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2020.11.06

美術館に乾杯! 山種美術館 その三

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     川合玉堂の‘山雨一過’(1943年)

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     川端龍子の‘五鱗図’(1939年)

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     福田平八郎の‘彩秋’(1943年)

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     小野竹喬の‘沖の灯’(1977年)

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     山本丘人の‘入る日(異郷落日)’(1963年)

川合玉堂(1873~1957)は農村に生きる人々の絵をたくさん描いた。
山種にもいい絵が揃っている。そのなかでみるたびに心が安まるのが‘山雨一
過’。通り雨が止み空が明るくなってきたところを農夫が馬をひき峠を下って
いる。とても上手いなと思うのが切り立つ崖に沿って右に大きくカーブする
細い道。そこをもう少し進むと人馬は岩の向こうに消える。この構成がじつ
にいい。

ここには絶品の鯉の絵がある。それは川端龍子(1885~1966)が描
いた‘五鱗図’。鯉をこれほど多く泳がせる作品はあまりない。普通は一匹か多
くて二匹。三の丸尚蔵館にも四匹の鯉の群れを描いたものがある。‘五鱗図’は
滅多にしか展示されない。ほかの美術館で行われた回顧展を2回体験しそこ
で1回お目にかかったが、何度も通った山種ではこれまで縁がない。

晩秋にはもってこいの‘彩秋’を描いたのは福田平八郎(1892~1974)。
柿紅葉なら日曜画家でもがんばれば描けそうだが、そうは問屋が卸さない。
量感のある柿の葉と弱々しいススキをコラボさせ柿を引き立てるしなやかな
感性がスゴイ。小野竹喬(1889~1979)の色彩感覚にも惚れ惚れする。
‘沖の灯’は黒の帯と群青で表現された海に点々と光る漁火が得も言われぬえ美し
さを生み出している。

山本丘人(1900~1986)の風景画はとても圧が強いのが特徴。山々は
ゴツゴツした感じだが、ここはアラビア。丘人が地中海を旅していたとき遠く
にみえたアラビアの空に夕陽が沈む光景が描かれている。

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