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2020.10.06

美術館に乾杯! 静嘉堂文庫美術館 その四

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        円山応挙の‘江口君図’(1794年)

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        池大雅の‘寿老図’(江戸・18世紀)

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    英一蝶の‘朝暾馬曳図’(江戸・17世紀)

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        沈南蘋の‘老圃秋容図’(18世紀)

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        渡辺崋山の‘遊漁図’(重文 1840年)

絵画の情報は展覧会へでかけ生の絵に接して得るだけでなく、美術本からも
目を惹く作品が入ってくる。そうしてインプットされたものが実際に作品
を所蔵する美術館でお目にかかれるまでにはまた時間がかかる。静嘉堂に
ある江戸絵画のなかで円山応挙(1733~1795)の‘江口君図’につい
てはなかなか縁がなかった。なにかの企画展がここであったときようやく
対面が叶った。象に乗った普賢菩薩に見立てられているのは遊女。ところが、
この遊女はとても品よく描かれている。絵画とつきあっていると遊女を普賢
菩薩に変身させるという大胆な発想をする画家にも遭遇する。

池大雅(1723~1776)の‘寿老図’と英一蝶(1652~1724)の
‘朝暾曳馬図’は2009年に開催された‘静嘉堂の水墨画名品選’でお目にかかっ
た。縁起のいい寿老人に出会うのは楽しい。異様にデカい頭にさほど違和感
を感じないのは大きな鼻と垂れ目に愛嬌があるから。後ろにいる丹頂鶴は
本来はもっと華やかなのに小さく描かれているため影が薄い。

‘朝暾曳馬図’の見どころは川面に映る童と馬の影。17世紀の後半ごろ描かれ
た風俗画に影の表現が使われていたとは!英一蝶、スゴイじゃないか。この
絵や浮世絵に描かれた影をみたらヨーロッパの人たちは目を白黒させるにち
がいない。エポック的な鑑賞体験になった。

江戸中期の18世紀、清の画家、沈南蘋(しんなんぴん)が日本のやって来
て濃密でリアルな花鳥画を広めた。これに応挙、曾我蕭白、伊藤若冲らも影
響を受けた。‘老圃秋容図’はなにかをじっと見つめる猫の姿が強く印象に残る。
渡辺崋山(1793~1841)の‘遊漁図’も美術館自慢の一枚。画面の上と
下に酒井抱一を連想させる荒々しい波があり、その間を鯛などがとびはねて
いる。これは元気が出る。

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