本阿弥光悦 やきものベスト&ベスト!
国宝に指定されている茶碗は8点ある。そのうち和物は2点。三井記念美が所蔵する‘志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)’と諏訪湖のところにあるサンリツ服部美自慢のお宝中のお宝 ‘白楽茶碗 銘 不二山’。‘卯花墻’は光琳の‘紅白梅図屏風’(国宝 MOA美)のように毎年展示されるので、お馴染みの名碗になっている。
これに対し、本阿弥光悦(1558~1637)がつくった‘不二山’のほうは
他館への貸し出しがなく、サンリツ服部美で披露されるのは特別な企画展を
主催するときだけ。そのため、これまでお目にかかったのは2回しかない。
2005年、ここで‘琳派展’が行われたとき運よく再会が叶った。白釉のつく
る景色が天に聳える富士の姿に例えられているが、すこしずつこの茶碗の見
事さがわかってきた。もう一度みたいが、果たしてそのときが巡ってくるか。
光悦にのめりこみ一点でも多くすばらしい茶碗をみようと願ってきたが、お目当てのものに遭遇するのに長い時間がかかった。2006年に夢が実現したのが畠山記念館にある‘赤楽茶碗 銘 雪峯’、口辺から胴部にかけて掛る白釉と窯割れの金繕いが強いインパクトを放っている。同じ赤楽茶碗の‘銘 加賀’は4年くらい追っかけたが、2008年ようやく対面が実現した。噂に違わず景色に富んだ茶碗で鋭い縦のへら目や炎のような赤色を釘付けになってみた。
やきもの展をよく開催する五島美や三井記念美などでみる機会が比較的多くあったなかで惹かれているのは、赤楽茶碗の‘銘乙御前(おとごぜ)’と腰の丸いタイプの半筒茶碗で切れ味鋭い造形に魅了される‘黒楽茶碗 銘 雨雲’。2年前、東博で大規模な‘本阿弥光悦の大宇宙’が行われたばかりだから、これから先はちょっと間隔が空くが、どこかの美術館でやきものに絞った特別展を企画してくれることを願っている。

































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