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2020.10.23

美術館に乾杯! 三井記念美術館 その三

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    ‘日月松鶴図屏風’(重文 16世紀)

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       梁楷の‘六祖破経図’(南宋・13世紀)

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       ‘伊勢参詣曼荼羅’(江戸・17世紀)

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    伊藤若冲の‘乗興舟’(江戸・1767年)

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    鍬形蕙斎の‘江戸名所の絵’(1803年)

‘日月松鶴図屏風’は縁起のいい画題である松と鶴を楽しむには最高の一枚かも
しれない。水辺に3羽の鶴が上手く配置されている。枝ぶりのいい松は自然
の風景をデフォルメしてコンパクトにまとめ鶴との親和性を高めているとこ
ろに構成の妙がある。そのため、松だけをみると盆栽を連想する。

茶の湯の掛物には中国の絵がよく使われる。その筆頭が牧谿の叭々鳥などの
花鳥画。そして、梁楷の‘六祖破経図’などもリストアップされる。これは足利
義満が所持していたもの。描かれているのは六祖慧能が経巻を激しく破って
いるところ。これで禅の悟りは文字や言葉で書かれたものでは伝えられない
ということを表現している。

展覧会のなかにはあるテーマを設定しそれに関連する作品を展示するものが
ある。三井では2011年、日本橋が石造二連アーチ橋になってから100
年が経つのを記念して、‘日本美術にみる橋ものがたりー天橋立から日本橋ま
で’が開催された。‘伊勢参詣曼荼羅’は出品作のひとつ。これは左隻で内宮が
描かれている。隣の右隻は外宮。強いインパクトで目を惹きつけるのが龍の
胴体を思わせる五十鈴川、その上に架かる宇治橋を式年遷宮時に派遣される
勅使が渡っている。画面を隅から隅までみるとおもしろい。左上には富士山
がみえる。

伊藤若冲(1716~1800)の拓版画‘乗興舟’は4つあり、そのひとつを
三井が所蔵している。若冲展にでてくるのはいつも京博蔵が多いので、これ
をみたのはまだ一度しかない。墨でつぶされた背景が夜景のようにみえると
ころが普通の木版画とちがっており、京都の伏見から大阪の天満橋までの川
くだりの光景が味わい深い情趣をうみだしている。

鍬形薫斎(1764~1824)の‘江戸名所の絵’は江戸市中を上空から俯瞰
した絵。飛行機に乗ったわけでもないのに想像力だけでこうした広々とした
空間が表現できるのはひとにぎりの絵描きだけが授かった特殊な才能のたま
もの。

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