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2020.09.22

美術館に乾杯! 根津美術館 その五

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    円山応挙の‘藤花図屏風’(重文 江戸時代・1776年)

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    芸愛の‘花鳥図’(室町時代・16世紀)

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    久隅守景の‘舞楽図’(江戸時代・17世紀)

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    尾形乾山の‘ぶりぶり毬杖図’(江戸時代・18世紀)

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           酒井抱一の‘七夕図’(江戸時代・18世紀)

どこの美術館でも自慢の絵画をもっているとその作品を描いた画家の回顧展
を主催する。東京でみられる円山応挙(1733~1795)の名画という
と三井記念美の国宝‘雪松図屏風’と根津の‘藤花図屏風’。2016年、ここで
開館75周年記念特別展として円山応挙展が開催された。‘藤花図’に大変魅了
されているのは紫という色が好きだからということもある。松が武将のイメ
ージなら、藤はお姫様。藤の絵というと応挙と日本画家の山本丘人をすぐ思
い浮かべる。

16世紀半ば頃京都で活躍した芸愛の‘花鳥画’は鷹と白鷺の緊迫した場面が
描かれている。右の老松にとまっている鷹がじっとみているのは相方の鷹に
狙われて慌てふためく白鷺。花鳥画の中にはときどきこういうはらはらドキ
ドキさせる画題が描かれる。この状況をもっとも激しく描いたのが曽我蕭白。
襲われた鳥が泣いている感じ。これはこたえる。

宗達が描いた‘舞楽の舞台を久隅守景もとりあげている。六曲一双の屏風の左
と右に太平楽と蘭陵王の舞いが楽人の演奏する太鼓や鉦鼓などと一緒に美し
く描かれている。広島にいたとき厳島神社の恒例行事となっている舞楽の様
子がニュースで流れると‘来年は見に行くぞ!’、と思ったが結局実現しなか
った。

絵はやきものの余技だった尾形乾山(1663~1743)のおもしろい絵
が根津美にある。‘ぶいぶり毬杖図’。ぶりぶりと毬杖(ぎっちょう)は新年の
男児の玩具で中世には盛んに遊ばれたが、江戸中期以降は遊びとしてはすたれ、
正月用の飾りに変わった。左端の杭のようなものが毬杖の先、そこから柄が
のびこれに沿って縁起物の翁と媼、松竹梅、鯛と海老、鶴亀の作りものが並ん
でいる。ぶりぶりは背後に斜めに挿されているもの。

酒井抱一(1761~1828)の‘七夕図’は慣れ親しんでいる七夕とはちが
う。これは七夕祭りの原型の‘乞巧奠’(きっこうでん)を表す図像。麻の緒を
張りこれに五色の糸をかけ、下に置かれた角盥(つのだらい)に梶葉を浮か
べている。これにより手芸や芸能の上達を祈願している。

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