2015.01.19

ミューズに願いを! 近代日本画

Img     加山又造の‘群鶴図’(左隻 1988年)

Img_0001     横山操の‘ふるさと’(1920年)

Img_0002     稗田一穂の‘帰り路’(1981年 和歌山県近美)

Img_0003     寺島紫明の‘彼岸’(1946年 京近美)

絵画や仏像、やきものなどの工芸品でとびっきりの名品を楽しむためにはまずそれらがどこの美術館やお寺にあるかを知る必要がある。その情報は画集とか美術本にでているから、これを手に入れればいい。美術の本を定期的に購入しているのはまだ知らない作品の情報が得られるから。

明治以降に活躍した日本画家が残した名画に関しては、わが家には一冊のバイブルがある。それは1989年に刊行された‘昭和の日本画100選展’(朝日新聞社)、展覧会は鑑賞しなかったががこの図録が運よく手に入った。以来この本に載っている作品を全点みることをライフワークにしている。

現在までに86点みることができた。残り14点のなかでみたい度の上位にあるのが稗田一穂(1920~)の‘帰り路’と寺島紫明(1892~1975)の‘彼岸’、ともに関西の美術館が所蔵している。京近美は結構足を運んでいるが、紫明のこの絵とは相性が悪く予想外に手間取っている。

‘帰り路’があるのは和歌山県近美、和歌山へ旅行する計画は今のところないので、稗田一穂の回顧展にでも遭遇しないかぎりみれない。ちょっとデ・キリコの画風を感じさせるこの絵との対面はいつやって来るのだろうか。

‘100選’に選ばれた加山又造(1927~2004)の作品は‘千羽鶴’(東近美)と‘白い・黒いバラの裸婦’、過去3回回顧展を体験したから美術本にのっているものはかなり済マークがついた。今、追っかけているのは‘群鶴図’、又造は鶴の名手なのでこの絵ともいつかお目にかかりたい。

加山又造とうまが合った横山操(1920~1973)、回顧展の開催を待ち望んでいるがまだ実現しない。横山操も又造同様‘100選’に‘ウオール街’(東近美)と傑作の‘雪原’(佐久市近美)の2点が選ばれている。回顧展に縁がないので見残している作品が多くあるが、最も魅せられているのは個人が所蔵している‘ふるさと’。会えるだろうか。

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2015.01.18

ミューズに願いを! 洋画

Img_0001     藤島武二の‘芳蕙(ほうけい)’(1926年)

Img_0002     藤島武二の‘チョチャラ’(1908~09年 ブリジストン美)

Img     中沢弘光の‘かきつばた’(1918年 東近美)

Img_0003     梅原龍三郎の‘裸婦扇’(1938年 倉敷 大原美)

東近美へ出かけるのは今は年に1回か2回、そのためこの美術館が所蔵している定番の洋画の傑作に会う回数が減少している。これに対し大いに楽しませてもらっているのが近代に活躍した日本画家、上村松園、竹内栖鳳、そして、菱田春草。今年は片岡球子が夏に登場する。

これだけ日本画家の回顧展が続くと、東近美は洋画家の回顧展は企画する気がないのかなと思ってしまう。例えば、ビッグネームの藤島武二(1867~1943)、安井曾太郎(1888~1955)、梅原龍三郎(1888~1986)の順番は回ってこないのだろうか。この3人の回顧展をずっと待っているから気持ちが晴れないまま。

藤島武二の作品でまだ縁がないのが‘芳蕙’、中国服を身に着けた女性のモデルは竹久夢二のモデルをつとめたお葉、この絵の存在知ってからもうずいぶんになるのにまったく姿をみせてくれない。個人の所蔵となっているが、これまで展覧会に出品されたことがある?なんだか鏑木清方の‘築地明石町’と同様、夢の絵で終わりそうな感じ。

もう一点みたくてしょうがないのが‘チョチャラ’、これはブリジストンの所蔵。ここにある武二のほかの作品‘天平の面影’や‘黒扇’(ともに重文)はしっかり目のなかにいれたのに、どういうわけかこの‘チョチャラ’との対面が遅れている。久留米にある作品は東京にもってくることが決まったのでいずれ平常展示でみれるだろう。もう少しの辛抱。

東近美にある中沢弘光の‘かきつばた’もずっと追っかけているいる一枚。2007年に開催された‘日展100年展’に出品されたが東京では展示されなかった。残念!ずっと気になっているが、平常展示に足を運ばなくなったので鑑賞の可能性は小さい。片岡球子展のとき展示してあればいいのだが。

大原美にある梅原龍三郎の‘裸婦扇’、広島にいるとき3回くらい訪問したのになぜかこの絵をみたという実感がない。たぶんみているはずだが、ほかの絵に注意がむかっていたのかもしれない。東近美で龍三郎の回顧展があると一気にリカバリーできる。ミューズにお願いすることにした。

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2015.01.13

ミューズに願いを! 浮世絵

Img_0001     菱川師宣の‘すねた女’(1673~81年)

Img     鈴木春信の‘虫撰び’(1765~70年 ロンドン 大英博)

Img_0002     葛飾北斎の‘雪中虎図’(1849年)

Img_0003     歌川広重の‘六郷渡船’(1853年 平木浮世絵財団)

昨年浮世絵の展覧会は年初の大浮世絵展とか歌麿の‘深川の雪’の公開などで大いに盛り上がった。海外から日本にやってくる観光客が増えているので浮世絵の展覧会を増やしてもらいたいところだが、今年は期待に反して少ない。目を引くのは6月に三井記念美で開かれるフィラデルフィア美が所蔵する浮世絵展のみ。だから、本物ではなく画集をみていることが多くなりそう。

人気を博した浮世絵師のなかで大きな回顧展を体験してないのが3人いる。菱川師宣、喜多川歌麿、歌川豊国、これまでここに歌川国貞も入っていたが、嬉しいことに太田記念美が昨年とてもいい回顧展を開催してくれた。歌麿については10年ちょっと前、千葉市美が開館記念にビッグな歌麿展を行った。だが、師宣の回顧展があったという話は入ってこない。東博あたりで過去に開催したのだろうか?

初期の菱川師宣(?~1694年)の作品でまだ縁がないのが‘すねた女’、これは12枚の揃いものの一枚だが、個人蔵だから夢のままで終わるかもしれない。画集でみたのは4点、ほかの8枚は存在している?

大英博にある鈴木春信(1725~1770)の傑作中の傑作が昨年日本にやって来た。‘雪中相合傘’、出品された大浮世絵展では会期中ずっとでていたから、3回も楽しんだ。大英博にはもう一点、‘虫撰び’がある。これもいつか里帰りしてほしい。

葛飾北斎(1760~1849)の描いた肉筆画‘雪中虎図’という絵の存在を知ってからもうだいぶ経つが、この虎なかなか姿を見せてくれない。10年前東博であった回顧展にもでなかったから秘蔵されている可能性が大、魅力のある構図のため一度は目にしたいのだが、はたして願いはミューズにとどくか。

いい浮世絵が揃っている平木コレクション。そのなかに歌川広重(1797~1858)の‘武相名所手鑑’(肉筆画)がある。これまで‘浦賀総図’と‘従能見堂金沢八景一覧’を幸運にもみることができた。富士山を背景に描いた‘六郷渡船’もみれたら言うことなし。

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2015.01.12

ミューズに願いを! 江戸絵画

Img_0002     与謝蕪村の‘武陵桃源図’(1781年 京都 角屋保存会)

Img_0001           長沢蘆雪の‘降雪狗児図’(18世紀 大阪 逸翁美)

Img     呉春の‘白梅図屏風’(右隻 重文 1790年 大阪 逸翁美)

Img_0003     英一蝶の‘松風村雨図’(17世紀)

3月18日からサントリー美ではじまる‘若冲と蕪村展’、まだチラシを手に入れてないのでどんな作品がでてくるのか情報がない。わかっているのは新聞に載った与謝蕪村(1716~1783)晩年の大作のみ、この絵はなんとシンガポールで発見されたらしい。展覧会にでるのは92年ぶりというから目をかっと見開いてみたい。

同じ年に生まれた与謝蕪村と伊藤若冲(1716~1800)、若冲のほうが17年も長生きしている。二人の絵に魅了されてされいるが、今回は蕪村のほうに思い入れが強い。それは若冲の回顧展は数回みているのに対し、蕪村はまだ一回しかないから。新たに発見された大作のほかにどの追っかけ画がみられるか、気になるところ。

京都の角屋保存会が所蔵する‘武陵桃源図’はでてこないことはわかっている。こういう絵がみれるのは専門家とか俳句の愛好家ぐらいなもので、普通の美術ファンには縁がない。角屋には蕪村のいい絵がこの絵のほかに数点ある、残念でならない。

円山応挙の描く仔犬とよく似ているのが長沢蘆雪(1754~1799)の‘降雪狗児図’、この絵のある逸翁美は貸し出しをしないことを決めているのかしかとしたことはわからないが、展覧会になかなかでてこない。過去2回体験した芦雪の回顧展はいずれも出品されなかった。どうやら現地へ出かけるしかなさそう。そうすれば一緒に呉春(1752~1811)の‘白梅図屏風’にも会えるかもしれない。

6年前、板橋区立美で英一蝶(1652~1724)の中規模の回顧展があった。このとき‘松風村雨図’を期待したが出品されず。画集にはみたい絵がまだ数点載っている。だから、池大雅や渡辺崋山同様、東博が英一蝶展を開催してくいれることを強く望んでいる。

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2015.01.11

ミューズに願いを! やきもの

Img_0001     国宝‘曜変天目茶碗’(南宋時代・12~13世紀 龍光院)

Img     ‘青磁壺’(重文 13~14世紀 金沢文庫)

Img_0002     ‘織部松皮菱手鉢’(重文 17世紀 北村美)

Img_0003     ‘唐津鉄絵松文大皿’(重文 17世紀初 梅澤記念館)

現在銀座松屋で‘古田織部展’が開かれている。今年最初の展覧会は来週出かけることにしているこのやきもの展。先行してみてきた隣の方の話だと日曜美術館で取り上げられた効果もあるのか盛況らしい。会期は19日までだから、混雑のなかでの鑑賞になりそう。

この展覧会のあと注目しているのは夏にサントリー美で行われる‘藤田美蔵名品展’(8/5~9/27)、大阪にある藤田美は一度訪問したことがある。お楽しみはこのときお目にかかったお宝、‘曜変天目茶碗’との再会、久しぶりの対面だから星の輝きをじっくりみたい。

日本に三つある国宝の‘曜変天目茶碗’、静嘉堂文庫と藤田美にあるものは目のなかにいれることができたが、京都の龍光院が所蔵するものとはまったく縁がない。一度すれ違った。1999年に山口県立萩美・浦上記念館でビッグな‘宋磁展’があり、展覧会の図録には龍光院のものが載っている。ところが、このお宝は大阪市立東洋陶磁美のみの展示で萩にはやって来なかった。

この曜変天目茶碗はこのとき公開されて以降、一度も展覧会にでていない。どんな特別なやきもの展のとき出品されるのか皆目見当がつかない。だから、この先も夢の名品のままかもしれない。

やきものの名品をみる機会は本当に少ないので、追っかけリストに済マークがつくのにえらく時間がかかる。今青磁で国宝(3点)、重文(18点)に指定されているものはコンプリートにあと1点まできている。残っているのは金沢文庫にあるもの。どういうわけかこの青磁が姿をみせてくれない。家から気軽にいける美術館で楽にみれそうなのだが、意外と手間取っている。

気になっているのはもう2点。京都の北村美にある織部と梅澤記念館の唐津鉄絵、北村美は今年京都へ行ったとき訪問しようと思っているから、みれる可能性がある。だが、梅澤記念館は難しい。ここは謎の美術館、松の絵柄がすばらしいこの大皿に大変魅了されているが、本物の鑑賞はいつになるやら。

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2015.01.10

ミューズに願いを! 絵巻

Img  国宝‘北野天神縁起絵巻 巻六’(部分 13世紀前半 北野天満宮)

Img_0001     ‘駒競行幸絵巻’(部分 重文 13世紀 和泉市久保惣記念美)

Img_0002     ‘西行物語絵巻’(部分 重文 13世紀 文化庁)

日本画追っかけ作品リストのなかで昨年は‘仏画’に大きな収穫があった。長いこと待った‘阿弥陀聖衆来迎図’と‘孔雀明王図’が嬉しいことに‘日本国宝展’(東博)にでてきた。これで仏画には済みマークがつけられる。なんだか大仕事をしたような感じ。

また、三井記念美の‘東山御物の美’では徽宗の‘桃鳩図’という傑作中の傑作にもやっとお目にかかれた。だから、日本画および中国の絵全体でみると、みたかった作品はほぼ目のなかに入った。長い時間がかかったが、ようやくゴール近くまでこれた。これもミューズの微笑みのおかげ。

だが、追っかけはまだ終わっていない。数点残っている。そのなかでみたくてたまらないのが国宝の‘北野天神縁起絵巻 承久本’、この絵巻を全八巻通しでみることが生涯の夢なのだが、なかなか実現しない。これまで縁があったのは一度だけ。

3年くらい前東博の展覧会でみたが、最もみたかった雷神がでてくる場面ではなく別の場面だった。雷神は九博での展示、ついてない。夢が遠ざかった感は否めないが日本画の鑑賞は長期戦、気楽に待ちたい。

‘駒競行幸絵巻’と‘西行物語絵巻’は過去にあった‘やまと絵展’(1993年 東博)、‘大絵巻展’(2006年 京博)に出品されたが、運悪く展示替えで見逃した。そのリカバリーの機会がまだ来ない。

この3点に遭遇すると主要な絵巻はほぼコンプリート、さてあと何年かかるか。

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2015.01.09

ミューズに願いを! 尾形光琳

Img_0002     ‘維摩図’(重文)

Img_0001     ‘梅図’(大阪市美)

Img_0003     ‘百人一首歌留多’

今年は琳派の誕生から400年という節目の年あたる。京都では街全体で琳派イヤーを盛り上げるというし、光悦の書ややきもの、宗達、光琳などの名画を所蔵している美術館でも気合の入った特別展が開かれる。

★THE 琳派展      1/17~3/15     畠山記念美
★岡田美蔵琳派展     1/21~2/2      日本橋三越
★燕子花と紅白梅     2/4~3/3       MOA美
★燕子花と紅白梅     4/18~5/17     根津美
★琳派展         10/10~11/23   京博
★宗達展         10/24~1/31    フリーア美

このうち畠山記念の琳派コレクションはすでにみているのでパス、そしてMOAも根津で楽しむことにしているのでクルマは走らせない。

京博で開かれる琳派展はビッグなものになりそう。こういう特別の年に開かれるイベント的な展覧会は追っかけ作品に出会える最大のチャンス。リストのなかに長年残っているのが尾形光琳(1658~1716)の3つの絵、個人が所蔵する‘維摩図’、‘百人一首歌留多’と大阪市美にある‘梅図’。はたしてみれるだろうか?

乾山にも狙っている絵が2点、ひとつは個人蔵でもうひとつは根津美にあるもの。こちらはサントリー美で開催される乾山展(5/27~7/20)と京博、そして根津でめぐり合う可能性があるので光琳よりは祝杯をあげられるかもしれない。

秋にはワシントンのフリーア美でも宗達展がはじまるので琳派モードは内外で全開になる。とても楽しみ。琳派狂いだから今年はミューズにずっと祈りをささげることにしている。
       

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