« 美術館に乾杯! 茨城県陶芸美術館 その二 | トップページ | 美術館に乾杯! 茨城県陶芸美術館 その四 »

2021.02.01

美術館に乾杯! 茨城県陶芸美術館 その三

Img_20210201221501    十四代酒井田柿右衛門の‘濁手菊文花瓶’(2002年)

Img_0001_20210201221501     井上萬二の‘白磁丸型壺’(1998年)

Img_0005_20210201221501     

前田昭博の‘白瓷面取壺’(2000年)

Img_0002_20210201221501     藤原雄の‘備前擂座壺’(1987年頃)

Img_0003_20210201221501    十五代楽吉左衛門の‘焼貫黒茶碗 青狸’(1993年)

やきものは絵画と違い茶碗や壺などは小さいので展示スペースがそれほど大
きくなくても結構な数を並べることができる。それもひとつの理由となり
デパートで人気作家の回顧展がよくおこなわれる。手元にある図録を引っ張
り出してみると日本橋高島屋、三越、銀座松屋でみたものが多くある。人気
のある十四代酒井田柿右衛門(1934~2013年)や十三代今泉今右衛門
(1926~2001)が登場したときは会場は大賑わいだった。柿右衛門の‘濁手
菊文花瓶’と同じくらいの大きさにはかなり高額の値段がつけられていた。

今年92歳になる井上萬二(1929~)はまだ現役で新作に挑戦している。
白磁といえば井上といわれるほど有田焼の重鎮的な存在で茨城県陶芸美にある
‘白磁丸型壺’も美しい白の球面が心をとらえて離さない。そして、鳥取県
出身の前田昭博(1954~)の白瓷(はくじ)にも魅了され続けている。
まん丸いではない球面に面取でつけられた滑らかな変化が心地よいフォルムを
生み出している。ついぐるぐるまわってみてしまう。

岡山の備前には広島にいたころ2回訪問したことがある。釉薬を使わない焼き
締めで模様が浮かび上がってくる備前焼は土のもっている力と炎の魔術によっ
て名品が誕生する。藤原雄(1932~2001)の‘備前擂座壺’は黒の塊と
茶褐色のグラデ―ションがまるで計算したようにでてきている。中世の古備前
がよみがえった感じがして惹きこまれる。

多くのファンがいる十五代楽吉左衛門(1949~)は2019年に息子に
十六代をつがせ、今は直入を名乗り創作活動をおこなっている。1993年に
つくられた‘焼貫黒茶碗 青狸’は光悦の楽茶碗のように腰から口縁へ真っ直ぐ立
ち上がる‘角作り’に視線が釘付けになる。大倉集古館のすぐ隣にある智美術館で
また回顧展に遭遇することを夢見ている。

|

« 美術館に乾杯! 茨城県陶芸美術館 その二 | トップページ | 美術館に乾杯! 茨城県陶芸美術館 その四 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 美術館に乾杯! 茨城県陶芸美術館 その二 | トップページ | 美術館に乾杯! 茨城県陶芸美術館 その四 »