2018.12.30

You Tubeで大学の物理講義を聴講!

Img     京大春秋講義 ‘極限の宇宙’(理学研究科田中教授)

Img_0001     慶大理工学部講義 ‘数理物理’

最近は読んでいる本の8割方がサイエンス本になっている。サイエンスの森に入りこむきっかけになったのが科学雑誌NewtonとBSプレミアムの‘コズミックフロント’。そのおかげで宇宙や素粒子の話がだいぶわかってきた。

といっても峰の高いテーマに首を突っ込んだので、各理論の理解がどんどん進むというわけにはいかず大学クラスの数学に悪戦苦闘中。もやもや感はいつもあるがそれはあまり気にせず、時々おこる‘小さな理解のジャンプ’を信じてブルーバックスやそう難しくない専門書を読み続けている。

高校生の頃から‘求めよ、さらば与えられん!’を心に刻んでいるが、3ヶ月ほど前嬉しいことに遭遇した。なにかの拍子にYou Tubeにサイエンスや数学の話をしてくれる動画がたくさんあることに気づいた。 大学の講義が居ながらにして聴けるじゃん、これは有難い。これを求めていたのだ!で、片っ端から‘お気に入り’に登録した。

京大の市民講座に関心のあるサイエンス話が続々でてくる。画像は今年9月にアップされた春秋講義‘極限の宇宙’、アクセス数は3200ほど。よくわかるスライドで説明してくれるので理解が進む。京大は流石、物理のメッカだけあって定期的に市民に対して最新の物理の話を行っている。すばらしい。ほかにも静岡大や東北大が‘サイエンスカフェ’を開講している。

大学で学ぶ数学の講義を映した動画もいろいろある。京大、慶大、筑波大、講義の数が最も多いのが慶大の理工学部、ここに紹介したのは‘数理物理’、ときどき大阪弁でしゃべる先生の教え方がとても上手い。2012年5月頃のものだが、現在アクセス数は18万3千。理系の学生だって数学につまずく人もいるはずだから、試験にパスするためにこういうYou Tubeを熱心にみているのだろう。われわれの頃と違って今はYou Tubeで勉強できるのだから本当にいい時代!

来年はこのYou Tube講義と本を両輪にしてサイエンスの森をどんどん進んでいきたい。

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2017.12.26

2017年 心にとまった言葉 ‘リミッター’

Img_0001

Img_0002      ‘親鸞聖人影像’

Eテレの‘100分de名著’で関心のある本がとりあげられたときは見逃さないようにしている。昨年のちょうど今頃はレヴィ=ストロースの‘野生の思考’を熱心にみていた。

今年は宗教ものがふたつ。6月の‘維摩経’と10月にアンコール放送された‘歎異抄’を講師の釈徹宗さんに教えてもらった。この如来寺住職であり宗教学者でもある釈さんの話が聞けたのは大きな収穫だった。僧侶というのはだいたい説教が上手な人がなるものだが、この人の語り口には感情があってしかも論理的。そのためハッとさせられ腹にストンと落ちる。

刺激がいっぱいあった話で印象深いのは‘歎異抄’の第4回にでてきた‘リミッター’という言葉、これは‘暴走を抑制する装置’という意味で使われており、宗教はときに反社会的行動にもつながるためそこへ安易に行かないため教義や教学というリミッターが設定されている。

宗教はそれぞれ体系のなかにリミッターを設けている。だが、忙しい現代人がなにか役にたつ宗教情報を得ようとすると、キリスト教からはこの部分を、仏教からはこの部分をと、いろんな宗教のいいとこどりをするとぐっと学んだような気になるが、そうするとリミッターが効かなくなると釈さんはいう。

ある道をずっと体系をたどるからこそこっちへ行ったら間違いというリミッターが効く。自分に都合のいいところだけ取り出すと自分勝手になって宗教の具合の悪いところが噴出する。宗教を甘くみているとえらい目にあう。そうならないよう、例えば‘歎異抄’をリミッターを再確認するための書としてじっくり読みなさい。この話は深く心を打った。

宗教のことを離れてみると、このリミッターは読書のヒントになった。本を読むときいろんな本を並行的に読むことがあるが、こういう読み方は情報を多くとっているようだが、薄っぺらいものが重なっているだけかもしれない。一冊ずつ仕上げて次の本へいくとか愛読書をまた読むというほうが深い理解につながるような気がしてきた。

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2017.07.02

カッコウは‘托卵’する!

Img_0001     カッコウの雛に餌を与えるオオヨシキリ

昨年末に放送されたサイエンスゼロの公開講座で働かないアリの話とともに関心をそそる生き物の行動がもうひとつあった。それは‘托卵’。カッコウはオオヨシキリに自分の卵を育てさせるという。

毎週、NHKの‘ダーウィンが来た’(日曜、夜7:30~8:00)を熱心にみている隣の方はこの托卵を知っていたというし、先月お酒を飲んだ友人もすでに承知で話にのってきた。となると、世間では多くの人が知っていること?まあ、それはどうでもいいことだが。

カッコウはオオヨシキリの巣から卵を1つ捨てて自分の卵を産む。オオヨシキリはそれに気づかずに温める。驚くのは孵化したカッコウの雛が大胆な行動をとること。なんとオオヨシキリの雛を落とし餌を独占する。自分の雛がいなくなってもどういうわけかオオヨシキリはカッコウの雛に餌を与え続ける。

だが、最初は騙されてもオオヨシキリは時間がたつと卵を見分けるように進化し強くなる。そうすると、カッコウはさらに技巧をこらしよく似た卵を産むように進化する。するとオオヨシキリは見分けられない。ともに生き残れるように形を変えていく。これを‘進化の軍拡競争’というらしい。

どういう結果になるのか、オオヨシキリが見破る確率が5割、托卵されてだまされる率が5割、だから、共存という安定状態に落ち着く。オオヨシキリは絶滅しない。

そもそもカッコウはなぜ托卵をするようになったのか。自分の巣で育てたほうが効率が高いのにオオヨシキリの巣に卵を産みつけるのはリスク管理をしているから。巣が壊れることもあるのでこれを避けるために托卵するようになった。短期的な効率性より長期的な永続性を優先する。なるほど、そういうことだったのか!

進化生物学に嵌ってきた。関連本を10冊くらい読むつもり。

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2015.07.28

サプライズ! 冥王星と彗星の姿

Img_0004    ニューホライズンが撮影した冥王星

Img_0002     3500m級の氷の山脈

Img    太陽の熱をうけ尾をのばすチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星


Img_0001     彗星に着陸したフィラエ(想像図)

7月14日に無人探査機ニューホライズンズが最接近した冥王星、いずれ‘コズミックフロント NEXT’(BSプレミアム)が科学者たちが豊富な撮影データをもとに明らかにした冥王星の正体を特集すると思っていたが、予想よりずっと早くこのプロローグのような番組が25日(土)にライブであった。

しかも冥王星探査と同じくらいすごい話が一緒に取り上げられた。それはこれまでまったく知らなかったチュリュモフ・ゲラシメンコという名の彗星探査、驚くことにこの彗星になんと探査機ロゼッタから切り離されたフィラエが着陸に成功したという。ええー、彗星に降りちゃったの!という感じ。

宇宙ファンにとっては昨年11月12日になしとげられた世界初の彗星着陸はわくわくするような出来事だったにちがいないが、そのころは宇宙はまだ遠い存在だったので知る由もない。番組は冥王星をショコタンが、そして彗星をお笑い芸人のカンニング竹山が紹介する形で進められた。

ニューホライズンズから送られてきた画像により冥王星の姿がいろいろとわかってきた。ハートマークができていたり、3500mの氷の山脈が連なっていた。地球から遠い遠いところにある冥王星を月の画像のようにはっきりみることができるのだから、いい時代に生きている。

冥王星と4㎞ほどの大きさのチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星を衝撃度でくらべると彗星のほうが大きい。太陽の熱で彗星に尾ができそれがだんだんのびていく様子に200%興奮する。彗星というと尾っぽが長くのび生き物のように猛スピードで進んでいくイメージ。その尾っぽの姿がこれほどリアルに映し出されるのだから、目が釘づけになる。

この彗星は8月13日に太陽にもっとも接近する。ロゼッタ、フィラエが貴重な画像やデータをまた送ってきてくれるだろう。とても楽しみ。

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2015.07.14

ニュー・ホライズンズ 冥王星に最接近!

Img     7月12日に撮影された冥王星

Img_0001     無人探査機 ニュー・ホライズンズ

Img_0002     2015年の準惑星探査計画(ニュートン2015年3月号より)

無人探査機 ニュー・ホライズンズは今夜8時49分、冥王星に最接近した。拍手々!昨年だったら、こうした宇宙に関するニュースをブログで取り上げることはなかったが、今は宇宙の話に強い関心をもっているので冥王星探査にも敏感に反応する。

冥王星はずっと太陽系の第9番目の惑星というイメージだったが、2006年に準惑星の位置づけになった。アバウトに惑星から外れたのだなという感じがしていたが、9年前のことだったということをしっかり認識したのは今年にはいってから。太陽系の惑星誕生物語を聞く機会が増えるのにともない、冥王星という天体の特徴がぼやっとではあるがつかめてきた。

ニューホライズンズは2006月に打ち上げられてから9年半の歳月をかけて冥王星まで1万2000万キロという最接近ポイントに到達した。時速5万キロの猛スピードで移動しているため冥王星を観察するチャンスは1回だけ。すでにどんどん離れている。

冥王星は小さな天体で直径は2370㎞くらい、これは月の3分の2ほど。この準惑星が太陽の周りをまわる時間は気が遠くなるほど長い、なんと248年かけて一周する。地球からこの近くまでやって来るのに9年半もかかるのも納得。

これから何か月にわたってニューホライズンズが撮影した冥王星の姿が地球にとどいてくる。そうしたデータを解析して研究者たちがいろんな謎を解き明かしてくれることだろう。‘コズミックフロント NEXT’が制作する冥王星特集がとても楽しみ。

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2015.06.17

星の誕生を見事にうつしたハッブル宇宙望遠鏡!

Img     ハッブル宇宙望遠鏡

Img_0002     新しい星の誕生現場 ‘暗黒星雲’

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今宇宙への関心が急速に高まりつつある。だから、‘コズミックフロント NEXT’やEテレの‘宇宙白熱教室’が楽しくてたまらない。

太陽系惑星や宇宙の星々、星雲、銀河についての知識がまったくないところから興味の輪がひろがっているので、宇宙創成の物語のひとつひとつがとても新鮮。先週のコズミックフロント、‘宇宙絶景に秘められたミステリー’
で取り扱った3つの話ははじめて学ぶ宇宙論としては知識欲をいたく刺激するテーマだった。

1.星はどのように生まれ死んでいくのか 
2.宇宙はどのように進化してきたのか 
3.宇宙はどんな運命をたどるのか、
とくにおもしろかったのが星の誕生の話。

‘カリーナ星雲’(7500光年)にある暗黒星雲の形に目を奪われた。切り立った山のような形をしており‘ミスティックマウンテン’と名づけられている。このガスやちりが濃く集まった暗黒星雲で新しい星が誕生する。山の先端のところでは2本の明るい筋がみられるが、これは暗黒星雲の内部にある‘星の卵’からガスが上下に噴出されたジェット噴射。番組ではハッブルから送られてきた赤外線画像にははっきりこの‘星の卵’がうつっていた。こうやって星ができるのか!という感じ。科学の進歩のおかげで星の誕生の姿をまのあたりにみることができる。素直に感動する。

TV番組をみたり科学雑誌ニュートンを読んでいるうちに世界中の研究者が注目しそして解き明かそうとしている宇宙の謎は一体何なのかが少しずつわかってきた。そのひとつが加速しているといわれる‘宇宙の膨張’、2014年12月にこの話とかかわる画像がハッブルによって撮影された。

‘アインシュタインの十字架’と呼ばれる重力レンズ現象を発見したのは2年前に博士号をとったばかりの若い研究者。重力レンズで超新星爆発が見つかる確率は1%というからこれは大発見! 同じ超新星爆発の光が今後5年以内にまた地球にとどくという。

次の光がとどくのに多くの時間がかかれば、つまり遅れれば途中の空間がより引きのばされていることだから、宇宙の膨張の勢いは増していることになる。ハッブルがまた大活躍をしてくれれば宇宙の運命がどうなるのかを知る貴重なデータが蓄積される。専門家でなくともこの話は興味をそそられる。

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2015.06.16

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた宇宙絶景!

Img_0003     ‘カリーナ星雲’ 7500光年

Img     ‘キャッツアイ星雲’ 3000光年

Img_0001     ‘バタフライ星雲’ 3800光年

Img_0002     ‘M83銀河’ 1500万光年

4月から内容がさらにパワーアップした宇宙番組‘コズミックフロント NEXT’(BSプレミアム 木曜よる10時~11時)、先週放送された‘宇宙絶景に秘められたミステリー’には美しい星雲や銀河がどどっとでてきた。気が遠くなるような広い宇宙空間にこれほど心を打つ形や色彩が存在していたとは、天体の美に200%嵌ってしまった。

ハッブル宇宙望遠鏡が打ち上げられたのは1990年、それから25周年経つのを記念して今回とっておきの25枚の画像が発表された。こうした画像は宇宙の謎を解き明かすために撮影されたものだが、もとの白黒の画像に光の波長ごとにフィルターをかけて色をつけさらに立体化にも工夫を加えると、腕利きの写真家が撮った芸術写真のような極上のアートに一変する。

一瞬ローマにあるバルベリー二宮国立古代美の天井画をみているような気分になったのが地球から7500光年のかなたにある‘カリーナ星雲’、抽象絵画でこのイメージに近いのはやはりカンディンスキー、初期の抽象にみられる色彩の躍動感がこの星雲と重なる。

洒落たネーミングの‘キャッツアイ星雲’(3000光年)と‘バタフライ星雲’(3800光年)にも大変魅了された。何層にも重なっているガスは最期をむかえた星によって放たれたもの、これが大きなパネルになって発売されたら手に入れたくなる。

渦巻銀河の‘M83銀河’(1500万光年)は夜の白梅をながめているような感じ。ほかにも渦巻のもつダイナミックな動きが目をひく‘アンテナ銀河’(6600光年)やわれわれの天の川銀河と同じ棒渦巻銀河の‘NGC1300’(6100光年)にも心を奪われた。

この25枚は手元においておきたい画像、ニュートンが特集号を組み出版してくれたら、すぐ本屋にかけつけるのだが。

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2015.05.31

発見が加速する系外惑星!

Img_0001      ケプラー宇宙望遠鏡

Img_0002    発見が加速する系外惑星

BSプレミアムの科学番組‘コズミック フロント’は今年から‘コズミック フロント NEXT’に変わった。前のものは興味のあった2本を除いてほとんどみてなかったが、新しいシリーズになってからは月末に購入するTVガイドで念入りに番組の内容をチェック、関心の高いものはみるようにしている。

先月興味津々でみたのは系外惑星にフォーカスした‘ミステリー 地球に最も似た惑星’、太陽系以外の恒星をまわっている惑星が今加速度的に発見されているという。NASAは今年の1月、宇宙望遠鏡ケプラー(2009年3月打ち上げ)によって発見された系外惑星の数が1000を超えたと発表した。そして、4月現在で世界で発見された系外惑星は2000に迫っている。

この番組でわかったことで衝撃的なのはこの宇宙に地球型の惑星が数多く存在していること。そのなかで研究者たちがとくに関心を寄せているのは地球より数倍程度大きい岩石惑星、‘スーパーアース’、この惑星では地球と同じくらいの大きさの惑星より生命の存在に適している可能性があるという。

カナダのトロント大学の女性博士の行った分析がとても刺激的、スーパーアースでも地球と同じように地球内部のマントルが循環しておこるプレートテクトニクスがおきているという。

最近の研究ではこのプレートの循環が地表の温度を安定させ生命の維持に欠かせない物質、とくに炭素の供給をつかさどることがわかってきた。プレートテクトニクスのおかげで生命が進化できるだけの長い時間、地球は安定した環境を保っていられた。

スーパーアースでもこれと同じ条件が整っているという。となるとこの惑星にも生命が存在する?昔は火星に生命がいるかどうかを議論をしていたのに、今は太陽系をとびこえてほかの恒星をめぐる惑星における生命の存在の可能性が真剣に論じられるようになった。系外惑星発見のニュースが飛び込んでくると強く反応するようになりそう。

なお、‘ミステリー 地球に最も似た惑星’は6/4(木)午後3時に再放送される。

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2014.01.30

若い女性研究者が新しい万能細胞の作製に成功!

Img     STAP細胞を発見した小保方晴子さん

Img_0001     マウスのリンパ球からつくられたSTAP細胞

日本の若い女性研究者が新しい万能細胞を発見したというニュースが昨夜ネットで流れ、今日は朝からTV各局が一斉に報じている。世界の科学者たちを驚かすすごいことをやってのけたのは神戸の理化学研究所に所属する小保方晴子(おぼかたはるこ)さん、まだ30歳のとてもチャーミングな女性。

研究者というと医者と同じように白衣を着ている人というのが一般的なイメージだが、この女性はおもしろいことに祖母からもらったかっぽう着姿で電子顕微鏡を覗いている。これは親しみを覚える。2012年ノーベル賞に輝いた山中伸弥教授の発見したiPS細胞とは違う万能細胞をこのかっぽう着研究者が日本料理をつくるようにつくりだしたという話はTV局のスタッフの制作意欲を刺激することはまちがいなく、すぐにでも‘STAP細胞誕生物語’ができるのではなかろうか。

新しい万能細胞は体細胞を酸につけたり、細い管を通したり、毒素を加えたりといった刺激を与えるだけで生み出せることがわかった。あまりに簡単すぎてマジックみたいな話。だから、論文を投稿した小保方さんに対し英科学誌ネイチャーのレフリーが‘あなたは何百年にもわたる細胞生物学の歴史を愚弄している’と相手にしなかったのも無理はない。画期的な発明というのはいつに時代でも定説や常識との戦い。

STAP細胞は次のステップとして人の細胞の研究へと移行していくからハードルは高くなるが、熾烈な競争により万能細胞が生まれるメカニズムの解明に拍車がかかることだろう。人の命を救い、重い病気の治療に貢献する再生医療や薬の開発にまた新たな道が開かれようとしている。少ない知識ながら生命の不思議さにぐっと心が寄っていく。

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2012.10.25

ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授の‘VW’!

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今日はノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥教授のことを。といっても素人にはほんの少ししか理解できないiPS細胞の話ではなく、山中教授が色紙に書いている
‘VW’のこと。

VはvisionのvでWはhard workのw、教授はこの二つをいつも心に刻んで日々の研究に取り組んでいると仰っている。visionはまあそうだなという感じ、気を惹いたのはhard workのほう。30代前半アメリカの研究所に留学していたとき学んだのがhard workだという。この話を聞いたとき、アメリカでは研究者でもビジネスマンでも一流のひとは皆一緒だなと思った。

若い頃、アメリカ市場に関係する仕事をしていたのでアメリカ人ビジネスマンと接することがよくあった。そういうとき、上司や同僚たちとの間では彼らの仕事のやり方について‘彼らは2日くらい徹夜してもへっちゃらだからな!’というのが共通の認識だった。とにかくアメリカ人のガッツ魂はすごいというイメージを強くもっていた。

ヒット商品を生み出すのも大変なことだけれど、医学や物理や化学の分野でノーベル賞をもらうほどの高い業績をあげられるかどうかはどれだけ頭脳に刺激を与え続けられるかが勝負になる。その常識を打ち破る考えにいたるのは案外hard workがもたらしてくれるのかもしれない。どうも脳は休んでいると働かないらしい。

そう考えると、未知の分野でvisionを考え出しそれを目に見える形にしてみせる科学者にとって、hard workこそが夢の実現の鍵を握っているといっても過言ではない。山中教授は質の高い研究をし続けるために毎日マラソンをやっているのだろう。

この‘VW’、何本もネジがゆるんでいる者にはとても難しいが、一年に何日かは目いっぱいがんばってみると何かいいことがあるかもしれない。

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