


久しぶりのスペインとはじめての国、ポルトガルを旅行してきた。A社の“情熱のスペイン、哀愁のポルトガル10日間”は昔から見慣れたキャッチコピーだが、この定番文句が旅心を掻き立てるのである。今回訪れたのは
★スペイン:バルセロナ→バレンシア→クエンカ→マドリード→トレド→ラ・マンチャ→コルドバ→グラナダ→ミハス→セビリア
★ポルトガル:エボラ→リスボン→シントラ・ロカ岬。
スペインではバルセロナ、マドリード、トレド、グラナダ以外ははじめて行くところだし、リスボンも含め期待の観光地が続く楽しいツアーだ。
では、まずバルセロナから。
バルセロナ訪問は3度目。前回が90年だったので、17年ぶりのスペインである。このツアーはバスでポルトガルまで移動するので一つの観光地であちらの名所もこちらの名所もというわけにはいかない。で、バルセロナは天才建築家、アントニ・ガウディ
(1852~1926)が建てた建築物の見学が観光の中心。メインディッシュの前菜として市街を一望できる“モンジュイックの丘”に行き、スペインという国の風景の目慣らしをする。写真撮影ポイントにつくまで現地の日本人ガイドさんがこの丘にあるオリンピック施設を説明してくれる。途中、“ミロ美術館”が見えてきた。前回はここを目指してバスの進行方向の逆からふーふーいいながら歩いたことを思い出した。
日本を発つとき現地の温度を気にしたが、スペインでも暖冬のようで、それほど寒くはなく安心した。市全体が見渡せる場所からは右に地中海、真ん中あたりに“サグラダ・ファミリア”の鐘塔が見える。遠くからではあるが3回目の対面である。“後でまた行くからね!”という感じ。“サグラダ・ファミリア”を観たくてこのツアーを申し込んだ人はすぐにでもあの塔まで飛んでいきたい気分かもしれない。
バスは坂を下ると地中海沿いの道路を通って、街の中心部に進んでいく。車窓から高さが60mもある“コロンブスの塔”をパチリ。昔はこの近くの岸壁に“サンタマリア号”が係留されていたが、確認できなかった。どこへ行ったのだろう?
だんだんバルセロナのお目当てであるガウディの建築物が近づいてくる。最初が波打つ壁面と青や緑の色ガラスに目を見張る“カサ・パトリュ”。24年前、ここを写真に撮っているのに全く記憶がない。グラシア通りで次に現れるのが上の“カサ・ミラ”。これは丁度バスが信号で止まったのでいいショットになった。交差点の四つ角に建っているから見映えがする。建物の形から“石切場”とも呼ばれているらしい。上のほうをみると人がいる。時間があれば中に入れただろうに。残念!
どのツアーでもガウディの作品で時間をかけてみるのは“グエル公園”と未完の聖堂“サグラダ・ファミリア”。“グエル公園”での見所は真ん中の“ドラゴン”と広場の曲がりくねったベンチ。2月9日の新聞にこのドラゴンが若い男に壊されたという衝撃の記事が載っていた。頭の先は欠けて周りを柵で囲っていたから、“これから見に行くのになんてことをしてくれたのだ!自分は一度見ているからいいが、楽しみにしている人もいるのに”と思わず、隣の方と顔を見合わせた。で、てっきり新聞に載ってた情況と変わりないだろうと思っていた。ところが、なんとドラゴンが完璧に修復されていた!!これには驚いた。こんなに素早い対応をしていたとは。はじめてみる隣の方の嬉しそうな顔をみて、ほっとした。
天井に鮮やかな色彩で太陽の円形装飾が施されている柱廊を通りぬけ、上にあがると大変楽しい広場にでてくる。波打つベンチは形もさることながら多彩色のタイルを砕き、また張り合わせる“破砕タイル技法”でコラージュ風につくられたモダンな模様に目を奪われた。明るい赤や青、緑、オレンジ色の組み合わせにはこのベンチの装飾を担当したジュジョール(1879~1949)の豊かな色彩感覚がいかんなく発揮されている。
“サグラダ・ファミリア”はグエル公園からそう遠くないところにある。真近に観るのは
1983年以来。四半世紀もたつから、どこからどういう風にみたのかよく覚えていない。当時は建設してから100年目にあたるのでそれを示すバナーがかけられていた。作業現場は建築は進んでいるのだろうか?と思うくらい閑散としていた。エレベーターで鐘塔を登り、高いところから聖堂全体を眺めたのはいい思い出。現在は観光客が増えているから、エレベーターで登るにはかなり時間がかかりそう。
現場も以前とは様変わりで、都会のビルの建築現場に入り込んだような感じである。当時とは違い、資金も集まり、自然石ではなくコンクリートを使ったり、CG解析などの最新設計で建設しているので作業スピードが上がり、2020年に完成の予定だという。
下の画像は“受難のファサード”の4本の鐘塔部分。樹木のような塔である。塔の先端の模様はヤモリの足のよう。ここにも色が輝くモザイクタイルが使われている。ガウディが最初に手がけた“誕生のファサード”からも写真を何枚も撮った。でも、家に帰りアルバムをひっくり返してみると前撮ったところと同じアングルが多い。ご愛嬌である。
最近のコメント