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2020.10.14

美術館に乾杯! 出光美術館 その二

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     牧谿の‘平沙落雁図’(重文 南宋時代・13世紀)

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         牧谿の‘叭々鳥図’(南宋時代・13世紀)

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     徐祚の‘漁釣図’(重文 南宋~元時代・13世紀)

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    能阿弥の‘四季花鳥図屏風’(重文 室町時代・1469年)

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     ‘四季花木図屏風’(重文 室町時代・15世紀)

現存する牧谿の‘瀟湘八景図’は4幅、出光にあるのは‘平沙落雁図’。畠山に
ある‘煙寺晩鐘図’と同様に画面全体は靄があつくかかり確認できるのは一
部の山と左の方向へ飛んでいく雁と中央で餌を探したり羽づくろいしてい
る雁だけ。こういう水墨風景画をみると絵というのは見たものを全部描か
なくても感じたことは表現できることがよくわかる。

牧谿は絵にする生き物では猿は手長猿、鳥は叭々鳥を好んだ。‘叭々鳥'は
もともと3幅1組で足利将軍家が所蔵していたが、時が流れて今は五島、
MOA、出光に分かれておさまっている。1996年五島美で牧谿展が
開かれたとき3幅はもとの形で展示されたようだが、そのころ東京にいな
かったので見逃した。残念!

南宋から元のはじめ頃に描かれた‘漁釣図’はとても心に響く一枚。背を丸
めて釣りをしている漁夫の姿につい感情移入してしまう。漁釣は隠逸
を願う士大夫たちの理想とする行動。世捨て人にならなくても釣りは存分
に楽しめるが、釣りの趣味がないので釣り人の深い心境はわからない。
でも、のんびりと難しいことを考えずに素になってぼやーっと魚と対話を
していることは容易にはかりしれる。

ここには室町時代に描かれたいい屏風がある。アートディクターとして
足利将軍家につかえた能阿弥(1397~1471)の水墨の‘四季花鳥図’
と土佐光信筆という説もある‘四季花木図’(ともに重文)。これから紅葉が
美しい季節になるが、‘花木図’の咲き誇る紅葉と秋草、竹の取り合わせで
ぐっと秋らしくなっていきそう。

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