ピカソ ‘青の時代’の傑作!
絵画の鑑賞で回顧展が何度も開催される画家はお目にかかる作品の数はそれ
に比例して増えていく。日本画では琳派の宗達・光琳、伊藤若冲、円山応挙、
浮世絵の北斎・広重・国芳、上村松園、横山大観、東山魁夷の図録が本棚を
どーんと占領しており、主要作品はおおかたみることができた。西洋絵画で
はモネ、ゴッホ、ピカソの回顧展が群を抜いて多く、これまで出会った作品
はかなりの数になった。
ピカソ(1881~1973)の図録は最新の国立新美のものを含めて全部
で7冊ある。そのなかで手にとることが多いのは2003年上野の森美で行
われた‘ピカソ・クラシック1914-1925’。それはここに海外の美術館
で手に入れたガイドブックや日本で開催された特別展の図録などに載ってい
た‘青の時代’(1900~1903年)に描かれたいい絵を切り貼りして合体
させているため。
ピカソが19~22歳のころ描いた作品に惹かれている人はたくさんいる。その一番人気の絵がパリ国立ピカソ美にある‘自画像’(1901年)。ほかにもぐっとくる絵がいくつもある。かなり前プーシキン美の名品展があったとき、とても魅了される絵が出品された。それはイワン・モロゾフが所蔵していた‘アルルカンと女友達’。顎に手をあてているポーズが強く印象付けられるが、似たような手のポーズで描かれた作品に2点遭遇した。同じロシアのエルミタージュ美でお目にかかった‘アブサント好きの女’とハーバード大の校内にあるフォッグ美に飾られていた‘シニヨン髷の女’。フォッグで横に並んでいた‘母と子’にも思わず足がとまった。
NYのメトロポリタン美にあるピカソでは1989年のオークションで59億円で落札された‘バラ色の時代’(1904~1906年)に描かれた‘ラパン・アジルにて’と2013年のアメリカ旅行で運よく出会った。‘青の時代’の作品は日本で開催されたメトロポリタン美名品展に‘アルルカン’と‘盲人の食事’が出品された。流石、アメリカのブランド美術館。MoMA、グッゲンハイム美、ワシントン国立美、フィラデルフィア美同様、ピカソの若い頃の傑作をしっかりコレクションしている。
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