MoMA(1) 20年ぶりのニューヨーク近代美術館!
ニューヨークの近代美術館(MoMA)を訪問するのは20年ぶり、04年に新しい美術館になってからははじめての機会だから気が張っている。入り口は54Stと53St側2つあり、写真は54Stのほう。
NYの観光を案内してくれるのは現地の日本人ガイド、METではこの男性が館内で作品の解説をしていたが、ここは別の専門のガイドさん(アメリカ人女性)がするらしい。で、この方が現れるのをロビーでしばらく待った。そしてようやくチケットが配られたので、意気込んで5階の展示室へ向かった。
お目当ての絵画は5階、4階、2階にあり、2階は現代美術を展示している。5階ではいきなり追っかけ◎の絵が展示してあった。バルテュス(1908~2001)の‘街路’、前回この作品をみたという実感はまったく、作品の存在はそのとき購入した図録(英文)で知った。このころはまだバルテュスに関心がいってないから、それで終わり。
この画家の作品が気になりだしたのはそれからだいぶ経った2001年ころ。NHKがこの年ヴェネツィアで開かれた大回顧展を特集してくれたおかげでバルテュスを1点でも多くみたいと思うようになった。この‘街路’はピエロ・デッラ・フランチェスカの作品を彷彿とさせる。遠近法による画面構成は綿密に計算されてできあがっており、通りを行き交う人たちのリアルな動きやリズム感がそのまま伝わってくる。期待通りのいい絵だった。
再会した作品で長くみていたのがアメリカンリアリズムのワイエス(1862~1918)の代表作‘クリスティーナの世界’、この絵にまた会えて幸せだなと思ってみていたら、小児マヒで足が不自由なクリスティーナがみつめる丘の中央に建つ小屋のまわりに鳥が小さく々描かれていることに気づいた。前は草の精密な写実描写にばかり目がいき、遠くのほうまでしっかりみてない。みるたびに新たな発見があるのは名画の証。
クリムト(1862~1918)がどこの美術館でも作品の前には大勢の人がいる。その人気は不動、METに続いてここでも‘希望Ⅱ’がみれたことをミューズに感謝しなくてはならない。一度みているとはいえずいぶん前のことだから、はじめて会うようなもの。金地の背景に浮かび上がる横向きの女性、赤い衣装に映える円い模様が強く印象に残った。
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