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2021.02.09

美術館に乾杯! 敦井美術館 その三

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        板谷波山の‘彩磁禽果文花瓶’(重文 1926年)

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        富本憲吉の‘色絵四辨花大飾壺’(1960年)

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     楠部彌弌の‘彩埏惜春花瓶’(1979年)

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     楠部彌弌の‘碧玉釉包花瓶’(1969年)

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            加守田章二の‘壺’(1977年)

敦井美の名前が心にしっかり刻まれているのはやきもののコレクションも深
く関わっている。板谷波山(1872~1963)ですぐ思い浮かぶ美術館
は出光、敦井、泉屋博古館、MOA。敦井が所蔵する波山をみたのはかなり
前たしか日本橋高島屋であった敦井美名品展。出光のコレクションをみる
より早かったかもしれない。2006年に重文に指定された‘彩磁禽果文花瓶’
を立ち尽くしてみていた。波山に乾杯!と叫びたくなるような名品である。

富本憲吉(1886~1963)もいいのが揃っている。お気に入りは‘色絵
四辨花大飾壺’、この四辨花模様の作品は数多くあるが、壺ではこれが一番
いい。壺全面にびっしり描かれた模様には一切乱れがなくリズミカルな連続
体をなしている。集中力が半端でないとこんな仕上がりにはならない。まさ
にゾーンに入っている。

板谷波山同様多くの作品を所蔵しているのが京都出身の楠部彌弌(1897
~1984)。広島に住んでいたとき運よく県立美であった回顧展(1997
年)に遭遇した。これより前に名品展をみていたので作品の一部はダブった
が全部でなんと26点飾られた。ほかの美術館より群をぬく多さだから、いや
がおうでも敦井の名前が記憶されていく。表面が蝋燭が垂れてぼこっ
とへこんだようにみえる造形と深い青が印象深い‘碧玉釉包花瓶’に魅了された。
そして、忘れられないのが白とピンクの椿が圧倒的な存在感をみせている
‘彩埏惜春花瓶’。これは文化勲章を受章した1年後、82歳のときの作品。

加守田章二(1933~1983)の‘壺’は抽象オブジェのイメージ。縦にの
びる青とこげ茶色がつくるフォルムはどこかクレーの絵を思わせる。素地の黒
がこの青とこげ茶と絶妙にとけあい不思議な浮遊感を演出している。抽象絵画
をやっている作家がこれをみたら裸足で逃げ出すだろう。

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