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2020.08.27

美術館に乾杯! 横浜美術館 その五

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  ダリの‘幻想的風景 英雄的昼(右) 暁(左)’(1942年)

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        ミロの‘花と蝶’(1923年)

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     エルンストの‘少女が見た湖の夢’(1940年)

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       マグリットの‘王様の美術館’(1966年)

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       デルヴォーの‘階段’(1948年)

横浜美が所蔵する西洋絵画でびっくりするほど充実しているのがシュルレア
リスム絵画。国内の美術館でシュールな絵で観客にアピールしている美術館
はほかにもあるが、ビッグネームがずらっと並ぶのはここだけ。だから、
平常展示のコーナーがとても楽しい。

ダリ(1904~1989)は絵画が2点とオブジェが2点ある。とくに見
ごたえがあるのが3点で構成される大作の‘幻想的風景’、右から‘夕暮、
‘英雄的昼’、‘暁’。これほど大きなダリがあるのだから日本は美術大国。ダリ
をたくさんもっている諸橋近美にある‘テトゥアンの大会戦’同様、2016年
に開催されたダリ展(国立新美)に出品され多くのダリファンの目を釘付け
にした。

ミロ(1893~1983)の‘花と蝶’はヨーロッパの画家が描くモチーフと
しては極めて異例。これは日本の花鳥画の世界である。花札には‘猪鹿蝶’とい
うのがあるし、中国美人の放つ香りに誘われて蝶が舞う絵もある。西洋画を
いろいろみたが蝶々がでてくる絵はほかに思いつかない。シュール仕立てで
日本の花鳥の心が装うところがミロの真骨頂。

シュルレアリストに対する好みの序列では第2列に位置づけているエルンスト
(1891~1976)。‘少女が見た湖の夢’は沼や川に棲みつくヘドロお化け
をイメージする。濁った水面をゆらゆら動くのを長くみていると気持ちが悪く
なる。

ベルギーが生んだ偉大な芸術家マグリット(1898~1967)とデルヴ
ォー(1897~1994)を一緒にみられるのだからたまらない。マグリッ
トのトレードマークになっている山高帽を被った男性がパントマイムを演じる
役者が着るような衣裳で真ん中にすっと立っている。意表を突かれるのはその
人体に描かれた山中のお城。このアイデアはなかなかでてこない。

‘階段’は開放的な建物と床板に映る階段やマネキンの影がどこかデ・キリコの
作品を連想させる。日本の美術館にあるデルヴォーをみたのはここと福岡市美、
姫路市美、愛知県美、埼玉県近美。

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