2017.02.28

二度目の‘春日大社展’!

Img      国宝‘本宮御料古神宝類 蒔絵箏’(平安時代 12世紀)

Img_0003     拡大(左部分)

Img_0001     拡大(右部分)

Img_0002     国宝‘赤糸威大鎧’(鎌倉~南北朝時代 13~14世紀)

Img_0004     ‘鹿図屏風’(江戸時代 17世紀)

東博で開催中の‘春日大社展’(~3/12)は残り2週間となった。後期に一番のお目当てである‘本宮御料古神宝類 蒔絵箏’が登場するのでワクワク気分で出かけた。

この見事な蒔絵の箏の存在を知ったのは1998年に発行された‘週刊朝日百科 日本の国宝 春日大社’を買ったとき。見開き頁に大きく載った甲板に蒔絵で表された流水文様をみていつか本物をこの目でと強く思った。その願いが19年経ってようやく実現した。これほど嬉しいことはない。

目を釘づけにさせるのが大胆にそして柔らかく曲げられた流水の形。この造形感覚がまったくスゴイ、そして流れにそって元気よく飛んでいる鳥たち、槽の端のところには鴛鴦もみえる。この箏を二度とみることはないだろうから単眼鏡を使いながら隅から隅までじっくりみた。

もう一点、期待していたのがあった。国宝の‘赤糸威大鎧(竹虎雀飾)’、前期に展示された同じく国宝の‘赤糸威大鎧(梅鶯飾)も感激したが、この大鎧はさらに見事な出来栄え。こんな美しい兜、鎧があったのか!豪華さを演出しているのが赤と黄金の組み合わせ、国宝の鎧をかなりみたが、これが群を抜いていい。一生の思い出になる。

春日大社といえば鹿、通期で展示されている‘鹿図屏風’にもまた足がとまった。

念願のお宝がたくさんみれて200%満足した。ミューズに感謝!

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2017.01.20

サプライズ! 東京都庭園美の‘並河靖之展’

Img     ‘四季花鳥図花瓶’(1899年 三の丸尚蔵館)

Img_0001     ‘桜蝶図平皿’(明治中期 京近美)

Img_0002     ‘龍文瓢形花瓶’(明治中期 ギャルリー・グリシーヌ)

Img_0003     ‘藤草花文花瓶’(明治後期 並河靖之七宝記念館)

18日の美術館巡りは4館足を運んだが、最後に寄ったのが東京都庭園美。新館ができてもう3年くらい?経っているがなかなか来る機会がなかった。久しぶりの訪問なのでJR目黒駅からの道順がちょっと不安だったが、歩き出すとだんだん美術館までのイメージが湧いてきた。

ここで今行われているのは七宝界の神様みたいな存在だった並河靖之(なみかわやすゆき 1845~1927)の回顧展(1/14~4/9)。この展覧会の情報が入ってきたのはほんの一ヶ月前、まさか並河靖之展に遭遇するとは思ってもいなかった。

今回でているのは全部で93点、名品がすべて集まったという感じ。日本だけでなくイギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博からもたくさん出品されているのだからたまらない。おそらく30年に一度クラスの回顧展、だから一点々噛みしめながらみた。

まず入ってすぐの部屋に最高傑作‘四季花鳥図花瓶’が飾ってある。黒地に映える緑の紅葉と鶯は何度みても感動する。並河の繊細な感性が漆黒の背景というのがこれほど美を演出してくれることを気づかせてくれた。そして円形の‘桜蝶図平皿’でも緑の地が強く印象に残る。中心で浮き上がる蝶はその精緻な描写からすると蛾のイメージに近い。

はじめてお目にかかったもので思わず足がとまったのが‘龍文瓢形花瓶’、同じ龍をモチーフにした花瓶がもう一点あったが、並河の七宝というと花鳥図を連想するのでこの龍の出現には驚いた。こういう異色の作品があったとは!

藤を描いたものが7点あった。そのなかでぐっと曳きこまれたのが‘藤草花文花瓶’、描かれた垂れ下がる紫と白の藤の花と長い花瓶の形がぴったり合っている。じっとみていると昨年12月根津美でみた応挙の藤の絵が重なってきた。

なお、この展覧会はこのあと二つの美術館を巡回する。
・伊丹市立美 9/9~10/22
・パラミタミュージアム(三重県) 10/28~12/25

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2016.11.12

お楽しみ満載、静嘉堂文庫美の‘漆芸名品展’!

Img     

Img_0001    ‘羯鼓催花・紅葉賀図蜜陀絵屏風’(重文 17世紀)

Img_0003     国宝‘曜変天目と黒漆塗天目台’(南宋時代・12~13世紀)

Img_0002    尾形光琳の‘住之江蒔絵硯箱’(重文、18世紀)

Img_0004    柴田是真の‘柳流水青海波塗重箱’(19世紀)

最近は世田谷にある静嘉堂文庫や五島美へ出かけるのは2年に一回くらいになってきた。久しぶりに静嘉堂文庫を訪問し、‘漆芸名品展’(10/8~12/11)を楽しんだ。

今回の目的は修理が終わって初公開されるという‘羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風’をみること。これまでここへは何度も足を運んでいるが、この密陀絵屏風にはどういうわけか縁がなかった。だから、この企画展の情報が入ってはじめてその存在を知った。

漆絵というと柴田是真の作品くらいしか目が慣れてないので、屏風サイズのものがありしかも重文とくれば是非ともみたくなる。11/8~11/20は二つともみれるというのでこのタイミングで美術館めぐりを調整していた。入館するといきなり目に飛び込んできた。

画面自体が大きいので人物描写がよくつかめる。いやいやこんな漆絵の名品があったのか!という感じ。何が描かれているかはあとで図録をみればわかるので解説文は読まず画面の隅から隅までじっくりみた。色のベースは漆絵特有の茶色系の色、派手さはなく渋い色調、そこに朱が重なりこの2色が人物の顔と足の白を浮き上がらせている。そして、縁飾りの装飾に目をやると螺鈿の貝が光っている。本当に見事な漆絵、一生の思い出になる。

お目当ての作品をみたのであとは帰りのバスの出発時刻をにらみながら定番の国宝‘曜変天目’や光琳の蒔絵、そして根津美であった柴田是真展に出品された‘柳流水青海波塗重箱’をみていた。

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2016.10.19

待望の‘志村ふくみ展’!

Img_0003     ‘澤’(1967年)

Img_0004     ‘若紫’(2007年)

Img_0002     ‘熨斗目(生絹)’(1981年)

Img_0001     ‘紅襲(桜かさね)’(1976年)

昨年、文化勲章を受章した紬織の人間国宝、志村ふくみ(1924~)の回顧展(9/10~11/6)で世田谷美でみてきた。これまで志村ふくみの着物をたくさんみているわけではないが、TVの美術番組で紹介されたものや人間国宝展に出品されたものをみて、草木染めの色の魅力にとりつかれてきた。

今回、優しくて品のある色合いや微妙なグラデーションが目を惹く着物が会期中全部で80点くらいでている。自然に生えている植物からとれる染料からこんなにバリエーション豊かな色を生まれてくるのだから、もっと草木に心を通わせないといけないと思う。

館内には着物姿の女性たちが多くいた。着物がとけ込んでいるような京都のような歴史のある街とはちがって、普通の都市では茶会とか結婚式といった特別の日にしかこういう光景はみない。だから、美術館で着物を着た人に出くわしたのは‘ハレ’の日だったのかもしれない。

足がとまったのは緑のグラデーションが心に沁みる‘澤’、自然と何度も何度も対話を重ね、志村は微妙に変化する色を自然のままに重ね合わしている。‘源氏物語’シリーズの‘若紫’にも魅了される。少し前、デトロイト美展でみキルヒナーの紫とは対照的にこの紫はまさに日本の紫。

青や赤でも日本の色彩はヴァリエーションの幅がとても広い。‘熨斗目’は白との親和性がすごくいい薄い青にみとれていた。そして、‘紅襲’は控えめな色だがじわーっと心がつつまれる感じ。こんな着物を着た女性が現われるとメロメロになりそう。

満足度200%の展覧会だった。ミューズに感謝!

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2015.09.01

組織委員会 東京五輪エンブレムの使用中止を決定!

Img     横山大観の‘群青富士’(部分 1917年 静岡県美)

Img_0001     尾形光琳の‘紅白梅図屏風’(18世紀後半 MOA美)

Img_0002     歌川広重の‘よし原仲の町桜の紋日’(1840~58年)

7/24に決まった2020年東京五輪のエンブレム、本日、大会組織委員会はこれを使わないことを発表した。このエンブレムはどうしても好きになれなかったのでホットしている。多くの国民がこうなることを望んでいたのではなかろうか。

エンブレムをつくった佐野氏にまつわるほかの作品のパクリ疑惑がこれほど噴出してきたら、もうアウト。組織委員会が会見で明らかにしたデザインの原案自体が著名な外国のタイポグラファーの展覧会のポスターに酷似していたり、エンブレムを活用する場面の写真をネット上の個人のサイトから無断転用したことが判明するなど、騒動を鎮めるための説明が逆に火に油を注ぐことになった。

新国立競技場の建設についでエンブレムも白紙撤回、東京五輪の準備は本当にうまくいくのか心配になってくる。

さて、仕切り直しのエンブレム、優秀なデザイナーは大勢いるのだからいいものができなくてはおかしい。勝手な希望をいくつか述べてみたい。まず第一は1964年の東京五輪のエンブレムを踏襲しないこと。これにこだわるからデザインに躍動感がでてこない。21世紀、先進都市東京でおこなわれる五輪、最高のスポーツの祭典を日本人のおもてなしの心でやさしく力強く繰り広げる。

デザインにとりこみたいモチーフは日本を象徴するもの、東京をイメージさせるもの、いろいろある。すぐ思いつくのは富士山とか桜、浮世絵に描かれた日本橋、そして日本美術の中核をなす琳派の造形、例えば流水を使ってくれないかなと思ったりもする。

二度も失敗は許されない。皆で五輪を盛り上げられるいいエンブレムを是非つくってもらいたい。

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2015.08.30

サプライズ! 輪島塗の‘菊蒔絵貝桶’

Img       北村辰夫の‘菊蒔絵貝桶一式’(2015年)

Img_0001       貝桶の蓋の裏に施された貝の装飾

Img_0002              ‘菖蒲’

Img_0003             ‘合歓の木’

ここ数年TV局が制作する美術番組のなかで熱心にみているのは絵画ではなくて工芸品がとりあげられたもの。先月もBS朝日の‘アーツ&クラフツ’で輪島塗がでてきたので食い入るようにしてみた。

そして、28日金曜の深夜Eテレで‘よみがえる超絶技巧 輪島塗 貝桶プロジェクトの2年’が放送された。8月のTV番組ガイドを購入した際にこの番組が目にとまり気になっていた。一ヶ月前に輪島塗の職人たちがみせる熟練の技がしっかりインプットされているので、今回は一体どんな超絶技巧がでてくるのか、どんな輪島塗の絶品が登場するのか興味津々。

番組の冒頭は外国人コレクターが今年6月に完成した‘菊蒔絵貝桶一式’と対面する場面、720枚の貝とそれらをおさめる二つの貝桶、満足げな表情をみせていたのはこの貝桶を注文したオーストラリアの日本美術コレクター夫妻。この貝桶を2年かかってつくりあげたのは漆芸家の北村辰夫。はじめてお目にかかる人物で作品にはまったく縁がない。

番組をみていくうちにこの人が輪島塗に新風を吹き込み斬新な意匠と高度な技を結集させた作品を次々に生み出し海外でも高く評価されている凄腕の漆芸家であることがわかってきた。輪島に工房を構え2年前50人の職人たちからなる貝桶プロジェクトを立ち上げた。驚くのはこのなかに若い職人たちが多くいること。

北村のこの貝桶での新たな挑戦は蒔絵と沈金の融合。そのため番組の多くの時間が3人の女性沈金師の奮闘ぶりにあてられている。貝桶の蓋の裏側には蒔絵で貝が描かれ四季の草花がきれいに浮き上がっている。でも、これは最終の出来上がりの半分、ここに沈金師がノミをいれて削り金粉や金箔などを埋め込み模様を整え意匠に華麗さと深みを与えていく。

誰もこういうことをやったことがないので腕は確かな沈金師とはいえ大胆に細工をしていくことがなかなかできない。工房の棟梁である北村は出来栄えをチェックしひとことふたこと感想をいい3人の背中を押してやる。こういうリーダーのもとでは仕事がしやすい。そして、見事な‘菖蒲’と‘合歓の木’ができあがった。

手本にした江戸中期の貝桶の名品に施された職人たちの超絶技巧が平成の世によみがえり、さらに蒔絵と沈金を組み合わせた新たな技法も誕生した。なにかワクワクするような話。サプライズの職人たちの技と漆芸家北村辰夫の名前が強く心に刻まれた。

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2015.08.15

にっぽんの布!

Img     白洲正子著‘きもの美’(光文社文庫 2008年)

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Img_0002    有松・鳴海絞り 雪花絞り

本は買ったらすぐ読むものがある一方で、本屋でたまたまみつけた本のようにしばらくの間本棚に積んだままのものがある。4,5年前My書庫に入った白洲正子著‘きもの美’もそんな本のひとつ。

ところが最近俄然この本がこちらを向いてきた。ときどきおこる不思議な体験だが本を読むのに機が熟してきたのかもしれない。書かれている内容について知識がなさすぎると関心があったとしても、たとえ30分でも充実した時間とはならないのでその時間はほかのことに使いたい。

でも、そういう気持ちがEテレで昨年末から今年の1月まで放送された‘にっぽんの布を楽しむ 訪ねて・ふれて・まとう’をみて変わった。染めや織りが職人さんたちによってどういう風に行われているのかがだいぶわかってきた。おかげで‘きもの美’で白洲正子が語っていることが腹にストン々と落ちる。こうなると読書は楽しい。

‘にっぽんの布’で染織史家の吉岡幸雄氏と女優の白石美帆、川上麻衣子が出かけたのは阿波藍染、有松・鳴海絞り、久留米絣、結城紬など8か所。これだけよくできた番組に遭遇するとNHKに頭を下げたくなる。

しかもテキストがなかなかのすぐれもの。色がよくでるいい紙が使っているのにたったの1000円。なにからなにまで本当に気がきいている。美術館が作成するアベレージクラスの展覧会図録に2500円くらい支払っているから、このテキストがキラキラ輝く宝物のように思えてくる。

今、ふたつの本を頻繁にながめにっぽんの布の美しさを心に沁み込ませている。

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2015.08.01

好きになれない2020年東京五輪のエンブレム!

Img  リエージュ劇場のロゴ          東京五輪のエンブレム

7月24日にお披露目された2020年東京五輪のエンブレム、みた瞬間ガックリきたが今このエンブレムのデザインに盗作疑惑がもちあがっている。

よく似たデザインなのはベルギー東部のリエージュ劇場のロゴ。これだけ似ているとこのロゴをつくったベルギーのデザイナーだって、‘盗作しただろう’といいたくなる。デザインの専門家でなくても東京五輪のエンブレムが劇場ロゴのコピーであることは容易にわかる。

ベルギーのデザイナーはエンブレムの使用停止を求めているが、IOCも東京五輪の組織委員会も世界中の商標確認をしているので問題ないという見解を表明をしている。だから、このエンブレムをやめてほかのものを選び直すということはない。嵐がおさまるまでは‘NO PROBLEM!’を言い続ける。

変更はないこのエンブレム、どうも好きになれない。前回のときのエンブレムをこんなに意識する必要があったのだろうか?デザイン全体がどうみても硬い、スポーツの祭典なのに若さや躍動感が感じられない。そして色として致命的にまずいのが真ん中のどんと立った黒、デザインを重くする黒をこれほど強調するセンスがまったくわからない。

新国立競技場の問題に続いて、エンブレム盗作疑惑、‘オールジャパンで成功させよう!’とオリンピックを準備している人たちは言っているが、実態はコスト感覚がなくアイデアのでない官僚体質丸出しの組織。人材を相当入れ替えないとお金だけが膨らんでいくような気がする。

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2015.07.17

日本刀ブームという現象!

Img    アニメに刺激されてつくられたオリジナルの刀

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Img_0002  若い人たちもおしよせる日本刀の展覧会

NHKの‘歴史秘話ヒストリア’(水曜よる10時)はときどきみているが、7/8は日本刀がテーマだったのでチャンネルを合わせてみた。番組に期待していたのは刃文の詳しい解説だったが、これはごく初歩的なガイダンスだった。情報として大きなサプライズはイベント感覚で演出された日本刀の展覧会が行われていたこと。

日本刀のブームがじわじわおきていることは知っていたが、それは海外の刀剣愛好家たちが日本刀を熱心に求めているという話。ところが、日本刀のブームに火をつけているのは日本の若い世代だった。2年前上野の森美で開催された‘エヴァンゲリオンと日本刀展’が日本各地を巡回しており、アニメ世代の人たちが日本刀に熱い視線をおくっているという。

漫画やアニメにまったく縁がないので‘エヴァンゲリオン’はイメージできない。この展覧会では現在の刀鍛冶が‘エヴァンゲリオン’に登場する刀剣に刺激をうけてつくったオリジナルの刀がいくつも展示されている。そのひとつはこんな刀があるの?というくらい鍔の形はアヴァンギャルド全開、若い刀鍛冶はこういう刀づくりにもチャレンジ、刀の世界にも新しい風が吹いている!

さらに興味深かったのは美術館などで行われる日本刀関連の展覧会やイベントに若い女性が足を運んでいること。日本刀の魅力が女性の心をとらえているとは思ってもみなかった。名古屋の徳川美でおこなわれた刀剣類の展示にやって来ていた人たちは男性より圧倒的に女性のほうが多い。学芸員の話を熱心に聞いている若い女性の姿が印象的。最近ご無沙汰している東博の平常展示でも刀剣のコーナーには女性客がふえているのかもしれない。

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2015.05.25

十年目をむかえた‘美の壺’ 七宝

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Img_0002     並河靖之の‘四季花鳥図花瓶’(1899年 三の丸尚蔵館)

Img_0004     並河靖之の‘桜花に蝶図皿’(京都・清水三年坂美)

Img_0001     涛川惣助の‘七宝花鳥図三十額’(迎賓館赤坂離宮)

美術品をいろいろ楽しみたいこともあって我が家では毎週TVの美術番組を数多くみる。そのうち工芸関連で定番になっているのがBSプレミアムの‘美の壺’(金曜よる7時半~8時)と‘イッピン’(火曜よる7時半~8時)。

俳優の草刈正雄が案内役をつとめる‘美の壺’はこの5月で10年目をむかえた。今や定番の美術番組のひとつ、毎週欠かさずみている人も多いのではなかろうか。時間は30分と長くなく、美術品をみるポイントを3つの壺で指南してくれるので気持ちが作品に集中できるのがいい。

先週取り上げられたのは‘七宝’、七宝では神様のような存在である並河靖之(1845~1927)と涛川惣助(1847~1910)の作品が登場したので息を呑んでみていた。二人はおもしろいことに字はちがうが同じ‘なみかわ’という苗字、2歳年上の並河靖之は京都生まれで、涛川惣助は千葉県の出身。

お気に入りの並河の‘四季花鳥図花瓶’と‘桜花に蝶図皿’は目のなかに入っているが、迎賓館赤坂離宮に飾ってある涛川の‘花鳥図三十額’は存在は以前から知ってはいるがまったく縁遠いもの。無線七宝だから小鳥や花をぼかしたりほわっと柔らかく表現している。まるで絵具で描いたような感じ。

迎賓館には一生縁がないから本物をみることは無理、ところで、ここは一般公開されているのだろうか?2,3年前からはじまった皇居の一般公開(人数が限られているので高い倍率)のように内部をみる機会があれば抽選に応募するのだが。

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