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2020.10.18

美術館に乾杯! 出光美術館 その六

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        葛飾北斎の‘鐘馗騎獅図’(1844年)

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    仙厓の‘坐禅蛙画賛’(江戸時代)

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    山本梅逸の‘四季花鳥図屏風’(1845年)

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       富岡鉄斎の‘口出蓬莱図’(1893年)

このところ浮世絵師の図録を片っ端から再編成しMyベスト図録をつくって
いる。つい最近完成したのが葛飾北斎(1760~1849)、北斎は作品
が多いので全部で5冊。複数の図録に載っている作品を一つだけ残しコンパ
クト化を図ったのでずいぶん見やすくなった。出光が所蔵する‘鐘馗騎獅図’
は晩年に描いた肉筆画。鐘旭が獅子に載って疾走している。馬が人を載せて
勢いよく駆ける様子はよくみる画題だが、獅子が天空を人間と一緒に飛び回
るというのは珍しい。鐘旭と獅子が組み合わされているのはともに魔除けの
働きをし縁起がいいから。

仙厓(せんがい 1750~1837)の禅画を知ったのは出光へ通うよう
になってから。ほかの美術館で博多のお寺の住職でもあったこの名僧の絵を
みたことがなく、日本最大の質と量を誇る出光コレクションを2度体験した
おかげで仙厓のユーモラスな作品の数々を存分に楽しむことができた。‘坐禅
蛙画賛’は以前にも紹介した‘老人六歌仙賛’などとともに肩のこりをほぐしてく
れるまさにほっこり画。笑う蛙というのはじつにいい。鳥獣戯画に登場する蛙
が元気一杯の牡蛙なのに対し、この蛙はほほほと笑う雌蛙のイメージ。

名古屋に生まれで南画の花鳥画を得意とした山本梅逸(1783~1856)
の‘四季花鳥図屏風’はある時期一気に開眼した。そのきかっけは日本にやって
きたアメリカのギッターコレクションやファインバーグコレクションでみた
梅逸の屏風。海外の目ききが手に入れた梅逸をみて出光の絵のよさが真にみえ
てきた。

孤高の画家、富岡鉄斎(1836~1924)の回顧展に名古屋に住んでいる
とき運よく遭遇した。1996年のこと。そこに飾られていたのは画集によく
載っているもので大多数を占める清荒神清澄寺蔵や東博などからの出品だった。
出光のものは1点もなかった。ところが、2014年、出光で開かれた鉄斎の
没後90年にあわせた特別展にでかけるとなんと70数点が展示されていた。
ええー、こんなに鉄斎をもっていたの!興味深くみたのが‘口出蓬莱図’。仙人が
口から神山の景色をだしてみせている。これには童子もビックリ仰天。口から
孫悟空や蝦蟇が飛び出す妖術は馴染みがあるが、理想郷をみせてくるとは。

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