« 美術館に乾杯! サントリー美術館 その二 | トップページ | 美術館に乾杯! サントリー美術館 その四 »

2020.10.26

美術館に乾杯! サントリー美術館 その三

Img_0003_20201026223001
    狩野元信の‘酒呑童子絵巻’(重文 室町・1522年)

Img_0001_20201026223001
    狩野探幽の‘桐鳳凰図屏風’(江戸・17世紀)

Img_0002_20201026223001
       円山応挙の‘青楓瀑布図’(1787年)

Img_20201026223101
     池大雅の‘青緑山水画帖’(1763年)

Img_0004_20201026223101
      伊藤若冲の‘墨梅図’(江戸・18世紀)

サントリーへの期待値が高いのは企画展の内容が東博や京博で行われるもの
と遜色がないから。例えば、2015年には若冲と蕪村の二人展があり、
2017年には待望の狩野元信展も実現させた。こういうビッグネームの
絵師たちの回顧展を実施するのは大変な労力がいるが、それに果敢にチャ
レンジするところがすばらしい。

雪舟同様、日本絵画のど真ん中にいるといってもいい狩野派の絵画はどこの
美術館でもみられるというわけではないから、狩野元信(1477~
1559)の‘酒呑童子絵巻’や狩野探幽(1602~1674)の‘桐鳳凰図
屏風’は強く心に刻まれている。菱川師宣にも酒呑童子があるが、これほど
激しくはない。画面中央には首を斬られた酒呑童子の体が横たわり、その首
は鬼退治のリーダー源頼光の頭に食らいつこうとしている。これをみたら
岩佐又兵衛も裸足で逃げるにちがいない。

探幽の絵は京都の修学旅行のとき二条城でたくさんみるから、ある時期まで
狩野派というと最初に刷り込まれた探幽の印象でかたまっている。だが、
永徳の金碧障壁画を実際に目にするようになると探幽が存在感がだんだん薄
れてくる。そして、サントリーにある鳳凰の絵をみてふたたび探幽が復活す
る。それくらいこの優雅な美しさをそなえている番の鳳凰は細いが強烈な
磁力を発している。

京都で江戸絵画の隆盛を築いた中心人物である円山応挙(1377~
1795)の‘青楓瀑布図’はなかなか冴えた瀑布図。大阪市美であった大円山
応挙展には出品されなかったので、この絵と対面したときは腰をぬかすほど
感動した。そして、2018年の池大雅展(京博)で再会した‘青緑山水画帖’
も濃密な青緑の力によって10ある山水図の1点々に惹きつけられる。

与謝蕪村(1716~1783)については特別展で3,4点お目にかかっ
たが、伊藤若冲(1716~1800)は‘墨梅図’しかみていない。
出光にプライスコレクションがはいったから、サントリーでも若冲が増える
ことをひそかに願っている。

|

« 美術館に乾杯! サントリー美術館 その二 | トップページ | 美術館に乾杯! サントリー美術館 その四 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 美術館に乾杯! サントリー美術館 その二 | トップページ | 美術館に乾杯! サントリー美術館 その四 »