2012.05.28

夢の美術館! バッファロー オルブライト=ノックス美(2)

3894_2     マティスの‘音楽’(1839年)

3895_2     バッラの‘鎖でひかれた犬のダイナミズム’(1912年)

3896_2     ポロックの‘収斂’(1952年)

3897_2            オキーフの‘ブラック・スポット NO.3’(1919年)

アメリカにある美術館が所蔵する作品をまとめて展示する‘美術館名品展’はヨーロッパの美術館に比べると回数は少ない。5回あると4対1くらいの感じ。

これまで体験したものを思い起こしてみると、まず定番のボストン美印象派展、メトロポリタン美、グッゲンハイム美、ホイットニー美、シカゴ美、クリーブランド美、フィリップス・コレクション、フィラデルフィア美、ワシントン・ナショナル・ギャラリー。

オルブライト=ノックス美展はあっただろうか?開催されたような気もするのだが、記憶があやふや。というのもマティス(1869~1954)の傑作‘音楽’を日本でみたことはよく覚えているのである。昨日とりあげたゴーギャンの‘黄色いキリスト’も目に焼きついているから、名品展でこうした傑作をみたのかもしれない。

この美術館の近代絵画はマティスの‘音楽’、ピカソの‘化粧’(バラの時代)、シュルレアリスムのミロの‘アルルカンのカーニバル’があるのだから豪華きわまりないラインナップ。そして、エコールドパリではシャガールは確認できないが、スーチンとモディリアーニ。モデイの名画‘召使の少女’(拙ブログ08/5/19)は08年名古屋市美で行われた回顧展に出品された。

未来派のバッラ(1871~1958)が描いたユーモラスは絵がここにおさまっている。スピード感あふれる‘鎖でひかれた犬のダイナミズム’。静嘉堂文庫にある‘平治物語絵巻’に描かれた牛車の車輪にこの絵と同じような描写(09/6/29)あった。だから、本物を是非ともみてみたい。

コンテンポラリーアートのコレクションを目にするとアドレナリンがどっとでてきそう。画集にはいい作品が沢山載っている。その筆頭が‘もっと見たい’シリーズでもとりあげた
ポロック(1912~1956)の‘収斂’。また、オキーフ(1887~1986)のやわらかい色で塗られた大きくてしなやかなフォルムが画面に広がる‘ブラック・スポット NO.3’にも魅了される。

このほかにも、ステラ、ゴーキー、アルバース、シーガルといったビッグネームの作品がずらっと揃っている。NYのMoMAにいるような気持ちになるにちがいない。

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2012.05.27

夢の美術館! バッファロー オルブライト=ノックス美(1)

3890_2    

3892_2           ゴーギャンの‘黄色いキリスト’(1889年)

3893_2     ミロの‘アルルカンのカーニバル’(1924~25年)

3891_2           スーチンの‘皮をはがれた牛’(1925年)

絵画作品の情報は美術館で体験した展覧会と美術本によってもたらされる。絵に興味がわいてくると展覧会をより楽しむために、画家の本でも取り揃えようかという気になる。国立新美で‘セザンヌ展’を体験したから、東京美術から刊行されている‘もっと知りたいセザンヌ’(12年3月)を買ってみようと、そうなるともう好きな画家からはぬけられない。

こんなことの繰り返しで美術本が相当たまってきた。おかげで絵のことだけでなく世界中の美術館についての情報も増えてきた。ニューヨーク州バッファローにあるオルブライト=ノックス美は印象派の本や近現代アート関連の本には必ずでてくる美術館。断片的な作品情報ではあるが、現地を訪れると‘こんなすばらしい美術館だったのか!’と感激するのではなかろうか。

バッファローを地図で確認してみると、ナイアガラの滝のすぐそばにあった。この人気の観光名所は20年前訪問したのにどこをどう行ったのかまったく忘れている。バッファローのことなどひっかかりもしない。そんなバッファローだが、オルブライト=ノックス美には気になる作品がいくつもある。

ここはゴーギャン(1848~1903)がすごい!画集に必ず載っている‘黄色いキリスト’と‘死霊が見ている’(拙ブログ10/12/23)。‘黄色いキリスト’は展覧会の名前は忘れたが日本にやってきた。そして、10年の‘ゴーギャン展’(ロンドン テートモダン)にも‘死霊’と一緒に出品されていた。

ゴーギャンに限らないが印象派やポスト印象派の名画がアメリカの主要な美術館には本当に沢山ある。ゴーギャンだとシカゴ美、ワシントンナショナルギャラリー、MET、ボストン美、オルブライト=ノックス美、ボルティモア美のコレクションが有名。

好きな画家の作品があるとその美術館への思い入れも強くなる。これを決定づけているのがミロ(1893~1983)の‘アルルカンのカーニバル’。じつはこの傑作も日本にやってきた。10年前にあった‘ミロ展’(世田谷美と愛知県美)、当時広島におり東京出張の際に楽しんだが、この絵は愛知県美のみの展示だったので会えなかった。残念な思いをいまだに引きづっている。

スーチン(1894~1943)の絵をすこしまとまった形でみたのはオランジュリー美だけ。フィラデルフィアのバーンズコレクションへ足を運べばいい絵がみられそうだが、バッファローにもこんな気を惹く作品がある。

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2012.05.26

夢の美術館! デトロイト美術館

3887     ブリューゲルの‘農民の婚礼の踊り’(1566年)

3886     スーラの‘ル・クロトワの眺め、上流’(1889年)

3888     ファイニンガーの‘帆船’(1929年)

3889        ニューマンの‘Be1、Second Versions’(1970年)

ミシガン州デトロイトはアメリカ自動車産業の中心都市。ヒューロン湖からすこし下ったところに位置している。ここもクリーブランド同様、大リーグの球団がある。アリーグの中地区のタイガース。ここのエース、バーランダーは現在大リーグNO.1の投手と言われている。

デトロイト美が所蔵する作品の情報は手元の美術本にはあまり載ってないが、1点びっくりする絵がある。それはブリューゲル(1525~1569)の‘農民の婚礼の踊り’。どういう経緯でブリューゲルの絵がこの美術館にあるのか知らないが、フォード一族とかGMあるいはクライスラーの上級経営者をつとめた人物が手に入れたものが後に寄贈されたのではないかと勝手に推測している。

ブリューゲル追っかけ作品で見たい度の強いのはベルリンにある‘ネーデルランドの諺’とこの絵、そして今年からプラドで公開がはじまった‘聖マルティン祭のワイン’。アメリカにある作品よりヨーロッパにある作品のほうが気分的には楽なのだが、アメリカの美術館を集中的にまわり、カラヴァッジョだ、ブリューゲルだ、ラ・トゥールだと大騒ぎするのも楽しいかなとも思っている。

ブリューゲルのほかで気を惹くのは‘もっと見たいルドン’でとりあげた‘蝶’(拙ブログ2/26)とスーラの点描画‘ル・クロトワの眺め、上流’。アメリカにはスーラ(1859~1891)のいい絵がいくつもある。シカゴ美には門外不出の‘グランド・ジャット島の日曜日の午後’、METには‘サーカスの客寄せ’、そしてバーンズコレクションの‘ポーズする女たち’。

点描の風景画があるのはNYのMoMA、ワシントン・ナショナル・ギャラリー、デトロイト美、インディアナポリス美、ミネアポリス美。昨年オランダのクレラー=ミュラーで‘シャユ踊り’などが幸運にもみれたから、残っているのは‘ル・クロトワ’とインディアナポリス、ミネアポリスの3点。ここまできたら、全点制覇を実現したい。

近現代絵画の情報はきわめて少ない。ファイニンガー(1871~1956)の‘帆船’は三角形の尖ったフォルムがロマン派のフリードリヒの作品を思い起こさせる。鮮やかな赤が目に焼きつくニューマン(1905~1970)の絵はとても魅力的。こうした傑作があるのだから、ほかのアメリカ人作家の作品もコレクションしているにちがいない。

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2012.05.25

夢の美術館! ハートフォード ワズワース・アシニアム美

3882_2     カラヴァッジョの‘聖ランチェスコの法悦’(1596年)

3883_2     ダリの‘海辺に現れた顔と果物鉢’(1938年)

3884_2     モネの‘トルーヴィル海岸の板敷き歩道’(1870年)

3885_2     ルノワールの‘アルジャントゥイユの庭のモネ’(1873年)

NYのメトロポリタン美やボストン美のように団体ツアーの日程のなかに館内見学が組み込まれていると美術館めぐりはずいぶんと楽なのだが、そうでない場合はなかなか大変。アメリカは広いから、気になる美術館の所在が確認できてもそこまでどうやっていくのか。美術館にたどり着くにはハードルをいくつもクリアしなければならない。

現地に住んだことがないので、都市と都市をむすぶフライトの所要時間のイメージがつかめない。唯一の情報は以前NYからボストンとワシントンにシャトル便を利用して訪問したこと。よく覚えてないが1時間半くらい?で到着したような記憶がある。

コネティカット州ハートフォードにあるワズワース・アシニアム美はNYから出かける場合、3時間半くらいのフライトだろうか?クリーブランド美にせよこの美術館せよ、実際に行くとなると1週間くらいNYに滞在し一日一美術館という段取りでまわっていくことになりそう。

ワズワース・アシニアムにはいつか行ってみたという思いは強くある。それはお気に入りの画家2人の絵があるから。一枚はカラヴァッジョ(1571~1610)の‘聖フランチェスコの法悦’、そしてもうひとつはダリのダブルイメージが巧妙に仕掛けられた‘海辺に現れた顔と果物鉢’。

カラヴァッジョの作品がアメリカには5点もある。この美術館のほかではMETに2点‘合奏’と‘リュート弾き’、クリーブランド美1点、‘聖アンデレの殉教’、そしてテキサス州フォートワースにあるキンベル美が所蔵する‘いかさま師’(拙ブログ5/19)。

‘いかさま師’は10年ローマであった大回顧展で幸運にも遭遇したし、METの作品はすでに鑑賞済みだから、残りは2点。カラヴァッジョ全点制覇が生涯の夢、だから、おおまかなプランは頭の中にできている。順序はまだ決めてないが、ナポリ(2点)、マルタ(2点)、シチリア(2点)、アメリカ(2点)。

アメリカの美術館には印象派のいい絵がどっさりあることが08年の美術館めぐりでよくわかった。ワズワースにもいいコレクションがあるような気がする。所蔵品の情報は2年前パリでみたモネの‘トルーヴィル海岸の板敷き歩道’とルノワールの‘アルジャントゥイユの庭のモネ’しかないが、ほかにもサプライズがあるかもしれない。

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2012.05.23

夢の美術館! クリーブランド美術館

3877_2            ピカソの‘人生’(1903年)

3876_2     アンリ・ルソーの‘虎と水牛の戦い’(1908年)

3878_2          ルドンの‘オルフェウス’(1903~10年)

3875_2     マティスの‘エトルリアの花瓶のある室内’(1940年)

08年にアメリカの美術館を回ってから4年が経った。そろそろ第2弾の美術ツアーを敢行したいところだが、ヨーロッパの美術館の磁力のほうが強く具体的な実行プランづくりはのびのびになっている

今頭の中に描いている中期的な美術館めぐりは2フェーズ。第1フェーズはもう一度シカゴ、ワシントン、ボストン、NYを訪問するリカバリーツアー。

シカゴ美のお目当てはトーマス・コールなどのアメリカ絵画、ワシントンナショナルギャラリーは改築工事のためみられなかったフラゴナールらのロココと近現代アート。ボストン美は10年にオープンしたアメリカン・ウィング。そして、NYは前回時間がなくて訪問できなかったMoMAとグッゲンハイム美、ホイットニー美。

つぎの第2フェーズはまったく新規に開拓する美術館。一番最初に予定しているのはフィラデルフィア美とバーンズコレクション。そのあとはまだラフなアイデアの段階。だから、夢の美術館。オハイオ州にあるクリーブランド美もそのひとつ。

アメリカでこれまで行ったところはNY、ボストン、ワシントン、シカゴ、ナッシュビル、ラスベガス、グランド・キャニオン、モニュメントヴァレー、これだけなので各都市の地図上の位置関係が正確につかめてない。あらためてクリーブランドを確認してみると五大湖のエリー湖の南岸にある。人口は40万人ほどらしい。

ここは大リーグ、インディアンズの本拠地。アリーグのチームだからよく知っている。今年は調子がよく中地区の首位を走っている。また、クリーブランド美術館も有名。6年くらい前?そのコレクションの一部が日本で公開された。だが、残念ながらここにとりあげた作品はやってこなかった。

最もみたいのがピカソ(1881~1973)の青の時代の傑作‘人生’。ピカソはピストル自殺で亡くなった親友カサヘマスを描いている。ここにはもう1点バラの時代の‘ハーレム’がある。ルソー(1844~1910)のジャングル画もみたくてしょうがない一枚。

ルドン(1840~1916)は2点いい絵がある。‘オルフェウス’と‘ヴィオレット・ハイマンの肖像’(拙ブログ2/26)。この美術館のコレクションの質は相当高く、マティス(1869~1954)もある。この‘エトルリアの花瓶のある室内’は西洋美であった大きな回顧展に展示された。釘付けになるほどすばらしい絵だったので強く印象に残っている。

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2012.05.22

夢の美術館! サンパウロ美術館

3872     ゴーギャンの‘ゴルゴダの丘の自画像’(1896年)

3874            マネの‘画家’(1875年)

3873            ルノワールの‘水浴する女とフォンテリア’(1870年)

3871     セザンヌの‘大きな松の木’(1887~89年)

印象派およびポスト印象派の作品をみることをライフワークにしており、名画の追っかけに情熱を燃やしている。関心を寄せている画家は15人くらい。これくらい多いと画集に載っている代表作はかなりの数にのぼり、全部をみるには相当の時間とエネルギーがいる。

画集や美術本を定期的にパラパラながめるのが長年続けているルーチン。だから、まだ見ていない名画はどれでそれがどこの美術館にあるかということはおおよそ頭のなかに入っている。さて、その美術館へ果たして行けるか?

名画を多く所蔵する美術館のなかにはオルセーやメトロポリタンなどのように旅行会社が企画するツアーを利用して訪問できそうなところはもちろんあるがその数は限られている。だから、名前は知っているがその多くは夢の美術館に終わりそうな可能性が高い。

南米ブラジルにあるサンパウロ美もそのひとつ。どう考えてもこれはゆるぎない。北欧同様、南米は未体験ゾーン。隣の方は2,3年前はマチュピテュに行きたいといっていたが、今は体力的なことを自覚して口にしなくなった。で、南米旅行は無くブラジルはずっと遠い国のままになりそう。

サンパウロ美の情報は薄く、印象派の作品しか知らない。この美術館で気になっているのはゴーギャンの自画像、東近美やテート・モダンで回顧展があったとき期待していたが、展示されなかった。残念!

マネの男性肖像画やルノワールの初期の作品、水浴画にもとても惹かれる。ルノワールの絵はもう長いこと画集でみている、いつか会ってみたい。セザンヌの松の絵は横浜美であった回顧展にやってきたが、松のその強烈な存在感が目に焼きついている。

ここはセザンヌとともにロートレックのいい絵がある。5年くらい前サントリー美であったロートレック展に出品された4,5点は強く印象に残っている。

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2012.05.21

いつか行きたい美術館! コペンハーゲンの美術館

3867_2         ゴーギャンの‘花をもつ女’(1891年 ニュー・カールスベア美)

3868_2     ゴーギャンの‘悪魔の言葉’(1894年 ニュー・カールスベア美)

3869_2         マティスの‘緑のすじのある肖像’(1905年 国立美)

3870_2             マティスの‘ズルマ’(1950年 国立美)

北欧のデンマーク、ノルウェー、スウェーデンはまだ行ったことがない。以前普通の団体ツアーに参加して名所観光を楽しんでいたときは順番としてはイタリアやフランス、スペインの方が先で北欧には心が動かなかった。

でも、最近の旅行は美術館めぐりが楽しみの中心で名所をみるのはオマケ感覚。このため、今はいつかはみたいと思っていたノルウェ-のフィヨルド観光とムンクで有名なオスロ国立美やコペンハーゲンにある美術館の訪問を目的にして、北欧へ出かけてみようという気になっている。

あるツアーではコペンハーゲンで自由時間が入っていた。こういうのがいい。折角北欧に行くのだから、必ず入館が日程に組み込まれているオスロ国立美だけでなくほかの美術館にも足を踏み入れてみたい。では、コペンハーゲンにはどんな美術館があるのか。

手元の美術本により名前だけは知っているのは3つ。国立美、ニュー・カールスベア美、そしてオードロップゴー美。このなかでオードロップゴー美の所蔵品は一度日本にやってきたことがある。たしか、デパート系の美術館で展示されたような気がする。よく覚えているのがドラクロアが描いた‘ジョルジュ・サンドの肖像’とゴーギャンのびっくりするくらい綺麗な女性の絵。

ニュー・カールスベア美の情報は今のところゴーギャンだけ。4点くらいはわかっている。そのなかでみたくてしょうがないのが‘花をもつ女’。画集でもその存在感が強く伝わってくるのだから、本物の前に立つと声がでないかもしれない。‘悪魔の言葉’は10年テート・モダンで開催された回顧展で遭遇し、大変魅せられた一枚。うすピンクと紫の色の組み合わせに体が震えた。

国立美にある作品もほとんどわからないが、マティスの絵をみるためだけでも足を運ぶ価値がありそう。妻を描いた‘緑のすじのある肖像’を知って久しいのに、いまだにこの絵と対面できるという感じがもてない。コペンハーゲンはそれだけ遠いところなのである。この美術館には魅力的な切り紙作品もある。がんばって訪問してみたい。

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2012.05.07

いつか行きたい美術館! アシュモーリアン博(2)

3819_2     オックスフォード アシュモーリアン博物館

3820_2     ウッチェロの‘狩猟’(1465~1470年)

3821_2     コジモの‘森の火事’(部分 1490年代)

3822_2     バーン=ジョーンズの‘カンタベリー物語のキャビネット’(19世紀)

海外の美術館を紹介するるBSの美術番組‘美の浪漫紀行’と‘世界の名画’ではいわゆる世界中から美術ファンが集まるルーヴル、オルセーなどの超ブランド美術館だけでなく、週間‘世界の美術館’のような本には載ってこないが知る人ぞ知る価値のある美術館も取材してくれる。

ちょうど1年前にとりあげたオックスフォードにあるアシュモーリアン博物館(拙ブログ11/4/26)が4月の‘美の浪漫紀行’に登場した。ここは美術館と思っていたが、大間違いで100万点以上の作品を所蔵する世界最古の博物館だった。

09年にリニューアルされ館内は現代的な雰囲気へと生まれ変わったというし、番組にでてきた絵画や古代遺跡の発掘品のなかには鑑賞欲をそそるものがいくつもある。俄然出かけてみたくなった。

そう強く思わせたのはウッチェロ(1397~1521)が遠近法を綿密に使って描いた‘狩猟’。手元の美術本に載っている図版とちがって人々の赤の衣裳と緑の木々草花がびっくりするほど鮮やか。絵の前に立ったら相当いい気持ちになりそう。

もう一点、気になる絵がでてきた。それはダ・ヴィンチと同時代に生きた画家コジモ(1461~1521)の‘森の火事’。牛やライオンなどが登場するこの絵のことは知っていたが、ここの所蔵というのは見落としていた。そして、ハットさせられたのが人面の豚や鹿!怪奇画家コジモならでは表現だが、とても興味がわく。

アシュモーリアン博が心に印象づけられているのはなんといってもウッチェロの絵とラファエロ前派。だから、ロセッティとバーン=ジョーンズの作品もみたくてたまらない。‘カンタベリー物語のキャビネット’の横にはバーン=ジョーンズの絵が飾ってあったから、この部屋にロセッティの‘ベアトリーチェの一周忌’もあるのだろう。

オックスフォードはロンドンから気楽に行けるところだから、この博物館の訪問は早まるかもしれない。

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2012.05.05

いつか行きたい美術館! エル・エスコリアル修道院

3812_2     ボスの‘荊の冠のキリスト’(1510年)

3813_2           グレコの‘聖マウリティウスの殉教’(1580~82年)

3814_2        グレコの‘イエスの御名の礼拝’(1577~79年)

3815_2     ティツィアーノの‘最後の晩餐’(1557~65年)

5月1日にBSジャパンで放送された‘美の浪漫紀行 スペイン エル・エスコリアル修道院’を楽しくみた。

わが家ではTV各局が制作する美術番組をみるのは三度の御飯を食べるのと同じように生活の一部になっている。その美術番組、最近はどこも情報が豊富で充実した内容。だから、月刊のTV番組雑誌を買い込み翌月に放送される番組をカレンダーにせっせとマーキング、これが美術館めぐりの印‘E’をつけるのと同様じつに楽しい。

毎週みているのはBSの‘美の浪漫紀行’(火曜8時)、‘極上美の饗宴’(プレミアム 水曜9時)、‘世界の名画’(朝日 水曜9時)。このうち‘世界の名画’は番組のつくり方が変わった。これまでのように美術館をオーバーオールに紹介するのではなく、あるテーマをかかげひとりの作家の制作した一枚の名画を軸に番組を構成している。また‘美の浪漫紀行’を意識してか、食べ物の紹介とかお店や名所案内もいれくだけた美術番組へイメージチェンジ。

さて、マドリードから50kmのところにあるエル・エスコリアル修道院。古い話だが30年前に訪問したことがある。記憶はほんんど消えかかっており、覚えているのは建物の外観と地球儀があった図書館だけ。一般のツアーに参加して現地のガイドさんの英語で話を聞いたような気がするが、絵画が飾ってある部屋をまわったのだろうか?

今でこそこの修道院を建てたフェリペ2世が好きだったボスの絵とかティツィアーノやグレコの有名な絵がここにあることは知っているが、当時はまだ絵画への関心は普通の観光客と変わらないレベル。だから、絵をみたとしてもさらっとみたため記憶から消えているのかもしれない。

最もみたいのはやはりグレコ(1541~1614)の絵。とくに‘聖マウリティウスの殉教’はフェリペ2世から受け取りを拒否され宮廷画家への道を閉ざされることになったいわくつきの作品だから、是非ともこの目でという思いが強い。

ボス(1450~1516)の‘荊の冠のキリスト’は全点制覇に近づくためにはMUSTの作品。グレコも学んだティツィアーノ(1485~1576)は5,6点ありそうだが、追っかけリストに載せているのは‘聖マルガリータ’と‘最後の晩餐’。

次回マドリードを訪問する機会があったら、エル・エスコリアル修道院の誇る絵画コレクションをじっくりみてみたい。

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2012.03.20

いつか行きたい美術館! コルマール ウンターリンゼン美

3648_3

3649_2     グリューネヴァルトの‘イーゼンハイム祭壇画・磔刑’(1512~15年)

3651_2     ‘イーゼンハイム祭壇画・キリストの復活’(1512~15年)

3650_2             ‘聖アントニウスの誘惑’(1512~15年)

西洋の宗教画のなかには強烈な印象をもった絵があるが、08年ワシントンのナショナル・ギャラリーでみたグリューネヴァルトの‘磔刑図’(拙ブログ08/4/11)もそんな絵の一枚。

謎につつまれているドイツの画家グリューネヴァルト(1475~1528)の絵はこれまでほとんど縁がなく、ワシントンにある絵しかみたという実感がない。美術本には一度訪れたことのあるミュンヘンのアルテ・ピナコテーク蔵のものが載っているが、記憶はまったく消えている。

この画家の有名な絵‘イーゼンハイム祭壇画’が飾ってあるのはフランス、アルザス地方の町コルマールのウンターリンゼン美。コルマールはジュネーブにいるころ使っていた大きな地図でみてみるとバーゼルからおよそ70kmくらいのところ、ストラスブールとミュルーズのちょうど中間あたり。

4年前、イバラの鞭のとげがキリストの体全身に針のように刺さった‘磔刑図’をみたときは‘イーゼンハイム祭壇画’は同じような絵でしかもフランスの遠いところにあるので、みなくてもいいかなと思っていた。だが、今はその思いが変わってなんとか頑張って絵の前に立とうという気になっている。

それはスイスでの美術館めぐりを実現しようと決めているから。チューリッヒに何日間か滞在してバーゼル美とかベルン美、サンモリッツにあるセガンティー二美などめぼしい美術館をぐるっとまわる予定だが、折角だからバーゼルから近いコルマールにも足をのばしたい。

‘イーゼンハイム祭壇画’は10枚のパネルで構成されている。痛々しいキリストの死の姿を写実的に描いた‘磔刑’同様怖いものみたさ気分なのがグロテスクな怪物がうごめく‘聖アントニウスの誘惑’。この祭壇画は古典絵画で数点残っているビッグな絵。早くみれるようミューズに祈っている。

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