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2022.01.15

メトロポリタン美 VS ワシントン国立美!(11)

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 ゴヤの‘サバーサ・ガルシア’(1806~11年 ワシントンナショナルギャラリー)

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 ‘ポンテーホス女侯爵’(1786年 ワシントンナショナルギャラリー)

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 ‘マヌエル・オソーリオ・デ・スーニガ’(1788年 メトロポリタン美)

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 ‘マリア・テレサ・デ・ボルボン’(1783年 ワシントンナショナルギャラリー)

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 ‘セバスティアン・マルティネス’(1792年 メトロポリタン美)

マドリードのプラド美で‘着衣のマハ’、‘裸のマハ’をみてゴヤ(1746~
1828)に済みマークをつけるのは早合点すぎるかもしれない。というの
もアメリカのメトロポリタンとワシントンナショナルギャラリーにびっくり
する傑作があるからである。エル・グレコ同様、アメリカのコレクターの
名画蒐集に注ぐ熱情にはほとほと感心させられる。

どこの美術館へ行っても女性の絵をみるのは大きな楽しみだが、ワシントン
のナショナルギャラリーにはとくに思い入れの強いゴヤの絵がある。
2008年にはじめてお目にかかった‘サバーサ・ガルシア’の前に立ったとき、
瞬間的に頭をよぎったのが女優の薬師丸ひろ子。若い頃の薬師丸はこんな顔
をしていた。だから、サバーサはスペイン人なのにすごく親しみを覚える。
ゴヤはこの清楚な女性の美しさに惹かれ、肖像画を描かせてほしいとみずか
ら申し出たという。

‘ポンテーホス女侯爵’は当時フランスで流行した衣装に身を包んだ女侯爵が緑
豊かな自然を背にして描かれている。右手にもっているカーネーションや手前
にいるパグ犬は純潔や貞節を意味するが、こうした演出もしっかり行うのが
ゴヤ流。

メトロポリタンにある子ども画‘マヌエル・オソーリオ・デ・スーニガ’に魅了
され続けている。この可愛い坊やはMy子ども画のランキング1位をずっと
維持している。真紅のコンビネゾン(上下がひとつなぎの服)が肌の白さを浮
き上がらせているため、ひもにつながれたカササギやその後ろにいる不気味な
3匹の猫に注意がいかない。一方、ナショナルギャラリー蔵の‘マリア・テレサ
・デ・ボルボン’は幼い女の子なのに腰に手をあてまっすぐ前を見据える姿に
は王族の気品が表れている。

ベラスケスの従者兼助手の肖像画と同じく思わず足がとまるのが‘セバスティア
ン・マルティネス’。この人物はワイン商で財をなした実業家で本、版画、絵画
の蒐集家としても知られていた。ベラスケスの描き方とどこか似ており、本人
と今会っているような気がする。エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤと男性肖像
の卓越した表現が引き継がれている。

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