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2020.10.22

美術館に乾杯! 三井記念美術館 その二

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    国宝‘志野茶碗 銘 卯花墻’(桃山~江戸・16~17世紀)

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       ‘青磁筒花入’(南宋・13世紀)

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      ‘粉引茶碗 三好粉引’(重文 朝鮮・16世紀)

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    長次郎の‘黒楽茶碗 銘 俊寛’(重文 桃山・16世紀)

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    ‘唐物肩衝茶入 北野肩衝’(重文 南宋~元・13~14世紀)

応挙の‘雪松図’とともに三井のお宝中のお宝なのが‘志野茶碗 銘 卯花墻’。
日本の茶碗の頂点に位置する傑作として多くのやきものファンに愛されて
きた。美濃で焼かれたこの志野茶碗の魅力はところどころにみれる緋色とピ
ンクがかった薄茶色がかもしだす甘い柔らかさ。そして、この色の下から
存在感を発揮しているのが井桁の垣根文様。歪みをすこし施した筒型の器に
引かれた水平と垂直の線によってこの茶碗がどこかの景色を見ているような
感じさえ与える。

やきものに惹かれる要素は形と色の発色具合があるが、‘卯花墻’と同じく美
しい色が心に広がっていくのが‘青磁筒花入’。貫入がないため粉青色の釉が
目に心地いい。豊臣秀吉もこの砧手の青磁をながめていた。また、武将三好
長慶が所持していた‘粉引茶碗 三好粉引’は2016年重文に指定された。
一度見たら忘れられないのが胴部にある褐色の部分。これは釉薬のかけはず
れによってできたものだが、いつもクリップとか鋭利な竹べらが刺さった感
じにみえてしょうがない。

黒の深いパワーが強烈なのが長次郎の‘黒楽茶碗 銘 俊寛’。いかにも手び
ねりでつくりあげた造形という感じがし、胴のくびれに視線が集中する。
黒楽茶碗で重文に指定されているのは3碗。‘俊寛’と個人が所蔵している
‘銘 大黒’と胴部が四角になっている‘銘 ムキ栗’(2013年指定)。手に
もってみたいが、叶わぬ夢だと観念している。

肩衝茶入の名品がここにもある。‘唐物肩衝茶入 北野肩衝’。‘初花’(徳川記
念財団)、‘松屋肩衝’(根津)、‘油屋’(畠山)などと同様に褐色の美にとり
つかれている。もうひとつある‘銘 遅桜’の釉薬の流れの景色もなかなかいい。

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