ピカソが愛した女性たち!
‘花の女’(1946年 パリ国立ピカソ美)
‘ジャクリーヌ・ロックの肖像’(1954年 パリ国立ピカソ美)
画家の物語がまとまって頭に入ってくるのは回顧展が開催されたときつくら
れる図録の最期の載っている年譜。これを読んでおもしろいのがピカソ
(1881~1973)。91歳まで長生きし、画業の幅が絵画、彫刻・陶
器、素描・版画と広いのでいろいろな作品が楽しめる。それに加え、交友関
係が広く愛した女性も多いことも興味を掻き立てる。
ピカソがキュビスムの描き方で女性を表現した作品でもっとも好きなのは
‘ドラ・マールの肖像’。ロンドンのテートモダンにある‘泣く女’のモデルも
ドラ・マールだが、泣いてないときの彼女はじつに綺麗。彼女はユダヤ系の
血を引くユーゴスラビア人の写真家。そして、2022年、西洋美で開催さ
れた‘ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリュ―ン美展’でも大変惹か
れる‘緑色のマニキュアをつけたドラ・マール’に出会った。
17歳のときピカソにみそめられモデルになったマリー・テレーズは
1932年に描かれた‘鏡の前の少女’に登場した。‘夢’とはちがい目がぱっち
りした少女が曲線のつくる柔らかさにより女神にような神々しさをもつ姿
で描かれている。マリーの絵は‘読書’なども入れて5点くらい魅了され続けて
いる。一方、‘肘掛け椅子に座るオルガ’は‘新古典主義の時代’の作品なので、
普通の肖像画と対面している感覚で安心してみられる。このロシア・バレエ
団のダンサーは‘私を描くときは、私とわかるように描いてちょうだいよ’と
ピカソに注文をつけた。ピカソも惚れた弱みで美人のいうことは聞かざるを
えないだろう。彼女は最初の妻。
二番目の妻にして最後のモデルとなったジャクリーヌ・ロックはキュビスム
調で手を組み合わせるポーズで描かれている。目力の強さが深く心に刻まれ
る。戦後、21歳の画学生だったときピカソに愛されたフランソワーズ・ジ
ローは‘人間は誰でも動物に似ているものだが、君は違う。植物だ’と言われ、
‘花の女’として描かれている。こんな肖像画は誰も思いつかない。
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