2020.04.28

ボッカチオの‘デカメロン物語'!

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 ボッティチェリの‘ナスタジオ・デリ・オネスティの物語'(1483年)

毎年やってくるGWは今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため‘ステ
イホーム週間'に変わった。では家にいて何をするか、普通に考えるとTV,
ネットをみることに多くの時間を費やすのが手っ取り早い。パソコンや
iフォンがあればYouTube、ゲーム、音楽配信、映画、TVのドラマ
やドキュメンタリー、、なんでも楽しめる。

また、本を読むのが好きな人や絵を描いたり、アート、文芸に心を奪われ
ている人たちもそうしたことに没頭できるから家にいることが苦にならな
い。一方、‘スポーツわが命'派はつらいかもしれない。家でやれることとい
えば筋トレだけ。頭の切り替えが早い人はまた野球やサッカー、テニス、
水泳ができるようになったとき体がなまっていないように体力アップにし
っかり取り組むだろう。

また、音楽と毎日つきあっている人たちもフラストレーションがたまるに
ちがいない。知人・友人には合唱をやっていたり東京都のある区のオペラ
合唱団に参加している人もいる。また、親父バンドでピアノを担当してい
るものがいるが、今はマンションで指を動かしているだけ?

14世紀中頃の1348年、ペスト(黒死病)がイタリア半島を襲い多く
の人の命を奪った。そんな惨状のなかボッカチオ(1313~1375)
は‘デカメロン物語'(1348~53)という傑作を生み出した。これは
ペストから逃れるためフィレンツェ郊外に引きこもった男3人、女7人が
退屈を紛らわせるためにつくった物語を集めたもの。10人が1人1日
1話ずつ10日間話をする物語で、‘デカ'はギリシャ語で‘10'、‘メロン'
は‘日'を意味する。

話のひとつを絵画化したものがプラド美にある。横長の羽目板にボッティ
チェリ(1445~1510)が描いた‘ナスタジオ・デリ・オネスティ
の物語'。ただし、最後の結婚の場面だけは個人蔵。本にでてくる物語の
タイトルは‘正義の残忍性により熱烈な青年の恋が報われる話'となっている。

ナスタジオは恋い焦がれる女性に相手にされず悶々としていた。あるとき、
裸の女が騎士に切り殺され、犬に食われる場面に出くわす。これはあの世
の出来事がここで起こっており、騎士をふって自殺に追いやった女はその
罰として騎士に殺されまた蘇るという罰を無限に受けていたのである。

これをみてナスタジオは一計を案じる。これを俺になびかないあの女に
みせてやろう。で、この場所で宴会を開くことにして彼女とその家族を
招待する。その効果は大だった。女はすぐびびり‘ナスタジオ、私、あなた
のところへ嫁にいくことにしたわ'と猫なで声で言う。ボッテイチェリが
この話にとびついたことは即納得。

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2020.04.27

ゲーテがローマでみたもの!

Img_0001_20200427223501      システィーナ礼拝堂の天井画と‘最後の審判'

 

Img_20200427223501   ラファエロの‘キリストの変容'(1520年 ヴァティカン博)

 

Img_0002_20200427223501    パラッツォ・ファルネーゼのガレリア天井画

世界中の観光立国が新型コロナウイルスに悲鳴をあげている。人気のイタリ
ア、スペインに観光客が戻ってくるのは一体いつになるのだろう。訪れた
回数の多いこの二つの国でみた観光客の数は半端ではない。そんな活況に満
ちあふれたローマやフィレンツェ、マドリードやバルセロナの街に人が寄り
着けないという事態をつい半年前に想像した人はいる? いるはずがない。
つくづくウイルス感染は怖いなと思う。

ヨーロッパ観光は季節的にはこれからが本当に楽しくなる。このGWにでか
ける予定だった人は大勢いたにちがいない。不思議なもので無理やり行動を
制限されると逆にイタリアやスペインの街々に対する思いが強くなる。
フランクフルト生まれのゲーテも南のあたたかいイタリアへ行きたくてしょう
がなかった。‘イタリア紀行'を読むとその気持ちがよく伝わってくる。

ゲーテは驚くほど絵画好き。どんな画家たちがでてくるかあげてみると、
ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、グエルチーノ、コレッジョ、
グイド・レーニ、カラッチ、ドメニキーノ、ジョルダーノ、コルトーナ、
プッサン、ロラン、、

ローマで感激の極みだったのはミケランジェロが描いた天井画と‘最後の審判'
があるシスティーナ礼拝堂。この壁画を絶賛している。‘システィーナ礼拝堂
を見ないでは、一人の人間が何をなし得るかを眼のあたりに見てとることは
不可能である。偉大で有能な人物のことをたくさん人に聞いたり本で読んだ
りするが、しかしここにはそれが頭上に眼前に未だに生き生きとして存在す
るのである。'

ミケランジェロ同様、ラファエロにも心が強く向かっていたようで最晩年の
‘キリストの変容'やバルベリーニ宮にある‘ラ・フォルナリーナ'をしっかりみ
ている。また、パラッツォ・ファルネーゼに出かけてアン二バレ・カラッチ
が手がけた神話をモチーフにした天井画を楽しんでいる。
ここは現在フランス大使館として使われており、この天井画は一般公開され
てない。でも、ときどき見る機会があるらしい。なんとかこれにもぐりこみ
たいのだが、果たして。

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2020.04.26

ゲーテが感動したイタリア絵画!

Img_0001_20200426221501  ティッシュバインの‘ローマ郊外のゲーテ'(1787年 シュテーデル美)

 

Img_20200426221501  グエルチーノの‘復活したキリスト'(1630年 チェント市立絵画館)

 

Img_0002_20200426221501  ラファエロの‘聖チェチリアの法悦'(1515年 ボローニャ国立絵画館)

美術館や博物館の大半が新型コロナウイルス感染の影響で閉館になっている
ので出動を計画していた展覧会は軒並み中止や延期になっている。例えば
、期待していた西洋美の‘ロンドンナショナルギャラリー展'(3/3~
6/14)は大狂いに狂い今の状況だと中止になる可能性が高い。また、
東博に登場することになっていた法隆寺の百済観音も当初予定の3/10~
5/10はもう消えた。

美術館に足を運ぶのは叶わないが、美術とは毎日深くつきあっている。
本棚の整理はルーティンみたいなものだから、あちらの部屋の本をごそっと
別のところに移動させたりするのはしゅっちゅうおこる。ゲーテ(1749
~1832)の本群がすぐ近くにやってきた。たくさん揃えているわけでな
く‘ファウスト'、‘ヘルマンとドロアーテ'、‘イタリア紀行'、そして、エッカー
マンの‘ゲーテとの対話'とトーマス・マンの‘ゲーテを語る'と‘ゲーテとトルス
トイ'(いずれも岩波文庫)。

ゲーテとのつきあいは大学のゼミナールの恩師から‘ゲーテとの対話'を奨め
られたのがはじまり。この本でゲーテに嵌った。久しぶりにぱらぱらと読ん
だ‘イタリア紀行'も愛読書のひとつ。ゲーテは37歳のとき憧れのイタリア
へ旅立ち1年半くらい滞在した。そして、訪れた町では美術館や教会にもで
かけて絵画や彫刻を数多くみている。

フィレンツェとヴェネツィアの中間あたりにあるチェントではグエルチーノ
(1591~1669)の‘聖母のもとに現れる復活したキリスト'をみて感激
している。この絵は2015年西洋美で開かれたグエルチーノ展にも出品さ
れており、感想記でとりあげた。

チェントをすこし南に下ったところに位置するボローニャではラファエロ
(1483~1520)の‘聖チェチリアの法悦'に感じ入っている。ゲーテは
こんな風に語っている。‘この画は前から知ってはいたが、今や本当に眼のあ
たり眺めたのだ。彼は常に、他の人が描いてみたいと望むものを描いている'。

この絵はまだ縁がない。ラファエロをコンプリートするのに最後に残った
ワンピース。なんとかボローニャに足を踏み入れたいが、‘ビバ!イタリア'の
続編が書けるのはいつになるだろうか。

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2019.12.24

メリークリスマス!

Img_20191224221201  コレッジョの‘幼いキリストを礼拝する聖母’(16世紀 ウフィツィ美)

 

今年の後半にでかけた展覧会がほとんど日本美術関連のものだったので西洋
絵画の出番が少なくなっている。これに‘美術館に乾杯!’シリーズがパートⅡ
の日本の美術館に入っていることが重なり日本美術のブログのようになった。
このことがちょっと気になっているので来年は西洋美術の新シリーズを立ち
上げようかなと思っている。

そこで今日はクリスマスイブなので西洋絵画の話を少しばかり。美術品と
宗教は深くつながっている。そのため、絵画や彫刻とのつきあいが長くな
るとギリシャ神話やキリストや釈迦の物語が少しずつ頭のなかに入ってくる。
そして、キリスト教徒でもないのにクリスマスにはキリスト誕生の絵をみよ
うということになる。フィレンツェのウフィツィ美にあるコレッジョ
(1489~1534)の‘幼いキリストを礼拝する聖母’はお気に入りの一枚。

この絵に惹かれるのは宗教画の匂いが少なく可愛い赤ちゃんとお母さんを描
いた風俗画のようにみえるから。ここ2週間、江戸東博で開催中の‘大浮世絵
展’に刺激をうけて歌麿のMy図録をつくったが、そこで美人大首絵とともに心
をとらえて離さないのが母子の絵。例えば授乳のシーンとか金太郎をあやす
山姥とか。コレッジョの絵にも歌麿の絵にも母親の深い愛情が伝わってくる。

さて、来年行われる西洋絵画関連の展覧会。情報があまりない。いまのとこ
ろ期待できるのは3月にはじまる‘ロンドンナショナルギャラリー展’
(3/3~6/14)と‘ビッグニュース’でとりあげた11月のカラバッジョの
2つ。ほかにもあるかしっかりチェックしたい。

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2019.06.18

ダ・ヴィンチの自画像!

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     ‘ルカーニアの肖像画’(NHK・BS1ダヴィンチ 幻の肖像画より)

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    肖像画が発見された南イタリアのサレルノ

先月、NHK・BS1で‘ダ・ヴィンチ 幻の肖像画’という美術番組
(1時間43分)が放送された。BS1はときどきこういう美術ドキュメ
ントものをするが、今回は運良くアンテナに引っかかった。2018
年フランスのTV局の制作でNHKやドイツも参画している。

2008年にイタリアの美術史家はこの古い肖像画を発見した。すぐ
ダ・ヴィンチと直感したという。これを所蔵していたのはサレルノに
住むコレクターで‘ガリレオの絵’と思っていたようだ。こういう情報は
まったく入ってこなかったが、この美術史家は修復士らとプロジェク
トつくってこれがダ・ヴィンチ(1452~1519)が描いた自画
像かどうか科学的な調査を入念にしていた。

確認することはいろいろある。使われた顔料、絵の土台であるパネル
板の材質の特定(ポプラと判明)、木が存在した時期(炭素14法に
よる年代測定)、弟子のメルツィが1515年頃描いたダ・ヴィンチ
の肖像画との比較、‘モナ・リザ’で使われたスフマートの技法との
関連性、そして画面に残された指紋の分析。

‘ルカーニアの肖像画’と名付けられたこの絵はこうした分析によって
ダ・ヴィンチが15世紀の末から16世紀の初頭にかけて描いた自画
像という可能性が高くなってきた。ダ・ヴィンチがちょうど50歳の
頃である。現在、修復されて‘古代ルカーニア博物館’におさまっている。
ルカ―ニアはサレルノの古い呼び名、俄然みたくなった。どこかの
美術館が動いてくれるとありがたいのだが、、果たして。

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2019.01.10

‘初夢’展覧会! その六

Img ランブール兄弟の‘ベリー公のいとも豪華なる時祷書:5月’(1410年 コンデ美)

Img_0004    ジョットの‘パドヴァのアレーナ礼拝堂’(1303~06年)

Img_0001    ジョットの‘アレーナ礼拝堂:キリストの哀悼’(1303~05年)

Img_0002 ピエロ・デッラ・フランチェスカの‘慈悲の聖母’(1445年 サンセポルクロ市美)

西洋絵画に関心をもったころからその中心にどんとあたったのがルネサンス絵画と印象派。そのため作品とのつきあいは一番長く名画への思い入れはとても強い。

海外の美術館をみてまわるとき鑑賞する機会がもっとも多いのはルネサンスやバロックを中心とした古典絵画。観光目的で海外に出かけたとしてもツアーのなかに例えばルーブルやプラドやウフィッツイなどは必ず組み込まれているので美術にそれほど詳しくなくても一時的には西洋絵画のど真ん中を楽しんでいることになる。

こういう旅をしたあと美術の真髄に深く入っていきたいと思うようになると絵画の世界の探索がはじまる。すると、普通のツアー旅行に参加しているだけではとても目にすることができないスゴイ作品があることがわかってくる。でも、こういうケースでは実際に鑑賞するとなるとそう簡単にはいかない。

そんな思いがずっと続いているのがパリの北50㎞くらいのところにあるシャンティイのコンデ美、ここの至宝中の至宝がランブール兄弟の‘ベリー公のいとも豪華なる時祷書’。はじめて絵の存在を知ったのはもうずいぶん前のことだが、その頃はこの美術館を訪問すればみれると思っていた。ところが、後でこれは一般公開はされてない特別な美術品であることがわかった。だから、これからも心を奪われるのはずっと夢のなかだけ。

ジョット(1267~1337)はフィレンツのウフィッツイを訪問したりアッシジのサン・フランチェスカ聖堂へ足を運び連作‘フランチェスカ物語’をみたので画集にでている代表作はかなりみたことになる。しかし、ある絵をみないとこの画家に最接近したとはいえない。

それはパドヴァのアレーナ礼拝堂に描かれている連作‘イエスキリスト物語’。パドヴァはヴェネツィからはクルマで1時間ほどで行ける距離だからその気になれば出かけることはできるが、このフレスコ壁画をみるためには予約が必要になる。そのためイタリア旅行の実行計画をつくるとなると結構面倒。わが家はまだ機が熟してない。

ピエロ・デッラ・フランチェスカ(1416~1492)の画業がとても詳しく書かれた本が2004年、岩波から‘世界の美術’の一冊として出版された。このシリーズにとりあげられた画家は10人。ルネサンスではミケランジェロとピエロ・デッラ・フランチェスカの二人。この本を熱心に読んだおかげでピエロにのめり込んだか、‘慈悲の聖母’などみたい絵がたくさん残っている。いつか画家の生地、サンセポルクロに行ってみたい。

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2019.01.09

‘初夢’展覧会! その五

Img     グリューネヴァルトの‘磔刑図’(1515年 ウンターリンデ美) 

Img_0001  ホルバインの‘商人ゲオルク・ギーゼ’(1532年 ベルリン絵画館)

Img_0003     フリードリヒの‘山上の十字架’(1808年 ドレスデン近美)

Img_0002 フリードリヒの‘リューゲン島の白亜岩’(1818年 オスカー・ラインハルト・コレクション)

ルネサンス絵画というとすぐダ・ヴィンチ、ボッティチェリ、ラファエロといったイタリアの画家を思い浮かべるが、15世紀はイタリアだけでなくフランドルやドイツでも天才画家が多く出現した。フランドルはファン・エイク、ダビンチとほど同世代のボス、そしてブリューゲル。今日はドイツルネサンスの注目絵画をみてみたい。

2年前クラーナハの回顧展が西洋美で開かれた。このクラーナハ(1472~1553)とデューラー(1471~1528)の作品はルーブルやプラドなどのブランド美術館でよく出くわすので画集にでている主要作品はかなりの数お目にかかることができた。また、ホルバイン(1497~1543)についてもときどき遭遇する。

ところが、もうひとりの大家、グリューネヴァルト(1480~1528)はこれまでみたのは片手くらいしかない。だから、フランスアルザス地方のコルマールのある代表作‘イーゼンハイム祭壇画’が長年気になっている。この祭壇画に描かれた9つの画面のなかで衝撃度が半端でないのが‘磔刑図’。

図版でも磔刑のキリスト像の痛々しさが伝わってくるが、実際に絵の前に立ったら茨の鞭のとげが全身に刺さり苦痛で体がよじれたキリストの姿は長くみれないかもしれない。コルマールはスイスのバーゼルからそれほど遠くないところに位置している。スイスで美術館をまわるときはなんとか段取りをつけて行こうと思っている。

ホルバインの写実表現にはカラヴァッジョと同じくらい魅了されている。ロンドンのナショナルギャラリーで‘大使たち’、NYのフリックコレクションで‘トーマス・モア’、‘トーマス・クロムウェル’をみたから、次はベルリンの‘商人ゲオルク・ギーゼ’。日本の美術館がもっとホルバインに光をあててくれたらいいのだが、ちょっと残念!

古典絵画ではないがとても気になっているドイツの画家がいる。それはロマン派のフリードリヒ(1774~1840)、TASCHENのフリードリヒ本を購入し主な作品は頭に入っているのであとは本物に出会うだけ。でも、これはかなりの時間がかかる。日本の展覧会にほとんど登場しないので所蔵しているドイツの美術館に出向かないとみれない。

で、当面の目標は2点に絞っている。ドレスデンにある‘山上の十字架’とヴィンタートウールのラインハルト・コレクションの‘リューゲン島の白亜岩’。ともに200%KOされている。

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2017.12.24

メリークリスマス!

Img     リベーラの‘羊飼いの礼拝’(1650年 ルーヴル美)

Img_0001     リッピの‘幼児を礼拝する聖母’(1459年 ベルリン絵画館)

Img_0002  ボッティチェリの‘東方三博士の礼拝’(15世紀 ウフィッツイ美)

今日は年末の大事な日になっているクリスマスイブ、小さい頃のことを思い出すのが少なくなる齢ではあるが、クリスマスイブにケーキを食べる習慣はずっと続いている。

ケーキを食べることは今では年に数回しかない。何年か前はサントリー美で展覧会をみたあと、ミッドタウン内に店を構える‘鎧塚’の創作ショートケーキを買って帰ることがあったが、今は店に寄らなくなった。これは胃がケーキを重く感じるようになっていることとも関係している。

2年前までは週3回、昼食と夕食の後スイーツを食べていた。ところが、目標の体重に近づけるためそれをやめたのでスイーツの習慣がなくなった。では、甘いものをまったく口にしていないかというとそうではなくたまには食べる。でも、回数は少ない。例えば、パーティに参加したときとか皆で会食をしたときなど。

これにわが家では秋に食べることを定番にしている岡埜栄泉(虎ノ門)の‘栗饅頭’が加わる。そして秋から冬にかけてときどき横浜そごうで買う安くてボリュームのある‘今川焼’も楽しみのひとつ。甘いものとのつきあいがこのように少なくなるとたまの機会がとても楽しくなる。今年は会食した人に‘栗饅頭’をお土産にもたせることが2回あったので、ニコニコ顔が続いた。

クリスマスイブになるとみているのが‘羊飼いの礼拝’、‘幼児を礼拝する聖母’、‘東方三博士の礼拝’。今回とりあげたのはリベーラ(1591~1652)、リッピ(1406~1469)、ボッティチェリ(1445~1510)のもの。メリークリスマス!

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2017.11.19

ダ・ヴィンチの‘サルバトーレ・ムンディ’ 510億円で落札!

Img       ‘サルバトーレ・ムンデイ(救世主)’(1500年頃)

美術館には頻繁に通っているがコレクターではないから、美術品のオークションにはまったく縁がない。でも、メディアで報じられる‘史上最高の落札額!’といった話には敏感に反応する。3日前飛び込んできた落札額には200%驚いた。

NYのクリスティーズが主催するオークションにかけられた作品はダ・ヴィンチ(1452~1519)が1500年頃描いたといわれる‘サルバトーレ・ムンディ(救世主)’、落札額は日本円で約510億円! 予想の金額を大幅に上回った。気になるのは誰が落札したかだが、その情報はなし。

絵の存在は2011年の7月にでた新聞報道で知った。そして、この年の11月にロンドンのナショナルギャラリーで開催された大ダ・ヴィンチ展に出品されることはわかっていたが、タイミングがあわずロンドン訪問は実現しなかった。

そのあと、この絵は2013年ロシアのコレクターが145億円で落札したという情報があるが、そうだとするとこのコレクターが今回売りに出したいうことになる。一体誰の手に渡ったのだろうか。美術館が手に入れたのならすぐわかるので、やはり莫大な資金力をもつ個人のコレクターの可能性が高い。

今後、本物をみる機会があるだろうか。これだけ話題になると、日本の美術館だって公開へ向けて動きたくなるだろう。期待するとしたら、西洋美、国立新美、東京都美あたりか、そしてBunkamuraも狙っているかもしれない。やってくれそうな気もするが、はたして。

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2017.06.11

もっとみたいダ・ヴィンチ!

Img     ダ・ヴィンチの‘救世主キリスト’(16世紀)

Img_0001     ケンプ・コット著‘美しき姫君’(2010年 草思社)

テレビ局が制作する美術番組に対する好感度がここ数年で大きく変わってきた。以前ほどみなくなったのが‘日曜美術館’、その理由は俳優の井浦新が司会をやっているから。年度が替わってまだこの俳優を起用し続けるNHKの神経がわからない。

同じ人物を何年も出演させるのではなく、前のようにアートの知識を豊富にもっていなくても自分の言葉で感想が述べられる人を1,2年のタクトで司会者に起用するほうがずっと新鮮で楽しいことがNHKにはまだわからない。今は日曜美術館よりBSプレミアムなどで放送される美術番組のほうが情報が豊富で番組の構成がよくできている。

例えば、3月にBSプレミアムでとりあげられた‘スラブ叙事詩’を描いたミュシャ物語。案内役を務めた若い女優は西洋絵画になると口が重くなりほとんどしゃべれない井浦新にくらべると明らかに反応のセンスがよく的を得たことをしゃべっていた。

一方、民放のテレビ東京の看板番組のひとつ‘美の巨人たち’は相変わらず30分のなかに新しい情報を盛り込んでくれる。先月登場した‘ミケランジェロ’では今年1月に修復が終了した‘モーゼ’を取材し、修復の過程で明らかになったミケランジェロの彫刻技術の使い分けを紹介していた。こういうのはルネサンス愛好家としては大変ありがたい。

今年前半にみた美術番組で内容が秀逸だったのはBSプレミアムの‘ミュシャ物語’、先般取り上げた‘4人のモナリザ、謎の微笑 モデルの真実’、そして‘ミケランジェロ’。テレビ東京がいいスタッフを抱えているなと思うのはその取材力と企画力の高さ。とくにルネサンスと印象派に深くきりこんでいくのが頼もしい。

こうしたルネサンスの巨匠たちがでてくる番組をみて、ここ10年くらいの間に発見されたダ・ヴィンチの真筆にお目にかかりたくてしょうがなくなってきた。2つある。ひとつは2011年夏にNYでみつかりその年の11月にロンドンのナショナルギャラリーで開催されたダ・ヴィンチ展で公開された‘救世主キリスト’。当時、話題になったこの回顧展に心が動いたがタイミングが合わなかった。

もう一点は2009年にダヴィンチの真作とわかった‘美しき姫君’、この話はパスカル・コット氏とマーテイン・ケンプ氏が出演した美術番組‘美しき姫君物語’をみて、2010年に草思社から発行された本も手に入れたので情報はかなり厚くなった。

本の訳者あとがきにスウェーデンのイェボリで開かれた展覧会(2010.3.20~8.15)で展示されたこの少女の横顔の肖像画がこのあと世界各地をまわりいずれ日本でもみられる、と書かれている。で、期待していたがまったくその気配なし。どこかの美術館が企画してくれると楽しくなるのだが、はたして。

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