2011.10.07

夢の‘日本美術里帰り展’! 喜多川歌麿

3152_2           ‘当時三美人’(1793年 ボストン美)

3150_2              ‘霞織娘雛形 夏衣装’(1795年ブリュッセル王立美術歴博)

3153_2     ‘吉原の花’(1793年 ハートフォード ワーズワース・アテネウム)

3151_2     ‘月見の座敷図’(1791年 フリーア美)

夢の‘日本美術里帰り展’!の最後は回顧展の開催を首を長くして待っている喜多川
歌麿(1753~1806)。

千葉市美が開館記念展として歌麿の回顧展をしたのは96年の1月、それから15年の月日が流れた。このときは広島にいたので残念ながらみれなかった。で、ずーっと歌麿の回顧展を待ち続けている。そろそろかなと思うのだがまだ情報がない。期待しているのは東博。大北斎展を05年にやり、そして今年がこれまた超一級の写楽展。次はやはり歌麿だろう。

これまでどの浮世絵師の回顧展を体験したか、レビューしてみると、
★鈴木春信:02年山口県立萩美・浦上記念館
★鳥居清長:07年千葉市美
★東洲斎写楽:95年東武美(今は無し) 11年東博
★葛飾北斎:93年東武美 05年東博 07年江戸東博 08年日本橋三越 
        10年太田記念美
★渓斎英泉:97年太田記念美
★歌川広重:97年太田記念美 06年千葉市美 07年神奈川県歴博
★歌川国芳:96年下関大丸 97年サントリー美 04年東京ステーションギャラリー 
        10年府中市美 11年太田記念美 

東博の写楽展にびっくり仰天の歌麿の絵が里帰りした。ホノルル美蔵の‘ポペンを吹く娘’と‘難波屋おきた’、そしてギメ美からは‘高島おひさ’、‘物思恋’、‘深く忍恋’。期待する回顧展ではこういう浮世絵の本に載っている絵との対面を夢見ている。

‘当時三美人’はほかの美術館が所蔵するものをいくつかみているが、ボストンの極上の摺りのものをみないと済みにならない。女が透かし物を通してみえる‘夏衣装’に大変魅せられている。このシリーズは3点あるらしい。また、蚊帳のなかで母親が幼児に乳を飲ます場面を描いた‘幌蚊帳’(ニューヨーク市立図書館)にもいつか遭遇したい。

‘吉原の花’と‘月見の座敷図’は肉筆画で‘雪月花’の三幅対の二枚、もうひとつの‘深川の雪’も海外に流出した。08年フリーア美へ行ったとき、‘月見の座敷図’に会えるかと心がときめいたがやはりダメだった。そう上手くはいかない。‘吉原の花’は千葉市美の回顧展のとき展示されている。その華やかな花見の様子に心打たれるが、また里帰りしてくれるだろうか? ミューズにひたすらお願いするほかない。

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2011.10.06

夢の‘日本美術里帰り展’! 浮世絵

3147_2         鈴木春信の‘虫撰び’(1765~70年 大英博物館)

3146_2        鈴木春信の‘縁先美人’(1767年 ギメ美)

3149_2     葛飾北斎の‘蟹尽し図’(フリーア美)

3148_2     歌川広重の‘四季の花尽 朝顔’(1844~48年 ボストン美)

日本の美術品の里帰りといったとき、それを心の底から喜べるのは浮世絵の展覧会。びっくりするほど摺りの状態のいい浮世絵が目の前にずらずらと現れるのだから、これほど楽しいことはない。ここ5年の間に行われた里帰り展は、

06年 ‘ボストン美蔵 肉筆浮世絵展’ (江戸東博)
07年 ‘ギメ美蔵 浮世絵名品展’ (太田記念美)
07年 ‘ヴィクトリア&アルバート美蔵 浮世絵名品展’ (太田記念美)
07年 ‘ミネアポリス美蔵 浮世絵コレクション展’ (松涛美)
08年 ‘ボストン美蔵 浮世絵名品展’ (江戸東博)
08年 ‘浮世絵 ベルギーロイヤルコレクション展’ (太田記念美)

09年 ‘マノスコレクション 写楽 幻の肉筆画展’ (江戸東博)
10年 ‘ハンブルク浮世絵コレクション展’ (太田記念美)
10年 ‘ボローニャ秘蔵浮世絵名品展’ (板橋区美)
11年 ‘ボストン美蔵 浮世絵名品展’ (山種・千葉市美)

そして、今年前半のビッグイベント‘写楽展’も嬉しい々里帰り展だった。主役の写楽だけでなく、歌麿、豊国も一級のものが世界中の浮世絵ブランド美術館や個人のコレクションからやってくるのだから、もう天にも昇るような気分。

浮世絵の人気は衰えることはないから、これからの展覧会にも期待が膨らむ。そんな夢の名品をピックアップしてみた。

里帰りを待ち続けている鈴木春信(1725~1770)の絵が3点ある。大英博が所蔵する‘虫選び’、パリのギメ美の‘縁先美人’と‘見立寒山捨得(墨流し)’。いずれもみたくてしょうがない絵。歌麿同様、春信はミューズに特別の祈りをささげている。

ワシントンのフリーア美にある葛飾北斎(1760~1849)の肉筆画‘蟹尽し図’はとても惹かれるが、遺言によりこれは現地でしかみることができない。08年ここを訪問したときは幸運にも‘雷神図’(拙ブログ08/4/18)と‘玉川六景’が展示されていた。次回は蟹の絵と200%参っている‘富士と笛吹き童子’(06/3/22)との対面が叶うと言うことないが、、果たして?

歌川広重(1799~1858)の描いた花や魚の絵がまだいくつか残っている。その一枚が‘朝顔’。ボストン美名品展の第4弾があるかわからないが、この絵の里帰りを勝手に決めている。

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2011.10.05

夢の‘日本美術里帰り展’! 河鍋暁斎・柴田是真

3142_2     河鍋暁斎の‘ネコとナマズ’(1871年 ゴールマン・コレクション)

3143_2      河鍋暁斎の‘耳長と首長’(1871年 ピーボディー・エセックス博)

3145_2                柴田是真の‘鍾馗に鬼図’(大英博物館)

3144_2           柴田是真の‘瀑布群猿図’(1872年 キンベル美)

江戸の末期から明治にかけて活躍した河鍋暁斎(1831~1889)と柴田是真(1807~1891)の回顧展を運良く08年、09年と立て続けに体験し、その豊かな想像力と高い画技に200%KOされた。

回顧展があるときは関連の本が出版されたりするので、作品情報がぐんとふえる。そうした作品に関心を惹くものを見つけたときから次の追っかけがはじまる。海外に流出し個人の部屋に収まったものや美術館の所蔵となった日本美術は絵画、彫刻などいろいろあるが、日本にあったら国宝や重文に指定されるような琳派作品とか絵巻だと、‘琳派傑作展’とか‘大絵巻展’といったテーマ型の特別展のとき日本にやって来る可能性がある。

これに対し暁斎や是真などは誰でも知っている絵師ではないから、このタイプの展覧会では動きはない。里帰りがあるとすればやはり回顧展のとき。二人の次の回顧展がいつになるかわらないが(だいぶ先だろうが)、そのときお目にかかりたい絵をあげてみた。

暁斎の戯画は魅力いっぱい。‘ネコとナマズ’はまさに‘鳥獣戯画’の延長線にある絵。ネコの絵のほかにおもしろい蛙が登場する絵もある。こういう絵を描かせたら国芳と暁斎(拙ブログ08/5/4)の右にでるものはいない。‘耳長と首長’にはまったく意表をつかれる。首長はよくみるが、耳長はぎょっとした。焼いた餅のように耳が長くのびるという発想はなかなかでてこない。

是真の掛け軸の中から鬼が飛び出てくる絵にぐっと引き寄せられる。同じようなだまし絵で京都の野村美に鯉がとびはねるのがあるが、この鐘馗から逃げる鬼もじつに楽しい。これは大英博物館の所蔵。来春のボストン美の至宝展につづいて、大英博の日本美術コレクションの公開があればまた体が震えるのだが、、

とても気になる‘瀑布群猿図’があるのはアメリカ、フォートワースのキンベル美。ここはカラヴァッジョの‘いかさま師’(10/5/14)をもっている美術館としてインプットされているからすぐ反応する。でも、是真のこの絵をコレクションしているとは思わなかった。

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2011.10.04

夢の‘日本美術里帰り展’! 狩野派

3141_3     狩野山楽の‘花鳥図屏風’(17世紀 ワシントン・フリーア美)

3140_2 狩野山雪の‘長恨歌絵巻’(17世紀 ダブリン チェスター・ビーティー・ライブラリー)

3138_2     狩野芳崖の‘飛龍戯児図’(1884~86年 フィラデルフィア美)

3139_2       橋本雅邦の‘毘沙門天’(1885年 フィラデルフィア美)

ワシントンのフリーア美は宗達の‘松島図’があるので、アメリカにある日本および東洋美術で知られる美術館のなかでは最重要美術館に位置づけている。美術本に載っている作品から所蔵品リストをつくってみると、ぐぐっと惹きこまれる質の高いものばかり。

狩野派では永徳の‘琴棋書画屏風’と山楽(1559~1635)の‘花鳥画屏風’がある。宗達の‘松島図’が展示されるとき、こうした作品も一緒にみられると幸せな気分だが。ワシントンは近くはないので夢の実現は簡単ではないが、公開の機会を粘り強く待ちたい。また、日本で狩野山楽&山雪展が開催されこの花鳥図が里帰りすることがあるかもしれない。何事も希望をもちつづけることは大切なこと。

山雪(1590~1651)は山楽の娘婿。アイルランドのダブリンにこの山雪が描いた‘長恨歌絵巻’というのがあり、2000年にコレクターのチェスター・ビーティー(1875~1968)が晩年、収蔵兼展示のために購入した邸宅(現在はライブラリー)で公開されている。

この絵巻は二巻からなり、ここに描かれているのは玄宗皇帝に寵愛された楊貴妃が反乱軍の兵士たちから自害を迫られる場面。裏彩色が多く使われ鮮やかな色合いや立体感が生み出されているという。一度みてみたい。こういう絵が日本に里帰りすることはないのだろうか?

明治以降に活躍した日本画家のなかで狩野派の流れをくむ狩野芳崖(1828~88)と橋本雅邦(1835~1908)は特別の存在。長いこと追っかけていた芳崖の‘仁王捉鬼図’(拙ブログ06/11/19)と雅邦の‘龍虎図屏風’(10/8/24)を目の中にいれたので、今は満ち足り安らぎモード状態にある。

次の目標はアメリカにある絵。芳崖は‘飛龍戯児図’(フィラデルフィア美)と‘谿間雄飛図’(ボストン美)、そしてフェノロサ指導による最初の作品‘雪山暮渓図’(フリーア美)、雅邦はフィラデルフィア美が所蔵する‘毘沙門天’、‘観音調停’とボストン美にある‘闘牛’。どれも心を揺すぶる傑作。一枚でも多くみたい。

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2011.10.03

夢の‘日本美術里帰り展’! 中国美術

3135_2     徽宗の‘翠竹双禽図巻’(北宋時代 12世紀前半 メトロポリタン美)

3137_2     伝徽宗の‘搗練図(とうれんず)’(部分 北宋時代 12世紀前半 ボストン美)

3136_2         ‘観音菩薩倚像’(宋時代 12世紀 ボストン美)

3134_3       ‘青磁水差し’(北宋時代 11~12世紀 メトロポリタン美)

ここにとりあげた中国の美術品はもともと日本にあったものかは不明だが、傑作の香りがするので日本の絵や彫刻と一緒にやって来てくれることを強く願っている。

6年前、名古屋ボストン美で幸運にも徽宗(1082~1135)の‘五色鸚鵡図’(拙ブログ05/11/15)をみることができた。これと同じような雰囲気をもつ花鳥画がNYのメトロポリタン美にある。それは‘翠竹双禽図巻’。08年に訪問したとき必見リストを握りしめて中国コーナーに急いだのだが、残念ながら展示されてなかった。なんとかリカバリーしたい。

ボストン美にある絵の名前の‘搗練(とうれん)’は生絹を練って光沢のある絹をつくること。描かれているのはこの作業の最後の行程で、炭火を入れた火熨斗でしわをのばしているところ。これは宮女たちの伝統の行事で、唐時代の作品を参考にして描いている。図版をみているだけでも鑑賞欲がぐっと刺激される。今中国の宮廷画でターゲットにしているのはこの絵と台北の故宮博物院にある‘宮楽図’(唐時代)。

北京にある故宮博物院はまだ訪問していない。17年前中国旅行をしたときは紫禁城をみるお決まりの流れだから、ここの見学は時間のなかに入ってない。ところが、今ではどのツアーも故宮のお宝をみることになっている。次回は至宝の数々が楽しめそう。そのなかで最も気になっているのがボストン美蔵の‘観音菩薩倚像’のように立てた右膝で右腕を支えるポーズをとる‘観音菩薩坐像’(宋時代)。どちらを先にみることになるだろうか?

メトロポリタンにある青磁の水差しに大変惹かれている。こういう鋭い彫り模様がオリーブグリーンの釉に映える北方青磁をみる機会は滅多にない。‘ボストン美 日本美術の至宝展’があれば、次は‘メトロポリタン美の日本・東洋美術名品展’を期待したくなる。そうすると、この青磁の名品とも対面できるのだが。

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2011.10.02

夢の‘日本美術里帰り展’! 絵巻・風俗画

3133_2     ‘天神縁起絵巻’(13世紀後半 メトロポリタン美)

3132_2     土佐広周の‘天雅彦草紙絵巻’(15世紀中頃 ベルリン国立アジア美)

3131_2     ‘遊楽人物図屏風’(17世紀 ワシントン・フリーア美)

3130_2     ‘文使い図屏風’(17世紀後半 プリンストン大美)

海外に流失した日本美術のなかで日本にあったら即国宝に登録されるお宝が来春日本にやってくる。それはボストン美が所蔵する‘平治物語絵巻・三条殿夜討巻’と‘吉備大臣入唐絵巻’、二つが一緒に里帰りしてくれるのだから盆と正月が一度にやってくるようなもの。最高に嬉しい。

美術本に載っている絵巻でいつか遭遇したいと願っているのはこのビッグな二点のほかにもう二点ある。‘天神縁起絵巻’はメトロポリタン美の図録に入っているが、まだ日本美術コーナーで実際に対面する幸運に巡りあわせてない。常時展示されないのは日本の美術館と同じ。だから、現地を訪れたとしても必ずみれるとは限らない。

これは鎌倉時代にいくつもつくられた天神縁起絵巻の一つで、高僧の日蔵(にちぞう)が地獄の洞窟に入ろうとする場面が描かれている。日蔵は吉野の金峯山(きんぷせん)で修行中に突然亡くなるが、菅原道真の霊に案内されて冥界(六道)めぐりをする。この絵の前に立つ機会があるだろうか。

‘天雅彦草紙絵巻’をはじめてみたとき目が点になった。右では赤鬼が赤い衣装に身とつつんだ娘と話をしている。そして左にも同じ娘が描かれている。その間になにやら虫の大群が斜めに垂れた帯のように地面を動めいている。目を画面に近づけるとこの虫の正体がわかる(拡大図で)。そう、蟻!

蟻たちは何をしているのか?この図版ではでてこないが左端に米倉があり、その米を一粒々上の別の倉に運んでいるのである。この絵巻は長者の美しい娘と天に住む貴公子、天雅彦が結ばれるという七夕伝説を題材にしたもの。天雅彦の父は怖い鬼。この鬼が意地悪をする。二人は一年に一回しか会えないというのに、娘に難題をふっかける。

‘千石の米を一粒残さず別の倉に運んでくれたら、息子との再会を許してやる’。娘を助けたのが蟻、‘さあー、皆で米を運ぶか、こんなの俺たちにとっちゃー朝飯前さ’、やさしい蟻たちだねぇー、エライ。この絵は08年郡山市美で開催された‘ベルリン国立アジア美蔵 日本美術名品展’で里帰りしていた!うかつにもこの展覧会はNOタッチ。惜しいことをした。

海外には気をひく風俗画がいくつかあるが、一度みてみたいのはプリンストン大美とフリーア美にあるもの。フリーアの‘遊楽人物図’は京都の細見美でみたものの別ヴァージョン。登場する人物はともに同じポーズで描かれているが、着物の柄や色とグルーピングされた人物の配置の仕方が異なっている。

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2011.10.01

夢の‘日本美術里帰り展’! 仏画・水墨画

3127_2     ‘法相曼荼羅’(鎌倉時代 ボストン美)

3129_3              ‘五百羅漢図’(南宋時代 1178年 ボストン美)

3128_2     雪舟の‘三教図’(15世紀 ボストン美)

3126_2     雪村の‘龍虎図屏風’(16世紀前半 クリーブランド美)

9/25に終了した東博の大イベント‘空海と密教美術展’で曼荼羅図の最高傑作をずらずらとみて、仏画の世界にまた浸りたくなった。これまで一生の思い出となる仏教美術展を2回体験した。いずれも奈良博で開催されたもので、‘日本仏教美術名宝展’(95年)と4年前あった‘美麗 院政期の絵画’。

これにボストン美から日本なら国宝級のお宝仏画が里帰りした。名宝展に出品されたのは4点。16年前のことだから記憶があいまいだが、全部みたという実感がないから、一部は展示替えですれ違いだったかもしれない。

そのリカバリーを果たしたいのが‘法相曼荼羅’。来年の3月、東博で開かれる‘ボストン美 日本美術の至宝展’には日本初お目見え?の‘釈迦霊鷲山説法図’がやってくる。これはかつて東大寺・法華堂の本尊として祀られていた曼荼羅図。‘法相曼荼羅’も連れだってくる?

2年くらい前?奈良博で大徳寺蔵の‘五百羅漢図’が全幅展示されたが、出かける元気がなく見逃した。4、5点別の展覧会で体験したことがあり全部はまあいいかという感じだったのだが、この先まとまってでてくるのは20年後くらいになることを思えば、ちょっぴり後悔している。ボストン美にある10幅はもとは大徳寺が所蔵していたもの。至宝展に入っているか、それともお休み組か?

海外の美術館におさまっている水墨画で気になっているのは雪舟(1420~1506)の若い頃の作品‘三教図’と雪村(1500年ころ~1585年ころ)の‘龍虎図’。広島に住んでいたとき、山口県美で行われた雪村の回顧展(02年)を体験した。

クリーブランド美が所蔵する‘龍虎図’はこのときの図録に掲載された参考図版によりその存在を知った。龍の絵はいろいろみたいので以来対面を夢見ているが、縁遠い感じのまま。これを目のなかにいれたら、雪村は済みマークがつけられるのだが、これからが長い。

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2011.09.30

夢の‘日本美術里帰り展’! 伊藤若冲

3122_2                ‘旭日鳳凰図’(ボストン美)

3123_2                 ‘葡萄図’(フィラデルフィア美)

3124_2     ‘十六羅漢図’(ボストン美)

3125_2     ‘三十六歌仙図貼絵貼屏風’(デンバー美)

昨年末、千葉市美でみた‘ギッター・コレクション展’(拙ブログ10/12/30)は心を大きく揺すぶった。ボストンやフリーア、メトロポリタンのほかにアメリカにこんな質の高い江戸絵画があったとは!アメリカには日本美術に対し深い思い入れをもったコレクターが沢山いることを再認識させられた。

そのなかで一際目を惹いたのが伊藤若冲(1716~1800)。‘白象図’や一度みたことのある‘達磨図’など8点が里帰りしてくれた。一度にこれほど多くの若冲作品が日本にやってきたのは06年東博で公開されたプライス・コレクション(18点)以来のこと。

次にアメリカにある若冲が日本のファンの前に登場するのはいつのことだろうか?ひとつの可能性として頭にあるのは2016年。この年は若冲生誕300年にあたる。おそらく東博、京博あたりが大回顧展を準備しているにちがいない。そのとき里帰りして欲しい作品はもう勝手に決めてある。

ボストン美を08年訪問したときは‘松に鸚鵡図’(08/4/20)が出迎えてくれた。ここには若冲が5,6点ある。気になっているのは初期の作品‘旭日鳳凰図’と墨の人物画‘十六羅漢図’。来年3月、東博で開催される‘ボストン美 日本美術の至宝展’に展示される若冲の情報がまだ明らかでない。どちらかが入っていることを今ミューズに祈っているところ。果たして?

葡萄を描いた絵はこれまでプライスコレクションなど数点みたが、フィラデルフィア美が所蔵するものも是非お目にかかりたい。デンバー美蔵の戯画チックな‘三十六歌仙図’は六曲一双の屏風だが、一枚の絵としては以前愛知県美の木村定三コレクションをみたことがある。

若冲に関して今年いい話が入ってきた。メモしていたものがどこかへ消えたので正確さを欠くかもしれないが、来年(?だったと思うが)、ワシントンのナショナルギャラリーで若冲の最高傑作‘動植綵絵’(三十幅 三の丸尚蔵館)が全点公開される。大日本美術展の目玉として展示されるようだ。これをきっかけにJAKUCHUがアメリカで大ブレイクするかもしれない。

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2011.09.29

夢の‘日本美術里帰り展’! 江戸絵画

3120_2       円山応挙の‘龍虎図’(1774年 ボストン美)

3119_2     曽我蕭白の‘商山四晧図屏風’(1768年 ボストン美)

3121_2           岩佐又兵衛の‘王昭君図’(17世紀 サンフランシスコ・アジア美)

3118_2        英一蝶の‘田園風俗図屏風’(18世紀初め ワシントン・フリーア美)

来春の‘ボストン美 日本美術の至宝展’には仏像、仏画、絵巻、江戸絵画など90点が展示されるという。今わかっている情報ではこのなかに龍の絵が2点ある。期待の曽我蕭白の‘雲龍図’と長谷川等伯の‘龍虎図屏風’。

となると、前々からみたいと思っている円山応挙(1733~1795)の‘龍虎図’はお休み組?まだ3点の揃い踏みを諦めたわけではないが、可能性は20%くらいか。

ボストン美は曽我蕭白(1730~1781)の宝庫。至宝展にやってくるのはチラシに載っている‘雲龍図’と‘虎渓三笑図屏風’の2点。度迫力の‘雲龍図’で腹一杯になると思うが、プラスαがあるにこしたことはない。未見の3点のどれかが加わっていると嬉しいが、、ちょっと無理かな。

美術本によく載っている‘商山四皓図’はその存在を知ってからもう20年になる。
05年京博であった大回顧展にも姿をみせず、来年も里帰りをしてくれそうにない。対面にはまだまだ時間がかかりそう。辛抱強く待つことにした。

海外にある岩佐又兵衛(1578~1650)の絵に関する情報は‘王昭君図’の1点のみ。これはまだ訪問したことのないサンフランシスコにある。サンフランシスコ美でマティスの追っかけ画をみることに意を決したときは、アジア美にも是非寄ってみたい。

英一蝶(1652~1724)のとても気になる絵がアメリカの美術館にある。ワシントンのフリーア美が所蔵する‘田園風俗図屏風’、ボストン美蔵の大作‘涅槃図’、そしてメトロポリタンにある‘地蔵菩薩図’。回顧展でもないかぎりお目にかかれそうにない。いつか日本に里帰りしてくれることを心から祈っている。

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2011.09.28

夢の‘日本美術里帰り展’! 琳派

3114_2     俵屋宗達の‘松島図屏風’(17世紀 ワシントン・フリーア美)

3115_2     俵屋宗達の‘雲龍図屏風’(17世紀前半 フリーア美)

3116_2     尾形乾山の‘蔦紅葉図’(メトロポリタン美)

3117_2     鈴木其一の‘白椿図’(19世紀前半 フリーア美)

来年の3月、東博でボストン美が誇る日本美術の傑作が大公開される(3/20~
6/10、拙ブログ8/8)。あと半年待てば浮き浮きするするような展覧会場に身をおくことができる。今年前半に行われた‘写楽展’(東博)のように一級の浮世絵や絵画、彫刻などがずらっと揃う里帰り展ほど心が躍ることはない。

だから、いつも勝手にお好みの里帰り展を夢見ている。夢のままで終わるか、一部でも実現するか、それはミューズのお心次第。海外にある日本美術や中国美術の名品の中からまだお目にかかってないものを集めてみた。

3年前、東博で多くの人が足を運んだ‘大琳派展’があった。作品はこれ以上望めないくらい極上のものばかり。琳派はやはり日本美術のなかで不動の人気を誇っている。この展覧会にはアメリカからメトロポリタン美とファインバーグコレクションが所蔵する酒井抱一の‘柿図屏風’や‘十二ヶ月花鳥図’などが里帰りした。

そして、来年になるとまたすばらしい琳派の絵が戻ってくる。東日本大震災のため根津美での展示が延期になったメトロポリタン美自慢の名品、尾形光琳の‘八橋図屏風’。根津美にある国宝の‘燕子花図屏風’と響きあう華麗な装飾美を前にすると倒れるかもしれない。

メトロポリタンにある光琳の‘波濤図’も‘八橋図’も里帰りするのに、ワシントンのフリーア美にある俵屋宗達(生没年不詳)の‘松島図’と‘雲龍図’だけはどんなに待ち望んでも日本にはやってこない。08年ここを訪れたとき(08/4/18)、この二点との対面をかすかに期待していたがダメだった。琳派狂としては宗達の最高傑作‘松島図’をみないでは死ねないので、いつか現地で夢を叶えたい。

フリーアには鈴木其一(1796~1858)の‘白椿・薄野図屏風’もある。右隻が‘白椿図’。緑の映える小山のむこうで金地を背に描かれた白椿はお茶目で可愛いらしい感じがする。

尾形乾山(1663~1743)はやきものだけでなく、絵も魅せられるものが多い。ざざっと描いた感じなのだが画面には味わい深い雰囲気をただよっている。メトロポリタンにある‘蔦紅葉図’もいつかお目にかかりたい絵の一枚。里帰りしてくれるだろうか?

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