絵画鑑賞により親しみが増す‘伊勢物語’!
昨年の末から‘伊勢物語’との縁が深まっており、絵画化された話をしみじみ味
うという感じになってきた。その特別展は次の3つ。
☆‘伊勢物語 美術が映す王朝の恋とうた’(2025/11/1~12/7 根津美)
☆‘歌仙在原業平と伊勢物語’ (2026/2/21~4/5 三井記念美)
☆‘日本画の革命児 今村紫紅’ (2026/4/25~6/28 横浜美)
いくつもある話のなかで関心のある段は絵画として表現されたものがとくに心
に響くもの。その最たる絵が俵屋宗達の‘伊勢物語図 芥川’。奈良の大和文華
館が所蔵するこの絵をみたとき、なんとも可愛らしく‘夢かうつつか’を思わせ
る幽玄夢幻の世界にぐっと惹きこまれた。
宗達のこの色紙シリーズに‘芥川’はもうひとつ鬼のヴァージョンがある。男が
廃屋に隠した高貴な女はうかつにもそこにやって来た鬼に食われてしまう。
宗達は雷神として描いているから、‘風神雷神図’のようにユーモラスなキャラク
ターで怖さMAXではない。横浜美でみた紫紅の‘芥川’はこの2枚を頭に入れて
描いている。
宗達の‘武蔵野’は雰囲気が‘芥川’と似ており、男と女は追つ手に迫られているのに危機感があまりなく、男は‘まわりが騒がしくなったから、俺逃げるから’といって去っていく感じ。‘ワル男’にはみえない。‘蔦の細道図屏風’は東博の定常展示で何度もみているから一番親しみのわく傑作。根津美で横浜美に特別展示されていた‘宇津の山図’と人物の構成が同じヴァージョン(個人蔵)に遭遇したが、絵としての完成度は横浜美でみたものがぐんといい。

































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