奇抜な形の噴水や色彩豊かなオブジェを立ちどまってしっかりみたことがない。今はこれを制作したジャン・ティンゲリー(1925~1991)とニキ・ド・サンファル(1930~2002)の作品にも魅了されているので、次回のパリ観光では存分に楽しみたい。

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2024.05.28

ミューズにとどけ追っかけ西洋彫刻!

Img_0003_20240528230901  ‘王妃ネフェルティティの胸像’(紀元前1340年頃 ベルリン新博物館)

Img_0004_20240528230901   ‘英雄または運動選手’(紀元前5世紀 レッジオ・デイ・カラブリア考古博)

Img_0005_20240528230901   ‘キマイラ像’(紀元前380~360年頃 フィレンツェ考古博)

Img_20240528230901   ‘バルベリーニのファウヌス’(紀元前220年頃 ミュンヘン古代彫刻館)

Img_0001_20240528231001   チェッリーニの‘フランソワ1世の塩入れ’(1543年 ウィーン美術史美)

古代エジプト旅行の最大のハイライトはエジプトの首都カイロの近くにある
巨大なピラミッドとスフィンクスの観光。それが終わると次に待っているの
がカイロの考古博物館に飾ってある‘ツタンカーメン王の黄金のマスク’。暑い
のと下痢に悩ませるのを我慢するとこれでエジプト通になれる。

エジプト好きに磨きをかけるためにはもうひとつ欠かせないピースはある。
それはドイツのベルリン新博物館にある‘王妃ネフェルティティの胸像’。西洋
彫刻の追っかけでは1912年にエジプトに中部で発見されたこのアマルナ
美術の代表作に一番前のめりになっている。左目に象嵌が施されてないこと
から王妃像を制作するための習作ともいわれる。これをみたら古代エジプト
美術は‘済みマーク’がつけられる。

1972年、イタリアの南端に近いリア―チェ村付近の海底で2体の等身大のブロンズ像が発見された。英雄あるいは運動選手とみられるこの人物像をみた瞬間、いつか本物をみたいと思った。同様に強く惹きこまれたのがフィレンツェの考古博物館にある古代エトルリア彫刻の‘キマイラ像’とミュンヘンにある古代ギリシャの‘バルベリーニのファウヌス’。どちらも大都市の博物館にあるので対面を実現させたい。

ネフェルティティ像と同じくらい鑑賞の機会を待ち続けているのが偉大なイタリアの金工家、チェッリーニ(1500~1571)がつくった‘フランソワ1世の塩入れ’。‘彫刻のモナ・リザ’と呼ばれ時価70億円以上(当時)とされる傑作だが、2003年に盗難に遭った。ちょうどこの年ウィーンを訪問したのに美術館から消えた後だったので残念ながらお目にかかれなかった。幸いにも2006年に犯人が逮捕され無事に戻った。なんとしてもリカバリーしたいと思っている。

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2024.05.24

ミューズにとどけ追っかけ絵画! デ・キリコ

Img_0001_20240524225001    ‘街角の神秘と憂鬱’(1914年)

Img_0002_20240524225001    ‘晴れた日の憂鬱’(1913年)

Img_0005_20240524225001    ‘イタリア広場’(1915年)

Img_0003_20240524225001    

‘子どもの脳’(1914年 ストックホルム近美)

Img_20240524225001    ‘ヘクトルとアンドロマケ’(1918年頃)

今年の展覧会シーンの特徴は日本美術関連ものが多くあり、西洋美術の数が
相対的に少ないこと。このため、展示替えにより2度足を運んだ‘光悦‘や‘浮
世絵(鳥文斎栄之、大吉原、肉筆美人画)’、‘法然と極楽浄土’などが強く
印象付けられている。でも、西洋美術は質的にはいいのが揃っている。終了したものでは‘ウスター美‘、’マティス’、今開催中なのが‘北欧の神秘’、抽象彫刻の‘ブランクーシ’。

そして、‘デ・キリコ展’が4/27から東京都美で行われている。これは
8/29までの4ヶ月ロング興行。出動のタイミングをはかっているが、6月
に入ってからのお楽しみにしている。チラシで一部の出品作をみて、どの
プラスαが期待できそうか勝手に想像をめぐらせている。関心はやはり
1910年代に描かれたもの。MoMAにある最初期のマネキンが登場する
‘預言者’がよさそう。

2010年イタリア旅行を楽しんだとき、ローマで運よくデ・キリコ
(1888~1978)の大規模な回顧展に遭遇した。日本で2回みたデ・
キリコに比べると2倍も3倍も数、質ともにすばらしい特別展だった。ミュ
ージアムショップで購入した5000円くらいした大きくてがっちりした
図録(イタリア語)が大切なお宝になった。

そこに載っていたのが長年鑑賞を夢見ている代表作の‘街角の神秘と憂鬱’。
斜陽の街角を少女が輪まわしをして走っていく。右側の建物の向こうに広場
があり、影の様子から像が立っているらしい。ほかに人はおらず音が消えた
ような静寂な世界につつまれている。現実には存在しない街であるが、今
見ている光景がどこかで見たような‘デジャブ’(既視感)があるような気が
する。これをデ・キリコは形而上絵画と名付けた。

デ・キリコの作品は個人蔵が多く、どんなに望んでもお目にかかれる可能性はほとんどない。でも、何かの拍子に現れるかもしれないと思って待っているのがドイツの象徴主義のベックリンからの強い影響がみてとれる‘晴れた日の憂鬱’とお馴染みのモチーフである蒸気機関車や古代風の彫刻が描かれた‘イタリア広場’。そして、ストックホルムの近代美で改修工事のため見逃した‘子どもの脳’、さまざまなヴァリエーションとレプリカが制作されたマネキンシリーズの一枚‘ヘクトルとアンドロマケ’にも大変魅了されている。

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2024.05.23

ミューズにとどけ追っかけ絵画! ポロック

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   ‘ナンバー27’(1950年 ホイットニー美)

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 ‘ブルー・ポールズ:ナンバー11’(1952年 オーストラリア国立美)

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  ‘収斂’(1952年 オールブライト=ノックス美)

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   ‘大聖堂’(1947年 ダラス美)

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   ‘秘密の守護者たち’(1943年 サンフランシスコ近美)

抽象絵画や現代アートの世界には具象画と変わらないほど美しさを感じる作
品もあるし、表現がカオスを極め落ち着かないものもある。アートは理解す
るものと思って鑑賞してないので意味はわからなくても色彩やフィルムが心
にぐさっとくるものには心底魅了される。抽象絵画で誰の絵にもっとも惹か
れているかというと、ずばりカンディンスキー(1866~1944)と
ポロック(1912~1956)。

カンディンスキーの美に開眼するのに大いに貢献してくれたのはポンピドゥ
ーとNYにあるグッゲンハイム美。ここにある後期に描かれたカンディンスキ
ーの作品に魅了され続けている。これに対し、ポロックのあのアクションペ
インティングの傑作に200%感動する舞台となったのはメトロポリタン。
飾ってあったのは1950年に描かれた大作‘秋の律動’。そして、この絵と同
じくらい痺れる作品が2012年のポロック展が開かれた東京近美に登場し
た。テヘラン現代美術館から出品された‘インディアンレッド地の壁画’。これ
も1950年の制作。

ポロックに再度酔いしれたいと願っているが、その多くがアメリカにある。
揺れ動くような点や線の美しさが色彩豊かな細密画のように迫ってくる作品の
基準作としているのが‘インディアンレッド地の壁画’。これに似た感じ3点が
当面のターゲット。すごく品のいい色合いが心を軽くしてくれるホイットニー
美蔵の‘ナンバー27’、1952年に制作された黒い電信柱のような‘ポール’に
よって強い緊張感が生まれている‘ブルー・ポールズ:ナンバー11’と白黒を
バックに三原色のループが印象的な‘収斂’。キャンベラのオーストラリア国立
美は訪問する価値がありそう。

ポロックを求めてアメリカをまわると大きな旅行になるが、ダラスにある
‘大聖堂’や今心が向かっている西海岸のサンフランシスコの近代美が所蔵する
‘秘密の守護者’に是非ともお目にかかりたい。

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2024.05.22

ミューズにとどけ追っかけ絵画! ピカソ

Img_0003_20240522223301    ‘夢’(1932年 ガンツ・コレクション)

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‘肱掛椅子のシュミーズの女’(1913年)

Img_0002_20240522223301    

‘アルジェの女たち’(1955年)

Img_20240522223301   ‘パイプをもつ少年’(1905年 ジョン・ヘイ・ホイットニー・コレクション)

Img_0004_20240522223301    ‘座るアルルカン’(1923年 バーゼル美)

近現代絵画におけるスター画家の回顧展に足を運んで手に入れた図録で数が
多いのはモネ(1840~1926)、ゴッホ(1853~1890)、
ピカソ(1881~1973)。この図録をベースにしてダブりを排し、ほ
かの美術本などでみつけた作品を加えて再編集したMy‘お気に入り図録’が
着々と完成しつつある。だから、まだ縁がないがとても気になる作品は絞り
込まれており、すぐピックアップできる。

マティスの追っかけ画一番が切り紙絵の‘王の悲しみ’(ポンピドゥー)なら、
ピカソの最愛の絵はNYのガンツ・コレクションが所蔵する‘夢’。2013年
の頃、TVのバラエティ番組で高額落札絵画のベスト5が話題になり、この
絵が153億円で落札されたことを知った(当時2位)。ときどき図版で会
いうっとりしているが、実際に本物をみることができるのだろうか。専門家
やコレクターの限られた人しか‘最高の瞬間’を味わえない?

‘肱掛椅子のシュミーズの女’ははじめて目にしてからずいぶん時が流れたが、
これも展覧会ではまったく縁がない。現在、一体誰がもっているのか?
手元の美術本ではガンツ・コレクションとなっているが、TVの美術番組で
取り上げられたときは個人蔵とされていた。TVの情報のほうが新しいが、
個人=ガンツなのか、それともガンツから別のコレクターに移ったのかは
判然としない。もし所有者が変わってなければ、ガンツには‘夢’だけでなく
これもおさまっている。なんともすごいコレクターである。

2015年5月にピカソが1955年にドラクロアの絵をもとにして描い
た‘アルジェの女たち’に215億円という競売史上最高額の値がついたことが
報じられた。ピカソにはベラスケスの‘ラス・メニ―ナス’もあるが好みはこち
らのほう。展覧会でみれたら嬉しいのだが、果たして?キュビスムの技法で描かれてない人物画で狙っているのはNYにある‘パイプをもつ少年’とバーゼル美蔵の‘座るアルルカン’。

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2024.05.21

ミューズにとどけ追っかけ絵画! シャガール

Img_0001_20240521230801    ‘アポリネール頌’(1911~12年 エイントホーフェン市美)

Img_0003_20240521230801    ‘誕生’(1912年 シカゴ美)

Img_0005_20240521230801    ‘散歩’(1917~18年 ロシア美)

Img_0004_20240521230801    ‘横顔のダヴィッド’(1914年 フィンランド国立美)

Img_20240521230801    ‘チェリスト’(1939年)

好きな画家とのつきあいが長くなると、感動をもらった作品との出会いのエ
ピソードの数が増えてくる。いつどんな状況だったか、どこを旅行しどの
美術館で出会ったのか、いろいろ楽しい思い出が蘇ってくる。シャガール
(1887~1985)はこれがかなり多い。‘最高の瞬間!’はなんといっ
てもNYのMoMAでみた代表作の‘私と村’(1911年)。これが美術の本に載っていたシャガールの絵か!という感じで息を呑んでみていた。本物と対面したというのは絵画が好きになればなるほど特別な鑑賞体験として長く記憶される。

アメリカ以外ではパリのオペラ座の天井画をみたことも忘れられない。これ
を思い出すたびにふつふつと脳裏の浮かび上がってくるのがNYの国連本部
にあるシャガールが描いた大きな壁画。これをみてみたいが、観光客がみる
ことができるのだろうか。またNYへ行くことがあったら鑑賞の機会をチェ
ックしようと思っている。フランスではニースにあるシャガール美を訪問し
たのが楽しい思い出。ニースにはマティス美もあるが、意気込んでクルマを走らせたが生憎休館だった。ところが、時が流れ所蔵作品が今年日本にやって来た。こんな思いもよらぬリカバリーが起きるのだから、美術趣味はやめられない。

これまで日本の美術館で行われたシャガールの回顧展で大きな収穫はポンピドゥーにある作品がほとんどお目にかかれたこと。パリにでかけてお目当てのシャガールが全部みれるわけではないから、この蓄積は有難い。最近はシャガールの回顧展はとんと見当たらないのはポンピドゥーが売りにできなくなったことも関係があるのだろう。そこで、提案だがニースのシャガール美からの出品を企画したらどうだろうか。期待したい。

今シャガールの追っかけ作品で初期にものとしてリストにあげているのは抽象的で不思議な感覚が沸き上がってくる‘アポロネール頌’とシカゴ美で姿をみせてくれなかった‘誕生’。作品の前では‘最高の瞬間!’がすぐおこりそうなのはサンクトペテルブルクのロシア美が所蔵する‘散歩’、ヘルシンキにこんないいシャガールがあったのか!と驚愕する‘横顔のダヴィッド’、そして、重ね合わされた正面向きと横向きの顔が強いインパクトをもっている‘チェリスト’。

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2024.05.20

ミューズにとどけ追っかけ絵画! フリーダ・カーロ

Img_20240520230801    ‘ザ・フレーム’(1938年 ポンピドゥー)

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 ‘二人のフリーダ’(1939年)

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‘いばらの首飾りとハチドリの自画像’(1940年 ボストン美)

Img_0001_20240520230801    ‘根’(1943年)

Img_0003_20240520230901    

‘折れた背骨’(1944年)

気になる展覧会があれば予定をしっかりたてて美術館へ足を運び、予想以上
だったとか期待したほどでもなかったという感想を心に刻み込み、また別
の美術館に移動する。それが幸運な巡り合わせであったとはそのときは特別
意識することもない。でも、時が経ち、振り返ってみるとその展覧会をみれ
たことが運が良かったと思うことがよくある。

それは見逃した展覧会のことを思ったときに強く感じるようになる。メキシ
コの女流画家フリーダ・カーロ(1907~1954)の回顧展がたしか
渋谷のBunkamuraで開催されたことを風の便りで聞いた。美術本で彼女の
シュルレアリスム風の画風に出会い、本物に是非お目にかかりたいと思ったが、
回顧展から3年くらい経った頃だった。となると、2度目の回顧展に日本で
遭遇することはもうないかなと直感した。

そのため、これからフリーダに会う確率は大変少ないが、あきらめてはいな
い。何かの拍子でどこかの美術館が取り上げてくれるかもしれない。狙いを定めているのはポンピドゥーにある‘ザ・フレーム’とアンリ・ルソーの熱帯のジャングル画を連想させるボストン美蔵の‘いばらの首飾りとハチドリの自画像’。ボストン美には3回訪問したが、‘自画像’は一度も会ってない。普段は倉庫の中にしまってあるのだろうか?

シュールな感じと清楚なメキシコ女性のイメージがアンバランスに重なっている‘二人のフリーダ’はとても魅了される。ドキッとするのが医学書にでてくるような心臓。眉毛がつながっているのと大きな目をみているとタレントの井上咲楽が浮かんできた。‘根’はどこかマグリットを彷彿とさせる。そして、痛々しいのが‘折れた背骨’。フリーダは18歳のとき通学で乗っていたバスと路面電車が衝突し背中と右足を損傷し、その後長く後遺症に悩まされた。これを知っているとこの絵をみるのが辛くなる。

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2024.05.19

ミューズにとどけ追っかけ絵画! コール チャーチ

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   コールの‘ナイアガラの滝の景観’(1830年 シカゴ美)

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   ‘巨人の高杯’(1833年 メトロポリタン美)

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   ‘建築家の夢’(1840年 トレド美)

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   チャーチの‘エクアドルの火山の眺め’(1857年 シカゴ美)

アメリカの美術館を巡る旅がまた実現したら、最高の瞬間が度々味わえそう
な絵がある。それはハドソンリバー派が描く壮大な風景画。これまで訪問し
た主要な美術館で大きな感動をもらった画家はコール(1801~1848)
、チャーチ(1826~1900)、ビーアスタット(1830~1902)
の3人。

美術館別の鑑賞記録は次のようになっている。
☆メトロポリタン美 コール(3点) チャーチ(3) ビーアスタット(4)
☆ワシントン国立美 コール(6) チャーチ(1) ビーアスタット(1)
☆コーコラン美   コール(2) チャーチ(2) ビーアスタット(2)
☆ボストン美    コール(2) ビーアスタット(3)
☆フィラデルフィア美 チャーチ(1)

アメリカの美術館では今年1月に名品が日本で公開されたウスター美でコー
ル1点、そして、2年前スコットランド国立美がやって来たときチャーチ1点
にも遭遇した。ヨーロッパを旅行してみたのはマドリードのティッセン・ボル
ネミッサ美だけでコール2点、チャーチ3点、ビーアスタット1点に運よく
お目にかかった。

さて、今後の目標であるが、2008年にシカゴ美を訪問したのにアメリカ絵
画が展示してある部屋が改修工事のためにみれなかった作品がまず頭にある。
コールの‘ナイアガラの滝の景観’とチャーチの‘エクアドルの火山の眺め’。とも
に鑑賞欲を強く刺激するので何としても絵の前に立ちたい。コールについては
メトロポリタンにある‘巨人の高杯’とオハイオ州のトレド美が所蔵する‘建築家
の夢’が気になってしょうがない。

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2024.05.18

ミューズにとどけ追っかけ絵画! ホーマー

Img_20240518225601    ‘八点鐘’(1886年 アディソン・ギャラリー)

Img_0004_20240518225601    ‘海辺の陽光’(1890年 トレド美)

Img_0003_20240518225601    ‘グロセスター湾’(1873年 ネルソン=アトキンス美)

Img_0001_20240518225601    ‘山地を描く画家たち’(1868年 ポートランド美)

Img_0002_20240518225601    ‘仕事に励む農夫’(1865年 メトロポリタン美)

絵画の世界を広めるのに役立つのはやはり美術本。美術館が開催する展覧会
にでかけて本物をみるのが一番楽しいが、その感動は画家や作品の情報が
豊富に入ってくると次の感動へとつながっていく。アメリカの画家、ホーマ
ー(1836~1910)を知ったのは1985年頃購入した‘世界名画の旅’
(朝日新聞)によって。そこに載っていたホーマーの名画は‘八点鏡’。

二人の男と海の一部を描いて海と船の様子を表現するこの絵に大変惹かれた。
以来いつか本物にお目にかかりたいと願ってきたが、まだその時がやって来
ない。ホーマーの主要な絵をこの絵をみたあと情報を集めたが、幸いにも
‘メキシコ湾流’(メトロポリタン)、‘見張り’(ボストン美)、‘ライフライン’
(フィラデルフィア美)などをみることができた。ホーマーはカサットと
同様にシカゴ美やワシントン国立美でもお目にかかったから、アメリカの人
にはよく知られ高く評価された画家であることがわかった。

だから、‘八点鐘’のほかにもみたい絵はいろいろある。ホーマーは波の激しさ
を見事に描く海景画が一番の魅力なので‘海辺の陽光’も外せない。今年1月に
東京都美であった‘ウスター美展’にもこれとよく似た‘冬の海岸’が出品されて
いた。そして、少年が小舟にのってオールを漕いでいる‘グロセスター湾’の
海面に反射する光の情景が目に沁みる。

1860年代の後半に描かれた作品で気になるのが‘山地を描く画家たち’。
3人の画家をこういう風に並べて描くアイデアがおもしろい、ホーマーは日本
の浮世絵に影響をうけているから、人物の配置に浮世絵を参考にしたのかも
しれない。‘仕事に励む農夫’はすぐ絵の中に入っていける。こういう絵は
描けそうで描けない。ホーマーは本当に人物でも自然でも動きの描写が天才
的に上手い!

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2024.05.17

ミューズにとどけ追っかけ絵画! ブラック

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   ‘マンドリンを持つ女’(1937年 MoMA)

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   ‘二重奏 音楽と瞑想’(1937年 ポンピドゥー)

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   ‘鳥’(1952~54年 ルーヴル美)

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   ‘水差しとヴァイオリン’(1909~10年 バーゼル美)

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   ‘アトリエⅡ’(1949年 ノルトライン=ヴェストファーレン美)

画家の名前は西洋美術が好きな人なら誰もが知っているのに、その作品をた
くさん集めた回顧展に縁がないという画家が何人かいる。そのひとりが
ピカソ(1881~1973)の盟友ブラック(1882~1963)。
ピカソの個展には何度も足を運んだが、なぜかブラックは一度も巡りあっ
てない。このキュビストの回顧展が開催されたことがあるのだろうか?展覧
会の図録が購入できる神田の古本屋にときどき寄ることがあるが、ブラック
のものには遭遇しない。

ブラックの作品はポンピドゥーとMoMAと強く結びついている。でも、
残念なことにみたのは所蔵作品の一部だけ。NYのMoMAでは美術本に載って
いる‘マンドリンを持つ女’とはまだ対面してない。黒塗りで描かれた横向きの
女は画面の大半を占める緑に浮き上がる姿に鑑賞欲を強く刺激される。

ポンピドゥーには大きな忘れ物がある。それは見ごたえのある‘二重奏 音楽
と瞑想’。ブラックは音楽好きだから、ピアノとかマンドリン、ヴァイオリン
などがふんだんに出てくる。左の女性の顔は横向きと正面向きを合体させ
る表現になっている。これは多視点を真骨頂とするキュビスムの人体表現で
あるが、おもしろみも感じらる描き方である。これとどうして出会わなかっ
たのだろうか。

パリではもう一枚どうしてもみたい絵がある。それはルーヴルのシュリー翼
2階の‘アンリ2世 控えの間’の天井に描かれている‘鳥’。ルーヴルで駆けず
り回って目の中に入れたのはダ・ヴィンチをはじめとるるルネサンス絵画や
ドラクロアの‘民衆を率いる自由の女神’などで、ここにブラックの絵がある
ことはまったく知らなかった。もっと美術館のガイドブックをしっかり読ん
でおくべきだった。こういうところに落とし穴がある。

ヨーロッパの美術館ではバーゼル美の‘水差しとヴァイオリン’をターゲットに
している。そして、ドイツのデュッセルドルフにあるノルトライン=ヴェス
トファーレン美が所蔵する‘アトリエ二Ⅱ’も是非お目にかかりたい。この美術
館の名作は日本で公開されたときにめぐりあい、ピカソの‘鏡の前に坐る女’が
目に焼きいている。ここはブラックもマティスの‘赤い室内、青いテーブルの
上の静物’もコレクションしているから、一度は訪問する価値がありそう。

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