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2020.10.27

美術館に乾杯! サントリー美術館 その四

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     久隅守景の‘瀟湘八景図屏風’(江戸・17世紀)

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    英一蝶の‘田園風俗図屏風’(部分 江戸・18世紀初)

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    ‘鼠草子絵巻’(室町・16世紀)

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          鏑木清方の‘春雪’(1946年)

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    柴田是真の‘五節句蒔絵手箱’(19世紀)

2015年、サントリーが開催した‘久隅守景展’はおもわず‘待ってました!’
と拍手を送りたくなる特別展だった。久隅守景なら国宝の‘納涼図屏風’を
所蔵している東博が行っていいくらいなのにサントリーはがつーんとやって
しまう。まさに‘やってみなはれ’である。この‘瀟湘八景図’は右隻と左隻に
四景ずつまとめて描くタイプのもので、これは‘瀟湘夜雨’や‘遠浦帰帆’などが
でてくる右隻。

英一蝶(1652~1924)の描く風俗画に大変魅了されている。板橋区
美で一度回顧展を体験したので画業全体はおおよそつかめたが、できること
ならもう一回別の作品を集めたものをみてみたい。‘田園風俗図屏風’ではお
得意の画題‘雨’がみられる。左隻には春の農村の光景が描かれているが、
視線が集中するのが突然の雨に人々があわてる場面。このスピード感のある
人物描写は‘鳥獣戯画’を思い起こさせる。

室町時代後期につくられた‘鼠草子絵巻’は狐が人間の男に化けて美しい娘と
結婚するというユーモラス極まりない婚礼の場面が描かれている。でも、鼠
の魂胆は最後にはバレて失敗する。狐というとお稲荷さんのイメージが強い
が、こんな変身の術も使うとは。また、ここは大蛇になって恋する僧を追っ
かける女の話で知られる‘道成寺縁起絵巻’も所蔵している。

鏑木清方(1878~1972)にぞっこん参っているからどの絵がどこの
美術館にあるかは正確に認識している。サントリーにあるのは‘春雪’。この
女性は江戸末期の武家の女房という設定で帰宅した夫の羽織をたたんでいる
ところ。清方展には欠かせない作品である。

工芸作品を幅広く蒐集しているサントリーだから、柴田是真(1807~
1891)の‘五節句蒔絵手箱’もしっかり手に入れている。是真の漆絵のスゴ
イところはモチーフにスッキリ感がありひとつ々の質感描写が神業的といえ
るほどリアルなこと。

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