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2020.10.05

美術館に乾杯! 静嘉堂文庫美術館 その三

Img_20201005223501        馬遠の国宝‘風雨山水図’(南宋時代・13世紀)

Img_0003_20201005223501     因陀羅の国宝‘禅機図断簡’(元時代・14世紀)

Img_0002_20201005223501        ‘竹林山水図’(重文 明時代・14世紀)

Img_0001_20201005223501     式部輝忠の‘四季山水図屏風’(重文 室町時代・16世紀)

Img_0004_20201005223501        前嶋宗祐の‘高士観瀑図’(室町時代・16世紀)

静嘉堂が所蔵する水墨山水画のコレクションはときどき公開される。美術館
とのつきあいが長くなり、展覧会計画をまめにチェックするようになるとふ
だんは縁のうすい中国の水墨画や雪舟ではない絵師たちの作品との対面も叶
うようになる。ここならと決めたブランド美術館へはとことん通うのが名画
を楽しむコツかもしれない。

ここには国宝に指定された中国絵画が2点ある。南宋時代の画院画家の馬遠
が描いた‘風雨山水図’と元時代の禅僧、因陀羅の‘禅機図断簡’。‘風雨山水図’で
視線がとまるのは左下にみえる傘をさした人物。どこかでみた覚えがある。
そう、歌川広重の‘東海道五十三次之内 庄野’。天に突き抜けるようにそびえ
たつ遠景の山々にかき消されてしまいそうな存在ではあるが、その姿にはじ
んとくる。5幅ある‘禅機図断簡’はテーマはちがうがどれもどこか笑いを含む
人物描写が心を和ませる。余裕の感じられる高僧というのやはり特別の存在。

竹というのは小さい頃から馴染みが深い。竹トンボというのを小刀をつかって
よくつくった。わかる人にはわかる。また筍も好物のひとつ。幾本もの竹が揺
れる情景がしんみりくる‘竹林山水図’は明時代の描かれたものだが、円山応挙
の‘雨竹風竹図’(重文 京都・圓光寺)を連想させる。

日本の水墨画というと雪舟や周文のものばかりが思い浮かんでくるが、ほかの
画家たちのものはまとまってみる機会が少ないためついつい忘れがち。静嘉堂
でみた式部輝忠の‘四季山水図屏風’や前嶋宗祐の‘高士観瀑図’は強く目に焼きつ
いている。こういう水墨画に出会えるというのがブランド美術館ならではの
体験。

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