2012.04.17

イタリア 新高速鉄道開業!

3749       4/28から開業する新高速鉄道‘イタロ’

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14日(土)の新聞に載ったイタリアの新高速鉄道‘イタロ’の記事を興味深く読んだ。
今月28日から開業するという。

これまでイタリアの中を移動するときは飛行機とバスだったので、鉄道についてはまったく知らない。記事によると、高速鉄道に新規参入する‘イタロ’はフェラーリ社の会長らが設立した会社が運営し、ミラノからナポリまでを最高時速300キロで走る。ミラノー
ローマ間を3時間11分でつなぐというから、日本の新幹線と変わりない。

12月までに路線はミラノの先はトリノ、そしてヴェネツィア、南はサレルノまでのびる。この路線拡張計画をみてちょっと元気が出た。ヴェネツィアの手前の白丸には地名がついてないが、ここはたぶんパドヴァ。この街にはジョットの有名な壁画‘キリストの生涯’(拙ブログ10/10/11)があるので、なんとしても訪問しようと思っているところ。

ここへローマから高速鉄道で3時間弱で着くのなら、気分的にはすごく楽。これまでは参加したツアーの行程がヴェネツィアになったとき、自由行動をとりパドヴァまで足をのばす作戦だった。これが高速鉄道で行けると他のオプションを使うことができる。イタリアツアーの場合、ローマは一日自由行動というのが多い。で、一日を丸々パドヴァ観光に当て、念願の絵と対面する。

もうひとつ、ローマからこの‘イタロ’を利用して行きたいところがある。それはナポリ。
1時間ちょっとで着く感じだから、ナポリの街をゆったり回れそう。期待値の高いカポディモンテ美(09/3/31)、二度目の国立博物館で彫刻鑑賞、そして、ぞっこん惚れているカラヴァッジョの‘慈悲の七つの行い’(ミゼリコルディア聖堂)との遭遇。

イギリスでも高速鉄道計画が進捗しており、日本で馴染んでいる新幹線を利用して旅行するのと同じ感覚でイタリアやイギリスの美術館を楽しめるようになる。これは便利になった。

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2011.12.27

オランダ 街角ウォッチング!

3359      昼でもライトをつけて走行するクルマ

3360      家の窓はいつもピカピカ

3361     トッピングがきのことハムのパンケーキ

★‘クルマは昼でもライトをつけて走っている!’

アムステルダムに直行便の飛行機が到着し入国手続きをすませた後、宿泊地のハーグへバスで移動した。現地時間で4時ころ。6年前もオランダの街をバスでいろいろ動いたからすこしは外の風景のイメージが戻ってきてもよさそうなのに、まったく忘れている。だから、車中から眺める景色は結構楽しい。オランダの土地は視界をさえぎるものは何もないという感じで、ずーっと遠くまでフラット。

驚くのは高速道路の広さ、ところによっては6車線くらいある。追い越し車線だけでなく真ん中のレーンにいるクルマもかなりのスピードで走っている。日本と違うのはまだ暗くないのに多くのクルマがライトをつけていること。添乗員Oさんの話だと、ヨーロッパの北のほうは昼でもうす暗いことが多いので安全上の理由から、新車はエンジンをかけるとライトがつくようになっているそうだ。これによって事故が減ったとか。

★‘オランダの家の窓はどうしてこんなにきれいなの?’

ハーグでもアムステルダムでも、オランダはどこの街へ行っても普通の家や建物の窓がびっくりするほどきれい。住宅街をバスが通っていくとその感を強くする。月曜の午前中が窓ふきタイム。感心するくらいピカピカ。結婚をした女性の家庭内での一番大事な仕事がこの窓ふき。これがちゃんとやれないと×カードが出されるらしい。

そして、きれいな状態が保たれた窓の内側にはカーテンをしないで開放的にしている。だから、外から中が丸見え。日本ではカーテンをしない家はまずない。ところがオランダはプロテスタントの国。わたしたちは節制してつつましく生きています、派手で自堕落な暮らしをしているわけではないからカーテンは必要ありません!家を開放的にする習慣の根っこにあるのはプロテスタントの伝統的な精神だった。

★‘美味しいオランダ風パンケーキ!’

クレラー=ミュラー美を鑑賞したあとの昼食にきのことハムをいためたものをくるっとまいて食べるパンケーキがでてきた。厚めのクレープという感じで昼に食べる量としてちょうどよく美味しかった。

★‘大男、大女がいっぱい!’

オランダを訪問してちょっと困るのはトイレの便器の高さ、長身のオランダ人(平均身長182cm、世界一)のためにつくられているから、われわれの丈ではつま先立ちを余儀なくされる。次回は携帯用踏み台をもっていこうかな。レストランで働いている女性も大柄な人ばかり(170cm)。とにかくオランダ人はデカイ。

帰りの飛行機のなかで、頑丈な体をした若い男性が隣の席にいた。太股が女性の胴体くらいあるからてっきり日本で行われる柔道の国際大会に参加するアスリートだと思った。でも、話をしたら柔道選手ではなく普通のサラリーマン、すごい国である。休暇で日本観光らしい。東京はどこへ行きたいのかと尋ねると、秋葉原に興味があるという。日本をエンジョイしただろうか?

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2011.12.20

満足度200%のブルージュ観光!

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3333_2         マルクト広場の南側に建つ鐘楼(世界遺産)

3332_2     ゴシック様式の市庁舎     

3334_2     白鳥がいる愛の湖公園

今回楽しみにしていたのがブルージュ観光。ブリュッセルからは100kmくらいの距離だから、1時間半くらいで到着する。街の中心部へ入る前、ブルージュ駅の横を通ったが建物は現代感覚のデザインだった。まず、宿泊するホテルにチェックインしてそのあと名所観光がスタートした。

ガイドブックに載っているところをめぐっていく。はじめてこの街に来た時心を奪われたのがマルクト広場の美しい景観。南側に建っているのが街のシンボル、鐘楼。世界遺産に登録されている。高さは88m。自由行動のとき、366段の階段を5、6人の方ががんばって登られたようだ。

とんがり帽子のような屋根が連続する形と優雅な赤の窓が目を惹く州庁舎を過去2回みたときはそれはそれは感激した。が、この度は庁舎の前にブリュッセル同様クリスマス屋台が建ち並びスケートリンクもつくられていたから、その景観を広々と味わうことができなかった。

このマルクト広場のすぐ近くにある市庁舎もおとぎの城を思わせる造形と紫と朱、白という華やかな色の組み合わせが目を見張らせる。ヨーロッパの街をいろいろみてきたが、美しさの点ではブルージュのマルクト広場と市庁舎が一番という思いはずっと変わらない。

春から秋までは舟による運河めぐりが定番のお楽しみなのだが、今はシーズンオフ。で、その代わりに馬車での街並めぐりが用意されている。石畳に蹄鉄の音を響かせて進む姿はとてもロマンチックで貴族になったような気分かもしれない。でも、われわれは美術館へ行ったので縁がなかった。

街全体が中世の面影を残し静かな雰囲気につつまれているが、ペギン会修道院や白鳥が湖にいる愛の湖公園あたりはとりわけ静寂さが心に響く。ブルージュの美しさを再度目に焼きつけた。

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2011.12.14

デルフト観光 デルフト焼工房と旧市街の散策!

3310_2     デルフト焼の工房 デ・ポースレン・フレス

3309_2     陶板で再現された原寸大の‘レンブラントの夜警’

3308_3     フェルメールが幼年期を過ごした家(真ん中角っこの家)

3307_2                運河から望む旧教会

デルフト焼とフェルメールの故郷として知られるデルフトをはじめて訪れた。ハーグからはバスで30分くらいで到着した。まず、街の中心部からちょっと離れたところにあるデルフト焼の窯元ヘ行き、そのあとマルクト広場や運河沿いを散策した。

やきものが好きなのでデルフト焼の工房見学はじつに楽しい。現在、伝統のデルフトブルーの技を守り陶器をつくり続けている工房が2つあり、1653年創業のデ・ポースレン・フレスは皇室御用達の窯元。日本語解説のビデオを軽くみて、素焼き、絵付け、焼成などの工程をみていく流れ。そして最後はお決まりのショップでのお買い物ご案内となる。

大航海時代、中国の青の染付、青花磁器をアフリカ周りのルートで手に入れ大儲けしたのがオランダの商人。これによってヨーロッパに中国趣味の大ブームがまきおこる。ヨーロッパ人もこの磁器をつくりたいと願うが、その製法はナゾ。それでオランダでは磁器に似せたやきものがつくられた。デルフト陶器の誕生である。酸化コバルトと水の加減によりデルフトブルーに濃淡をつけ、風車や花柄、風景を美しく描いた。磁器のもつ薄さや軽さはないが、それでもデルフト陶器は爆発的に売れた。

目を見張らせるのが陶板を沢山組み合わせて再現した‘レンブラントの夜警’。もちろんフェルメールの‘真珠の首飾りの少女’も皿の絵柄になっている。造形的には口を多く持つ瓶がおもしろい。オランダでは17世紀にチューリップの栽培が盛んになり、この口にチューリップを飾った。

街の中心がマルクト広場、新教会と市庁舎が向かい合わせに建っている。この広場の北側にフェルメールが幼年期を過ごした家がある。この家については事前に情報をチェックしていたので感慨深く眺めていた。フェルメールのアトリエがあったところもおさえていたが、時間がなかったのでパス。

添乗員Oさんの後をついて運河沿いの道を進み、旧教会が望めるところで写真タイム。なかなか絵になる光景、でも塔がちょっとヘン。左のほうへ傾いている。43歳で亡くなったフェルメールはこの教会に埋葬された。ここで一旦自由行動、で、家並みをみながら土産物屋に入ったりぶーらぶーら散策。

フェルメールの家の横の道をつきあたったところにフェルメール記念館があったのだが、時間が中途はんぱなので入館はなし。今回はフェルメールが生涯をすごしたデルフトの街の雰囲気を味わうことでよしとした。

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2011.01.28

芸術心を刺激するマドリードの美術館群!

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2299_2      マドリードの地下鉄ホーム

2300_2     シベレス広場に面する中央郵便局

2301_2      プラド美術館の外観とベラスケスの像

ツアー最後の日は一日中マドリードですごした。スペインあるいはスペイン&ポルトガルツアーで、マドリードが一日自由行動となっているツアーは滅多にない。一般的なマドリード観光はだいたい半日、ドン・キホーテとサンチョ・パンサの彫像があるスペイン広場や王宮の前で写真を撮ったり、プラド美術館の名画やすぐ近くの王立ソフィア王妃アートセンターでピカソの‘ゲルニカ’を楽しむ。そして、昼食をとったあとはバスで1時間半くらいで着くトレド観光へでかける。

4年前この街に来たときはプラド滞在は1時間と短く、ソフィアセンターも‘ゲルニカ’のある部屋しか行かなかったから、いつかじっくりマドリードにある美術館めぐりをしようと思っていた。だから、一日マドリード自由行動があるこのツアーは願ったり叶ったり。案内をみて参加を即決した。今回はここでの美術館体験がメイン、バルセロナからスタートした名所や遺跡の観光は気持ちのなかではオマケ感覚。美術館めぐりの感想記は明日からしばらく続くが、その前にはじめて乗った地下鉄や街のことにすこしふれてみたい。

★‘マドリードの地下鉄はパリやロンドンに比べれば楽!’

よその国で地下鉄に乗るときは最初はやはり緊張する。料金は一律1ユーロ。10回乗れるMETROBUS(メトロブス)があり、料金も6.15ユーロと割り安なのだが、一人で7回も乗る可能性はないのでやめた。10枚の回数券がでてくるパリ方式だと隣の方と5枚づつ使うことができるから便利なのだが。切符は自動券売機で見よう見真似で買った。現在12路線ある。添乗員さんから‘マドリードはスリが多いから気をつけてください!’と言われていたから、そのことを終始肝に銘じていた。

路線を乗り換えるとき、別の路線に移るのに要する時間はロンドンやパリよりは短い感じ。だから、行き先を間違いさえしなければ割と楽に目的の駅につける。ホームで興味深かったのはTVが上のほうに備えつけてあること。ロンドンでもパリでも東京でもこのサービスはない。車内では次の駅がアナウンスされる。これはありがたい。全路線ではないが、案内される路線のほうが多かった。

★‘いい美術館が狭い範囲に集結しているマドリードは美術ファンにはたまらないアート空間!’

今回美術館めぐりをして、マドリードが美術の好きな人にとってはすばらしい街であることがわかった。誰もがでかけるプラドのまわりに上の地図(拡大図で)をみておわかりのようにいい美術館がいくつもある。ソフィアセンター、今回はじめて訪問したティッセン・ボルネミッサ美、そして地図には載ってないが08年に開館した複合文化施設、カイシャフォルム(プラドとソフィアのちょうど中間あたり)。また、太陽の門からすぐのところにある王立サンフェルナンド美術アカデミーもプラドからそれほど離れてない。

地図の左端にあるサンアントニオ・デ・ラ・フロリダ礼拝堂はゴヤの天井画がみられるところ。そして、中央の上に位置するラサロ・ガルディアーノ美はボスの絵で有名。美術館をめざすのに忙しく、市内の様子を写真におさめる時間があまりなかったが、シべレス広場の中央郵便局の前では思わずシャッターを切った。

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2011.01.27

グラナダから小説‘ドンキホーテ’の舞台、ラ・マンチャへ!

2295_2      アルハンブラ宮殿の後方に高くそびえるシエラ・ネバダ山脈

2296_2     オリーブ畑

2297_2           コンスエグラの風車

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グラナダへ最初に来たのは今から21年前。このときは個人旅行、一泊しレストランへは一人でガイドブックを頼りにでかけたりしたのだが、もう随分前のことだから街の記憶はまったく消えている。唯一目に焼きついているのが街の後方にみえるシエラ・ネバダ山脈につもった雪。ムラセン山の高さは3478m、だから雪は一年中残っている。

この街の人口は27万人。今回夕方、お店が建ち並ぶ中心部をぶらぶらし、ホテル・カルメンの前にあるショッピングセンターにも行ってみた。ここは日本でいうとジャスコとかイトー・ヨーカドーみたいなところ。なかには大勢の人がいた。

食料品コーナーでお土産にするマサパンはどこにあるのか、買い物中のおばさんに尋ねた。だが、これがよく伝わらずちょっと前に通りすぎたパン屋を案内された。‘このパンじゃないんだが!’と心の中でつぶやいたが、スペイン語がわからないから仕方がない。店員さんに聞いたら、ここは販売してなかった。

グラナダでは現在、地下鉄工事をやっている。完成時期は聞き漏らしたが、工事はスタートしたばかりという感じ。同じアンダルシア地方の主要都市、セビーリャ(人口70万人)、コルドバ(30万人)にも地下鉄計画があるのだろうか?4年前、両都市を訪れたときは地下鉄はまだなかったが。

アルハンブラ宮殿を見終わったあと、次に向かうのはラ・マンチャ地方。グラナダからは約300km、バスで4時間半かかる。高速道路の両サイドをみると山肌いっぱいに緑のオリーブの木が植えられた山が続く。前回もみた光景。スペインのオリーブオイル生産量は世界一を誇る。

オリーブオイルは健康にすごくいいとのこと。日常の食生活でふんだんに使っているという添乗員Aさんの話だと、スペインで糖尿病が少ないのはオリーブオイルの摂取が影響しているらしい。

コンスエグラでまた前と同じような角度から風車を写真に撮った(拙ブログ07/3/27)。ドン・キホーテが巨人と間違えて闘いを挑んだ風車はこの丘には7基ある。観光用だから羽根は回らない。近くのカンポ・デ・クリオプターナにも風車はあるようだが、ツアーで訪問するのはいつもここ。

従者サンチョ・パンサが‘しっかりしてくだせェー、ダンナ様、どこに巨人がいるだね?’というのに、ドン・キホーテは‘お前は怖いのだな!なら見ておれ’と風車につっかかっていく。何度読んでもこの小説はおもしろい。

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2011.01.26

スペイン観光のハイライト グラナダのアルハンブラ宮殿!

2291_2      アルハンブラ宮殿

2292_2     アラヤネスの中庭

2293_2     ライオンの中庭の回廊

2294_2     ニ姉妹の間

グラナダにあるアルハンブラ宮殿を訪問するのは幸運にも3度目。前回(拙ブログ07/3/29)と違う画像がいいかなと思ったりするが、どうしても同じ場所に落ち着く。アドレナリンがドッとでてくるところはやはり決まっている。

この宮殿の一番の写真ポイントはコマレス宮の‘アラヤネスの中庭’。四角形の塔が池の水面に映し出されるので、これをバックにするとじつに絵になる写真が撮れる。水はイスラム建築では重要な要素だが、インドのアグラにあるタージ・マハルでも同様な水鏡の仕掛けがみられた。

隣のライオン宮もすばらしい空間なのだが、‘ライオンの中庭’は現在工事中。だから、真ん中に置かれた口から水をだす12頭のライオンは消えていた。07年のときもこの白大理石でつくられたライオンはいなかったが、工事はまだ続いているの!?

添乗員Aさんの話では工事は2年前に終了し、ライオンは定位置に戻ったようだが、どういうわけかまた工事がはじまったらしい。で、前のときはカルロス5世宮殿のなかに2頭展示してあったライオンは今は12頭全部、最初に入るメスアール宮の一室に展示してあった。ところが、写真撮影はフラッシュなしでもNG。えらく厳しい。なぜ? 隣の方は12頭が円形に並んでいたから、一応納得の表情。次は本来の姿で口から水を出してくれるかな。

ライオンの間の見所は142本の大理石柱によってつくられた回廊。柱と柱をつなぐ見事な透かし彫りを夢中になってみた。工事のために張られた柵が景観を妨げるのは本当に残念だが、最大のお楽しみである鍾乳石飾りがみられる‘アベンセラーヘスの間’と‘二姉妹の間’の美しさがそれをすぐ帳消しにしてくれる。時間があればいつまでもこの天井を見ていたくなる。イスラム建築のアラベスク模様や漆喰細工やタイルはほかの遺跡でもみられるが、こういう心を200%奪うような鍾乳石飾りはここしかない。

現地ガイドさんの案内は王の居城であった王宮からちょっと離れている夏の離宮ヘネラリフェ庭園まで続く。この庭園の写真ポイントは中央に掘割があり、掘りの両脇から噴出する水がアーチをえがく‘アセキアの中庭’。花が咲き乱れる春や夏のときのような感激は味わえないが、水の音が心を和ましてくれる。

今回おもしろい出来事にでくわした。ガイドさんの話は皆イヤホンマイクをつけて聴くというのである。われわれは料金を払う必要はないのだが、ガイドさんは入り口でクリーニングされたものを借りてきた。この宮殿が料金をとって旅行会社に貸し出しているのだろう。

別にイヤホンマイクがなくてもガイドさんの話は聴けるのに、ご親切にも耳から直接ガイドさんの声が聴こえるサービスを提供してくれる。日本の旅行会社がはじめたイヤホンガイド方式に便乗して商売をしようというのだから、恐れ入る。

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2011.01.03

英国高速鉄道新車両 日立が1兆円受注!

225512月29日の新聞に英国高速鉄道プロジェクトで日立が新型車両を納入する受注契約を結ぶことになったという記事が載っていた。

パリ~ロンドンのユーロスター(拙ブログ10/12/12)を体験したばかりだから、このニュースはとても興味深い。

受注金額は1兆円、ロンドン~マンチェスター間など主要路線の車両を30年間に
1400両納入するという。

日立と英国運輸省の関係は09年にはじまっている。日立製車両を使った国内初の高速鉄道が12月14日に開業し、ロンドン~ドーヴァー間が47分短縮されて69分になり、ロンドン~アシュフォード(ユーロスターの停車駅)間はそれまで1時間以上かかっていたのが37分に短縮された。

冬場、ロンドン近郊のダイヤの乱れが常態化していたが、日本製高速鉄道だけは唯一大きな遅れがなく走行した。この運行システムが高く評価され、今回の大型受注につながったという。

英国内を鉄道を使って旅行をしたことはないが、この高速鉄道が完成すると英国での美術館めぐりの範囲が大幅に広がる。頭の中にあるのはラファエロ前派の名画をめぐる旅。これが今よりずっと楽になる。

例えばロセッテイの絵でいうと‘ベアトリーチェの一周忌’を所蔵するアシュモリアン美のあるオックスフォードへは1時間くらいで、‘ダンテの夢’(08/9/13)があるリヴァプール、ウォーカー・アート・ギャラリーや‘アスタルテ・シリアカ’のあるマンチェスター市美へは3時間くらいで到着する。

また、バーン=ジョーンズのいい絵があるバーミンガム美だって2時間で行ける。夢はさらに膨らむ。まだ行ったことのないサウサンプトンはロンドンからはドーヴァーと同じくらいの距離だから1時間であっという間に着く。テート・ブリテンが発行しているバーン=ジョーンズ本をみると、サウサンプトン美には大変惹かれる絵が2点載っている。

高速鉄道網の全体計画を一度チェックしてみようと思う。これの進捗度合いによって英国の美術館めぐりがぐうーんと楽しくなりそう。

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2010.12.12

パリ・ロンドンの地下鉄 ユーロスター体験!

2179    ホームドアが設置されたロンドンの地下鉄

2180   ユーロスターの始発駅 パリ北駅の構内

2181  ロンドン セントパンクラス・インターナショナル駅内の回転寿司店

今日は美術ネタを離れて、パリ、ロンドンで利用した地下鉄とパリーロンドンを結ぶ国際列車、ユーロスターの話を。

★‘パリ・ロンドンの地下鉄にもホームドアが設置されていた!’

2年前、パリの美術館めぐりをしたときは地下鉄を利用してので、地下鉄の乗り方はだいぶ慣れてきた。前回同様、回数券Carnet(カルネ、10枚、10.9ユーロ)を購入した。これだと1回券Billet(ビエ、1.4ユーロ)より3.1ユーロお得。何回も乗るときはカルネのほうが便利。

外国で地下鉄に乗るときは同じ路線でも行き先が反対の電車に乗ると大変なことになるので、いつも路線図でエンドの駅の名前を確認しとかなくてはいけない。慣れてしまえばどうってことはないが、はじめのうちは緊張する。そのつぎに神経を使うのが路線の乗り換え。パリの地下鉄は全部で14路線ある。車内では日本のように乗り換えの案内など流れてこないから、路線図をよくみて別の路線に進んでいく。

パリの地下鉄はロンドンのように深くないから、わりと楽に路線をスイッチできる。東京の地下鉄では大手町で乗り換えるよりは路線が集中してない他の駅で乗り換えたほうがあまり歩かなくてすむように、ここパリでも同じようなことはあると思うが、一日限りの観光客だからそこまでの情報はない。

前回はみなかったのがホームドア。どこの駅にも設置されているわけではなく、ルーヴル駅だけにこれがあった。ここで乗り降りする観光客が多いから、安全対策として設置したのだろうか。ロンドンでも上の写真のようにホームドアをつけている駅が数箇所あった。パリよりはだいぶ多いという感じ。

ロンドンで地下鉄に乗るのは20年ぶり。昔の地下鉄は深くて、暗くて、臭くて乗り換えに時間がかかるというイメージだったが、これが大きく変わっていた。地下が深いので出口にむかったり乗り換えするときはエスカレーターで見上げるような高いところまで上っていくというのは今も変わりないが、途中動く歩道などがあるので移動が楽になった。それに加え構内が全体的に明るい。パリよりはどうみても数段明るくて清潔。

もうひとつ感心することがあった。車内で次の停車駅や路線の乗り換えがアナウンスされるのである!そして、車内の壁に貼り付けられた電子ボードに駅名や路線情報が流れてくる。これは日本とまったく同じ方式!いつからこれをはじめたのだろうか?オリンピックを2年後に控え、お客様目線でいろいろ改革をしているのかもしれない。パリでは車内案内はないから、ロンドンのほうが日本的になってきた。

★‘ロンドンにも車内で化粧をする女性がいた!’

以前、日本の電車や地下鉄の車内で化粧をする女性が一向に減らないのは日本人の‘公’の意識が薄いからで、欧米の主要都市ではこんな光景は見られない、という記事を書いたが、これは大きな間違いだった。ロンドンの地下鉄車内でも忙しく化粧をする女性がいた。都会で仕事をしている女性はなにかと時間に追いまくられているから、‘公’や‘私’のふるまいはどうでもよくなってくるのだろう。

また、別の路線では若い男性が箸をつかってテイクアウトの焼そばをもくもくと食べていた。日本でもパンやおにぎりを食べたりする人はいるが、箸をつかって弁当を食べる人はあまりみかけない。化粧をする女性と焼そば兄ちゃん、まったく予期せぬ光景だった。

★‘ユーロスターに乗ると2時間でロンドン到着!’

海外旅行をするといろんなことを体験する。今回はパリ北駅からでているユーロスターに乗ることになった。ここでイギリスへの入国手続きをし、出発を待った。停車している車両とホームとの間が日本では考えられないくらい開いているから、乗り込むとき足もとが心配になる。このユーロスターの開業は1994年。時速300kmだから、ロンドンのセントパンクラス・インターナショナル駅まで2時間ちょっとで着く。新幹線に乗っているのとなんら変わらない。快適なユーロスター体験だった。

ロンドンに着きホテルへ向かうバスへたどりつく途中、駅のなかに回転寿司店をみつけた。ロンドンでも回転寿司があるのは聞いていたから、すぐカメラのシャッターをきった。美味しいだろうか?

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2010.06.06

ビバ!ローマ  カラヴァッジョ展に幼稚園児がやってきた!

1617_2      サン・ピエトロ広場

1618_2     ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂

1619_2     ファルネーゼ宮殿

よその国へ出かけると、名所観光とはいえそこで生活している人たちの行動スタイルを垣間見、交通システムとかショップやレストランでのサービスを実際に体験するので、感じのいいこと嫌なことがない交ぜになって心のなかへどっと入ってくる。今回のローマ訪問で心に深く残ったことやイタリア人気質について少しふれてみたい。

★‘カラヴァッジョ展に幼稚園児がやってきた!’

大人気のカラヴァッジョ展は残り1週間(6/13まで)。最後の最後まで長い列ができ、展示室は大混雑だろう。1ヶ月前、9時半に開館したとき予約なしの列には200人くらいいたが、今はもっと多くの人が並んでいるにちがいない。まったくすごい人気!

1時間かけて全作品をみたあと、また2階にもどり、お気に入りの絵を中心にみていた。そこへ、なんと可愛い幼稚園児が保育士のお姉さんに付き添われてやってきた!そうのうち、保育士は絵の前に園児たちをお行儀良く座らせ、話をはじめた。これをみて大変感激した。まだ小学校にあがってない幼児にカラヴァッジョの宗教画を見せ、キリストや聖母マリアの話をするのである。

展示されている部屋は決して広くない。幼児が座ると大人たちはその後ろからみざるをえない。でも、これに文句をいう人は誰もいない。この絵を一緒にみていたら、今度は中学生グループが大勢入ってきた。先生は課外授業として予約を入れ連れてきたのだろう。カラヴァッジョ展にはイタリア人だけでなく世界中から愛好家が集まってきており、中は相当混雑していることは先生もわかっている。

日本の先生だと、‘こんな混雑した人気の展覧会で課外授業なんて無理々、一般客に迷惑がかかるわよ’で検討すらされない。ところが、ローマの幼稚園や中学校は違う。‘イタリアは芸術の国よ、偉大な芸術家、カラヴァッジョの何十年に一度かもしれない大回顧展を見逃すことはないわ、是非子どもたちに見せましょう!’ エライね、この国の先生は。

この部屋に幼稚園児がいたのを日本の展覧会で例えると、08年東博であった‘大琳派展’にちびっ子たちの姿をみるようなもの。でも、日本美術のど真ん中にあり好きな人の多い琳派の展覧会に園児を連れて行って、‘この風神さん、雷神さんはね、、、’と話して聞かせる保育士は日本中どこをさがしてもいないだろう。

今、国立新美で‘オルセー美展2010 ポスト印象派’(5/26~8/16)が開催されている。名画が沢山展示されているので、中学生や高校生が課外授業でみにいけばいいと思うが、大勢の一般客に遠慮して先生はそんな計画は立てないだろう。美術の教科書に載っている名画がパリからどっとやってきたのだから、美術館側に求められるのは学校関係者が大勢の生徒たちを連れてきてくれることはウエルカムという姿勢。

だが、これまでの経験からすると、国立新美はそんなことは考えてないような気がする。日本でもカラヴァッジョ展のように大人に交じって園児や子どもたちが大勢いるような展覧会にいつか出くわしたいものだが。日本は何年たっても無理か?

★‘歴史上最も偉大な芸術家は?1位ミケランジェロ、2位カラヴァッジョ!’

最近知り合いになったブロガー、‘イタリア黒猫日記・イタリア美術とジュエリー’さんが1/27に大変興味深いことをお書きになっている。昨年ローマへ出かけられたとき入手されたフリーペーパーに載ったアンケート結果‘歴史上最も偉大な芸術家は?’によると、ベスト10は次のようになっている。

1位 ミケランジェロ
2位 カラヴァッジョ
3位 ダ・ヴィンチ
4位 ピエロ・デッラ・フランチェスカ
5位 デュシャン
6位 ピカソ
7位 ラファエロ
8位 ティツィアーノ
9位 セザンヌ
10位 ベラスケス

ローマっ子にカラヴァッジョ信奉者が多いことはこの調査結果からもよくわかる。ダ・ヴィンチ、ラファエロより上にランクされているのだからすごい!

★‘イタリア人は大阪人によく似ている!’

マッシモ宮の前のサンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会は現在、修復中で周囲は白いテントで囲まれている。ここにモディリアーニが描いた肖像画を使い何かが案内されていた。イタリア語が読めないのだが、どこかでモディリアーニの回顧展でもやっているのかと思い、近くの小さなショップにいた若い男性に英語で尋ねた。どうも、回顧展のことではないようだから、ほかへ進もうとしたら、前で中年のイタリア人男性が待っていて‘この情報はこういうことで、、、展覧会の案内ではないよ’と親切に英語で説明してくれた。われわれの話を通り過ぎるとき聞いていたのである。

なんだか、大阪の街を歩いているような気分になった。以前難波の駅で‘あそこはどう行くのかな?’という顔をして立ち止まっていたら、おじさんがつかつかと寄ってきて‘どこ、行きはるの?’と声をかけてくれた。大阪ではこういうことがよくある。隣の方に‘駅はどっちの方向かな?’というと、すかさず近くにいた女性が‘あっちです’と問うてもいないのに教えてくれた。見知らぬ人にも気軽に声をかけてくれるのが大阪人のいいところ。よく大阪の人はイタリア人気質といわれるが、今回のローマ滞在でそのことがよくわかった。

2月の‘ビバ!イタリア’に続きまして、カラヴァッジョ&ローマ感想記にもお付き合いいただきありがとうございます。これで終了です。

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