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2020.09.18

美術館に乾杯! 根津美術館 その一

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    尾形光琳の国宝‘燕子花図屏風’(江戸時代・18世紀)

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    尾形光琳の‘白楽天図屏風’(江戸時代・18世紀)

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  尾形乾山の‘銹絵染付金彩絵替土器皿’(重文 18世紀)

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    鈴木其一の‘夏秋山水図屏風’(江戸時代・19世紀中頃)

コロナの影響で多くの美術館が予約制をとっている。これがめんどくさくて
お馴染みの美術館で行われている企画展についてのチェックがすごく緩くな
り、展覧会へ注がれる関心がごく一部のものだけに限定されている。見る側
がこんな気分だから、美術館の人たちもフルパワーで特別展を準備するとい
うことにはならないかもしれない。根津美や五島美、静嘉堂美のようなブラ
ンド私立美術館の展覧会スケジュールはさらっとインプットされているが、
特段前のめりになるものは今のところない。

MOAでは春の梅の季節になると尾形光琳(1658~1716)の国宝‘紅白
梅図屏風’が公開されるのが恒例の行事になっているが、根津美でも毎年とい
うわけではないが、同じく国宝に指定されている‘燕子花図屏風’が頻繁に披露
される。国宝の日本画をおおかた目の中に入れた経験からいうとこういう風
に繰り返し展示される作品は光琳の2点と東博にある長谷川等伯の‘松林図’く
らい。江戸絵画で大変な人気を誇る伊藤若冲でも国宝に相当する‘動植綵絵’
(三の丸尚蔵館)そう度々飾られることはない。だから、光琳と等伯が日本
画では美術ファンと最も近い画家かもしれない。

根津で開催される琳派展は欠かさずみてきたのでここにある作品はすぐでて
くる。光琳は‘白楽天図’も波濤の描き方などに目が吸いこまれる。弟の尾形
乾山(1663~1743)は最晩年に描かれた‘定家詠十二カ月和歌花鳥図’
にも魅了されるが、乾山ならやきものへ視線が向かう。お気に入りは‘銹絵染
付金彩絵替土器皿’。この軽くて洒落た意匠感覚が心を打つ五つの土器皿との
対面はずいぶん待たされた。だから、深い思い入れがある。

琳派というと宗達、光琳をまず覚えて、次に工芸の光悦に進み、酒井抱一ま
では一応たどり着く。では鈴木其一(1796~1858)はどうか、この
絵師の画風に馴染むようになるのはだいぶ後になってから。その実力の高さ
に目覚めたのはここにある‘夏秋山水図屏風’とメトロポリタンが所蔵する‘朝顔
図屏風’。これで其一が琳派ビッグファイブの一人になった。

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