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2026.07.31

追っかけラストピース! ミレイ

Img_0001_20260731230001   ‘シャボン玉’(1886年 A&Fピアーズ社)

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‘メヌエット’(1866年 エルトン・ホール・コレクション)

Img_20260731230001   ‘落葉’(1856年 マンチェスター市美)

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 ‘エーリアル に惑わされるファーデイナンド’(1849年 メイキング・コレクション)

Img_0003_20260731230101   ‘ロレンツォとイザベル’(1849年 ウォーカー美)

西洋絵画と長く付き合っていると名画のなかでも特別扱いにしたくなる名画
があることに気づく。たとえば、イギリスの画家、ミレイ(1829~
1896)が描いた‘オフィーリア’。ミレイはこの絵を23歳のとき描いたと
いうのだから、恐れ入る。いつもはロンドンのテート・ブリテンに飾られて
いるが、日本にも確か2度やって来た。2008年のときはBunkamuraで開
催された‘ミレイ展’の超目玉作品として、多くの人々の目を楽しませてくれた。

ここで3度目の‘オフィーリア’とともに出品を期待していたのが、‘シャボン玉’。でも、これは欲張りすぎだった。欧米で描かれた子ども絵のなかではこれが一番いいのでないかと思っている。モデルはのちに海軍大将になった孫のウィリーで雑誌に掲載され大人気を博したという。2回目の回顧展があるなら、運よく遭遇したいが、、、

1866年に描かれた女の子の絵‘メヌエット’のモデルをつとめているのはミ
レイの娘。Bunkamuraでお目にかかった‘初めての説教’があまりに可愛くて忘
れられないので、この子にも会いたくてたまらない。

そして、マンチェスター市美が所蔵する女の子が4人も登場する‘落葉’やシェークスピアの夢幻劇‘テンペスト’に想を得て、見えない妖精の歌声に耳を傾けている王子の姿を描いた‘エーリアルに惑わされるファーディナンド’にも心は向かう。また、ミレイがラファエロ前派のスタイルで描いた最初の作品‘ロレンツォとイザベル’にも強く惹かれる。

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2026.07.30

スイカの絵!

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  葛飾北斎の‘西瓜図’(1839年 三の丸尚蔵館)

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  葛飾北斎の‘西瓜と包丁’(19世紀 北斎館)

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  メレンゲスの‘スイカとリンゴ’(1771年 プラド美)

暑い日が続いているため、散歩以外は外出をやめて大リーグのドジャースの
試合を観たり、耳に馴染んでいる股旅演歌を聴いたりして、My図録や美術
本の整理を行っている。この暑さは食事のメニューにも影響を与え、スイカ
を購入することが多くなった。

スイカは大好きなのであまり甘くないものにぶちあたると、買ったスーパー
に対する満足度がぐんと低下する。A社は試食品もなく甘さ点でがっかりさ
せられたので、価格も安くて美味しいB社のものに替えた。どんと並んでい
たのは神奈川県三浦市産のスイカ、これからはこちらの1択になりそう。

これまでみたスイカの絵はほんの数点しかないため、すぐ出てくる。葛飾
北斎(1760~1849)は2点描いている。三の丸尚蔵館が所蔵する
‘西瓜図’は3度みた。これは北斎80歳のときに描かれた肉筆画。西瓜の切り
口に貼りつけられた布が西瓜の水分を吸ってしっとりと湿っている質感が見
事に表現されている。目が点になった。もう一つの絵は小布施の北斎館にあ
る‘西瓜と包丁’。

スペイン・マドリードのプラド美で楽しめるボデゴン(静物画)に視線が
集中するのが‘風景の中に置かれたスイカとリンゴ’。描いたのは天賦の才に恵
まれたメレンゲス(1716~1780)。一般的なボデコンではモチーフ
は台の上か、屋内で描かれるのに、この絵は屋外が舞台になっている。手前
の存在感をみせるスイカはショッピング街の売り場に置いてあるスカイその
もの。美味しそう!

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エンタテイメント文芸で強くむすばれるイギリス!

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  コナン・ドイルの‘シャーロック・ホームズの冒険’(1888~1927年)

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  ディケンズの‘大いなる遺産’(1860~61年)

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  ブラム・ストーカーの‘ドラキュラ’(1897年)

今、ブックオフへ出かけるたびに海外映画のコーナーで必死に探している
DVDがある。それは古い映画だが、デイヴィッド・リーン監督の‘大いなる
遺産’(1946年)。同じ題名で1998年にアルフォンソ・キュアロン監
督(まったく知らない)が舞台を現代アメリカに移してつくったものがある
ようなので、これもリストアップしている。

だが、まだ姿をみせてくれない。辛抱強く待つほかない。この映画に興味を
もったのは関心のある作品が登場するときは観ているNHKEテレの‘100
分de名著’で今年の5月に紹介されたから。作家はイギリスの大小説家チャー
ルズ・ディケンズ(1812~1870)。ディケンズがこの番組にとりあ
げられたのは確かはじめて。

2011年から海外映画の名作を本格的に蒐集するようになり、ディケンズ
の原作で映画化されたものは‘クリスマス・キャロル’や‘オリヴァー・ツイス
ト’、‘デイヴィッド・コパフィールド’などを7本手に入れた。合わせて原作
も読んだ。ディケンズの小説は読みやすくておもしろいので、夢中になって
頁をめくってしまう。ディケンズに最接近したおかげで、当時のイギリス社
会についての理解がぐんと進んだ。

そして、映画化されたエンタテイメント文芸はイギリス物にぐるっと囲まれ
ていることに気づいた。そのはじまりはシェークスピアの‘ハムレット’、
‘ヴェニスの商人’、‘ロミオとジュリエット’。さらに、エミリ・ブロンテの‘嵐
が丘’、シャーロット・ブロンテの‘ジェイン・エア’が加わり、コナン・ドイ
ル(1859~1930)の‘シャーロック・ホームズの冒険’に200%嵌っ
ていく。探偵物やサスペンスが大好きだから、ヒッチコックやアガサ・クリ
スティにのめり込んでいくのは自然な流れ。また、以前だったらどん引して
いたメアリー・シェリー(1797~1851)の‘フランケンシュタイン’や
ブラム・ストーカー(1847~1912)の‘ドラキュラ’だって、もう怖く
ない。わが家では映画の効用が日常生活を活気づけている。映画に乾杯!

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2026.07.28

追っかけラストピース! ブレイク

Img_0005_20260728225901   テート美制作 2007年 英語版のみ(3000円くらい)

Img_0001_20260728225901   ‘好色の輪’(1824~27年 バーミンガム市美)

Img_0003_20260728225901   ‘歓ばしき日’(1795年 大英博)

Img_0004_20260728225901   ‘アダムとイヴの愛撫をみるサタン’(1808年 ボストン美)

Img_20260728225901   ‘巨大なドラゴンと太陽を纏う女’(1805年 ワシントン国立美)

Img_0002_20260728225901   ‘リヴァイアサンを導くネルソンの精神’(1805~09年 テート美)

詩人としても画家としても超一流だったブレイク(1757~1827)は
子どもの頃、強烈な幻視体験、たとえば、深夜に家の庭の木に天使が舞い降
りてキラキラ輝いているのを見たという。本当かいな?だが、この‘超能力’が
あればこそ、幻想的かつ独創的な絵画が生まれたのだと受け止めたほうがい
いかもしれない。ブレイクの描く水彩、版画はどれも強いインパクトをもっ
てみる者に迫ってくる。

2008年テート美を訪問したとき、美術館が前年に発行したブレイク本を
購入した。このなかに主要作品がずらっと載っており、どこの美術館へ足を
運ぶとお目にかかれるかインプットされる。追っかけラストピースの一番
はバーミンガム市美が所蔵する‘好色の輪’。大勢の裸の男女が太くて長い透明
のビニール管のようなものにびっしり詰め込まれぐるぐる回転している。
すごく興味の湧く絵である。

大英博にある版画の‘歓ばしき日’はシェークスピアの‘ロミオとジュリエット’
の一節、‘楽しい一日はつま先で霧の山頂に立つ’にヒントを得たともいわれて
いる。楽しい気分が色彩の美しさに現れている。こういう柔らかくてとっつき
やすい絵がある一方、魔術的でちょっと怖い雰囲気につつまれた作品も数多く
ある。‘アダムとイヴの愛撫をみるサタン’は下半分にたくさん描かれている落下した花のつぼみがとても不気味。

お化けのようなな姿で描かれたドラゴンが登場する‘巨大なドラゴンと太陽を纏う女’はもうホラー映画のワンシーン。小さい頃採って遊んだ鬼ヤンマの怪物をイメージさせる龍と対決する女が太陽を味方にするという発想がおもしろい。‘リヴァイアサンを導くネルソンの精神’はかなりこみいった構想のもとに表現されている。スペインとフランスの連合艦隊を破ったネルソン提督は絶対君主の王国イギリス(リヴァイアサン)を守り、その表情はインドなどの神にどこか似せて描かれている。

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2026.07.27

映画‘山椒大夫’!

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Img_0001_20260727230701   大映製作 溝口健二監督 1954年

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映画のDVDの蒐集は海外映画の名作はだいだい揃ったので、今は古い日本映画
のほうに関心が向っている。名作の情報にでくわすとそれをメモしブックオフ
の日本映画のコーナーを時間をかけて棚に並んでいるかチェックしている。な
にかの拍子に現れた‘史上最高の日本映画ベスト10!’は次のようになっている。

1位 ‘七人の侍’ 1954年 黒澤明監督
2位 ‘東京物語’ 1953年 小津安二郎監督
3位 ‘羅生門’  1950年 黒澤明監督
4位 ‘雨月物語’ 1953年 溝口健二監督
5位 ‘生きる’  1952年 黒澤明監督
6位 ‘晩春’   1949年 小津安二郎監督
7位 ‘山椒大夫’ 1954年 溝口健二監督
8位 ‘切腹’   1962年 小林正樹監督
9位 ‘砂の女’  1965年 勅使河原宏監督
10位 ‘乱’    1985年 黒澤明監督

8位の‘切腹’(仲代達矢主演)は2週間くらい前、You Tubeで運よく観ること
ができ、昨年5月に手に入れていた7位の‘山椒大夫’は4日前My図録作業をしな
がら観賞した。その結果、まだ観ていないのは9位の‘砂の女’だけになった。これと‘切腹’のDVDはブックオフで現れたことがない。いい映画なので市場にでてこないのかもしれない。それともDVD化されてない?

‘山椒大夫’は安寿と厨子王の話であることは知っていたが、悪党の人買いに騙されて母と生き分かれになった姉弟の苦難の物語が映画になったものはまったく縁がなかった。だから、森鴎外の‘山椒大夫’(1928年)を読んでもイメージが立体化されなかった。それが溝口健二監督の映画によって解消された。わが家における第二次映画ブームは‘映画の力’を再認識させてくれている。

原作とは違い安寿(香川京子 知っている人は知っている)は妹で厨子王(花柳喜章 はじめてお目にかかった俳優)が兄になっている。人買いによって佐渡に売られた母親、玉木(田中絹代 大女優)は厨子王が探しにやってきたときは目が見えず年老いた姿になっていた。そして、‘安寿恋しや、ほうやれほ。厨子王恋しや、ほうやれほ。鳥も生あるものなれば、疾う疾う逃げよ、逐わずとも’を繰り返しつぶやいていた。二人は涙の対面をして終わりとなる。

鴎外は皆がもっと喜ぶように描いている。‘女は雀でない、大きいものが粟をあらしに来たのを知った。そして、いつもの詞を唱え罷めて、見えぬ目でじっと前を見た。その時干した貝が水にほとびるように、両方の目に潤いが出た。女は目が開いた。「厨子王」という叫びが女の口から出た。二人はぴったり抱き合った。’

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2026.07.26

追っかけラストピース! バーン=ジョーンズ

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 ウォーターズ著‘バーン=ジョーンズの芸術’(1989年改訂版)全訳(1997年)

Img_0004_20260726223701   ‘受胎告知’(1876~79年 リヴァプール美)

Img_0002_20260726223701   ‘ヴィーナスの鏡’(1873~77年 グルベンキアン美)

Img_0001_20260726223701   ‘欺かれるマーリン’(1874年 レディ・リーヴァ―美)

Img_20260726223701   ‘眠り姫’(1873~90年 ファリンドン・コレクション・トラスト)

Img_0003_20260726223701   ‘アヴァロンのアーサー王の眠り’(1881~98年 ポンセ美)

ロセッティ同様、魅了され続けているバーン=ジョーンズ(1833~
1898)と縁があった展覧会で忘れられないのは次の2つ。
☆‘ウィンスロップ・コレクション’ 2002年 西洋美
☆‘バーン=ジョーンズ展’     2012年 三菱一号館美

ウィンスロップ・コレクションはハーヴァード大のフォッグ美が所蔵する
19世紀イギリス・フランス絵画のことで、バーン=ジョーンズの絵をまと
まった形でみることができ、これをきっかけにこの画家にのめり込んでいっ
た。作品の数をぐんと増やしてくれたのが三菱一号館美で開催されたワール
ドクラスの回顧展。跳び上がるほど嬉しかった。

そして、バーン=ジョーンズの画業全般についての情報がたくさん得られた
のが、1997年晶文社から出版された‘バーン=ジョーンズの芸術’(ビル
・ウォーターズ著 1973年初版 1989年改訂版をもとにした翻訳
 6300円)。ここに鑑賞欲を刺激する作品がたくさん載っており、イギ
リスの美術館へ足を運ぼうという思いが高まった(まだ実現してないが)。

三菱一号館美の回顧展により美術本などに載っている主要作品あるいは別
ヴァージョンが数多くみれ、バーン・ジョーンズとの距離がだいぶ縮まった
が、まだみたい絵がある。イギリスへ行けば本物との対面が叶うのが
‘受胎告知’、‘欺かれるマーリン’、‘眠り姫’。以前ポルトガルを旅行したとき、
首都のリスボンで自由時間がなくて訪問できなかったグルベンキアン美にあ
る‘ヴィーナスの鏡’も大変惹かれている。プエルトリコのポンセ美が所蔵す
る‘アヴァロンのアーサー王の眠り’は夢のなかでの鑑賞が続きそう。

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2026.07.25

追っかけラストピース! ロセッティ

Img_0005_20260725222901  ラングラード著‘D・G・ロセッティ’(1985年)の全訳(1990年)

Img_20260725222901   ‘ダンテの夢’(1871年 ウォーカー・アート・ギャラリー)

Img_0002_20260725222901   ‘レディ・リリス’(1868年 デラウェア美)

Img_0004_20260725222901   ‘青い部屋’(1865年 バーミンガム大)

Img_0001_20260725222901   

‘アスタルテ・シリアカ’(1877年 マンチェスター市美)

Img_0003_20260725222901   ‘ベアトリーチェの一周忌’(1853年 アシュモリアン美)

画家や彫刻家の物語を綴った本をいろいろ読んだが、‘D・G・ロセッティ’
(1985年)は手放せない一冊になっている。みすず書房から全訳が
1990年に出版されたが(定価4944円)、鎌倉の行きつけの古本屋で
偶然見つけ2000円で購入した。この本のお陰でラファエロ前派のリーダ
ーであるロセッティ(1828~1882)の画業全般の流れ、主要作品、
女性関係のことがおおよそ頭に入った。

日本でもロセッティが好きな人は多く、これまで大きなラファエロ前派展は
結構開催されており、代表作‘プロセルピナ’(テート美)など主要作品がか
なりの数披露されている。そのなかで見逃したのがマンチェスター市美が所
蔵する‘アスタルテ・シリアカ’。古代シリアの愛の女神アスタルテのモデル
は‘プロセルピナ’と同じジェーン・モリス。

ロセッティが描く女性像の特徴はどれも圧を強く感じること。妖艶な女性を
みているというのではなく、とても美しい女性が目の前にいるのだが、あま
りに美の圧力がありすぎて軽々しく近づけないという感じ。また、おもしろ
いのがその圧をびしびし感じる女性たちがみな同じ人物にみえてしまう。
浮世絵の喜多川歌麿の美人画で体験することと似ている。

ロセッティの追っかけラストピース!で一番はみたくてしょうがない‘ダンテの夢’。リヴァプールのウォーカー・アート・ギャラリーへなんとしても行ってみたい。アメリカのデラウエア美にある‘レディ・リリス’にも照準がぴたっとあたっている。モデルはアレクサ・ワイルディング。バーミンガム大学が所蔵している‘青い部屋’に描かれた女性はとても華やかで惹きこまれる。 ロセッティの愛人だったファニー・コーンフォースがモデルになっている。若い頃、ロンドンに3ヶ月滞在したとき、オックスフォードへでかけたが、当時は美術鑑賞は普通並みだったのでアシュモリアン美に‘ベアトリーチェの一周忌’が飾ってあったことは知る由もなかった。

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2026.07.24

追っかけラストピース! ゴーギャン

Img_0001_20260724225701   ‘マンゴーをもつ女’(1892年 ボルチモア美)

Img_20260724225701   ‘チェロ奏者シュネークルード’(1894年 ボルチモア美)

Img_0003_20260724225701   ‘いつ結婚するの’(1892年)

Img_0002_20260724225801   ‘キリスト降誕’(1896年 ノイエ・ピナコテーク)

Img_0004_20260724225801   ‘アルルのカフェ’(1888年 プーシキン美)

お気に入りの画家ができると美術本に載っている作品を1点でも多く鑑賞し
たいという思いが強くなっていく。今年は追っかけリストに登録している
絵を2点みることができた。宇都宮美にドイツのケルンにあるヴァルラフ
=リヒャルツ美の自慢のコレクションがどどっとやって来て(4/19~
6/21)、目玉の絵としてゴッホ(1853~1890)の‘跳ね橋’が披
露された。ゴッホ好きにはたまらない絵であるが、ゴーギャン(1848
~1903)もいい絵が出品された。ゴーギャンがパリを離れフランス北
西部のブルターニュに滞在していたころ描かれた‘ブルターニュの少年’。

少年は一度見たら忘れられなくなるほど怖い目をしているので、本物とい
つか対面してみたいと思っていた。その願いがようやく叶った。なんだか一
仕事したような気分。こういう嬉しい巡り合いがあるから、絵画鑑賞はや
められない。リストからひとつ減ったが、鑑賞欲を強く刺激し続けている絵
はまだある。

なんとしても夢を叶えたいのはアメリカのボルチモア美が所蔵する‘マンゴー
をもつ女’と‘チェロ奏者ウパウパ・シュネークルード’。画面いっぱいに描か
れた堂々たる肖像画である。どちらも色の力が半端なく強く、女の着ている
衣服の紫とチェロ奏者の青のジャケットとチェロの赤茶色のコントラスに目
を奪われる。

2015年のオークションで360億円で落札された‘いつ結婚するの’は中東
カタールの美術館におさまっている。大きなゴーギャン展に運よく遭遇する
とみることができるが、そのときは来るだろうか。そして、ミュンヘンのノイエ・ピナコテークにある‘キリスト降誕’はドイツ旅行を企画するとなんとかお目にかかれるが、‘アルルのカフェ(ジヌー夫人)’はプーシキン美からよく名画が来日してた頃のようにロシアとの関係が悪くなかったら可能性があったが、今は無理。残念でならない。

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2026.07.23

追っかけラストピース! やきもの

Img_20260723231801   尾形乾山の‘銹絵雪笹文手鉢’(18世紀 滴翠美)

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‘青磁鎬文有蓋壺(重文 13世紀後半 金沢文庫)

Img_0002_20260723231801   ‘絵唐津松文大皿’(重文 17世紀初期 梅澤記念館)

Img_0003_20260723231801   ‘擂座花生 銘 芙蓉’(重文 16世紀)

Img_0004_20260723231801   ‘備前花生’(重文 16世紀)

わが家では定期的に‘追っかけ美術品’のファイルをながめている。ファイルに
書き込まれているのは絵画、彫刻、やきものなどの工芸、建築物。そのリス
トから運よくお目にかかれたものは‘済みマーク’がつけられ姿を消す。その数
は年に数点。それでも美術鑑賞は長くやっているから、たとえば10年くら
いのスパンでみると数が減っていく。

やきものは根津、五島、三井記念美といったブランド美術館が特別展を開催
してくれるので、思わぬ幸運に恵まれ長年追っかけていた茶道具に遭遇す
ることもある。待っていた時間が長ければ長いほど、大きな喜びになる。

今追っかけラストピースとして残っているのは5点。みたい度の強さで並んでいる。筆頭は尾形乾山(1663~1743)の‘銹絵雪笹文手鉢’。この雪笹鉢の美しさに魅了され続けているが、所蔵する滴翠美との相性が良くない。以前みどりがめさんから展示情報をもらったのに日程があわなかった。

国宝と重文に指定されている青磁は1点を除いてすべて目のなかに入った。残っているラストピースが金沢文庫のある‘青磁鎬文有蓋壺’。金沢文庫は縁を重ねているのに、なぜかこの青磁の壺とはすれ違いが多い。そろそろそれを解消し、長年の思いの丈を叶えたい。梅澤記念館蔵の‘絵唐津松文大皿’(重文)と個人蔵の‘古伊賀の花生’と‘備前花生’(ともに重文)は1994年に愛知県陶磁資料館で行われた‘東洋陶磁名品展’でみたことになっているが、当時はまだやきもの鑑賞の初心者だったから、有名な名品でもしかとみたという実感が残ってない。リカバリーが実現するだろうか。

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2026.07.22

大相撲 優勝するのは安青錦か霧島か!

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  大関復帰が決まった安青錦

終盤に入った大相撲名古屋場所は関脇の安青錦(あおにしき)が今日豪ノ山
を破り、二桁勝ち星に達し、大関復帰を果たした。拍手々! 11日の土俵
で敗けたのは一回しかなく、すんなり大関に戻ることができた。

大関陥落の原因となった左足首の状態は実際どうなのかはわかならいが、
相撲をとったあとの動きをみれば、よくないことはおおよそ察しがつく。
だが、安青錦は一番々勝ち星を積み上げていく。半端でない精神力で持ち前
の勝負強さをみせつけている。この力士は勝ちだすとどんどん白星を重ねる
のは皆知っている。だから、優勝するのではないかと思ってしまう。

さて、怪我で体調が万全でないのに優勝まで手にすることができるだろうか。
残り4日の対戦相手で手ごわいのは関脇熱海富士(8勝3敗)と横綱昇進を
狙う大関霧島(9勝2敗)。勝手な予想は熱海富士のパワーには屈してしま
うような気がする。となると、霧島に勝てば劇的な優勝で拍手喝采となる。

横綱になりたい霧島は難敵、大の里に勝てるかどうか。13勝2敗の優勝で
ないと昇進はないだろう。体調が万全でない安青錦に優勝までもっていかれ
ようでは、横綱は無理。チャンスは何度もない。大の里、豊昇龍、琴桜、
安青錦に死に物狂いで勝つ。今の4人なら可能性は十分ある。頑張れ!

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2026.07.21

ドジャース大谷の投手復帰はいつになるのか!

Img_20260721224301  今は打者だけの大谷

ドジャースは今日からナ・リーグ東地区のフィリーズとの3連戦を敵地フィ
ラデルフィアで行う。初戦は先発のシーアンが打ち込まれたことが響き
7ー10で敗れた。大谷はフィリーズのエースサンチェスをとらえきれず、
無安打に終わった。

打者大谷の成績をみると、打率は0.2869で悪くない。6月から好調を続
けており、ホームラン数は22本まで上がってきた。昨年ホームラン数を争
ったフィリーズのシュワバーは今年も打ちまくり、現在33本でトップに立
っている。50本にまた到達しそう。大谷は投手としての出番が本格化した
ので、37,38本くらいいけば上出来だろう。

心配なのは投手大谷。このフィーリ―ズとの対戦で先発することになってい
たが、取りやめになり、投手復帰がいつになるか見えない状況。左膝の怪我
により剛速球や切れのいいスイーパーを投げられるところまでよくなってい
ないのだろう。オールスター戦までの大谷のピッチングは申し分ないほど良
かった。勝ち星は8勝(2敗)、防御率については規定投球回数に達してな
いのでランキング表には名前がでてこないが、1.79。これはトップのミジ
オロウスキーの1.57に次ぐ成績。

そして、大谷の凄さを示すのが被本塁打数。投球回数85.2でわずか4本。
昨日ヤンキースとのゲームで完璧な投球をみせ10勝をあげた山本は13本
打たれている(投球回数119.2)。ドジャースはワールドシリーズ3連覇
を狙っているから、勝負のポストシーズンで大谷がいい状態で投げられるよ
うに二刀流をやりくりする戦略をとる。スネルやグラスノーが戻ってくれば
先発陣はまわっていくので、大谷の左膝の回復を最優先に考え、一時的に
二刀流を封印するのはいいことではないか(ファンは残念だが)。

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2026.07.20

尾形乾山 やきものベスト&ベスト!

Img_0003_20260720230001   ‘色絵紅葉文透彫反鉢’(重文 18世紀 岡田美)

Img_0002_20260720230001   ‘色絵龍田川図向付’(18世紀 大和文華館)

Img_20260720230001   ‘銹絵染付松波図蓋物’(重文 18世紀 出光美)

Img_0001_20260720230001   ‘銹絵染付金彩絵替土器皿’(重文 18世紀 根津美)

Img_0004_20260720230001   

‘流水文手桶水指’(18世紀 逸翁美)

光悦同様、尾形乾山(1663~1743)のやきものに魅了され続けてい
る。斬新な形のアイデアに目が点になったのが箱根の岡田美が所蔵する‘色絵
紅葉文透彫反鉢’。鮮やかな紅葉の意匠に合わせて透かしを彫ったり、縁を切
り込んだりして、形と意匠が見事に調和している。こんもりと生い茂った紅
葉の樹を反鉢の形によって表現するという発想に驚かされる。

これを鉢から向付に替えて紅葉の文様をみせているのが‘色絵龍田川図向付’。
これは五客だが、MIHO MUSEUMで十客の組物にお目にかかった。ほかの向
付では菊や百合や藤を文様にしたものがある。食がぐんと進むにちがいない。

出光美にある‘銹絵染付松波図蓋物’はいくつかみた蓋物のなかでは一番気に
入っている。外面の松林は乾山が、内面のリズミカルな金の波は兄の光琳が描いたとされる。蓋の表と裏の意匠で松と波の景色を表現するデザ
インになっている。すごくセンスのいい創作である。乾山が光琳模様を使って絵付けした‘流水文手桶水指’もいい感じ。サントリー美の‘逸翁美展’(9/16~11/8)で再会することを強く願っているが、出品されるだろうか。

この春に根津美で開催された特別展‘光琳派’に乾山の傑作‘銹絵染付金彩絵替土器皿’が展示された。この土器皿が見たくて対面の時をずっと待っていたが、なかなか姿をみせてくれなかった。望みが叶ってだいぶ時が流れたが、この意匠の琳派的で現代アートにも通じるシャープな表現が再会するたびに気分をハイにしてくれる。つい‘乾山に乾杯!’と叫びたくなる。

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2026.07.19

本阿弥光悦 やきものベスト&ベスト!

Img_20260719230801   国宝‘白楽茶碗 銘 不二山’(17世紀 サンリツ服部美)

Img_0002_20260719230801   ‘黒楽茶碗 銘 雨雲’(重文 17世紀 三井記念美)

Img_0003_20260719230801   ‘赤楽茶碗 銘 加賀’(重文 17世紀 相国寺)

Img_0001_20260719230901   ‘赤楽茶碗 銘 雪峯’(重文 17世紀 畠山記念館)

Img_0004_20260719230901   ‘赤楽茶碗 銘 乙御前’(重文 17世紀)

国宝に指定されている茶碗は8点ある。そのうち和物は2点。三井記念美が所蔵する‘志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)’と諏訪湖のところにあるサンリツ服部美自慢のお宝中のお宝 ‘白楽茶碗 銘 不二山’。‘卯花墻’は光琳の‘紅白梅図屏風’(国宝 MOA美)のように毎年展示されるので、お馴染みの名碗になっている。

これに対し、本阿弥光悦(1558~1637)がつくった‘不二山’のほうは
他館への貸し出しがなく、サンリツ服部美で披露されるのは特別な企画展を
主催するときだけ。そのため、これまでお目にかかったのは2回しかない。
2005年、ここで‘琳派展’が行われたとき運よく再会が叶った。白釉のつく
る景色が天に聳える富士の姿に例えられているが、すこしずつこの茶碗の見
事さがわかってきた。もう一度みたいが、果たしてそのときが巡ってくるか。

光悦にのめりこみ一点でも多くすばらしい茶碗をみようと願ってきたが、お目当てのものに遭遇するのに長い時間がかかった。2006年に夢が実現したのが畠山記念館にある‘赤楽茶碗 銘 雪峯’、口辺から胴部にかけて掛る白釉と窯割れの金繕いが強いインパクトを放っている。同じ赤楽茶碗の‘銘 加賀’は4年くらい追っかけたが、2008年ようやく対面が実現した。噂に違わず景色に富んだ茶碗で鋭い縦のへら目や炎のような赤色を釘付けになってみた。

やきもの展をよく開催する五島美や三井記念美などでみる機会が比較的多くあったなかで惹かれているのは、赤楽茶碗の‘銘乙御前(おとごぜ)’と腰の丸いタイプの半筒茶碗で切れ味鋭い造形に魅了される‘黒楽茶碗 銘 雨雲’。2年前、東博で大規模な‘本阿弥光悦の大宇宙’が行われたばかりだから、これから先はちょっと間隔が空くが、どこかの美術館でやきものに絞った特別展を企画してくれることを願っている。

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2026.07.18

たらしこみが好きな中村芳中!

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‘白梅図’(18∼19世紀 千葉市美)

Img_0002_20260718233401   ‘白梅小禽図屏風’(18∼19世紀 細見美)

Img_0003_20260718233401   ‘老松図’(18∼19世紀)

Img_0004_20260718233401   

‘光琳画帖 目隠し鬼’(1802年 千葉市美)

Img_20260718233401   ‘蝦蟇鉄拐図屏風’(18∼19世紀)

画家のなかには普通の一般市民のような名前のものがいる。たとえば、江戸
時代後期に大坂を中心に活動した中村芳中(なかむらほうちゅう ?~
1819)。この画家が尾形光琳(1658~1716)の画風に影響を受
けたことを知ったのは千葉市美が所蔵する‘白梅図’に遭遇したとき。

一見すると盆栽を絵にしたような感じだが、垂直に伸びる異様な形をした白梅の幹は小枝ともども琳派のたらしこみの技法を使って描かれており、強い存在感をみせている。幹の表面が滲みの広がりによって生まれる墨や群青などの小カオス的な模様によりが何かを主張しているよう。琳派好きだから、たらしこみはいろいろお目にかかったが、インパクトの強さではこれが筆頭かもしれない。

細見美にある‘白梅小禽図屏風’は金箔地にたらしこみで力強さを増した幹がぐっと浮き上がり、枝にとまった鳥の姿を引き立てている。構図がなかなかいいのでつい見惚れてしまう。何度も描き直しているうちに目にすっきり嵌る構図ができあがったのだろう。

芳中の絵には前衛的な力を感じる一方、のんびりした雰囲気があり肩の力がぬけるような画風も魅力のひとつ。‘老松図’は明るい青で表現された松の葉叢がもっこりした茸のよう。そして、‘光琳画帖 目隠し鬼’はじつに楽しい漫画チックな風俗画。頬は自然とゆるむ。こんなユーモラスな絵は中国の古典を題材にした‘蝦蟇鉄拐図屏風’にもつながっており、芳中が見る者を楽しませるエンターテイメントの心にあふれた画家であることを物語っている。

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2026.07.17

神坂雪佳 心底惚れるかわいい表現と巧みな構図!

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  ‘百々世草 狗児’(1909~10年)

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  ‘百々世草 巴の雪’(1909~10年)

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  ‘百々世草 樵夫’(1909~10年)

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  ‘金魚玉図’(20世紀)

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  ‘元禄舞図’(1907年頃 千總ホールディングス)

好きな絵画はすぐ手が届くところに置いておきたいという気持ちが強くある
ため、それをどの絵にするかは厳選に厳選を重ねるが、琳派では京都で活躍
した神坂雪佳(1866~1942)は外せない。まだ大規模な回顧展には
遭遇してないが、2006年日本橋高島屋で行われた‘京琳派 神坂雪佳展
 宗達、光琳から雪佳へ’は楽しい思い出として心に刻まれている。

もっとも惹かれているのが明治42年から43年にかけて、出版された木版
美術本の‘百々世草(ももよくさ)’。図録には掲載されている参考図版で紹介
されたものを含めて全部で35点が出てくるが、お気に入りはかわいさMAX
の‘狗児’。宗達の気持ちが感じられる子犬に近い感じなのでじっとみてしまう。

いい構図だなと感心させられるのが‘巴の雪’と‘樵夫’。雪が降るなか、坂の傾斜
がきついなかをともにしっかり足をふみだして歩いている様子をが巧みな構図
により描き出しているところがすごい。もし1点さしあげるといわれたら、
この3点をサイコロを振って選びたい。

とぼけた味を出しているのが‘金魚玉図’。夏の風物詩である金魚玉は軒先など
に吊るす丸いガラス容器のこと。なかで泳ぐ金魚を真正面から体を縮めてとら
えている。瞬間的にこんな風に金魚がみえることがあるだろうが、並みの画家
ならそれを絵画化するところにはいたらない。‘元禄舞図’は舞う人々の列が楕
円形になるように右端で曲げてるのがおもしろい。

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2026.07.16

映画‘一本刀土俵入’!

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  大映 1960年 長谷川一夫主演

このところMy図録に多くの時間を割いているとき、作業がうまく流れるよう
に最近集中して買い求めている‘股旅映画’のDVDを流している。コレクション
の数は今16本。今日観たのは大映が1960年に製作した‘一本刀土俵入’。
主演は長谷川一夫(知っている人は知っている)。この年は前年に大映が
主演長谷川一夫にしてオールスターで製作した‘次郎長富士’の続編も上映して
いる。だから、この時期は股旅映画が大ブレイクしていたのである。

小さい頃から三橋美智也や橋幸夫の歌謡曲を楽しみ口ずさんでいたから、
三橋美智也が唄ったこの‘一本刀土俵入り’は耳に馴染んでいる。映画のなかで
流れてきたのでびっくりした。それよりもっと大きなサプライズは冒頭に大
相撲の横綱栃錦が栃光、栃ノ海を従えて土俵入りをしたこと。これは特別出
演というやつ。ライバル若乃花と‘栃・若時代’を築き大相撲の人気を拡大させ
たあの栃錦が土俵入りをしている。この場面があるだけでも買った甲斐のあ
る映画だった。

唄は知っていても映画は観たことないから、ブックオフにひょいと現れたと
きは大変嬉しかった。これは人情映画で相撲取りの卵の駒形茂兵衛(長谷川
一夫)が強くなれず、腹をすかし脱落寸前のとき、大利根の渡しに近い取手
の宿で酌婦をしていたお蔦は気の毒に思い、巾着に櫛かんざしを添えてやる。
7年後、相撲取りはやめた渡世人の茂兵衛はお蔦に恩返しをしようとたずね
てくる。

そのときお蔦は困ったことになっていた。やっと妻と女の子のもとに帰って
来た亭主が鉄火場でいかさま賭博をしたためヤクザに追っかけられていた。
茂兵衛はそれをうまくかたずけてやり、金包みを渡し親子3人を新天地にむ
けて旅立たせる。そして、‘お蔦さん、7年前に櫛とかんざし、巾着ぐるみ御好
意をいただいた姐さんにせめて見てもらう、これが駒形茂兵衛の一本刀の土俵
入りでござんんす’と叫ぶ。

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2026.07.15

酒井抱一 心を揺すぶる絶品花鳥図!

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Img_0003_20260715225301   ‘夏秋草図屏風’(重文 1821年頃 東博)

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Img_0001_20260715225301   ‘四季花鳥図屏風’(1816年 陽明文庫)

Img_0006_20260715225301   ‘四季花鳥図巻’(1818年 東博)

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Img_0007_20260715225301   ‘十二ヶ月花鳥図’(1823年 三の丸尚蔵館)

Img_0004_20260715225401   ‘柿図屏風’(1816年 メトロポリタン美)

数々の傑作を描いた琳派の絵師たちを作品に接する機会が多いという点から
親近感の度合いを比べてみると、酒井抱一(1761~1828)が一番親
しい関係になる。それは東博に代表作の‘夏秋草図屏風’と‘四季花鳥図巻’があ
り、通常展にローテーション展示されるから。この2点の鑑賞体験が積み重
なり、抱一の真骨頂は究極の美に達したような花鳥画にあるという思いが強
くなった。

抱一で‘最高の瞬間!’に加えたいのがもう一点ある。それは陽明文庫が所蔵
する‘四季花鳥図屏風’。長い琳派とのつきあいなのに、お目にかかったのは
2回しかない。金地に映える鮮烈な色彩で白鷺や雉や四季の花が装飾性豊か
に描かれている。気品があり、とてもいい花鳥画をみているという思いが強
く、琳派の枠を離れて日本画の表現のすばらしさを実感させられる。

‘十二ヶ月花鳥図’にはいろいろなヴァージョンがある。十二ヶ月揃いのセッ
トとしてこれまで縁があったのは三の丸尚蔵館、畠山記念館、出光美、プラ
イスコレクション(今は出光美)、ファインバーグコレクション。2008
年、東博で開催された‘大琳派展’ではファインバーグコレクションが飾られ
た。どれも出来栄えはいいので、みな存分に楽しめる。回数が多いのは三の
丸尚蔵館のもの。

10月の風物として描かれた柿は単独でも描かれており、メトロポリタン美が
所蔵している。これは‘大琳派展’に里帰りしたが、構図の良さを息を呑んでみ
ていた。

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2026.07.14

江戸琳派 鈴木其一 ベスト&ベスト!

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Img_0003_20260714233401    ‘夏秋山水図屏風’(重文 19世紀中頃 根津美)

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Img_0001_20260714233401   ‘朝顔図屏風’(19世紀 メトロポリタン美)

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‘群舞図’(19世紀 出光美)

Img_0005_20260714233501   ‘向日葵図’(19世紀 畠山記念館)

Img_0006_20260714233501   ‘百獣図’(1843年 キャサリン&トーマス・エドソンコレクション)

画家に対する思い入れの度合いは名画との出会いの積み重ねによって、だん
だん膨らんでいく。たとえば、江戸琳派の鈴木其一(1796~1858)
に関心が向うきっかけとなった絵が浮世絵風の‘群舞図’。これは今は出光美に
おさまっているが、以前は日本画コレクターのプライス氏が所蔵していた
もの。そのコレクションが披露されたとき、浮世絵肉筆画の名手の勝川春章
の絵がすぐ思い浮かぶほど魅了された。こんな美形の美人画で楽しませてく
れるのは春章と其一しかいない。

其一の絵には長く記憶に残るエピソード記憶がいくつもある。畠山記念館でお目にかかった‘向日葵図’にはびっくり仰天だった。ええー!?こんな心地いいひまわりを琳派の鈴木其一が描いていたのか。ゴッホ以外で心を打つひまわりはこの絵からはじまり、ぽつぽつ遭遇した。北斎、高島野十郎、そして3日前SOMPO美でみた山口華楊。

そして、其一が偉大な画家として心のなかにどーんと入ってくるのが3点ある。日本にあるのは根津美が所蔵する‘夏秋山水図屏風’だけでほかの2点はアメリカにある。‘夏秋山水図’は2020年重文に指定された。目を惹くのは鮮やかな金泥と目が覚めるほど強い力をもった群青で描かれた流水。見落としてならないのは右隻(上)の真ん中の檜にとまっている蝉。これで夏を200%感じることができる。

ポップアートをみるような感覚で絵が楽しめるのがメトロポリタン美のお宝になっている‘朝顔図屏風’。驚かされるのは朝顔の花の深くかつ鮮烈な青。花の中央部分から光が出ているように描写されているのが本当にすごい。METでみたときは感動したが、嬉しいことにサントリー美であった回顧展(2016年)で里帰りしてくれた。‘百獣図’は‘百鳥図’と一緒に2019年日本で披露された。美術本に載ってなかったので天にも昇るような気持で長く見ていた。

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2026.07.13

静嘉堂文庫美の‘元禄! 師宣劇場’!

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菱川師宣の‘見返り美人図’(1688~94年頃 東博)

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Img_0001_20260713230701   菱川師宣の‘十二ヶ月風俗図巻(上巻)’(1692~93年頃 静嘉堂文庫美)

Img_0004_20260713230701   菱川師宣の‘歌舞伎図屏風’(重文 1692~93年頃 東博)

Img_0005_20260713230701   鈴木其一の‘雪月花三美人図’(1818~30年頃 静嘉堂文庫美)

Img_0003_20260713230701   英一蝶の‘朝暾曳馬図’(1688~98年頃 静嘉堂文庫美)

浮世絵を楽しむために足を運ぶのは東博平常展をメインとし、これに企画展
のいいのがあれば太田記念美とすみだ北斎美が加わる。今回出かけたのは
この3館ではなくて丸の内の静嘉堂文庫美。お目当ての浮世絵は菱川師宣
(?~1694)が描いた‘十二ヶ月風俗図巻’。特別展のタイトル‘元禄! 
師宣劇場’が鑑賞欲を強く刺激する。

会期は6/27~8/23で前期(6/27~7/26)に‘十二ヶ月風俗図巻’の
上巻が、後期(7/28~8/23)に下巻が展示される。静嘉堂文庫美との
つきあいは長いのだが、風俗図巻のことはNO情報だった。だから、‘四月灌
仏会と藤花の宴’(上)や‘六月舟遊び’(下)などが楽しめる上巻を夢中になっ
てみた。図巻全体が色彩が鮮やかなことと人物が比較的大きく描かれているの
で、元禄の頃の季節によって変わる人々の楽しみやお決まりの行事のことが
びしびし胸に刻まれていく。

浮世絵風俗画の楽しさをさらに盛り上げてくれる名品が東博から特別出張してくれていた。師宣の代名詞になっている‘見返り美人’(7/12で展示は終了)。この前いつみたか、記憶がもどってこないが、5年前?7年前?こういう定番の絵が一年に一度みれれば浮世絵ライフは理想的な形になるのだが。重文に指定されている‘歌舞伎図屏風’も久しぶりにお目にかかった。踊りの場面のところではいつも気分はMAX状態。

鈴木其一(1796~1858)の‘雪月花三美人図’の前で静嘉堂文庫美に其一の傑作があったことを思い出した。2016年、サントリー美で開催された大回顧展にこの絵が出品されたときと同じように、名妓‘高尾’を月に見立てた中央の美人図をいい気持でながめていた。そして、水面の影法師が強く印象に残る英一蝶(1652~1724)の‘朝暾曳馬図’と再会したことも大きな収穫だった。

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2026.07.12

SOMPO美の‘山口華楊展’に注目!

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  ‘白い馬’(1952年 日本芸術院)

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  ‘幻化’(1979年 SOMPO美)

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  ‘黒豹’(1954年)

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  ‘白露’(1974年 京近美)

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  ‘鶏頭の庭’(1977年 京都市美)

日本画家の山口華楊(1899~1984)の回顧展が昨日からはじまった
(8/30まで)。動物画の達人として知られ、文化勲章を受章しているビ
ッグな日本画家なのに、これまで回顧展には縁がなかったためお目にかかっ
た作品はわずか6点にとどまっていた。華楊の明るくやわらかな画風が強く
印象づけられたのは日本芸術院が所蔵する‘白い馬’。今回、何十年ぶりかに
再会した。初日に出動したのはこの絵を含めて動物画を中心とした主要作
品がどどっとでてくると思ったから。

果たして、予想を上回る作品の数(44点)が並ぶ一級の特別展だった。
なぜSOMPO美で山口華楊?というのは、狐の動勢描写がすばらしい‘幻
化’をみて即納得した。ここはほかにも2点、猿の絵と青々とした葉が印象
深い‘葉桜’を所蔵している。SOMPO美へは何度も足を運んでいるが、華楊
の狐や猿の絵があることはまったく知らなかった。

収穫はまだある。それは怖い‘黒豹’。過去に一度明治座蔵の黒豹をみたこと
があり、体がフリーズするほどの怖さを感じたが、今回目の前に現れたの
は2匹の黒豹。画面のなかから跳び出してくるようでとても怖かった。横
に可愛い2頭の仔馬を描いたものが飾られていたので、少しは緊張感がほ
ぐれた。

花の絵で思わず足がとまったのは真っ赤のパワーが目に突き刺さる‘鶏頭の
庭’。抽象画の雰囲気をもつ異色の花鳥画である。もうひとつ、大変魅了さ
れたのが向日葵を描いた‘白露’。昨年、高島野十郎が描いた向日葵にびっ
くりしたが、華楊の向日葵と遭遇したのは幸運な鑑賞体験である。
山口華楊に乾杯!

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2026.07.10

尾形乾山 絵画ベスト&ベスト!

Img_0003_20260710230301   ‘立葵図屏風’(18世紀)

Img_0004_20260710230301   ‘八橋図’(重文 18世紀 文化庁)

Img_0001_20260710230301   ‘紅葉に菊流水図’(18世紀 東博)

Img_20260710230401   ‘花籠図’(重文 18世紀 福岡市美)

Img_0002_20260710230401   ‘富士山図’(18世紀)

尾形光琳(1658~1716)の五歳年下の弟、尾形乾山(1663
~1743)は野々村仁清から作陶を学んだ京焼の代表的陶工であるが、晩
年は絵画制作も手がけた。二刀流のドジャース大谷のように、モチーフをと
てもモダンに洒落たデザインで表現した絵付けが評判をとったやきものだ
けでなく、いい絵をいくつも描いている。

絵画で‘最高の瞬間!’が訪れたのは2008年東博で開催された‘大琳派展’に
出品された‘立葵図屏風’。垂直に並ぶ立葵が金地の画面に光琳の‘燕子花図屏
風’で同じ花の形が繰り返され動勢をつくっているように、明るい赤や白が跳
びはねるイメージで描かれている。これをMy好きな乾山絵画の一番にラン
ク付けしているが、遭遇してからもう何年もたつが、再会のときがやって来
ない。絵画とのつきあいはまさに‘一期一絵’である。

‘八橋図’も‘燕子花図’とつながる絵。追っかけ絵画の期間が長く、みる機会が
なかなか訪れなかったがようやく2018年に思いが叶った。簡略化された
八橋とまわりに咲く燕子花の配置が絶妙で光琳のデザイン的な要素の強い作
品とはひと味違った情趣が感じられ‘伊勢物語’の話が思い浮かんでくる。

東博の通常展をみるためまめに通っていると、一定の期間を経てローテーション展示される‘紅葉に菊流水図’に遭遇するチャンスが生まれてくる。この絵で乾山が兄の光琳の作風に倣って描いているのは‘紅白梅図屏風’で表現された装飾的な流水模様。紅葉の赤、菊の白、流水の青が華麗に響き合っている。

和歌と絵画の一致を狙った趣向は‘花籠図’でも同じ。太い黒線で形がつくられた3つの花籠には桔梗、女郎花、薄など違う花が挿されているが、時間軸を入れた異時同図で描かれていると想像して楽しむこともできる。一見子どものお絵描きのようなペタッとした絵に映るのが‘富士山図’。えのき茸のような松の木があの雄大な富士と緑の色同様対等に立っているところがおもしろい。

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2026.07.09

光琳 やさしさと笑みがいっぱいの人物画!

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  ‘太公望図屏風’(重文 18世紀前半 京博)

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  ‘大黒天図’(18世紀前半)

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  ‘布袋図’(18世紀前半)

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  ‘寿老図’(18世紀前半)

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  尾形光琳・乾山の‘銹絵寒山拾得図角皿’(18世紀前半 京博)

絵画が趣味になると西洋画でも日本画でも、歴史画や宗教画とのつきあいが
長くなる。日本画は水墨画の影響を受けているから、画家が題材にする人物
のなかには古い中国の話にでてくる歴史上の人物が登場する。書物で知った
情報が絵画によってより理解が深まったのは、円山応挙や曽我蕭白とか琳派
の絵師たちのおかげかもしれない。

宗達とともに琳派のど真ん中にいる尾形光琳(1658~1716)の絵で
は、釣りの名人として有名な太公望を描いた作品が京博にある。ちょっと抽
象的な色面構成を感じさせる背後の崖の前で太公望は釣り糸を垂れて瞑想中。
魚が釣れようが釣れまいがどうでもよく、その顔はにやにや笑っているよう
にもみえる。なんとも羨ましい余裕である。

目をかっと開けて満面の笑みをみせるのは‘大黒天図’。こういう縁起のいい絵
をみると、お金がたまるのではないかとつい調子に乗ってしまう。左肩に担
いだ袋が右手に持った小槌を打つたびに大きく膨らんでくるのだから、大黒
天の顔はいい笑顔をなっていく。畠山記念館が所蔵する‘布袋図’に魅了され続
けている。こんなやさしくて可愛い布袋さんはほかにみたことがない。光琳
のやさしい心根をみるよう。

鶴と鹿を左右に従えた‘寿老図’は品が良くて誠実そうな寿老が目の前に立って
いる感じ。御変りはありませんか?と声をかけたくなる。ささっと筆を動かし、
気がついたら出来上がっていたような絵。松の幹を全部描かないところが光琳
流。弟の尾形乾山(1663~1743)の合作‘銹絵寒山拾得図角皿’は巻物
を広げ持つ人がよさそうな丸顔の寒山のほうに視線が集中する。

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2026.07.08

光琳が描いた人間の表情をする虎!

Img_20260708225401   尾形光琳の‘竹に虎図’(18世紀前半 京博)

Img_0002_20260708225501   土田麦僊の‘罰’(1908年 京近美)

Img_0001_20260708225501   ミレイの‘両親の家のキリスト’(1849~50年 テート美)

宗達の‘龍虎図’を横に並べてみたら作品の共通性やおもしろみが増すこと請
け合いなのが、尾形光琳(1658~1716)の‘竹に虎図’。これは京博
が所蔵している。竹藪のなかで座っている虎は機嫌が悪そうで目がつり上
がり、にらんでいる感じ。獰猛な虎の姿にはとても思えず、お母さんに叱
られ反抗的な態度をみせる子どもをイメージさせる。

この人間的な感情表現を虎の絵に取り込む精神は宗達と同じで、手本帖に
もとづいてモチーフを描く狩野派の絵師たちとは違い二人は旺盛な観察力
を使って自由にのびのび描き人々を楽しませた。絵に親しみを感じさせる
ところが琳派の大きな魅力である。

だから、後の時代に描かれた作品と時空を超えてコラボすることだっておき
る。おもしろいもので何の関係がない絵がくっついてしまう。京都で村上華
岳(1888~1939)らと新しい日本画の創作に挑戦した土田麦僊
(1887~1936)にとてもいい子どもの絵がある。それは悪ふざけしたのか、遅刻したのか先生に叱られて、その罰で立たされた3人の子どもを描いた‘罰’。視線が向うのが右の男の子。べそをかきながら悪ガキらしく上目遣いで何かを睨んでいる。この表情をみたとき、すぐ光琳の虎の目つきが重なった。

西洋絵画にも気になる絵がある。2008年、渋谷のBunkamuraでワールドクラスの‘ミレイ展’が行われ、目玉作品の‘オフィーリア’をはじめ主要作品がどどっと展示された。ミレイ(1829~1896)はラファエロ前派の画家で、20歳のときに描いた‘両親の家のキリスト(大工の仕事場)’は‘オフィーリア’同様、傑作。登場人物の中で長くみていたのは真ん中にいる聖母でも、手に怪我をした幼いキリストでもなく、右にいる水を持ってきた幼い洗礼者ヨハネ。その目の描き方が光琳の虎や麦僊の男の子と似ている。

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2026.07.07

七夕図 ベスト&ベスト!

Img_0003_20260707233801   歌川広重の‘名所江戸百景 市中繫栄七夕祭’(1858年)

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葛飾北斎の‘富嶽百景 七夕の不二’(1834年)

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勝川春章の‘婦女風俗十二ヶ月図 七月 七夕図’(重文 18世紀 MOA美)

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酒井抱一の‘五節句図 乞巧奠’(1827年 大倉集古館)

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Img_0002_20260707233901   鏑木清方の‘七夕’(1929年 大倉集古館)

今日は七夕だが、小さい頃はお楽しみ年中行事のひとつで、短冊に願い事を書いて笹に飾るのがお決まりのルーティン。今、子供がいる家庭では同じことをしているのだろうか?わが家では特別美味しいものを食後に食べることはないが、馴染みのケーキ屋さんの様子を見るといつもより賑やかだった。30代の男性は大きな袋をもって店を出て行ったから、家族で七夕で盛り上がるのだろうか。

久しぶりに七夕の絵を並べてみた。すぐ思いつくのは歌川広重(1797~1861)の‘名所江戸百景 市中繁栄七夕祭’。賑やかさではこれが一番目を楽しませてくれる。遠景の富士山は葛飾北斎(1760~1849)の‘富嶽百景 七夕の不二’の左右均等の形を意識している。

熱海のMOA美は勝川春章(1743~1792)の絶品の肉筆画を2点所蔵している。‘婦女風俗十二ヶ月図’と‘雪月花図’(ともに重文)。‘婦女風俗’の七月は七夕図が描かれている。これはまだ一度しか縁がない。今は美術館のHPを定点観測してないのでどのくらいの間隔で展示されるのはわからないが、なかなかお目にかかれないことはわかっている。二度目の鑑賞が実現するだろうか。

大倉集古館は好感度の高い美術館なので、どんな企画展が計画されているかはインプットされている。ここに酒井抱一(1761~1828)の‘五節句図 乞巧奠(きこうてん)’と鏑木清方(1878~1972)の‘七夕’がある。‘七夕’は魅了され続けている絵で、昭和5年(1930)ローマで開催された日本美術展に横山大観(1868~1958)の‘夜桜’(大倉集古館)などとともに出品され、七夕の美しさがヨーロッパに紹介された。

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2026.07.06

現代琳派の傑作!

Img_20260706230301   加山又造の‘千羽鶴’(1970年 東近美)

Img_0001_20260706230301   福田平八郎の‘花菖蒲’(1934年 京近美)

Img_0002_20260706230301   山口蓬春の‘扇面流し’(1930年 山口蓬春記念館)

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Img_0005_20260706231201   川端龍子の‘新樹の曲’(1932年 東近美)

Img_0003_20260706230301   前田青邨の‘罌粟’(1930年 光記念館)

明治以降に活躍した日本画家が描いた作品のなかには装飾的な琳派様式を意
識したことがすぐわかるものが数多くある。心が晴れやかな気分にさせてく
れる傑作を現代に生きる人たちと一緒にワープした宗達や光琳が楽しむとこ
ろを想像すると、そのレベルの高さをみて裸足で逃げだしそうになることが
あるかもしれない。そんな絵をいくつか並べてみた。

まずは、加山又造(1937~2004)の‘千羽鶴’。琳派狂いはこの絵の前
に立ったら、瞬時に宗達・光悦の‘鶴下絵三十六歌仙和歌巻’を思い浮かべるだ
ろう。宗達は‘われわれの合作が生み出した飛翔する鶴たちの絵がこんな絢爛
豪華な作風に進化したのか、又造恐るべし!’と後ずさりするだろう。

横にいた光琳が同じ反応をしそうなのが福田平八郎(1892~1974)の‘花菖蒲’。光琳は‘俺も花菖蒲をいろんな構図で描いたが、お前はこの構図ですばらしい絵を生み出したな’と感心するに違いない。光琳の‘燕子花図屏風’に魅了され続けていると光琳の別ヴァージョンをみているような錯覚を覚える。

山口蓬春(1893~1971)の‘扇面流し’は大和絵と琳派の絶妙な調和がすばらしく、家にあれば毎日が楽しく過ごせる感じ。宗達の‘扇面散らし’の華麗さがリズミカルに揺れる背景の波により強く印象づけられる。そして、川端龍子(1885~1966)の‘新樹の曲’(5月の平常展に出品)と前田青邨(1885~1977)の‘罌粟’は品格のある琳派調の名画。とても静かで皇居におさまっているような作品である。

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2026.07.05

宗達 お気に入り水墨人物・動物画!

Img_20260705233401   ‘龍虎図’(17世紀 出光美)

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 ‘犬図’(17世紀前半)

Img_0001_20260705233401   ‘騎牛老子図’(17世紀前半 畠山記念館)

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‘達磨図‘(17世紀前半)

Img_0003_20260705233401   ‘四睡図’(17世紀前半 ギッターコレクション)

龍虎を題材にした絵はこれまで多くみてきたが、戦いを前にして怖い顔で相手を睨んでいるのがお馴染みの表現。虎の獰猛さがMAXの怖さを感じさせ迂闊に近寄れないのが狩野山楽の絵(重文 妙心寺)。これと対極にあるのがゆるキャラのような表情をみせる虎を描いた俵屋宗達。2011年、出光で開催された‘琳派芸術’ではじめてお目にかかったとき、ユーモラスな‘風神雷神’を登場させた宗達ならこれもありかな、と思った。

虎は下から見上げている龍をじっとみて、‘俺、喧嘩あまりしたくないんだよ、お前もその顔からすると荒っぽいのは嫌いなタイプだな。だったら、その長い歯で噛みつかれると痛いから止めとくか’、とかなんとか言い出しそう。唯一無二のおもしろい龍虎図。これなら有能なゆるキャラクリエーターとして、制作会社からすぐお声がかかる。

‘犬図’も長く記憶にとどまっている傑作。親犬を離れ、一人でゆっくり歩く子犬の愛くるしい姿は散歩中に出会う光景となんら変わらない。この絵がスゴイのは子犬の気持ちが伝わってくるところ。応挙や芦雪の犬の絵も楽しいが、犬の気持ちまで感情移入してみていない。手元の琳派図録に犬の絵は全部で二匹がじゃれ合うものなど7点載っているが、どれも肩の力を抜いて長くつきあっている。豊千禅師と寒山拾得が虎とともに眠る姿を描いた‘四睡図’でも、体の大きい虎はとても優しい顔で気持ちよく寝ている。この虎にしてはとぼけた寝姿が心を和ませる。

人物画で目を惹くのは牛に乘った体も顔も丸々の老子を描いた‘騎牛老子図’と、頑固で意志の強くそうな顔つきをしている‘達磨図’が忘れられない。この達磨は内面描写まで映しとっているが、どこか愛嬌のある人物に思えるところが宗達流。ほかの画家の描いた達磨よりは世間離れしすぎてないのがいい。

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2026.07.04

宗達の表現を継承する光琳!

Img_0001_20260704230401   俵屋宗達の‘松島図屏風’(17世紀前半 フリア美)

Img_20260704230401   尾形光琳の‘松島図屛風’(18世紀前半 ボストン美)

Img_0004_20260704230401   鈴木其一の‘松島図小襖’(1830年 ファインバーグ・コレクション)

Img_0002_20260704230401   俵屋宗達の‘雲龍図屏風’(右隻 17世紀前半 フリア美)

Img_0003_20260704230401   尾形光琳の‘波濤図’(1704~09年頃 メトロポリタン美)

2015年、ワシントンDCにあるフリア美で開催された俵屋宗達の大回顧
展と巡り合ったことは生涯の思い出になった。お陰で琳派への愛着度がいっ
そう深まり、宗達に私淑した尾形光琳(1658~1716)や江戸琳派
に酒井抱一(1761~1826)、鈴木其一(1796~1858)への
のめり込みにも拍車がかかった。やはり、好きな画家たちの作品をみている
ときが一番楽しい。

琳派で‘最高の瞬間!’を味わった宗達の大傑作‘松島図屏風’との対面から3ヶ月経ったとき、願ってもない作品が東博にやって来た。それは光琳が宗達の絵を倣って描いた‘松島図屏風’。特別展‘ボストン美術館 日本美術の至宝’に曽我蕭白の‘雲龍図’などの‘幻の国宝’と一緒にどどっと里帰りしたのである。‘天才が天才をよびこむ’ように宗達の迫力たっぷりの波を光琳流に消化して、見事な構図で松島を描いている。

光琳が亡くなって80年後に生まれた其一は‘光琳百図’に収録されていた光琳の絵を参考にして、1830年に‘松島図小襖(こぶすま)’を描いた。光琳の右側の島の図様を意識している。この絵は2016年秋、サントリー美で行われた‘鈴木其一 江戸琳派の旗手’に出品された。だから、1年の間に‘松島図’をめぐって宗達~光琳~其一の時空を超えたコラボを本物の絵でみることができたのである。これほど嬉しいことはない。

メトロポリタン美は光琳の‘八橋図’と‘波濤図’を所蔵しているが、波のお化けをイメージさせる‘波濤図’は荒々しい波濤の形は宗達の‘雲龍図屏風’を参考にして表現されている。視線が龍のほうにいきがちな宗達の絵に対して、波を主役にしてみる人を唸らせるのが光琳流。この形がもつインパクトの鋭さをみせるのも光琳の魅力。

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宗達工房 ‘伊勢物語図色紙’シリーズ!

Img_20260703231101   ‘宇津山’(17世紀 メトロポリタン美)

Img_0003_20260703231101   ‘東下り’(17世紀)

Img_0002_20260703231101   ‘梓弓’(17世紀 山口蓬春記念館)

Img_0004_20260703231101   ‘月のうちの桂’(17世紀)

Img_0001_20260703231101   

‘布引の滝’(17世紀 ミネアポリス美)

宗達が中心となった俵屋工房の制作と考えられている‘伊勢物語’を描いた色紙は、益田鈍翁旧蔵の36枚をはじめ現在59枚が確認されている。その作品を楽しんできた琳派あるいは‘伊勢物語’関連の特別展は次の通り。()は作品数

☆‘王朝の恋―描かれた伊勢物語’(29)    2008年 出光美
☆‘大琳派展 継承と変奏’(6)        2008年 東博
☆‘宗達’(10)               2015年 フリア美
☆‘伊勢物語 美術が映す王朝の恋とうた’(6) 2025年 根津美
☆‘歌仙在原業平と伊勢物語’(4)       2026年 三井記念美

出品作のダブリを消し、ほかの機会にみた3点を加えると全部で44点お目にかかったことになる。ワシントンDCにあるフリア美で開催された‘宗達’では10点並んでいたが、その内4点は日本の美術館からやって来た‘武蔵野’(出光美)、‘梓弓’(山口蓬春記念館)、‘大淀’(細見美)、‘塩釜’(東京大学)。残り6点はアメリカの美術館からの出品だったが、とくに惹かれたのはメトロポリタン美蔵の‘宇津山’とミネアポリス美の‘布引の滝’。

METのものは‘ニューヨーク・バーク・コレクション展’(2006年 東京都美)が開催されたとき運よくみたが、‘住吉の浜’(クリーブランド美)を除くほかの4点はまだ日本に里帰りしていない。そのひとつが絶景の‘布引の滝。’アメリカには日本美術好きの個人コレクターが多いから、まだいくつもありそうな気がする。‘東下り’と‘月のうちの桂’は日本の個人コレクターが所蔵しているが、動きのある人物描写と安定感ある構図に思わず足が止まる。

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2026.07.02

宗達が好きだった紫紅!

Img_20260702225201   俵屋宗達の国宝‘風神雷神図屛風’(17世紀 建仁寺)

Img_0001_20260702225201   今村紫紅の‘風神雷神’(1913年 東博)

Img_0004_20260702225201   今村紫紅の‘雷神’(1916年 山口蓬春記念館) 

Img_0002_20260702225201   俵屋宗達の‘雲龍図屏風’(17世紀 フリア美)

Img_0003_20260702225201   今村紫紅の‘龍虎’(1913年 埼玉県近美)

日頃から関心をもっている画家は回顧展が実現すると、画業全体の作風の流
れがつかめ、それまで美術本でインプットされていた話がすっとのみこめる
ようになる。今村紫紅(1880~1916)は岡倉天心に‘君は古人では誰
を好むか’と問われ、すぐ‘宗達です’と応えている。

この話により、いっそう紫紅の絵への思い入れが強くなった。横浜で開催さ
れた回顧展(終了)で初見の‘風神雷神’が3点現れ、宗達の‘伊勢物語色紙’シ
リーズの一枚で‘芥川’の‘雷神’ヴァージョンを意識したような絵がひょいとで
てきた。紫紅の‘風神雷神’なら、瞬時にイメージできるのが東博が所蔵してい
るもの。今回は‘熱国之巻’と‘近江八景’(ともに重文)が披露されたためか、
出品されなかった。

紫紅の絵に親しみを抱くのは宗達の‘風神雷神図屏風’と同じように、表情に硬
さがなくユーモラスなところも含めてすっと画面に入っていけるから。動勢
描写は鋭く、風神雷神の足の裏の筋肉の動きまで感じることができる。だん
だん今村紫紅の宗達への私淑の度合いが何かつかめた気がした。

2015年12月5日、ワシントンDCのフリア美で行われた‘宗達’で念願だった
日本にあったら国宝まちがいなしの‘松島図屏風’と‘雲龍図屏風’をみることでき
た。その図録の製作に日本人の研究者もかかわっており、‘宗達の影響’という
コーナーに紫紅の‘風神雷神’などの近代日本画が数多く展示された。紫紅‘龍虎’
は見た目はハッとさせる構図だが、右側の‘龍’の描き方が‘雲龍図屏風’を彷彿と
させる。  

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2026.07.01

2026年後半展覧会プレビュー!

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今年後半、美術館で計画されている特別展についてざっとまとめてみた。前
半は京博でお目にかかった‘北野天神’(4/18~6/14)や東京都美の‘ワ
イエス展’(4/28~7/5)などを200%楽しませてもらったが、7月以
降も鑑賞意欲を強く刺激するものがここでもあそこでも開催されるという感じ。毎月の出動が忙しくなりそう。

☆西洋美術
‘大ゴッホ展’        5/29~8/12     上野の森美
‘ピカソ展’         6/10~9/21     国立新美
‘ルーシーリー’       7/4~9/13      東京都庭園美
‘前田寛治展’        7/4~8/30      東京ステーションギャラリー
‘フェルメール展’      8/21~9/27     大阪中之島美

‘ルーヴル美展 ルネサンス’ 9/9~12/13     国立新美
‘アルベール・マルケ展’   9/22~12/13    SOMPO美
‘シンシナティ美展’     10/10~1/10    上野の森美
‘ターナー展’        10/24~2/21    西洋美
‘オルセー美展’       11/4~3/28     東京都美

☆日本美術
‘元禄!師宣劇場’      6/27~8/33     静嘉堂文庫美
‘山口華楊展’        7/11~8/30     SOMPO美
‘大英博 日本美術コレクション’  7/25~10/18    東京都美
‘住友コレクション展’    8/29~10/12    泉屋博古館東京
‘逸翁美展’         9/16~11/8     サントリー美

‘工藤甲人’         9/19~11/23    平塚美
‘水滸伝’          9/19~11/8     東京ステーションギャラリー
‘大徳寺’          10/14~12/6    東博
‘竹久夢二’         10/23~1/11    東近美
‘唐物誕生’         11/3~12/13    泉屋博古館東京
‘円山応挙’         11/28~1/24    江戸東博

(注目の展覧会)
西洋絵画では国立新美の‘ルーヴル美展 ルネサンス’と東京都美の‘オルセー 
今を生きる歓び’への期待値が高い。そして、日本での公開が最後になるといわ
れているフェルメールの‘真珠の耳飾りの少女’にまた会いたいが、果たしてど
うなることやら、人気沸騰が容易に想像できる。
日本美術のほうは、40年ぶりに‘黒船屋’が東近美に貸し出されることになっ
た竹久夢二の大回顧展と長年追っかけていた作品が登場しそうな‘逸翁美展’に
関心が集中している。また、東京都美の‘大英博 日本美術コレクション’も見逃がせない。

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