2024.05.27

三井記念美の‘茶の湯の美学’!

Img_0002_20240527224901    長次郎の‘黒楽茶碗 銘俊寛’(重文 桃山16世紀 三井記念美)

Img_20240527224901    ‘大井戸茶碗 銘須弥 別銘十文字’(朝鮮16世紀)

Img_0004_20240527224901    ‘高取面取茶碗’(江戸17世紀)

Img_0001_20240527224901    ‘唐物肩衝茶入 北野肩衝’(重文 南宋12~13世紀)

Img_0003_20240527224901    ‘伊賀耳付花入 銘業平’(桃山16~17世紀)

三井記念美で見逃せないやきもの展が開催されているので、恒例の宴会
(5/25)がはじまる前にみてきた。特別展のタイトルが決まっている。
‘茶の湯の美学―利休・織部・遠州の茶道具’(4/18~6/16)。
10時の開館から10分すぎのタイミングで入館したが、大勢の人がいた。
とくに目立つのが着物姿の女性たち。皆さん、ここが質の高い茶陶をたくさ
ん所蔵していることはご存じなので喜び勇んで来られたにちがいない。自館
の所蔵品(会期中展示替えなし)だけでこんな立派な茶の湯展を開催できる
のが三井記念美のスゴイところ。流石である!

やきもの展で定評のある美術館がどんな企画でやきもの好きを楽しませてく
れたか、印象に強く残っているものをざっとまとめてみた。
☆‘小堀遠州展’(2007年 松屋銀座)
☆‘南宋の青磁’(2010年 根津美)
☆‘井戸茶碗’(2013年 根津美)
☆‘古田織部展’(2014年 松屋銀座)
☆‘茶の湯’(2017年 東博)
☆‘新・桃山の茶陶’(2018年 根津美)

☆‘高麗茶碗’(2019年 三井記念美)
☆‘美濃の茶陶’(2019年 サントリー美)
☆‘利休のかたち’(2019年 松屋銀座)
☆‘古伊賀’(2023年 五島美)
☆‘織田有楽斎’(2024年 サントリー美)
☆‘茶の湯の美学’(2024年 三井記念美)

三井の所蔵する茶道具は他館で開催される特別展にもよくでてくるので、
今回出品されているものの多くはすでにお目にかかっている。チラシに大き
く載っているのが長次郎の‘黒楽茶碗 銘俊寛’、古田織部が所蔵していた
‘大井戸茶碗 銘須弥 別銘十文字’、そして綺麗さびの‘高取面取茶碗’。そし
て、もちろん国宝の‘志野茶碗 銘卯花墻’もいつもの部屋で出迎えてくれる。

久しぶりにみた‘唐物肩衝茶入 銘北野肩衝’をいい気持でながめていた。小さい茶入なのに茶褐色の美しさと偶然できたなだれのおもしろさに視線が釘付けになる。昨年五島美の‘古伊賀’で再会した‘伊賀耳付花入 銘業平’はぐにゃっと変形した形や表面のざらざら感が強い磁力を発している。この伊賀の‘正’に対する‘反’のパワーに接すると病みつきになる。

| | コメント (0)

2024.05.12

二度目の‘法然と極楽浄土’!

Img_20240512224701
   国宝‘法然上人絵伝 巻第六’(鎌倉14世紀 知恩院)

Img_0004_20240512224801
  国宝‘綴織當麻曼陀羅’(唐または奈良8世紀 當麻寺)

Img_0003_20240512224801
   ‘當麻曼陀羅図’(重文 江戸1686年 當麻寺)

Img_0002_20240512224801
   ‘刺繍阿弥陀名号’(重文 14世紀 福島・阿弥陀寺)

Img_0001_20240512224801
   ‘山越阿弥陀図屏風’(重文 鎌倉13世紀 金戒光明寺)

今年出かける展覧会は一度で済まず再度足を運ぶことが多い。現在、東博で
開催中の‘法然と極楽浄土’(4/16~6/9)をまたみてきた。前回同様、
平日にもかかわらず大勢の人がいた。そのなかには明らかに宗教関係者とわ
かる方がいて熱心に作品をみていたのが印象的だった。

何度もお目にかっかっている国宝の‘法然上人絵伝’はやはり巻第六の‘説法の
場面’のところで立ち止まり長くみるのがお決まりの鑑賞になった。いろい
ろバリエーションのある絵伝は説明書きが丁寧に添えてあるので、これらを
頭に入れて横に移動していくと法然がたどった人生がよくイメージできるよ
うになる。

もう一回出動する気になったのは5/8~6/9まで飾られる‘當麻曼陀羅図
(貞享本)’がどうしてもみたかったから。一回目のとき遭遇した国宝の‘綴
織當麻曼陀羅’は全体が暗く大きな画面にどういう風な曼陀羅が綴織で描かれ
ているのか単眼鏡を使ってもよくとらえられなかった。図録にそれをはっき
り見せてくれる江戸時代に描かれた原寸大模本が載っており、実物の大きさ
でみようという思いが強くなった。15分くらいかけて隅から隅まで夢中で
みた。明るい色彩のため最大級の仏画を鑑賞する楽しみを真に味わったとい
う感じ。この色彩の輝き、人物の動的描写、目が点になるほど惹きこまれる
細密描写を前にしたら、村上隆の‘五百羅漢’にそう驚くこともないかなと思
ったりした。

綴織の曼荼羅がでてきたので‘刺繍阿弥陀名号’にも目に力が入る。そして、
‘山越阿弥陀図屏風’で心を落ち着かせた。東博のあと巡回する京博では国宝の
‘山越阿弥陀図’が展示される。再会できたら申し分なかったが、これは欲張り
すぎかもしれない。

| | コメント (0)

2024.05.11

‘画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎’!

Img_0001_20240511222801
  河鍋暁斎の‘武四郎涅槃図’(重文 1886年 松浦武四郎記念館)

Img_20240511222801
   ‘地獄極楽めぐり図’(1869~72年 静嘉堂文庫美)

Img_0002_20240511222901
   ‘野見宿禰図(絵馬)’(1884年 松浦武四郎記念館)

Img_0003_20240511222901
  雪村の‘壁書図’(重文 室町16世紀 松浦武四郎記念館)

Img_0004_20240511222901
  周耕の‘猿猴図’(重文 室町16世紀 松浦武四郎記念館)

昨日最初に向かったのは丸の内にある静嘉堂文庫美。世田谷からここに移っ
てきてからははじめてのことなので館内の進み方がぎこちない。現在ここで
‘画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎’(4/13~6/9)が行われている。年初に
立てた‘’気になる展覧会‘には入ってなかったが、河鍋暁斎(1831~89)
のMy図録づくりとタイミングが重なったため、急遽でかけることにした。

新規にお目にかかったのは‘日課天神像’(重文 松浦武四郎記念館)だけで
ほかの絵はこれまであった回顧展(3回)で運よくみることができているの
で、前のめりというほどではない。でも、お目当ての‘武四郎涅槃図’にして
も‘地獄極楽めぐり図’にしても2008年に京博で開催された大回顧展以来
のことなので、暁斎の高い技術に裏付けられた豊かな表現力にあらためて
惹きこまれ時間をかけてじっくりみた。

展示室で最初に出迎えてくれたのが‘地獄極楽めぐり図’。今は京博でお目に
かかった‘賽の河原’など10図がでている。全部で40図あるが会期中展示
替えがあるたびに足を運ぶとコンプリートする。これまで両手くらいみてお
り、今回これに10図が加わった。また来ようかなという気にもなったが、
ミュージアムショップで本物に似せて作られた一冊の折本(5000円)が
あったので購入した。これで極彩色の絵本が楽しめるので、2度目の出動は
なしにした。

事前に美術館のHPで出品作をチェックして驚いたのが探検家で好事家であ
る松浦武四郎(1818~88)が生まれた三重県の松阪市にある記念館が
所蔵するものに重文指定が多いこと。じつはそれらに期待していた。果たし
て、思わず足がとまるいい絵があった。雪村の‘壁書図’と周耕の‘猿猴’。とも
にこれまで回顧展や美術本でお目にかかったことがない。大収穫だった。
まさに‘犬も歩けば棒に当たる’!である。これだから美術館めぐりはやめら
れない。

| | コメント (0)

2024.04.22

大収穫の‘北欧の神秘’(SOMPO美)!

Img_0003_20240422225101
  ラーションの‘滝のある岩場の景観’(1859年 スウェーデン国立美)

Img_20240422225101
  マルムストゥㇽムの‘踊る妖精たち’(1866年 スウェーデン国立美)

Img_0001_20240422225201
  エークマンの‘イルマタル’(1860年 フィンランド国立アテネウム美)

Img_0004_20240422225201
  ムンクの‘フィヨルドの冬’(1915年 ノルウェー国立美)

Img_0002_20240422225201
  ムンクの‘ベランダにて’(1920年 ノルウェー国立美)

新しくなったSOMPO美が2度目の出動を促したのは‘北欧の神秘’(3/23
~6/9)。展覧会の情報はインプットされていたが行くかどうかちょっ
と迷っていた。北欧の画家たちの絵が果たして心にヒットする? 知らない画
家の場合、いつもこういう戸惑いが生じる。でも、でかけることにしたのは
2018年デンマーク、ノルウエー、スウェーデンを旅したときの思い出が背
中を押したから。この判断は大吉だった。

まず知っているムンク(1863~1944)から。‘フィヨルドの冬’と‘ベラ
ンダにて’の2点がやってきたが、ともにノルウェー国立美が所蔵しているもの。
オスロではお目にかかってなく、購入した美術館の図録にも掲載されてないの
で大きな収穫。遊覧クルーズ船に乗ってソグネフィヨルドを観光したから絵に
すっと入っていける。これは写真OK。‘ベランダにて’は強い赤、青、黄色、緑
が目にとびこんでくるとやはりムンクを200%実感する。

はじめてお目にかかる画家たちの作品ではロマン主義の流れをくむ風景画に惹
きこまれた。思わず足がとまったのがスウェーデンのラーション(1825~
1864)の‘滝のある岩場の景観’。イギリスのマーティンやアメリカのハドソ
ンリバー派の風景画が頭をよぎった。そして、ノルウェー美でみたファーンラ
イの名がでてきたので‘旅人のいる風景’もしっかりみた。

今回一番の収穫はスウェーデンのマルムストゥㇽム(1829~1901)の
‘踊る妖精たち’とフィンランドのエークマン(1808~1873)の大気の
女神‘イルマタル’。こんないい絵が北欧にあったとは!一見の価値がある。みて
もお楽しみ!

| | コメント (0)

2024.04.21

‘法然と極楽浄土’(東博)!

Img_0004_20240421223601
  ‘法然上人像(足曳御影)’(重文 鎌倉13世紀 二尊院)

Img_0002_20240421223601
 国宝 ‘阿弥陀二十五菩薩来迎図’(鎌倉14世紀 知恩院)

Img_20240421223601
  ‘地獄極楽図屏風’(重文 鎌倉13~14世紀 金戒光明寺)

Img_0003_20240421223701
   ‘二河白道図’(重文 鎌倉13世紀 光明寺)

Img_0001_20240421223701
  狩野一信の‘五百羅漢図 六道地獄’(江戸19世紀 増上寺)

4/16からはじまった東博の‘法然と極楽浄土’(~6/9)は平日にもかか
わらず館内には大勢の人がいた。多くの人の期待の高さがうかがえる。同じ
タイミングで京博では‘雪舟伝説’(4/13~5/26)、奈良博でも‘空海 
KUKAI’(4/13~6/9)と国立の博物館がビッグな特別展で共演すること
になった。

法然(1133~1212)の物語に焦点をあてた宗教関連展は2011年
に同じく東博で‘法然と親鸞 ゆかりの名宝’をみたので、今回は前のめりと
いう感じではない。足を運んだのは修復が終了した‘阿弥陀二十五菩薩来迎図
(早来迎)’と再会するため。お目にかかるのはたしか4回目。前回どこでみ
たかはすぐ思い出せないが、絵の前に立つと大きな感動が腹の底から湧き上
がってきた。一目で画面全体が明るくなったことがわかる。

正方形の画面の左上から阿弥陀が二十五菩薩を率いて斜めの対角線にそって
急角度で降りてくる。このスピード感がすごいので阿弥陀や菩薩たちが乗っ
ている白い雲がまるで飛び散る火の粉のようにみえてくる。また、上手なス
キーヤーが猛烈な勢いで滑空してくる場面も重なる。だから、視線はずっと
金色と白が輝く来迎の光景にはりついていて、右下の邸宅で待つ往生者の存
在感が薄くなるのは仕方がない。

特別な来迎図をみれたのであとはオマケ感覚で気軽にまわった。すでにみて
いるものでも思わず足がとまったのは色彩がよく残っていて夢中にさせる
‘地獄極楽図屏風’、阿弥陀様に励まされて一本の白い道を通り極楽浄土に向
かうという話がおもしろい‘二河白道図’。最後に登場した狩野一信
(1816~1863)の‘五百羅漢’は久しぶりの対面。今回増上寺にある
100幅のうち24幅が展示される。みてのお楽しみ!

| | コメント (0)

2024.04.18

二度目の‘池上秀畝展’!

Img_0005_20240418222801
   ‘劉女’(1915年)

Img_0003_20240418222801
  ‘蓮香・梨花九官・海棠鸚鵡’(20世紀)

Img_0004_20240418222801
   ‘深山鳴鹿図’(20世紀 長野県美)

Img_20240418222801
   ‘渓かん野雉・威震八荒’(1934年 横浜美)

Img_0001_20240418222801

Img_0002_20240418222801
   ‘桐に鳳凰図’(1923年 伊那市常圓寺)

時間が経つと出かけた展覧会がエポック的な鑑賞体験となって長く記憶に残
ることがよくある。現在、練馬区美で開催されている‘池上秀畝展’は確実に
そうなる。後期(4/2~4/21)に登場する作品を楽しむため、再度出動
した。今回の特別展を高く評価したいのはいい絵をたくさんみせてくれたこ
とであるが、もうひとつすごくいいなと思うことがある。それは立派な図録
が青幻舎の出版物としてつくられていること。図版の色がよくでていて気の
利いたデザインを随所にちりばめ極上の美術本に仕上げているので、何度も
手にとってみたくなる。すばらしい!

後期に出品される絵にも思わず足がとまるのが続々現れる。1階の部屋に飾
ってあった‘劉女’を興味深くみた。中国の女性が白い鵞鳥(がちょう)に乗っ
て空を飛んでいる。龍や鯉に乗った弁天は橋本雅邦や葛飾北斎の絵でみたこ
とがあるが、この組み合わせはすぐには思い出せない。女の顔はちょっとと
ぼけた感じで漫画チックなところがおもしろい。鸚鵡(おうむ)や九官
(きゅうかん)を左右にして描かれている蓮香は本来は美人のはずだが、
うっとりするほどの美貌ではなく内気な女のイメージだから気軽にみられる。

前期同様、黄色や橙色の木々の情景からどこか川合玉堂を連想させる作品が
飾られていた。長野県美が所蔵する‘深山鳴鹿図’。右下で小川を下る水の白の
輝きが目に焼きつく。日本画では胡粉が生み出す白のインパクトに遭遇する
とつい夢中になってみてしまう。池上と川合の関連性についてははっきりつ
かめてないが、池上はほかの画家からも描き方を貪欲に吸収したのだろう。

大きな収穫だったのは横浜美でこれまでみたという実感がまるでない‘渓かん
野雉・威震八荒’。ここに描かれた鳥たちをみると池上秀畝は真に鳥の描くの
が上手い。ほとほと感心する。そして、その姿が美しい。こんな見ごたえの
ある花鳥画はそうはない。もう一点、最後の部屋に傑作があった。六曲一双
の‘桐に鳳凰図’。すぐサントリー美にある狩野探幽が描いた鳳凰図が目の前
をよぎった。探幽は秀畝のこの屏風をみたら裸足で逃げるかもしれない。
今、日本画好きの人にこの展覧会をPRしまくっている。

| | コメント (0)

2024.03.29

期待を大きく上回る練馬区美の‘池上秀畝展’!

Img_0004_20240329222701
    ‘四季花鳥’(1918年 長野県美)

Img_20240329222801
    ‘盛夏’(1933年 水野美)

Img_0001_20240329222801
    ‘桃に青鸞’(1928年 オーストラリア大使館)

Img_0002_20240329222801
    ‘竹林に鷺図’(部分 1913年 伊那市常圓寺)

Img_0003_20240329222801
    ‘片時雨’(1939年 東京都現美)

つい最近みた美術関連のブログでとても嬉しい展覧会情報にぶちあたった。
それは現在練馬区美で開催されている‘生誕150年 池上秀畝 高精細画人’
(3/16~4/21)。何年か前三の丸尚蔵館で200%KOされた‘国之華’を
描いたのが長野県伊那市出身の池上秀畝(いけがみしゅうほ 1874~
1944)。同じ長野県生まれ(飯田市)の菱田春草とは同い年。

その秀畝の回顧展が練馬区美で行われているというのは降ってわいたような
嬉しいプレゼントをもらったようなものなので、今日は午前中雨が激しく降
り風も強かったけれど、予定通り池袋から西武線に乗り中村橋駅をめざした。
練馬区美はこれまで6回くらい訪問したが、駅から徒歩5分で着くアクセス
の良さがいつも好感度のプラスポイントになっている。ここの企画展はセン
スがなかなかよく過去に日本画家では高山辰雄や松岡映丘や近藤浩一郎を楽
しませてもらった。そして、今回予想もしてなかった池上秀畝。本当にすば
らしい、拍手々!

これまで見た絵でしっかり記憶されているのは‘国之華’と目黒の雅叙園で遭遇
した‘秀畝の間’に飾られている花鳥画くらいしかないので、目の前に現れる
作品に1点々敏感に反応する。そして、だんだんこれはスゴイ画家の作品を
みているという思いが強くなっていった。心をうたれ長くみていたのは
色彩のインパクトに惹きこまれる‘四季花鳥’と‘盛夏’。どちらも長野市にある
美術館が所蔵しているが、一度訪問したことのある水野美で秀畝をみたという
実感がない。

杉戸絵の‘桃に青鸞’がゴージャスな花鳥画で皇室や華族(旧大名家)が好みそうな
出来栄えになっているのはすぐわかる。鳥の画家と呼ばれた真骨頂がここにみ
られる。これに対し、最後の部屋に飾ってある六曲一双の‘竹林の鷺図’はあっ
と驚くような見事な屏風絵。みてのお楽しみ、一見の価値がある傑作で一気に
ビッグネームの仲間入りを果たしたという感じ。そして、川合玉堂を彷彿と
させる‘片時雨’にも魅了された。池上秀畝に乾杯!

| | コメント (0)

2024.03.22

尾田栄一郎の漫画がおもしろい!

Img_20240322224401

Img_0002_20240322224501
   ‘ONE PIECE’

Img_0001_20240322224501

Img_0003_20240322224501

Img_0004_20240322224601

来月、京博ではじまる‘画聖・雪舟’(4/13~5/26)をどのタイミング
で行くか、今思案している。せっかくの関西旅行なので、ほかの展覧会も
なるべき多くくっつけたい。オプションの候補は2つ、
☆‘村上隆 もののけ 京都’(2/3~9/1 京都市京セラ美)
☆‘福田平八郎展’(3/9~5/6 大阪中之島美)

2015年以来の村上隆の回顧展はどんな作品が登場するのかは情報があ
まりなくよくつかめていない。昨年末手に入れた‘日経おとなのOFF 
2024 絶対見逃せない美術展’をみるとボストン美で展示された‘雲竜
赤変図’が日本で初公開されている。これはボストン美が所蔵する曽我蕭白
の大作‘雲竜図’を村上流に変容して漫画チックに仕上げたもので期待値とし
ては一番高い。

これをながめていて先月お目にかかったおもしろい漫画作品が重なってき
た。それは麻布台ヒルズのガーデンプラザAのなかに設けられている展示
ギャラリーのひとつに飾ってあった‘尾田栄一郎 ONE PIECE/regenesis’
(入場無料 2023.11.24~2024.2.29)。麻布台ヒルズギャラリーでみたオラ
ファー・エリアソン展が20分で終わったため、ほかをぶらぶらしていた
ら、この個展に遭遇した。小さい頃から漫画を楽しむ習慣がないので、
この尾田栄一郎(1975~)という漫画家はまったく知らないが、画面
はすごくにぎやかで美女あり怪獣ありと気を引くキャラクターたちであふ
れている。写真OKというのでぱちぱち撮った。5点で全部かは覚えてな
いが、惹かれたものはスマホのなかに入れた。

隣にいた若い男性に‘ONE PIECEは人気の漫画ですか?’と尋ねると、‘はい、
好きな人多いですよ’とのこと。こういわれるとかすかに‘ONE PIECE
’の評判をどこかで聞いたような気がした。明るい色彩と密度の濃い画面構
成でつくりだす動きのあるモチーフの描写にぐいぐい惹きこまれる。何か
の縁で尾田栄一郎に出会った。またどこかで作品をみてみたい。

| | コメント (0)

2024.02.29

東博 ‘中尊寺金色堂’!

Img_20240229224301
  中尊寺金色堂 国宝‘阿弥陀如来坐像’、‘観音・勢至菩薩像’(12世紀)

Img_0004_20240229224301
    国宝‘六地蔵菩薩立像’(12世紀)

Img_0001_20240229224301
    国宝‘金銅華鬘’(12世紀)

Img_0002_20240229224301
   国宝‘金光明最勝王経宝塔曼荼羅図’(12世紀)

Img_0003_20240229224301
   国宝‘紺地金銀字交書一切経’(12世紀)

東博の賑わいは平成館の‘光悦展’だけでなく本館の正面特別5室で開かれてい
る‘中尊寺金色堂’も大勢の人が押し寄せていた。そのため、入館に20分くら
いかかった。この混雑は予想してなかったが、あの金色に輝く金色堂の国宝
仏像がどどっと東京にやって來るのだから誰しも出かけようかとなる。事前
に織り込むべきだった。

中尊寺を訪問したのはもうずいぶん前のことなので、金色堂の中央壇に安置
されている‘阿弥陀如来坐像’など11体の大きさに抱いていたイメージと実際
が違っていた。現地でみたときの記憶はもっと大きな仏像。でも、よく考え
てみると金色堂自体が一辺約5.5mの小堂なのだから、大きな像であるは
ずがない。気分を鎮めて‘阿弥陀如来坐像’、‘観音・勢至菩薩立像’、‘六地蔵菩
薩立像’、‘持国天立像’、‘増長天立像’をじっくりみた。

日本仏像展とか国宝展でお目にかかる堂内具のなかでとりわけ視線を釘付け
にするのが‘金銅華鬘’。相対する人頭身鳥の迦陵頻伽(かりょうびんが)に
大変惹かれる。こういう人と鳥を合体させた生き物はどういうことがヒント
になって誕生したのだろうか。この金細工の出来栄えの良さにいつも目が点
になる。

2014年東博で開催された日本国宝展に出品された‘金光明最勝王経宝塔曼
荼羅図’はじっくりみていると、この宝塔が仰天のアイデアで描かれているこ
とに気づく。なんと経典の文字で形づくっているのである。この発想は真に
驚かされる。そして、紺地に金字と銀字で交互に書写された‘一切経’も定番の
経典。あまり大きくない部屋に国宝がここにもあそこにもあるというのは有
難い。また出かけるかもしれない。

| | コメント (0)

2024.02.28

2度目の‘光悦展’!

Img_0004_20240228222401
  ‘短刀 銘 兼氏 金象嵌 花形見’(17世紀)

Img_20240228222401
  ‘芦舟蒔絵硯箱’(重文 17世紀 東博)

Img_0003_20240228222401
  ‘伝松平伊豆守旧蔵謡本 舟橋’(17世紀 法政大鴻山文庫)

Img_0001_20240228222401
  ‘蓮下絵百人一首和歌巻断簡’(17世紀)

Img_0002_20240228222401
  ‘白楽茶碗 銘 白狐‘(17世紀 藤田美)

東博で開催されている‘本阿弥光悦の大宇宙’(~3/10)にまた足を運んだ。
館内は予想以上の観客で活気にあふれていたが、この人気はうっかりしてい
て見逃した日曜美術館で紹介されたのが効いているのだろう。事前に出品
リストをチェックし、会期後半の2/14以降に飾られる作品に焦点を絞って
光悦ワールドにたっぷり浸ることにした。そのため、前回みた‘短刀 銘 兼氏
 金象嵌 花形見’などすばらしい出来栄えの短刀はさらっとみて、どんどん
進んだ。

展示の目玉のひとつは蒔絵の名品。東博にはたくさんあるが‘芦舟蒔絵硯箱’に
思わず足が止まった。舟は例によって鉛板で表現されている。光悦がこの
意匠の参考にしたのが‘西本願寺三十六人家集’(国宝)の料紙絵の図様。天才
は天才に学ぶとはこのこと。入ってすぐ迎えてくれる国宝‘舟橋蒔絵硯箱’が頭
にこびりついているので‘伝松平伊豆守旧蔵謡本 舟橋’に敏感に反応しつい長
くみてしまう。

展示の最後のひとつ前のところに書と絵画がコラボする作品がずらっと並ん
でいる。個人コレクターが所蔵する‘蓮下絵百人一首和歌巻断簡’は2/27~
3/10までの展示。運よく鑑賞のタイミングがマッチしたが、はじめてみた
かもしれない。ささっと描かれた感じの蓮のイメージがとても爽やか。大き
な収穫だった。

名品揃いでうならせる楽茶碗のコーナーで2/20~3/10まで披露される
‘白楽茶碗 銘 白狐’が目に入った。じつはこの茶碗をみたくてまた出動した
のである。大阪の藤田美に光悦の白茶碗があることはこの回顧展で知った。
これまで光悦の楽茶碗に関心を寄せ続けているのでこれは見逃せないピース。
お陰で光悦の主要なやきものはコンプリートしたような気がする。ミューズ
に感謝!

| | コメント (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

Anytime アート・パラダイス! やまと絵 アメリカ絵画 アートに乾杯! アール・デコ アール・ヌーヴォー イギリス絵画 ウィーン世紀末 エコール・ド・パリ オペラ オリンピック キュビスム ギリシャ・ローマ史 クラシック音楽 サッカー シュルレアリスム ジャズ スペイン絵画 スポーツ ズームアップ 名画の響き合い! ダダ テニス ナビ派 ニュース バルビゾン派 バロック ファッション フォーヴィスム マニエリスム マラソン ミュージカル ミューズにとどけ追っかけ絵画! ミューズに願いを! ラファエロ前派 ルネサンス ロココ絵画 ロマン派 中国絵画 仏画 個人コレクション 夢の傑作選! 円山四条派 写実派 北方絵画 印象派 古代遺跡 夢の‘日本美術里帰り展’! 夢の展覧会 奇想派 学問・資格 工芸 建築 抽象絵画 文人画 文化・芸術 新古典派 旅行・地域 日本の歌 日本の歴史 日本の洋画 日本の美術館 日本の美! 日本映画 日記・コラム・つぶやき 映画・テレビ 書籍・雑誌 未来派 東洋・日本彫刻 民画 水墨画 洋風画 浮世絵 海外の美術館 海外の音楽 海外映画 満足のキメ手はリファレンス作品! 狩野派 現代アート 琳派 癒しのアートにつつまれて! 相撲 素朴派 絵巻 美術で‘最高の瞬間’! 美術に魅せられて! 美術館に乾杯! 芸能・アイドル 行動経済学 街角ウォッチング 表現主義 西洋彫刻 西洋画・日本画比較シリーズ 象徴派 近代日本画(古典・歴史画) 近代日本画(女性画) 近代日本画(花鳥画) 近代日本画(風景画) 近代日本美術の煌き! 近代西洋絵画 野球 陶磁器 音楽が誘う絵画の世界! 風俗画 食べ物