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2020.10.07

美術館に乾杯! 静嘉堂文庫美術館 その五

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Img_0005_20201007224401     橋本雅邦の‘龍虎図屏風’(重文 1895年)

Img_0002_20201007224401     前田青邨の‘唐獅子図’(1936年)

Img_20201007235101      鏑木清方の‘朝図’

Img_0003_20201007224501           歌川国貞の‘星の霜当世風俗 蚊やき’(1819年)

どこの美術館でもお宝中のお宝はそう簡単には姿を現してくれない。静嘉堂
の場合は橋本雅邦(1835~1908)の最高傑作‘龍虎図屏風’がそうだ
った。絵の存在を知ったのはずいぶん前になるが、何度も通った静嘉堂での
対面は叶わず、三菱一号館が開館し三菱所蔵の名品展という大イベントが
開催されたときようやくみることができた。印象的だったのは胡粉の白が
たっぷり使われた波濤の描写。そこから2頭の龍が突進してきてくる。それ
をかっとみているのが右の2頭の虎。その姿勢はまわりの竹が大きく曲がる
ほど強く吹く風をさけるように腰を落として低く構えている。白、金色、
緑の対比がじつに鮮やかでテンションが一気に上がった。

それから十数年経つが2度目の鑑賞はまだ遭遇してない。だから、これまで
4回くらいみた狩野芳崖の‘悲母観音図’(東芸大美)と比べると鑑賞時間が
短い分龍虎がまだ完全に体のなかに入っていない。来年三菱一号館美で前と
同じように静嘉堂文庫や東洋文庫のお宝をどっど公開するようなので、再会
が期待できるかもしれない。

静嘉堂には画集に載っている近代日本画はあまりない。龍虎図のほかで記憶
にあるのは前田青邨(1885~1977)の‘唐獅子図’など3点と鏑木
清方(1878~1972)の‘朝図’くらい。‘唐獅子図’は三の丸尚蔵館にあ
る六曲一双に描かれた唐獅子の小型ヴァージョン。金銀が輝く飾り物の彫刻
のような独特の唐獅子はどことなく琳派風でとても惹かれる。

ここは浮世絵師、歌川国貞(1786~1864)のコレクションで有名。
一度企画展でみたが、美人画も役者絵も風俗画も描ける国貞の底力をみせつ
けられた感じだった。とくにおもしろかったのが‘星の霜当世風俗 蚊やき’。
女がひざまづいて蚊帳のなかに入ってきた蚊を火でやっつけようとしている。
小さい頃、こういう蚊帳のなかで寝ていたことを懐かしく思い出した。

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