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2020.11.18

美術館に乾杯! 松岡美術館 その三

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     周文の‘竹林閑居図’(重文 室町時代)

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    狩野山楽の‘老松古木花鳥図’(桃山時代)

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    円山応挙の‘老松日ノ出図’(1787年)

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    酒井抱一の‘三笠山’(江戸時代・19世紀)

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        安田靫彦の‘羅浮仙女’(1916年頃)

松岡美が所蔵する日本絵画は明治以降のものだけでなく水墨画や江戸絵画も
含み幅の広いコレクションとなっている。室町時代の御用絵師であった周文
の‘竹林閑居図’は2015年に重文に指定された。視線が集中するのが亭を
囲むようにはえている竹が左右に大きくしなる光景。そして、竹の下には
小川が流れ全体の背景としてもこっとした大きな山が裾をぼかして描かれ
ている。

狩野山楽(1559~1635)の‘老松古木花鳥図’は東博の展示室にいるの
ではと思わせるほど見ごたえ十分の花鳥画屏風(六曲一双)。画像は左隻で
円をつくるように曲がった古木と岩の上に錦鶏などが賑やかに描かれている。
桃山時代の絵だから一瞬で武将たちの心をとらえるという狙いがよく表れて
いる。

江戸絵画では伊藤若冲を1点みたことがあるが、これは回顧展ではお目にか
かったことがない。円山応挙(1733~1795)は鯉の絵と‘老松日ノ出
図’に遭遇した。応挙は‘鶴と松なら俺に任せろ’、というくらい上手く描く。
あと1ヶ月半もすると新年をむかえるが、小さい頃は正月というと鶴と松の
イメージを植えつけられて育った。

琳派狂だからいろんな美術館で感激の宗達や光琳、抱一と出会った思い出が
いくつもある。ここでのエポック的な鑑賞は酒井抱一(1761~1828)
の‘三笠山’。緑が目に沁みる松の葉と2頭の鹿の組み合わせが目に焼きついて
いる。インパクトのある松のフォルムをどんとおき鹿とコラボさせるという
のは並の絵師にはできない表現。

山口蓬春の‘山湖’と同じく大きな収穫だったのが安田靫彦(1884~
1978)の‘羅浮仙女’。これはある男が中国・広東の梅の名所羅浮仙で美女
にお酒を接待されいい気分になり寝てしまったが、目覚めると女の姿はなく
香りのいい梅の大樹があるばかりであった、という故事を画題にしたもの。
この絵にはもうひとつ別ヴァージョンがあるが、お好みは松岡にあるほう。
ところが、2016年に開催された安田靫彦展には個人蔵が出品された。

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