« 美術館に乾杯! 埼玉県立近代美術館 その一 | トップページ | 美術館に乾杯! 川越市立美術館 »

2021.01.18

美術館に乾杯! 埼玉県立近代美術館 その二

Img_0002_20210118214901

Img_0003_20210118214901
     鏑木清方の‘慶長風俗’(1925年)

Img_0004_20210118214901
        橋本雅邦の‘乳狼吼月’(1898年)

Img_0001_20210118214901
        今村紫紅の‘龍虎’(1913年)

Img_20210118214901
        舟越保武の‘病醜のダミアン’(1975年)

日本画はどこの美術館でも作品保護のため、期間を限定して展示されている。
上村松園、伊東深水と同様に鏑木清方(1878~1972)の美人画に魅了
され続けており、清方の名画を所蔵している美術館には自然と好感度が増す。
埼玉県近美にはとびっきりいいのがある。それは二曲一双の屏風仕立てにな
っている‘慶長風俗’。まるで慶長期(1596~1615)にタイムスリップ
したような感じで‘松浦屏風’(大和文華館)や‘彦根屏風’(彦根城博、ともに
国宝)と対面しているのかと錯覚しそう。

2008年、川越市美で橋本雅邦(1835~1908)の回顧展があり、
長年の思いの丈が叶えられた。初見の作品のなかには川越と縁の深い画家と
いうことで主催した美術館のものが多く含まれていたが、同じ埼玉つながりな
のか県近美蔵の作品も7点でていた。これは想定外の収穫。その一枚が‘乳狼
吼月’、子狼を育てる痩せた狼が月に吼える姿が強く印象に残っている。

大胆な構図が目に焼きついている今村紫紅(1880~1916)の‘龍虎’も
忘れられない絵。これは琳派の装飾性やたらし込み技法を意識しており、15,
6年前東近美であった琳派展に展示された。さらに2015年には海を渡り、
ワシントンのフリーア美で開かれた宗達展にも琳派のDNAを受け継ぐ作品とし
て加山又造の‘千羽鶴’などと一緒に飾られた。絵の前では思わず、心のなかで
‘紫紅に乾杯!’と叫んだ。

舟越桂の父である舟越保武(1912~2002)のブロンズ彫刻とはここで
はじめて出会ったが、その作品の衝撃たるやマグニチュード7の地震くらい
の大きさだった。これはハワイでハンセン病患者救済に献身的な働きをして自
らもこの病にかかり倒れたダミアン神父(ベルギー人、1840~1889)
をたたえた像。若い頃インドを訪問したとき観光地でハンセン病患者をみたこ
とがあるから、こういう話には敏感に反応する。

|

« 美術館に乾杯! 埼玉県立近代美術館 その一 | トップページ | 美術館に乾杯! 川越市立美術館 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 美術館に乾杯! 埼玉県立近代美術館 その一 | トップページ | 美術館に乾杯! 川越市立美術館 »