2017.01.21

関心の高い‘ラスコー展’!

Img     フランスのドルドーニュ県にある‘ラスコー洞窟’(2万年前)

Img_0001     大きな黒い牝ウシ

Img_0004     背中合わせのバイソン

Img_0002     バイソンとヒト

上野の国立科学博で開催されている‘ラスコー展’(~2/19)をみてきた。フランスのラスコー洞窟に描かれた動物の絵は世界史の教科書に載っているのでずいぶん昔から知っている。洞窟を訪ねてじかに動物の壁画をみたいと思っていたが、ある時現地を旅行した人から今は中に入れなくて近くに建てられた建物で現場を再現した壁画をみるだけということを聞いていたので旅行の話はなくなった。

今回その壁画が日本でも再現されることになった。これは見逃すわけにはいかない。どんな動物が描かれているかを知り資料価値の高い図録を手に入れようと意気込んで入館した。

入るといきなり現代のフランス人と変わらないクロマニョン人の母子が迎えてくれた。クロマニョン人はネアンデルタール人の後に登場したホモ・サピエンスだからわれわれと似ていてもおかしくはない。洞窟全体の構造を頭に入れた後実物大の壁画がある部屋に進む。5つの壁画が再現されていた。

最もインパクトがある動物が大きな黒い牝ウシ。ボリューム感のある堂々としたウシ、ほかには背中合わせのバイソンとか鹿が泳ぐ場面、ヒトに槍で腹をつかれたバイソンなどが描かれていた。人類の祖先たちがこのように生きていく中で目にした動物たちを洞窟の壁に描くというのは声を出して歌うのと同じ自然な表現行為かもしれない。

人類史への関心はだんだん高まっており、こういう展覧会は多くの情報を手に入れる絶好の機会。図録をじっくり読むことにしている。

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2016.08.24

予想以上に内容の濃い‘古代ギリシャ展’!

Img_0003     ‘漁夫のフレスコ画’(前17世紀 テラ先史博)

Img_0001     ‘スぺドス型女性像’(前29世紀~24世紀 キュクラデス博)

Img_0002     ‘コレ―像’(前530年 アクロポリス博)

Img_0004 ‘アッティカ赤像式アラバストロン’(前500~475年 アテネ考古学監督局)

現在、東博で開催中の‘古代ギリシャ展’(6/21~9/19)、だいぶ遅い出動となったがお目当ての‘漁夫のフレスコ画’をみてきた。このサントリー二島で発見された色鮮やかな壁画が日本でみられたことは大きな喜び。

アテネ五輪が行われた2004年、ギリシャを旅行しアテネにある考古学博物館にわくわくしながら入館した。ここを訪問するのは2度目だったので、一番のお目当てはサントリー二島で出土した有名な‘ボクシングをする少年’や‘漁夫’などのフレスコ壁画だった。ところが、これらが展示されている2階は改修工事のため閉鎖中、なんという巡り合わせの悪さ、どっと疲れがでた。

もう縁がないと思っていたら、なんと‘漁夫’がわざわざ日本にやって来てくれた。腹の底から嬉しくなる。3500年以上もたっているのに漁夫の体に塗られたうすい赤茶色が見事に残っている。両手にはひもでくくったたくさんの魚、これだけのか数だと重さが腕にずっしり感じられたにちがいない。本当にいい絵をみた。

キュクラデス文明の時代に大理石でつくらてた‘スぺドス型女性像’は思わずそのユニークな造形に惹きこまれる。人物のリアルさを消して生命の原型をシンプルな形にしてみせる造形は日本の土偶とも共通性がある。

以前はパルテノン神殿のあるアクロポリスの丘にあった博物館は今は街中につくられた建物に移転している。アルカイック時代の彫刻が楽しめるこの博物館で何点もお目にかかったコレー像、印象深いのは流れるような線で表現した衣紋と編んで細く束ねられた髪、そして口元がちょっと上にあがったアルカイックスマイル。ついじっと眺めてしまう。

リオ五輪を連日みていたなかでの展覧会訪問だったので、オリンピックの競技種目が描かれた陶製の器、アラバストロンには敏感に反応する。左が円盤投げで右が走り幅跳び、当時の走り幅跳びではアスリートは記録を出すため石や鉛でできた重りを持って跳んだ。これはおもしろい。

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2016.07.22

ネフェルティティの墓がある!?

Img_0002     ‘ツタンカーメンの黄金のマスク’(エジプト考古学博物館)

Img     ‘ツタンカーメンの墓’(ルクソール 王家の谷)

Img_0001     ‘ネフェルティティの胸像’(ベルリン新博物館)

今週18日の海の日にTBSでえらく熱の入った番組があった。それはTBSの得意とする古代エジプトもの。番宣からすると今年3月エジプトの考古庁が大発見の可能性があると言いきった古代エジプトの新たな遺跡に関するものらしい。これは見逃すわけにはいかない。

放送時間は2時間45分!TBS定番のエジプトものとはいえ過去にこれだけ長い時間をかけたものは記憶にない。大発見の可能性を秘めた遺跡の扉を開こうとしているのはアメリカの考古学者ニコラス・リーヴス氏(アリゾナ大学上席エジプト学者)。

リーヴスさんはなんとあのネフェルティティの墓を発見するかもしれないというのである!その墓はツタンカーメンの墓の奥にあるという。今年の3月、ニュースでちらっと聞いた話はこれだったのか、という感じ。人物が描かれている壁の向こうに通路がありその先にツタンカーメンのものよりもっと豪華な黄金のマスクを被ったネフェルティティのミイラがありきらびやかな装飾品に囲まれている。考古学者ならずともワクワクするような話。

リーヴスさんの仮説は誰も考えなかった大胆なもので、今、カイロのエジプト考古学博物館に飾られている‘ツタンカーメンの黄金のマスク’はツタンカーメンのためにつくられたものではないという。これはツタンカーメンの義母であるネフェルティティが自分のためにつくらせたもの。

そう考える根拠はマスクに刻まれたツタンカーメンという名前にはもともと書かれていた名前が書き変えた痕跡があるから。このマスクはネフェルティティが夫のアクナートンと共同統治により国を治めていた時代につくったもの。ところがアクナートンが亡くなり女王になったため新たにさらに立派な黄金のマスクをつくらせた。そのため、最初につくったマスクがいらなくなり、それが後にツタンカーメンのマスクとして流用された。

さて、ネフェルティティの墓は本当に発見されるだろうか?エジプト考古庁はまず壁に小さな穴をあけそこからマイクロスコープで空間があるかどうかを調べて、その次のステップへ進むという。空間のあたりがつけば別のルートからそこへたどりつき全貌をつきとめる。おもしろくなってきた。

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2015.08.17

今年修復が終了した‘ポンペイ秘儀荘の壁画’!

Img     2015年に修復が終了した秘儀荘の壁画

Img_0002     描かれたディオニソス祭の神秘的な儀式の一場面

Img_0001     最後の花嫁が婚礼の準備をしている場面

TBSの日曜日の夜6時に放送されている‘世界遺産’、このところほとんど見ていないが昨日は9年前に旅行したポンペイが登場したので心はすぐ見るぞ!モードになった。

番組にでてきたポンペイの街の遺跡や出土品などは現地で実際にみたり、たびたび制作されたTVの旅番組を通じておおよそインプットされているものだったが、ひとつ目を見張らされる場所がでてきた。それは今年修復が終了したという‘秘儀荘の壁画’。

確かに2006年にみた壁画の状態と較べると格段によくなっている。この建物に入ってこの神秘的な壁画をみられた人なら、修復によって鮮やかによみだえった29人の人物の姿や背景の目の覚めるような‘ポンペイレッド’をみてまた出かけようとなるかもしれない。

人間の血が流れているような感じがするポンペイレッド、洋画家の絹谷幸二さんの話によると赤が幾層にも塗り重ねられているが水と油を混ざらせるためにおしっこ(アンモニア)が加えられているそうだ。

紀元前2世紀、貴族の別荘として建てられたこの秘儀荘は観光客が大勢いる街の中心からは少し離れている。そのためたどり着くまでだいぶ歩くことになるが、そのしんどさも部屋の壁に描かれたデイオニソス信仰にかかわる秘密の儀式の様子を見た瞬間に忘れてしまう。

イタリア観光の順番がまわってくるのはかなり先になりそうだが、もし3度目のポンペイが実現したらいの一番に秘儀荘をめざしたい。

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2014.11.17

古代エジプトの絵が‘鳥獣戯画’と時空をこえてコラボ!

Img_0002       古代エジプト時代に描かれた動物戯画(紀元前13世紀)

Img_0003     猫が鳥を追い立てている場面(エジプト考古学博)


Img        ‘鳥獣戯画 兎と猿の水遊びの場面’(12世紀後半)

Img_0001     ‘兎と猿が弓に興じる場面’

2,3週間前、興味深い美術番組が二つあった。ひとつは日曜美術館と美の巨人たちが取り上げた修復が完成し京博で公開されている‘鳥獣戯画’、そしてもうひとつはBS朝日で放送された‘BBC地球伝説 古代エジプトの至宝(3回)’(2014年制作)。サプライズの話がでてきたのは‘古代エジプトの至宝’の3回目

何に驚いたかというとオストラコンと呼ばれる陶器や小さな石の破片に描かれた絵、古代エジプトの神殿などに描かれている絵のなかには王が戦車に乗って馬にひかれている場面がよくでてくる。でも、ここでは馬が驢馬に王がネズミになっている。へえー、 今から3200年前の古代エジプトで日本の‘鳥獣戯画’(12世紀後半)と同じようなユーモラスな絵が描かれていたとは、これは参った。古代エジプト文明 恐るべし!

このオストラコンが発見されたのはエジプト中部、ルクソールのはずれの山間にあるデル・エル・メデイーナという村、ここは普通の村ではなく神殿の墓をつくる石細工の職人や彫刻家たちが暮らしていた。この村のことは2年前NHKで放送された‘大英博物館’にもでてきたが、オストラコンの話はなかった。

当時この村に住んでいた人たちの間ではオストラコンは絵を描いたり、メモや手紙として使われていた。だから、これは実際の生活がどんなものであったかを伝える貴重な遺品、絵は伝統的な形式にとらわれない動物戯画のほかに太った石細工職人を描いたものもあった。

番組ではカイロのエジプト考古学博にある同じタイプの絵を紹介していた。それは猫が鳥を追い立てている様子を描いたもの。立ち上がった猫は人間のような仕草で多くの鳥たちを動かしている。犬でなくなく猫が仕切っているのがおもしろい。

この博物館を訪問したときはツタンカーメンの黄金のマスクや棺に鑑賞エネルギーは使い果たした。だから、ここに鳥獣戯画を思わせる絵が展示されていることなど知る由もない。もし、二度目のエジプト行があったらじっくりみてみたい。

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2014.04.24

嬉しい‘キトラ古墳壁画’の公開!

Img_0001     ‘キトラ古墳壁画 朱雀’(南壁 7世紀末~8世紀はじめ)

Img_0003_2     ‘白虎’(西壁)

Img_0004_2     ‘玄武’(北壁)

Img_0005     ‘キトラ古墳壁画 天井 天文図’(複製陶板)

待望の‘キトラ古墳壁画’の公開(4/22~5/18)が東博ではじまったので昨日出かけてきた。GWに入るとかなりの混雑が予想されるため出動はいつもより特別早くした。10時15分に本館の前にできている列の最後尾に並んだ。これで30分待ち。

展示されている部屋は‘土偶展’や‘円空展’をおこなった1階の正面5室。チケットをみせて中に入ってから最後に飾ってある本物の壁画までたどりつくのにさらに30分くらいかかる。2年前同じように長い列に並んでみた‘清明上河図巻’とちがって、モチーフは5つしかないから、ひとつ々目に焼きつけてぽんぽんぽんとみると感じ。

単眼鏡を使うにしても立ち止まるわけにはいかないから、顔の目に照準を合わせて歩きながら素早くみた。わずかな時間ではあるがこの壁画を奈良県明日香村へ行かなくて東京で今この目でみたというのは何事にもかえがたい貴重な体験。だから、すごく充実感がある。おそらく皆同じような気持ちではなかろうか。

‘四神’のなかで南を守る‘朱雀’、高松塚古墳にはないので目に力が入る。朱雀とか鳳凰とか、そして孔雀は鳥のなかでも別格扱いの存在、鋭い目に魅せられる。羽の色は土色にまじって朱がうすく残る。順番としては3番目に配置されている。

体全体の輪郭がよくわかるのが西方の守護神‘白虎’、目が大きく鼻は人間みたいで口を正月の獅子舞のように大きく開けているのが印象的。躍動感のある前足をみて視線を後足のほうへ移すと、目がしっかり形をつかまえられない。尾っぽが二つに分かれる感じ、そのどちらかが右の後足のはずだが、このへんがはっきりしない。

最初にみられる北の守り神‘玄武’はユニークな造形が目を惹く。亀は頭をうしろに反り返らせるようにして蛇を睨みつけている。蛇の形がとても複雑、その顔を円周のように丸めた体を上下にくぐらせて亀の前に突き出している。ぱっとみただけでは体の曲がり具合はわからず、絡まった一筆書きを解きほぐすよう。

部屋に入ってすぐのところに並べてある複製陶板では天井の‘天文図’を興味深くみた。星が金箔で表現され星座は朱線で結ばれている。隣の方が‘北斗七星’をみつけてくれたのでそれをしっかりみた。そして、東の日像、西の月像もわかった。

今年はこのキトラ古墳壁画をみることを楽しみにしていた。ミューズに感謝!

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2013.09.18

ビッグニュース! キトラ古墳壁画 東博で来春公開

Img_0003     9月18日付朝日新聞の記事

昨日の朝日新聞夕刊と今日の朝刊に日本美術ファンにはたまらないニュースが載った。来春、東博で奈良県明日香村のキトラ古墳の極彩色壁画が公開されるという。

明日香村が奈良県のどこにあるかピンポイントですぐイメージできないが、この村で発見された高松塚古墳とキトラ古墳の壁画については一応画像の情報はあるし、いつかこの目でという思いをずっと抱いてきた。その願いが来春、東京で叶えられるというのだから嬉しい話。共催する朝日新聞に大拍手!

公開は4~5月、2010年までに石室からはぎ取られた四神の‘青龍’(東方の守護神)、‘白虎’(西方)、‘朱雀’(南方)、‘玄武’(北方)のうち複数が展示されるようだ。四つ全部みたいが、二つみれるだけでも貴重な体験。

展示日程が決まり実際にみるとなると、壁画の前にたどり着くまでに相当時間がかかりそう。昨年1月に公開された中国の国宝中の国宝‘清明上河図’と同じような鑑賞になることは必至。でも、こういうのはへっちゃら。現地へ行かなくてお目にかかれるのだから、2時間待つくらいなんてことはない。

一番見たいのは‘朱雀’と動きのある‘白虎’、一体どれが登場するか?今からワクワクしている。

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2013.07.04

夢の先史壁画! カピバラ山地の岩面画

Img_0006_2                     ブラジルのカピバラ山地

Img_0002_2             カピバラ山地の岩面画 ‘天体観測’

Img_0003_2           ‘アルマジロを狩る人’

Img_0001_2                     ‘巨人像’

2011年、BSプレミアムで‘世界遺産 1万年の叙事詩’という番組(前年9月の再放送、9回シリーズ)があり、初回に先史時代の壁画が登場した。場所はそれまで聞いたこともなかったブラジルのカピバラ山地国立公園(1991年世界遺産に登録)。

この山地は世界一の壁画の宝庫でせりだした岩に描かれた壁画の数は3万点にのぼるという。ラスコーの洞窟があるヴェゼール渓谷で壁画が発見されたのは25カ所であるのに対し、カピバラ山地は600ヶ所と圧倒的に多い。驚くのが絵柄がヴァリエーションに富んでいること。描かれたのは2万2000年前~1万年前の旧石器時代、アルタミラやラスコーでは馬や牛などの動物が壁画の主役だが、ここでは動物ととも人々の暮らしの様子が描かれている。

とても興味深いのが夜空の星を楽しんでいる場面を表現した‘天体観測’とかミツバチを採集しているもの。また、妊娠している女性が描かれているのもある。そして、タッシリ・ナジェールでもみられた狩猟。動物は種類が多く親近感を覚えるものも登場する。トカゲ、カピバラ、アルマジロ。

このころ南米にいたアルマジロは今より大きかったらしい。だから、アルマジロを狩る人間を描いたもののほかに巨大なアルマジロに人が吹き飛ばされる壁画もでてくる。古代動物の知識はまったくないのだが、この番組でいろいろな動物を知った。1万年以上前にいた象によく似たマストドン(体重6トン)、そして南米大陸で最も繁栄した巨大哺乳類、グリプトドンは体重が2トンで長さは3メートルあった。

カピバラ山地の壁画を取材した写真家石川直樹氏(1977年生まれ)が一番興奮していたのがビルみたいな四角い姿をした巨人像。まるで子どものお絵かきをみているよう。最後にでてきたのはほかの洞窟壁画では見られないという大きな木。先史時代に植物は描かれないのが普通だが、ここでは木が巨人像と同様に畏怖すべき大自然の象徴として描かれ、その周りを囲む男たちが両手をあげて仰ぎみている。

南米を旅行する計画は今のところないが、このカピバラの壁画には大いに関心がある。壁画の発見は今もつづいているというから、素朴な線描きであっても動物や人間の生きるエネルギーや心のあたたかさがしっかり伝わってくる先史のアートがまた目を楽しませてくれるかもしれない。

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2013.07.03

夢の先史壁画! アルタミラ洞窟壁画

Img_0001_2     スペイン北部にあるアルタミラ洞窟

Img_0002_2      アルタミラ洞窟壁画‘バイソン’      

Img_0003_2     ‘バイソン’

Img_0004_2       ‘バイソン’

スペインの北部にあるアルタミラ洞窟の壁画が発見されたのはフランスのラスコーより早い1879年。今のところこの壁画をレプリカでみたという人がまわりにいないので、情報はきわめて乏しい。

旅行会社からは毎月のように海外旅行の案内がくるので‘スペインの旅’で行く名所観光はだいたいイメージできるが、行程のなかにアルタミラ洞窟壁画が入っているものはみあたらない。ここもラスコー同様、現在洞窟のなかには入れず、対面できるバイソンや馬などは現地にあるアルタミラ博物館に飾られているレプリカ。このレプリカはマドリードの国立考古学博にも展示されているようだ。

ラスコーの洞窟を発見したのは17歳の少年たちだったが、アルタミラの洞窟の天井に描かれた野牛をみつけたのは村に住む9歳の少女。一緒に洞窟へ入ったのは地元で考古学を独学で研究していたお父さん。偶然天井画に気づいたのは父親ではなく娘のほうだった。

このアマチュア考古学者はこの絵が描かれたのは旧石器時代だと主張したが、先史の専門家たちからは軽く扱われてしまった。よくある話。彼は失意のうちに亡くなったが、その後ほかにも洞窟が発見されやがてこのアルタミラの壁画も旧石器時代、約1万7000年~1万2000年前に描かれたことが認められた。

バイソンの姿は馬よりも荒々しくて迫力いっぱいだから、見ごたえがありそう。マドリードはまた訪問するチャンスはある。先史壁画はラスコーよりアルタミラのほうが先に実現するかもしれない。

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2013.06.30

夢の先史壁画! ラスコー洞窟壁画

Img_2

Img_0001_2            ラスコー洞窟壁画 ‘中国の馬’

Img_0003_2             ‘牛 鹿’

Img_0004_2             ‘バイソン’

4年前、インドを訪問し有名な‘アジャンタ石窟’にある菩薩の壁画をみた。そのとき現地のガイドさんは壁画の劣化防止のためもう数年すると石窟が閉鎖されるといっていた。近くにできるミュージアムでレプリカの鑑賞になるとのこと。確認してないが、ミュージアムはオープンしたのだろうか?

このツアーの参加者にフランスのラスコーの洞窟壁画にもでかけられたという男性がいたので、どんな壁画だったか聞いてみた。じつはこの壁画も本物はみれず洞窟のすぐそばに建設された立体レプリカ‘ラスコーⅡ’(1983年オープン)で体験するのだそうだ。その話はまったく知らなかったので、ちょっと興味が薄れた。

でも、その人はレプリカといっても描かれた馬や牛の描写には感激するといっていた。身近なところにもラスコー観光の入ったフランスツアーに参加した人がいて、その人も同様に満足した様子だった。歴史の教科書に載っていたラスコーの洞窟壁画、そのときからここは行ってみたいと思っていた。いつかチャレンジしたい。

ラスコー洞窟が発見されたのは1940年のこと。この年の6月ナチスドイツの進撃でパリが陥落した。そして、その3ヶ月後にモンティニャックに住む17歳の少年3人が偶然小さな穴をみつけた。古い館に通じる地下道があり、そこに宝物が埋まっているという伝説が昔からあったので、かれらはそれを見つけたと大喜び、地下道をどんどん進んでいると目の前にすばらしい雄牛の壁画が現れた!

この壁画が描かれたのは先史旧石器時代、今から約1万7000年前とみなされている。図録をみているだけでも馬や牛、バイソンの躍動感にあふれる姿や強い生命力がストレートに伝わってくる。レプリカは動物たちが精巧に復元されているようなので、その前に立つと興奮するかもしれない。

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