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2026.04.30

追っかけラストピース! 速水御舟

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   ‘白鷺紫閃’(1934年 ひろしま美)

Img_0004_20260430225301   ‘池上小戯’(1924年 大西美)

Img_0001_20260430224801   ‘葡萄と茶碗’(1920年)

Img_0003_20260430224801   ‘鬱金桜’(1920年)

Img_0002_20260430224801   ‘潮来所見’(1924年)

旅には三つの楽しみがある。どこへ行くか計画を立てる楽しみ。実際にその
場所にいて絶景の景色やお寺や教会などをみる楽しみ。そして、旅行から帰
って観光パンフレットやたくさん撮った写真をながめて感動の数々を思い出
す楽しみ。

美術鑑賞でも似たような楽しみ方がある。美術館へ出かけたとき、他館を含
めて予定されている特別展の情報が載っているチラシを手に入れると結構気
分がハイになる。とくに長く待った美術家の回顧展が実現することがわかる
と、宝物ものをゲットした気分になり脳ではたらく関心のエネルギーが一気
にそこに向かっていくような感じ。2027年の春、東近美で開催される
速水御舟(1894~1935)の特別展でもそれがはじまっている。

で、手元にある美術品に載っている作品でまだ縁のないものとの遭遇を勝手
に妄想している。果たして、願いは主催者に伝わるか。広島に仕事で住んで
いたとき、ひろしま美へはよく足を運んだが、御舟の‘白鷺紫閃’は姿をみせて
くれなかった。ここはゴッホなど西洋絵画がメインの売りになっているので、
なにか特別な企画でないと展示しないのだろう。夢が叶うだろうか。

御舟の静物画で狙っているのは細密な写実描写に惹かれる‘葡萄と茶碗’。花鳥
画の装飾性豊かな‘鬱金桜’や二匹のはやが水面に落ちた椿の花にむかって水底
から上がってきたところを描いた‘池上小戯’にも鑑賞欲を強く刺激される。
静謐な風景画になっている‘潮来所見’も是非みてみたい一枚。

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2026.04.29

2027年春 東近美で‘速水御舟展’!

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Img_0001_20260429225501   ‘速水御舟-新たなる魅力’ 2008年 平塚市美

Img_0002_20260429225501   ‘速水御舟とその周辺’  2015年 世田谷美

Img_0003_20260429225501   ‘別冊太陽 速水御舟’  2009年 平凡社

現在、‘下村観山展’(3/17~5/10)が行われている東近美では、秋に
なるとデパート美術館のキラーコンテンツである‘竹久夢二展’(10/23
~1/11)が登場することが決まっている。東近美で日本画家のビッグ
ネームの回顧展があるときは、出品作のラインナップは決定版といっても過
言ではない内容になることが多い。だから、夢二展でもそれが実現すること
を強く願っている。

日本画ファンにとって好感度の高い東近美は来年の春、速水御舟(1894
~1935)の特別展を行ってくれることがわかった。4/3に下村観山展
をみたあと、夢二展のチラシを手に取ったら、なんと裏面に御舟展が記され
ていた。会期は‘2027/春’とあるだけで、具体的な時期はなし。まだ決ま
ってないのだろうが、3月中旬から4月にかけて開幕するのかもしれない。

山種美以外の美術館で遭遇した速水御舟展は2つしかない。
☆‘速水御舟ー新たなる魅力’ 2008年 平塚美
☆‘速水御舟とその周辺 大正期日本画の俊栄たち’ 2015年 世田谷美

おもしろいことにこの特別展には山種美が所蔵する作品は1点もない。お陰
で‘別冊太陽’に載っている日本の美術館(山種以外)や個人コレクターがもっ
ている作品などを数多くみることができた。では、来年の東近美では山種は
有名な‘炎舞’(重文)などを貸し出すのだろうか?仮に出品されないとしても、
山種蔵のものはほとんどみているので、まだ縁のない作品が沢山でてくれば、
平塚美や世田谷美のときのように十分楽しめる。

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2026.04.28

映画‘次郎長富士’!

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Img_0001_20260428223701   大映 1959年 森一生監督 長谷川一夫主演

美術館巡りで予定の特別展を楽しんだあとは、追っかけリストに載っている
映画のDVD(残っているのは片手くらいになったが)にぶち当たることを願
ってブックオフへ足を運ぶことが多い。4/10、府中市美の‘長沢蘆雪展’を
みてからめざしたのは京王デパートのすぐ近くにある新宿店。最近は日本映
画からスタートし、海外映画へと進むのがルーティン。

この店とは相性がいいが、今関心が向っている次郎長物語がひょいと目の前に
現れた。情報がまったくなかった大映が製作した‘次郎長富士’(1959年
 1600円)と‘続次郎長富士’(1960年 1600円)。3/31の拙
ブログでとりあげたマキノ雅弘監督、鶴田浩二主演の‘次郎長三国志’
(1963年 東映)の前に、大映が長谷川一夫(次郎長)をはじめとする
オールスターキャストで次郎長映画を製作していた。

どちらがおもしろかったか?ズバリ、軍配は大映にあがる。街道一の親分、
次郎長は長谷川一夫(知ってる人は知っている)がやはり貫録勝ち。そして、
市川雷蔵(吉良仁吉)、勝新太郎(森の石松)。女優陣も山本富士子、京マ
チ子、若尾文子、中村玉緒と勢揃い。この4人の美女のなかでハッとするこ
とがあった。どうでもいいことだが(勝手な思い込みなのですぐ忘れてほしい)
、浜松の大貸元の二代目おかつに扮した京マチ子をみていたら、NHKの人気
女子アナウンサーからフリーに転じ、4月末から日テレの新番組のMCを
することになっている和久田さんがダブってきた。

長谷川一夫の次郎長同様、芝居の中心にどんといるのは森の石松役の勝新太郎。
♪♪‘旅姿三人男’ではないが、‘腕と度胸じゃ負けないが、人情からめばついほろり、見えぬ片眼に出る涙’ のよい男、森の石松にピッタリあっている。そして、‘続次郎長富士’にでてくる石松が都鳥三兄弟に騙されて殺される場面は鬼気迫るスゴイ演技だった。緊張感と笑いがうまくブレンドされた次郎長映画の傑作を存分に楽しんだ。流石、大映である。

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2026.04.27

マラソンで2時間を切る世界新記録!

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 マラソンで世界初の2時間切りを達成したサウェ選手

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  オニツカタイガーの‘レザースニーカー’

26日に行われたロンドンマラソンでサウェ選手(31歳、ケニア)は2時
間を切る大記録(1時間59分30秒)で優勝した。そして、2位のエチオ
ピアの選手も初マラソンなのに1時間59分41秒でフィニッシュした。

マラソンは日本選手が強かった頃は、レースがあるたびにTVの実況中継を
かぶりつくようにみていたが、今はケニアやエチオピアなどのアフリカ勢が
圧倒的に強いので、ほとんど生でみることはなくなった。でも、マラソンに
は関心があるので、こういう歴史的な記録がでれば敏感に反応する。記録を
だすため、高速レースを一体どのようにコントロールして42.195㎞を
駆け抜けたのか、2時間切りは新しい目標タイムとして、頻繁にでてくるの
か、興味は尽きない。

アフリカの選手がなぜ強いのか、解説によると理由はいろいろある。厚底シ
ューズの採用や胃に負担をかけずに栄養補給できる特殊ドリンクを開発した
ことなどが指摘されている。厚底シューズの話は今年の箱根駅伝でもお目に
かかった。選手は皆このシューズを履いて走っていた。これがトレンドにな
っている。

このマラソンレースの記事を読んで、俄然厚底シューズ買ってみようかと思
いはじめた。散歩のときに履いているのがくたびれてきたので、この厚底タ
イプに買い替えタイミングとしてはいい。また、散歩ではなく美術館巡りの
ときでもこれをはくと楽に歩けるような気がしてきた。たとえば、オニツカ
タイガーの‘レザースニーカー’の「オールブラック」(1万6500円税込み)
を購入した人の感想は‘軽いので長距離歩いてもまったく疲れない’とのこと。
靴屋で近々確かめることにした。

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2026.04.26

根津美術館庭園のカキツバタ!

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 根津美術館庭園のカキツバタ

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  尾形光琳の‘八橋図屏風’(17世紀 メトロポリタン美)

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 尾形光琳の国宝 ‘八橋蒔絵螺鈿硯箱’(18世紀前半 東博)

4/22に出かけた根津美でお目当ての‘光琳派展’(4/11~5/10)を
楽しんだ後、尾形光琳が描いたカキツバタが庭園で今みれるという案内があ
ったので、導線に沿って下に降りてみた。この美術館へはこれまで何度も来
ているが、タイミングが合わずカキツバタを楽しむことがなかった。

美術館のHPに‘カキツバタの開花’情報が載っており、4/46は五割咲きとな
っているので4/22のときもこれくらいの咲き具合だった感じ。天気が良
かったから、絵画と本物のカキツバタを一緒にみるという理想的な鑑賞体験
になった。ここへ来るたびに人数が増えている外国人観光客も日本人に交じ
って大勢いた。

館内で驚いたのはフランス人の団体客がどどっといて、2回の茶室の部屋で
はフランス人の男性ガイドが熱心にやきものなどを説明していた。根津美は
都内で日本美術を堪能できる美術館として、浮世絵の太田記念美と同様に
定番のコースになっているのかもしれない。すばらしい!流石、フランス
は日本好きの多い芸術大国である。

伊勢物語の東下りで業平がたどり着いた八橋(第9段1)’(愛知県知立市)
で詠んだ和歌は
‘からころも着つつなれにしつましあれば
 はるばる来ぬる旅をしぞ思う’
(慣れ親しんだ妻は、着慣れた唐衣のように身に添うもの、
 そのような妻のあることを思い出せば、はるばるやって來た旅が、
 いっそうしみじみと感じられて参ります)

メトロポリタン美が所蔵する光琳の‘八つ橋図屏風’は以前里帰りして、‘燕子
花図’と一緒に並べられた。東博で定期的に展示される‘八橋蒔絵硯箱’は鉛が
使われた橋と螺鈿が輝くカキツバタの花が強く印象に残る。

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2026.04.25

河鍋暁斎の毒入りお笑い劇場!

Img_20260425231401   ‘鯰の船に乗る猫’(1870~75年)

Img_0001_20260425231401   ‘蛙の射的場’(1871~76年)

Img_0002_20260425231401   ‘百鬼夜行図屏風’(1871~89年)

Img_0004_20260425231401   ‘百鬼夜行’(1871~89年)

Img_0003_20260425231401   ‘酒のツマミに鰹を準備する鬼’(1865~70年)

サントリー美で開催されている河鍋暁斎(1831~1889)の回顧展
(4/22~6/21)へまた足を運ぶのは、鳥獣戯画を連想させる蛙や鼠
などのおもしろい絵に期待しているから。しかも、その暁斎流の表現が毒
がたんまり効いていたり、ドキッとするほど暴力的だったりするので、
怖いもの見たさ感にも火がつく。

じっとみていると結構、ハードヴァイオレンスなのが‘鯰の船に乗る猫’。
腹をみせて仰向けになっている鯰に乗っている猫はまる女王様のよう。腹
は柔らかそうだからさぞ気持ちがいいだろう。その重い船を必死に引っ張
っているのが2匹の子猫。この鯰はもう死んでいるのか?麻酔をかけられ
ているのか?

‘蛙の射的場’は収穫の一枚。的になっている蓮の果托にむけて客の二匹の蛙
が蓮の茎でつくった銃をぶっ放そうとしている。可愛そうなのが的の手前
に吊り下げられている小蛙。これは相当な悪趣味。音がするたびに生きた
心地がしないだろう。

この二つに較べれば、蝙蝠などの妖怪が暴れまくる‘百鬼夜行図屏風’や‘百鬼夜行’ははじめから妖怪の世界としてみているから、籠に首がのっていても、それほど心臓はバクバクしない。そして、‘酒のツマミに鰹を準備する鬼’でも、鬼が鰹で一杯やりたい気持ちは即納得。大酒飲みの酒呑童子ほどではなさそうなので親近感が増す。

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2026.04.24

サントリー美ではじまった‘河鍋暁斎の世界’!

Img_0003_20260424225301   ‘地獄大夫と一休’(1871~89年)

Img_0001_20260424225301   ‘酒呑童子図絵’(1878年頃)

Img_20260424225301   ‘恵比寿を描く大黒’(1871~89年)

Img_0004_20260424225301   ‘蛙の放下師’(1871~89年)

Img_0002_20260424225301   ‘動物の曲芸’(1871~89年)

サントリー美で開幕した‘河鍋暁斎の世界’(4/22~6/21)を初日にみ
てきた。河鍋暁斎(1831~1889)の回顧展は今度で4回目。作品
は2017年、Bunkamuraザ・ミュージアムのときと同じイギリスのゴー
ルドマンコレクション。そのため、まだお目にかかってないものにどれだけ
あえるかに関心はむかう。

チラシにどーんと使われているのは最高傑作のひとつである‘地獄大夫と一
休’。はじめてみたとき、戸惑ったのが骸骨の親分の頭に乗っかって踊る一
休。小さい頃にインプットされたあの一休さんがこんな格好でどんちゃん騒ぎ?目を見張らせる美形で絵柄の綺麗な衣装を着た地獄大夫との関係はどうなっているの?地獄大夫は堺の遊女で一休和尚が悟りに導いたことになっているのだが、、暁斎はこんなおもしろい絵を描いてハッとさせる。

暁斎は蛙の戯画の名手、鳥獣戯画で笑いをとった蛙が明治時代にふたたび蘇
ったのが‘蛙の放下師’。放下(ほうか)は中世から近代にかけて行われた大
道芸のひとつ。暁斎は放下師を蛙に見立て、その曲芸を描いている。演じる
のは4匹の蛙。視線を一心に集める蛙は蓮の茎を口の上にのせており、その
先の蓮の果実には蛙が腰をおろし三味線を弾き鳴らしている。そして、とて
も賑やかなのが‘動物の曲芸’。猫、鼠、蝙蝠、モグラが得意の芸を熱演して
いる。これは楽しい!

ほかで思わず足がとまったのが‘酒吞童子図絵’と初見の‘恵比寿を描く大黒’。
暁斎の天才ぶりにあらためて感心した。

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2026.04.23

根津美の‘光琳派展’!

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Img_0001_20260423230701   尾形光琳の国宝‘燕子花図屏風’(18世紀 根津美)

Img_0005_20260423230801   尾形光琳の‘撫子図団扇’(18世紀)

Img_0002_20260423230701   深江芦舟の‘蔦の細道図屏風’(18世紀 クリーブランド美)

Img_0003_20260423230801   尾形乾山の‘色絵槍梅図三角向付’(18世紀 前澤友作氏蔵)

Img_0004_20260423230801   尾形乾山の‘銹絵染付金彩絵替土器皿’(重文 18世紀 根津美)

今月の11日から根津美で行われている‘光琳派 国宝「燕子花図」と
尾形光琳のフォロワーたち’(4/11~5/10)をみてきた。日本画の特別
展で会期が1ヶ月くらいしかないものは、これまでの鑑賞体験からすると、
いい作品が並んでいることがわかっているので見逃すわけにはいかない。

根津のお宝中のお宝である‘燕子花図屏風’は美しく咲きそろう燕子花だけしか
描かれてないのに、そのリズミカルな配置によりなんだか生命力のある植物
がダンスを踊っているような錯覚をおぼえる。こんな斬新で装飾的な模
様表現を生み出すところが尾形光琳(1658~1716)のスゴイところ。
光琳の大きな収穫ははじめてお目にかかる‘撫子図団扇’。手元にあるMy図録
に載ってないので、うすピンクの花弁をいい気持でながめていた。

クリーブランド美から里帰りした深江芦舟(1699~1757)の‘蔦の細
道図屏風’は東博にあるものの別ヴァージョンで、こちらのほうが先に描かれた。芦舟は山を宗達風に描くだけでなく、光琳の水流模様をしっかり消化して伊勢物語にでてくる話を巧みに描いている。

尾形乾山(1663~1743)でも嬉しい作品と遭遇した。それは前澤友作
氏(ZOZOの創業者)が所蔵する‘色絵槍梅図三角向付’。はっとする三角の
向付に緑を地にして映える梅がたくさん並んでいる。そして、‘銹絵染付金彩絵
替土器皿’のモダンなデザイン感覚を息を呑ん観ていた。

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2026.04.21

浮世絵切手をゲット!

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昨日から販売された浮世絵切手

Img_0001_20260421224601   鈴木春信の‘見立源氏夕顔’(1766年 ホノルル美)

Img_20260421224601   喜多川歌麿の‘台所美人’(1794~95年 ニューヨーク公立図書館)

昨日、郵便局へ出かけ、みどりがめさんから教えてもらった‘浮世絵切手’
(1シート10枚で1100円)を購入した。みどりがめさんの情報により
切手を買うのはこれが2度目。昨年の1月のときは博物大名の高松藩五代藩
主・松平頼恭(よりたか  1711~17711)がつくらせた魚の肉筆画
の‘衆鱗図’に描かれたマダイ、マンボウなど10匹が切手になったもの。

今年は‘切手趣味週間’に選ばれた浮世絵美人画2点。ひとつは鈴木春信
(1725~1770)が明和3年(1766)に‘源氏物語 巻4夕顔’の見立
絵として2枚続のワイド画面に描いたもの。切手で使われているのは東博の
所蔵するものだが、これは2002年山口県立美・浦上記念館で行われた‘鈴木
春信展’でお目にかかったホノルル美から里帰りしたもの。右の若衆はどうみて
も女性。いうもこの春信マジックに幻惑される。

もうひとつは喜多川歌麿(1753~1806)の風俗画‘台所美人’。寛政の
中期、歌麿は日常生活や労働に従事する美人画を相次いで描いており、遊女や
芸者をモデルにつかった作品とはひと味ちがった美人像をつくりあげている。
台所で炊事に忙しい女性たちの姿をとらえたこの絵で視線が集中するのは湯を
汲もうとして立ち昇る湯気に顔をしかめている女。この瞬間にみせるリアルな
表情の描写がじつに上手い。

切手を集める趣味はないが、こうして関心のあるものが図柄になった切手をな
がめるのはとても新鮮。‘切手趣味週間’の意味を理解し、どんなインターバルで
売り出されるのか確認しようと思う。先月観たオードリー・ヘップバーンが
主演した人気映画‘シャレード’では高額な切手が事件の鍵を握っていた。切手繋
がりが膨らんでいくかもしれない。 

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2026.04.20

モネの回顧展に乾杯!

Img_20260420232101   ‘90年代のモネ 連作シリーズ’ 1990年 ロイヤル・アカデミー・オブ・アート

Img_0003_20260420232201   ‘大回顧展 モネ’ 2007年 国立新美

Img_0001_20260420232201   ‘クロード・モネ’ 2010年 グラン・パレ

Img_0002_20260420232201   ‘マルモッタン・モネ美所蔵 モネ展’ 2015年 東京都美

Img_0004_20260420232201   ‘クロード・モネー風景への問いかけ’ 2026年 アーティゾン美

好きな画家の立派な回顧展をみたあとはその余韻が長く続く。先週、アーティ
ゾン美で最高の瞬間を味わったモネ(1840~1926)の決定版の回顧展
のことが毎日心の多くを占めている。今、過去に体験したモネ展を思い出しな
がらそのスゴさを確認している。My図録づくりで2つか3つは消えているが、
忘れられない回顧展は次の通り。

☆‘90年代のモネ’ 1990年 ロイヤル・アカデミー・オブ・アート
☆‘モネと印象派 ボストン美展’ 1992年 Bunkamuraザ・ミュージアム
☆‘モネ展’ 1994年 名古屋市美
☆‘モネと印象派の画家たち’ 2003年 島根県美
☆‘大回顧展 モネ’ 2007年 国立新美

☆‘クロード・モネの世界’ 2008年 名古屋ボストン美
☆‘クロード・モネ’ 2010年 グラン・パレ
☆‘ボストン美 華麗なるジャポニスム展’ 2014年 世田谷美
☆‘マルモッタン・モネ美所蔵 モネ展’ 2015年 東京都美

☆‘モネ 連作の情景’ 2023年 上野の森美
☆‘モネ 睡蓮のとき’ 2024年 西洋美
☆‘クロード・モネー風景への問いかけ’ 2026年 アーティゾン美

印象派のモネに最接近できた最初の回顧展は運よくロンドン出張と開催の時期が重なった‘90年代のモネ 連作シリーズ’。これは睡蓮などいろいろある連作のモチーフを世界中の美術館やコレクターからどどっと集めてきた大モネ展。ロイヤルアカデミーで入館するのに2時間待ったが、名画の数々を目にし天にも昇る気持ちだった。図録はわが家のお宝中のお宝で、連作のバイブルとなっている。

2010年にもパリのグラン・パリで開催された大規模なモネ展をみることができた。モネ狂いとしてはこれほど嬉しいことはない。今人気沸騰のアーティゾンのモネ展にでている作品はこのときのデジャブが起きているように感じさせるラインナップになっており、まさにワールドクラスの特別展。アメリカの美術館でモネと深く結びついているのはボストン美、これまでBunkamura、名古屋ボストン美、世田谷美で行われたモネ展が忘れられない。世田谷美に登場したのは豪華な着物を着たカミーユを描いた‘ラ・ジャポネ―ズ’。

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2026.04.19

ルノワール、バジールも楽しめるアーティゾン美の‘モネ展’!

Img_0004_20260419223901  スマホで写真撮影OKのモネ展 ‘かささぎ’

Img_0003_20260419223901   ルノワールの‘クロード・モネ’(1875年 オルセー美)

Img_0002_20260419223901   バジールの‘移動野戦病院’(1865年 オルセー美)

Img_20260419223901   青木繁の‘わだつみのいろこの宮’(1907年 アーティゾン美)

Img_0001_20260419223901   

小杉放菴の‘山幸彦’(1917年 アーティゾン美)

アーティゾン美で開催中の‘クロード・モネー風景への問いかけ’(2/7~
5/24)では展覧会の運営の面で美術館への好感度をぐんとあげることが
行われている。それは現代アートの特別展のようにスマホによる写真撮影
がOKになっていること。これまでモネ展へは何度も足を運んでいるが、
こんな嬉しい配慮をしてくれた美術館はない。アーティゾン美に拍手々!

館内では皆、順番にお気に入りの絵をスマホで撮っている。今は図録の値
段が以前に比べるとだいぶ高くなっており、3000円をこえるのはもう
当たり前になっていることが多いので、スマホをフルに使えば、自分流の
図録が出来上がる。ミュージアムショップで絵葉書を何点か買い、これと
スマホで撮影したものを合わせれば、モネ展が楽しいエピソード記憶とし
て脳を刺激し続けるのは間違いない。本当にすばらしい!

オルセーからやって来た作品はモネだけと思っていたら(これが普通の
展示方法)、モネ(1840~1936)の印象派仲間たちの絵も結構で
ていた。ピサロ(1830~1903)、シスレー(1839~1899)
、ルノワール(1841~1919)、バジール(1841~1870)
の絵がでていたので、こちらへも鑑賞エネルギーを配分するとことになっ
た。長く見ていたのはルノワールの‘クロード・モネ’とはじめてお目にか
かったバジールが足を骨折しベッドに横たわっているモネを描いた‘移動野
戦病院’。

また、モネ展に続いてアーティゾン美のコレクションをみせる導線にそっ
て進むと、青木繁の‘わたつみのいろこの宮’と小杉放菴の‘山幸彦’が目の前
に現れた。これは予想してなかった作品。このオマケも存分に楽しんだ。

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2026.04.18

アーティゾン美の決定版‘モネ展’ ベスト&ベスト!(2)

Img_20260418232001   ‘かささぎ’(1868~69年)

Img_0004_20260418232001   ‘ジヴェルニーのモネの庭’(1900年)

Img_0001_20260418232001   ‘睡蓮の池、緑のハーモニー’(1899年)

Img_0003_20260418232001   ‘ポプラ並木、風の日’(1891年)

Img_0002_20260418232001   ‘ノルウェー型の舟で’(1887年頃)

パリのグラン・パレでモネの絵を168点もみたとき、強烈なインパクトを
もった絵が3点あった。それはいずれも白が輝いていた。そのひとつが今回
アーティゾン美にやって来た‘かささぎ’。まわりに展示されている作品はど
れも美術館の自慢のコレクションばかりだが、この絵は群をぬいて観る者の
心をとらえて離さない。昼間、降った雪に光があたるとまぶしいくらい美し
く感じるが、それがこの絵にはある。左にちょこっと描かれたかささぎは視
線に入るが、関心はそこにはいかず、キラキラ輝く真っ白な雪に集中する。

この白の磁力に対して、‘ジヴェルニーのモネの庭’の前に立つと、うあー!と声が出そうになるのは斜めに配置された今が盛りのアイリスの紫の力。上の画面の赤茶色がこの紫を引き立てており、つい長くみてしまう。やはり光により色彩がどっと目に飛び込んでくる絵は忘れられない。これは1994年(名古屋市美)と2004年(国立新美)に開催されたビッグなモネ展には出品されてないから、2010年(グラン・パレ)以来の対面となった。

今回人気の高い連作シリーズでは‘積みわら’はなく、‘睡蓮の池’と‘ルーアン大聖堂’、’ポプラ並木‘の3つ。心が落ちつくのはやはり日本風の太鼓橋がでてくる‘睡蓮の池、緑のハーモニー’。ぱっとみると平板な描き方だが、よくみると太鼓橋の下を奥の方に睡蓮が流れていくようで奥行き感が強調されている。これはゆっくりした動的描写に映るが、‘ポプラ並木、風の日’は前景の3本の木の幹も奥の方にある別の木々も強い風になびく姿が北斎の浮世絵風景画を連想させる。

そして、3人の若い女性が小舟で釣りを楽しんでいる‘ノルウェー型の舟で’は水面に映る描写が鈴木春信の同じようなモチーフで描かれた美人画を思い起こさせる。ここにとりあげた5点はいずれもグラン・パレに展示された。

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アーティゾン美の決定版‘モネ展’ ベスト&ベスト!(1)

Img_0001_20260417232301   ‘アルジャントゥイユのレガッタ’(1872年年頃)

Img_20260417232301   ‘パリ、モントルグイユ街、1878年6月30日の祝日’(1878年)

Img_0003_20260417232301   ‘サン=ラザール駅’(1877年)

Img_0004_20260417232301   ‘オランダのチューリップ畑’(1886年)

Img_0002_20260417232301   ‘ロンドン国会議事堂、霧の中に差す陽光’(1904年)

アーティゾン美で開催中の‘クロード・モネー風景への問いかけ’(2/7~
5/24)をみてきた。2月からはじまっているのに出動が遅れたのがこの特別
展が日時予約制をとっていることを迂闊にも3月の終わりになるまで気が付か
なかったから。さらに甘い考えだったのが、基本は予約でも当日券が発売され
るから出かければ入館できる思ったこと。3/25の1時頃、美術館に着くと
‘当日券はありません!’の案内。みれば大勢のモネファンが予約の時間に集ま
っていた。仕切り直しで予約を手続きをしたがなかなかとれず、やっと4/15
の最期のPM5:00~30に滑り込むことができた。

モネ(1840~1926)は日本ではゴッホ同様、企画展のキラーコンテン
ツであることはわかっていたが、今回のモネ展はワールドクラスの出品内容
になっていることまで頭がまわらなかった。モネの作品は全部で57点でてい
るが、このうちオルセーから出品されたものはなんと39点。過去に行われた
モネ展は欠かさず足を運んだが、オルセー蔵の作品がこれほどたくさん一度に
展示されることはなかった。しかも、美術本に載る定番の名画をこれもあれも
お見せしますという太っ腹。

2010年、パリに行ったとき世界中の美術館や個人が所蔵する自慢の傑作が
結集した大規模なモネ展(グラン・パレ)を楽しんだ。作品の数は168点、
このうちグラン・パレから目と鼻の先にあるオルセーからは49点が出品され
た。そして、これらの作品で今回日本にどどっとやって来たものはなんと
29点。この展示は‘大事件’といってもいい奇跡のラインナップである。

ここにあげた5点はグラン・パレでも多くの人が幸せな顔をしてながめていた
もの。それが今アーティゾンで再現されているのである。すばらしい!
はじめてオルセーでモネに対面したとき、明るい光の表現に一番惹きこまれた
のがセーヌ川の光景をを描いた‘アルジャントゥイユのレガッタ’。パリの活気が
200%伝わってくる‘パリ、モントルグイユ街、1878年6月30日の祝日’
は体が震えるほど気分がハイになる。そして、旅心をそそる‘サン=ラザール駅’。
フランス以外の風景では‘オランダのチューリップ畑’や‘ロンドン国会議事堂、
霧の中に差す陽光’もいつまでもみていたい傑作。

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2026.04.16

2度目の‘長沢蘆雪展’!

Img_20260416225001   ‘虎図襖’(重文 1786年 無量寺・串本応挙芦雪館)

Img_0001_20260416225001   ‘長春孔雀図’(18世紀後半)

Img_0002_20260416225001   ‘春景群鳥図’(1798年)

Img_0004_20260416225001

Img_0005_20260416225001   ‘花鳥遊漁図巻’(18世紀後半 文化庁)

Img_0003_20260416225001   ‘郭子儀図’(18世紀後半)

JR中央線はこれまで美術館巡りのとき縁がなかったが、昨日府中市美を訪問
するのにはじめて利用した。武蔵小金井駅で下車のあとは府中駅行きのバス
に乗ると15分くらいで美術館に着いた。これからは京王線で東府中駅をめ
ざすルートよりバスが20分間隔でやってくるこちらのほうが多くなりそう。

4/14から後期の展示がスタートした‘長沢蘆雪展’は前期同様大盛況で、
入口の前に長い行列ができていた。チケットを購入する人たちが並んでいる
のである。後期には一番人気の‘虎図’が登場するので、皆早めの出動をして
いるのだろう。15分くらいで半額割引チケット(400円)が買えたが、
週末はこの列は相当長くなる予感がするので事前にチケットをネットで購入
しておいたほうがいいかもしれない。そうすると2階の展示室に早くいける。

お目当ての‘虎図’は最後の部屋にどーんと飾られている。この猫と変わらない
虎の人気にくらべると右にいる竜は可哀そうなくらい存在感が薄い。怖くな
い虎で猫のような愛らしさがあれば誰だって近くに寄ってみたくなる。まさ
に‘終わり良ければすべて良し’となる展示。

展示の流れで思わず足がとまったのは花鳥画では初見のとても見栄えのする
‘長春孔雀図’と鳥たちの賑やかな姿が心をウキウキさせる‘春景群鳥図’。
そして、頬が緩む子犬と子どもの絵では東博で一度お目にかかったことのあ
る‘花鳥遊漁図巻’と画面の多くを占める紫色と朱色が目を惹く‘郭子儀図’。
本当に立派な芦雪展だった。府中市美に感謝!

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2026.04.14

今年 日本でみれるゴーギャン・ミレーの傑作!

Img_20260414231101   ゴーギャンの‘アレアレアレ’(1892年 オルセー美)

Img_0001_20260414231101   ‘ブルターニュの少年’(1889年 ヴァルラフ=リヒャルツ美)

Img_0002_20260414231101   

‘マハナ・マア’(1892年 シンシナティ美)

Img_0003_20260414231201   ミレーの‘落穂拾い’(1857年 オルセー美)

Img_0005_20260414231201    ‘春’(1868~73年 オルセー美)

Img_0004_20260414231201   ‘仕事に出かける人’(1851~53年 シンシナティ美)

今年は海外の名の知れた美術館が所蔵するモネやゴッホの有名な絵がたくさ
んやって來るが、数ではかなわないがいい絵をみることができる画家がもう
二人いる。ともにビッグネームのゴーギャン(1848~1903)とミレー
(1814~1875)。

目を楽しませてくれるのはまちがいない傑作が披露される特別展は開催の早い
順からいうと、
☆‘ヴァルラフ=リヒャルツ美展’  4/19~6/21 宇都宮美
☆‘シンシナティ美展’      10/10~1/10 上野の森美
☆‘オルセー美展’        11/4~3/28  東京都美

ゴーギャンの作品は現時点の情報では3点。はじめてお目にかかるのは宇都宮美に4/19から登場する‘ブルターニュの少年’。ドイツ・ケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美にこの絵があることはかなり前に出版された‘アサヒグラフのゴーギャン特集’で知ったが、ようやく夢が叶う。‘待てば海路の日和あり’である。タヒチで描かれた作品ではシンシナティ美から出品される‘マハナ・マア(真実の瞬間)’は図版でもはじめてみる絵。そして、オルセーからは11/4から真打の‘悦び(アレアレアレ)’が展示される。すばらしい!

ミレーの3点のうち期待は、シンシナティ美のお宝絵画のひとつである‘仕事に出かける人’とオルセーでなぜか鑑賞したという実感がない‘春’。ミレーの好きな日本人にとって人気のある‘落穂拾い’は23年ぶりの来日になる。再会が楽しみ!

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2026.04.13

追っかけラストピース! 長沢蘆雪

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‘大黒天図’(18世紀後半 福田美)

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Img_0003_20260413234001   ‘白象唐子遊戯図屏風’(18世紀 鐵齋堂)

Img_20260413234001   ‘童子・雀・猫図’(1786年)

Img_0004_20260413234001   ‘双鹿図’(18世紀後半 京博)

府中市美で開催中の‘長沢蘆雪展’は明日から後期(4/14~5/10)がはじ
まる。3日前に出かけ、その盛況ぶりを見せつけられたので、早目の出動が
よさそうな予感がするので、気分が盛り上がったまま今週に足を運ぶのがい
いか、ほかの展覧会との兼ね合いを含めていろいろ思案中。

これまで蘆雪の回顧展に縁があったのは2回。2006年の‘応挙と芦雪’(奈良県美)とMIHO MUSEUMで2011年に行われた‘長沢芦雪 奇は新なり’。そして、今回が加わり、回顧展に遭遇する理想の回数の2回に達しているから、芦雪も応挙や若冲らと同様に最接近できた日本画家になった。

お目にかかった作品の数はだいぶ増えてきたが、追っかけ画がなくなったわけではない。府中市美に密かに期待していたのは京都の福田美が所蔵する‘大黒天図’。ダメだった。福田にはほかにみたいのが2点あり、HPを定点観測し鑑賞の機会をじっと待っている。美術本に載っていた‘白象唐子遊戯図屏風’もみたくてたまらない作品。

‘童子・雀・猫図’と‘双鹿図’はMIHO MUSEAMの決定版回顧展のとき、展示替えでみれなかったもの。関西に住んでいると2回出かけられるが、横浜からクルマを東名高速と新名神をつなぎ信楽まで走らせるのは1回が精いっぱい。新幹線を利用しての京都・大坂・奈良の美術館めぐりでも同じことがいえ、展示替えまでフォローできない。いつかお目にかかりたい。

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映画‘清水港代参夢道中’!

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1940年 日活製作 マキノ正博監督 片岡千恵蔵主演

Img_20260412231901  ‘石松三十石舟’ 森の石松(左)片岡千恵蔵と旅人(右)広沢虎造

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今、関心のエネルギーが200%向かっている清水の次郎長親分や森の石松
を主役にした映画がいろいろみつかってきた。つい1週間前、You Tubeの
動画で1940年に日活が製作した‘清水港代参夢道中’に運よくぶち当たった。
これは現代の舞台監督(片岡千恵蔵)が江戸時代にタイムスリップして森の
石松になるという突飛な発想の作品。

変身した石松を演じる片岡千恵蔵(知っている人は知っている)はこの時37
歳。あのどっしりした千恵蔵のイメージがまるっきり変わってしまうほどの
細身のイケメン。上手い演技にほとほと感心させられるのが、あの‘石松三十石
舟’の場面。江戸っ子の旅人として特別出演している浪曲師二代目広沢虎造
(41歳)とのかけあいを身をのりだして観ていた。

旅人 ‘次郎長ばかりが偉いんじゃない。物事、、出世をするには、話し相手、、
   番頭役がかんじんさ、、次郎長にはいい子分がいるね、、’
石松 ‘飲みねぇ、飲みねぇ、寿司食いねぇ、江戸っ子だってなあ、、’
旅人 ‘神田の生まれよ’
石松 ‘そうだってねぇ、、次郎長の子分の多勢ある中で一番強いのを誰だか知
   っているかい、、’
旅人 ‘そりゃ、、知ってらい、、’
石松 ‘誰が強い、、’
旅人 ‘大政に小政、大瀬の半五郎、遠州森のィ、、あれ、森の、、石、、客人
   すまねぇ、いの一番に言わなきゃならない清水一家で一番強いのを、一人
   忘れていたよ!、、こりゃ強い、大政だって、、小政だって敵わない。
   清水一家で離れて強い!’
石松 ‘うん!’
旅人 ‘遠州森の、福田屋という宿屋の倅だ!、、だけど彼奴あ、、人間が馬鹿
   だからねぇ、だから、お前さん、、東海道をゆっくり歩いてご覧なさい、
   彼奴の噂で大変!この頃小さな娘がねぇ、、子守唄に唄ってますよ、、
   ♪♪馬鹿は死ななきゃ治らない’

今年に入りYou Tubeで楽しんでいる浪曲‘二代目広沢虎造 大傑作選’をブック
オフで探していたが、やっと♪♪‘お民の度胸’ ‘石松の最期’と♪♪‘追分三五郎’ ‘石松の仇討ち’が手に入った。そして、一番欲しい虎造の十八番の♪♪‘三十石舟’がセレクトされた‘浪曲さわり集ベスト’(2023年)もゲットした。いつか銀座の山野楽器にでかけ虎造のCDが発売されているか確認しようと思っている。

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2026.04.11

今年 日本でみれるゴッホの傑作!

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‘跳ね橋’(1888年 ヴァルラフ=リヒャルツ美)

Img_20260411231601   ‘夜のカフェテラス’(1888年 クレラー=ミュラー美)

Img_0003_20260411231601   ‘レストランの内部’(1887年 クレラー=ミュラー美)

Img_0004_20260411231601   ルノワールの‘道化師’(1868年 クレラー=ミュラー美)

Img_0002_20260411231601   ‘ローヌ川の星月夜’(1888年 オルセー美)

昨年の秋、東京都美で楽しませてもらったゴッホ(1853~1890)
が今年の展覧会シーンにもどどっと登場する。
☆‘ヴァルラフ=リヒャルツ美展’ 4/19~6/21  宇都宮美
☆‘大ゴッホ展’         5/29~8/12  上野の森美
☆‘シンシナティ美展’     10/10~1/10  上野の森美
☆オルセー美展        11/14~3/28   東京都美

開幕が近づいている宇都宮美で開催される‘ヴァルラフ=リヒャルツ美展’
に、目玉の作品として展示されるのが‘跳ね橋’。2027年にクレラー=
ミュラー美からやって來る‘跳ね橋’についで有名な作品で、今年のゴッホ
の先陣をきっておめみえする。日本ではじめての公開でゴッホファン
にはたまらない鑑賞の機会だから、期待で胸がふくらむ。

第2弾はまるごとゴッホの‘大ゴッホ展’。ここでの楽しみは2005年に東近美で行われた回顧展以来の披露となる傑作‘夜のカフェテラス’。今、巡回している福島県美(2/21~5/10)のHPで出品作をチェックしてみると、同じく東近美に出品された点描法によって描かれた‘レストランの内部’も一緒に展示されていた。作品はゴッホだけと思っていたが、2011年に訪問したクレラー=ミュラーで必見リストに載せていたルノワールの‘道化師’もラインナップに入っていた。これはビッグなオマケである。

10月に上野の森美ではじまる‘シンシナティ美展’ではチラシに一度日本でみたことのある‘草むらにいる2人の人物’が大きく扱われている。そして、最後に登場するのが東京都美の‘オルセー美展’で展示される‘ローヌ川の星月夜’。2010年の‘オルセー美展 ポスト印象派’(国立新美)でお目にかかったが、16年ぶりの来日。最近手に入れたチラシにはこれとミレーの‘落穂拾い’がアイキャッチの絵として使われている。

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2026.04.10

大盛況の‘長沢蘆雪展’!

Img_20260410224901   ‘鳳凰図’(18世紀後半)

Img_0001_20260411000101   ‘長春小禽図’(18世紀後半)

Img_0003_20260410224901   

‘唐子遊図’(18世紀後半)

Img_0002_20260410224901   ‘人物鳥獣画巻’(18世紀後半 京博)

Img_0004_20260410224901   ‘菊花子犬図’(18世紀後半)

府中市美で開催中の‘長沢蘆雪展!’(3/14~5/10)をみてきた。作品
(芦雪以外の画家も含めて全部で141点)は12日までの前期と後期
(4/14~5/10)で大半が展示替えになる。誰もがみたい長沢蘆雪
(1754~1799)の代表作‘竜虎図襖’(重文)は後期に登場する。

事前に入った情報によると来館者が多く時間待ちがあるようなので、家を
出る時間を早めて京王線の東府中駅をめざし美術館には11時半ごろ着い
た。どんどん人が集まってきているので、やはり時間待ちの行列かと思っ
たが、運よく入館制限はなくチケットを購入するとすぐ展示室に進めた。
この盛況ぶりだと週末は入館待ちの列ができそう。そして、後期には目玉
の‘虎図’が展示されるので、この待ち行列の時間が長くなるかもしれない。
帰りのバス乗り場で話した若い女性は可愛い子犬をみたくて、なんと今日
愛知県から新幹線でやって来たという!芦雪の人気がスゴイことになって
いる。

彼女も楽しかったと言ってたのが、子犬たちがじゃれている姿とそれを
みている猿が描かれた場面がひろげられた‘人物鳥獣画巻’。ほかにもほっ
こりする子犬が肩の力をほぐしてくれるいい絵がたくさんあるが、最後に
でてきた‘菊花子犬図’に思わず足がとまった。

初見のものは大半が個人蔵だが、いきなりハッとする‘鳳凰図’が出迎えて
くれた。こんないい鳳凰があったとは!芦雪の花鳥画は痺れるほど魅せら
れることが多いが‘長春小禽図’もその例に漏れず、すばらしい出来栄え。
毎日鑑賞できるコレクターが羨ましい。はじめてお目にかかる‘唐子遊図’
のヴァージョンもいい気持でみていた。

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2026.04.09

東京ステーションギャラリーの北ヨーロッパの絵画展!

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 ヴァルザーの‘婦人の肖像’(1902年)

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 アルトルップの‘ルバーブ’(1911~21年)

美術を幅広く楽しむことを心がけているので、その分出かける美術館も多く
なる。そのなかにはご無沙汰が続くところがある一方で、お気に入りの美術
館だと年に一度は足を運ぶ傾向が強い。たとえば、東京ステーションギャラ
リーは期待に応えてくれる特別展をコンスタントに開催してくれるので、
美術館に対する好感度は高く、愛蔵図録が一冊々と増えていく。昨年は藤田
嗣治展に惹かれ2度も出動した。

今年、気になっているのはスイスとノルウエーの画家の回顧展。
☆‘カール・ヴァルザー’     4/18~6/21
☆‘ニコライ・アストルップ’  11/21~1/31
来週末から開幕するヴァルザー展は年初にまとめた展覧会情報には入ってな
いのだが、恒例の‘2026年美術展’を特集した二つの雑誌に載った作品をみ
て、おもしろいかも!?、出かけてみるか、と心が揺れている。

20世紀前半に活躍したスイスの画家ヴァルザーはまったく知らないが、目
力の強い女性が描かれた‘婦人の肖像‘がとても気になる。また、不思議な少女
が登場する‘人形の乳母車と少女’もみてみたい。だが、期待外れだった
‘スウェーデン絵画’(東京都美)と‘チュルリョーニス展’(西洋美)のことが
あるから、‘やめとけ!’の声を聞こえてくる。初物は悩ましい。

年末に開催される20世紀初頭に名が知られたノルウエーの画家、ニコライ
・アストルップはひょっとすると2018年に訪問したオスロ国立美でお目
にかかったかもしれない。だから、この画家のほうが関心の度合いが強い。
相性のいい東京ステーションギャラリーなので、2つとも‘綺麗な花’が観れる
かもしれない。果たして?

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2026.04.08

ドジャース・山本 好投し2勝目!

Img_20260408233401  ブルージェイズ戦で好投し、2勝目をあげた山本

Img_0001_20260408233501  バッティングの調子が上がってきた大谷

ドジャースは交流戦相手のブルージェイズに先発山本の好投により4-1で
勝利し、5連勝をかざった。11試合で9勝2敗とワールドシリーズ3連覇
へむけて上々のスタートとなっている。今のブルージェイズは投打ともに元
気がなくこれで敵地で連勝、大谷が投げる明日も勝ってスイープする可能性
が高くなった。

山本が初回3者三振の圧巻の立ち上がりをみせたから、100球くらいで降板するまで安心してみれそうな予感がしたが、その通りになった。6回にスプリンガーにカーブを打たれ1点返されたが、ほかは危なげのない投球で7回途中で交代した。一番おもしろかったのが今年から大リーガーになった岡本(三塁先発、昨年まで巨人)との対戦。

7回先頭で山本と3度目の対戦となった岡本はフルカウントからストレートを右中間にかっこよく打ち返し、ツーベースとなった。岡本はスイングの姿が左に引っ張っても右方向でもすごくいい感じ。サードの守備は上手いからこれからコンスタントに打ち続ければブルージェイズにとって勝利に欠かせない戦力になる。頑張れ、岡本!

3回大谷の放った打球はもう少しでライトスタンドに届いたが、軌道が低すぎた。ホームランとはならなかったが、打撃の調子はワシントン、トロントに来てぐんと良くなっており、いい場面でのホームランがみれそうな状況になってきた。そして、投げる方も2試合ともすごく制球が安定し、進化したフル二刀流が楽しめそう。山本同様、毎回の登板が待ち遠しい。

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2025年 世界の美術館来館者数!

Img_20260407232601   ルーヴル美術館

Img_0004_20260407232601   大英博物館

Img_0003_20260407232601   メトロポリタン美術館

Img_0002_20260407232701   ナショナル・ギャラリー

Img_0001_20260407232701   オルセー美術館

昨日、アート・ニュースペーパー(TAN)が2025年の世界の美術館来館者
数の上位100館を発表した。これははじめてキャッチした情報で、興味深い
データなので馴染みのある美術館を中心に軽くまとめてみた。

1位  ルーヴル美      905万人
2位  バチカン美      693
4位  大英博        644
5位  メトロポリタン美   598
6位  ロシア国立美     509
9位  テートモダン     451
10位 ナショナルギャラリー 415
11位 エルミタージュ美   385
12位 オルセー美      379
13位 プラド美       351

15位 V&A美         333
16位 トレチャコフ美    308
18位 ワシントン国立美   285
19位 MoMA         276
21位 ポンピドーセンター  267
23位 東博         258
24位 チームラボ(2館)   252
41位 東京都美       172
43位 西洋美        165

驚いたのはベスト10の3位に入ったのはソウルの国立中央博物館で
651万人。ほかにも縁のないメキシコシティの国立人類学博物館が505
万人で7位、上海博物館東館が459万人で8位にランクされている。

近現代アートの美術館ではトップはロンドンのテートモダンの451万人、
NYのMoMAやパリのポンピドーセンターを大きく上回っている。これは
意外だった。日本の美術館は東博が258万人(23位)、これに迫ったのは
チームラボの2館(プラネッツ、ボーダレス)。252万人も集めたとは!
いつかでかけてみたい。

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2026.04.06

‘チュルリョーニス展 内なる星図’!

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  ‘祭壇’(1909年)

Img_20260406223101
  ‘おとぎ話’(1909年)

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  ‘レックス(王)’(1909年)

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  ‘リトアニアの墓地’(1909年)

過去に作品をみたことのない画家の回顧展に足を運ぶときはリスクが伴う。
それを避けるのに一助となるのはチラシに載った作品。現在、西洋美で
開催中の‘チュルリョーニス展 内なる星図’(3/28~6/14)に出かけ
てみようかと思ったのは、チラシでみた‘祭壇’に惹かれたから。事前の期待
でいうと東京都美の‘スウェーデン絵画’よりは音楽家と画家の二刀流で活躍
したリトアニアのチュルリョーニス(1875~1911)のほうが高か
った。

だが、残念なことにこの特別展も‘花より団子!’のパートⅡだった。観覧料
は2200円なので合わせて3800円を支払えば贅沢なランチが美味し
くいただけた。昨年、東近美で初物の女性画家、ヒルマ・アフ・クリントの
楽しい抽象画にすっかり嵌ったが、チュルリョーニスも新発見の画家になる
かなと期待していたが、こちらは無理だった。ぐっとくる作品がスッキリし
た描写がなかなかいい‘祭壇’と‘おとぎ話’の2点(80点のうち)だけなので、
興味は急速にしぼんでしまう。

‘おとぎ話’は長くみていて、チェコに生まれた抽象画家のクプカが初期の頃、
数多くのスフィンクスをモチーフにして輝く夜の星に照らされる姿を描いた
作品が頭をよぎった。同じくチラシに大きく載っている‘レックス(王)。
いろいろ画面にでてくるフォルムのひとつ々が細密とまではいわないがもう
少しメリハリをつけて表現されているともっと長くみようという気になるの
に、この描き方だとインパクトが弱く落ち着かない。

これに対し‘リトアニアの墓地’はぺたっとした子どものお絵描き的な絵だが、
リトアニアの墓地がなんとなく匂ってくる。感情に触れる絵なのでこれも展
覧会ファイルに3番手として登録することにした。

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2026.04.05

‘スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき’!

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  ブロメールの‘草原の妖精たち’(1850年)

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  ラーションの‘カードゲームの支度’(1901年)

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  ソーンの‘故郷の調べ’(1920年)

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  ヨーセフソンの‘少年と手押し車’(1880年)

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  リリエフォッシュの‘カケス’(1886年)

スウェーデンの絵画にスポットをあてた特別展が開催されている東京都美に
出かけてきた。背中を押したのは展示されているのがスウェーデン国立美
(ストックホルム)が所蔵するものだから。2018年に北欧旅行をしたと
き、運悪く修復工事のため休館中で自由時間に訪問が叶わなかった。

入館してすぐ目に飛び込んできたのはブロメールの‘草原の妖精たち’。妖精
がこれほど多くいるファンタジックな群像表現はこれまで体験したことがな
い。会場をぐるっとまわったあと、何だ、一番惹かれる絵が最初にあっ
たなと思った。

もう一点、収穫だったのはラーションの‘カードゲームの支度’。じーっとみ
ていてこれまで縁のあった画家だと誰の絵に近いか、思いめぐらすとすーっ
と近づいてきたのはラファエロ前派のミレイが描いた‘両親の家のキリスト’。
細部の写実描写と右の女性と二人の少女のこちらにむかってくる視線が、
どこかミレイの絵と似ている。

描かれた人物に思わず足がとまるのは、色白で美形の若い女性がいかにも
北欧やロシアの女性をイメージさせるソーンの‘故郷の調べ’とルノワールや
マネが描く男の子を連想させるヨーセフソンの‘少年と手押し車’。風景画で
印象深いのは背景を消すと北斎の花鳥画の浮世絵がダブってくるリリエフォ
ッシュの‘カケス’。全体の作品を通してみると、期待値の半分だったな、と
いうのが率直な感想。1600円で美味しい食事をしたほうがよかった。
久しぶりに‘花より団子!’だった。

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2026.04.04

東近美で決定版‘下村観山展’!

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  ‘闍維’(1898年 横浜美)

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  ‘弱法師’(重文 1915年 東博)

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  ‘木の間の秋’(1907年 東近美)

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  ‘日蓮上人辻説法’(1894年 東藝大)

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  ‘日・月蓬莱山図’(1900年 静岡県美)

今年開催される日本画家の回顧展で大きな期待を寄せているのが下村観山
(1873~1930)と今村紫紅(1880~1930)。まず、先月
からはじまった観山展(3/17~5/10)をみるため東近美へ足を運ん
だ。2013年に横浜美で生誕140年を記念した特別展をみているので、
作品のラインナップはおおよそイメージできていたが、流石、東近美であ
る。これ以上の名作の結集はありえない決定版だった。すばらしい!

お気に入りの第一列に並んでいるのは‘闍維(じゃい)’と‘木の間の秋’
(ともに通期の展示)、重文の‘弱法師(よろぼし)’(前期:~4/12の
み)。いずれも大きな画面なので強く印象に残る。入館してすぐお目にか
かれる‘闍維’は荼毘(だび)の意味だが、釈迦を荼毘に付す絵はみたことが
ないので、‘ありゃら、、釈迦が消えた!’マジックをみているのかと思って
しまう。

琳派好きは敏感に反応しそうなのが‘木の間の秋’はつい長く立ち止まってし
まう。一瞬頭をよぎるのは江戸琳派の酒井抱一の代表作‘夏秋草図屏風’
(重文 東博)。たらし込みや金色の葉脈で琳派のイメージに誘い、樹木
の間に光の情趣を感じさせる観山流の卓越した表現力にほとほと感服させら
れる。

‘弱法師’は横長の画面の右の端に盲目の乞食になった俊徳丸が横向きで立ち、
左端には沈みゆく大きな日輪が描かれている。その間に視線が集まるのが大
きく枝を伸ばす梅の木。この生き物のような梅の木がいつまでも記憶に残る。
風俗画の感覚で楽しめる‘日蓮上人辻説法’と横山大観と共作した‘日・月蓬莱
山図’も長くみていた。後期(4/14~5/10)にも出動するつもり。

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2026.04.02

日本でみたいアメリカ美術館の傑作絵画!(3)

Img_0003_20260402224501   ホッパーの‘夜ふかしをする人たち’(1942年 シカゴ美)

Img_0004_20260402224601   セザンヌの‘大水浴図’(1906年 フィラデルフィア美)

Img_20260402224601   ミロの‘農園’(1921∼22年 ワシントン国立美)

Img_0001_20260402224601   ゴッホの‘ラ・ムスメ’(1888年 ワシントン国立美)

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モローの‘オイディプスとスフィンクス’(1864年 メトロポリタン美)

来月の29日に上野の森美で‘大ゴッホ展’が開幕し、クレラー=ミュラー美の
お宝中のお宝の‘夜のカフェテラス’が展示される。最終日の8/12まで美術館
は大盛況が続くことは間違いないだろう。そして、2027年にはパートⅡ
で美術本に載っている‘アルルの跳ね橋’もやって來る。

2011年にオランダを旅行したとき、クレラー=ミュラーでゴッホ
(1853~1890)のこの跳ね橋の絵がみれたことは一番の収穫だった。
その絵が日本でも70年ぶりに公開されるというのだから、展覧会巡りはや
められない。こういう嬉しいことが起こると、まだ来日してないアメリカの
ブランド美術館にあるお宝絵画についても希望を持ち続けようという気持ち
になる。

ハードルが大変高いことはわかっているが、諦めず帆は上げておきたいのは
シカゴ美にあるポッパー(1882~1967)の代表作‘夜ふかしをする人
たち’。2008年、運よくシカゴ美が含まれた団体ツアーがあり、館内に2
時間くらいいた。入ってすぐなんとここでホッパーの大回顧展が開催されて
いることに気づいた。もう天にも昇るような気分。アメリカの大都市で生活
をしていると突き刺さってくる孤独感がひしひしと伝わってくる。一生の思
い出となる鑑賞体験だった。

同様に実現の可能性が低いが期待しているのはフィラデルフィア美が所蔵す
るセザンヌ(1839~1906)の‘大水浴図’。2度目の訪問でようやく
目の中におさまった。208×249cmの大画面に左右からのびる大きな
樹々によって三角形がつくられ、裸婦の群像が描かれている。やはり、この
大水浴図が群をぬいていい。これも日本で披露されたら‘大事件’となるが、、

ワシントンのナショナルギャラリーは以前モネの‘日傘をさす女ーモネ夫人と
息子’やカサットの絵など心に深く刻まれる名画を出品してくれた実績がある
ので、次の大イベントでは文豪ヘミンウェイが所蔵していたミロ(1893~
1983)の‘農園’とゴッホの‘ラ・ムスメ’を待ちたい。そして、メトロポリ
タンにお願いしたいのはモロー(1826~1898)の縦長の大作‘オイデ
ィプスとスフィンクス’。

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2026.04.01

日本でみたいアメリカ美術館の傑作絵画!(2)

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フラゴナールの‘読書する少女’(1776年 ワシントン国立美)

Img_0003_20260401232001   ゴヤの‘サバ―サ・ガルシア’(1806~11年 ワシントン国立美)

Img_0001_20260401232001   アングルの‘ブロイ公妃’(1851~53年 メトロポリタン美)

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サージェントの‘マダムXの肖像’(1884年 メトロポリタン美)

Img_0004_20260401232001   ゴヤの‘マヌエル・オソーリオ・デ・スーニガ’(1788年頃 メトロポリタン美)

美術鑑賞が趣味になっている人にとってパリ旅行と同じくらい楽しいのは、
旅行会社が企画してくれる団体ツアー‘アメリカ東海岸〇〇日間’に参加する
ことかもしれない。NYのメトロポリタン美、ワシントンDCではナショナル
ギャラリー、そしてボストン美へ行くと名画の数々により感動袋がぱんぱ
んに膨れるのは請け合い。そして、アメリカにあるブランド美術館のコレ
クションの質の高さと数の多さを強く印象付けられる。

これを運よく体験すると、その感動を日本でまた味わえないかと願うようになる。そして、2022年に国立新美で大変立派な‘メトロポリタン美術館展’に遭遇したので、数年したらMETだけでなくほかの美術館による大規模な特別展が開催されるのではと勝手に期待してしまう。日本は世界に誇れる美術大国だから、高い確率でそれは実現するような気がしてならない。

ワシントンのナショナルギャラリーへは運にも恵まれ5回訪問することができた。ダ・ヴィンチ、ラファエロがあり、人気のフェルメール、印象派の名画、マティス、ダリ、ロスコ、、、、とにかくスゴイ美術館であり、何度でも足を運びたくなる。この絵が日本で披露されたら、人だかりになりそうなのはフラゴナール(1732~1806)の‘読書する少女’。明るい黄色の衣服が目に心地よくてロココ様式の香りがしないので、マネやルノワールの描いた女性と同じ感覚でみてしまう。それはゴヤ(1746~1828)の若い頃の薬師丸ひろ子をイメージさせる‘サバ―サ・ガルシア’でもいえる。

次のメトロポリタン美展で出品して欲しいのはアングル(1780~1867)の‘ブロイ公妃’。目が点になったのが絹でつくられた青の衣装のリアルな質感描写。この絵の出現でアングルの評価がぐんと上がり、以前の見方ががらっと変わった。そして、来日を首を長くして待っているのがサージェント(1856~1925)の大作‘マダムXの肖像’。もう一点、ゴヤの可愛い坊や‘マヌエル・オソーリオ・デ・スーニガ’とも再会したい。

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