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2024.04.18

二度目の‘池上秀畝展’!

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   ‘劉女’(1915年)

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  ‘蓮香・梨花九官・海棠鸚鵡’(20世紀)

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   ‘深山鳴鹿図’(20世紀 長野県美)

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   ‘渓かん野雉・威震八荒’(1934年 横浜美)

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   ‘桐に鳳凰図’(1923年 伊那市常圓寺)

時間が経つと出かけた展覧会がエポック的な鑑賞体験となって長く記憶に残
ることがよくある。現在、練馬区美で開催されている‘池上秀畝展’は確実に
そうなる。後期(4/2~4/21)に登場する作品を楽しむため、再度出動
した。今回の特別展を高く評価したいのはいい絵をたくさんみせてくれたこ
とであるが、もうひとつすごくいいなと思うことがある。それは立派な図録
が青幻舎の出版物としてつくられていること。図版の色がよくでていて気の
利いたデザインを随所にちりばめ極上の美術本に仕上げているので、何度も
手にとってみたくなる。すばらしい!

後期に出品される絵にも思わず足がとまるのが続々現れる。1階の部屋に飾
ってあった‘劉女’を興味深くみた。中国の女性が白い鵞鳥(がちょう)に乗っ
て空を飛んでいる。龍や鯉に乗った弁天は橋本雅邦や葛飾北斎の絵でみたこ
とがあるが、この組み合わせはすぐには思い出せない。女の顔はちょっとと
ぼけた感じで漫画チックなところがおもしろい。鸚鵡(おうむ)や九官
(きゅうかん)を左右にして描かれている蓮香は本来は美人のはずだが、
うっとりするほどの美貌ではなく内気な女のイメージだから気軽にみられる。

前期同様、黄色や橙色の木々の情景からどこか川合玉堂を連想させる作品が
飾られていた。長野県美が所蔵する‘深山鳴鹿図’。右下で小川を下る水の白の
輝きが目に焼きつく。日本画では胡粉が生み出す白のインパクトに遭遇する
とつい夢中になってみてしまう。池上と川合の関連性についてははっきりつ
かめてないが、池上はほかの画家からも描き方を貪欲に吸収したのだろう。

大きな収穫だったのは横浜美でこれまでみたという実感がまるでない‘渓かん
野雉・威震八荒’。ここに描かれた鳥たちをみると池上秀畝は真に鳥の描くの
が上手い。ほとほと感心する。そして、その姿が美しい。こんな見ごたえの
ある花鳥画はそうはない。もう一点、最後の部屋に傑作があった。六曲一双
の‘桐に鳳凰図’。すぐサントリー美にある狩野探幽が描いた鳳凰図が目の前
をよぎった。探幽は秀畝のこの屏風をみたら裸足で逃げるかもしれない。
今、日本画好きの人にこの展覧会をPRしまくっている。

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