« 美術館に乾杯! ポーラ美術館 その五 | トップページ | 美術館に乾杯! ポーラ美術館 その七 »

2020.07.21

美術館に乾杯! ポーラ美術館 その六

Img_20200721221501
      横山大観の‘霊峰四趣・秋’(1940年)

Img_0003_20200721221501
      横山操の‘伊豆富士’(1963年)

Img_0002_20200721221501
      山本丘人の‘春閑’(1969年)

Img_0001_20200721221601
      東山魁夷の‘リーべの家’(1963年)

Img_0004_20200721221601
      平山郁夫の‘牧人’(1972年)

熱海のMOA,箱根の岡田、ポーラを頑張って一日で回ったとすると、近代
日本画はしばらくみなくてもいいかもしれない。例えていうと日本画のオー
ルスター戦を2試合見たくらい充実した鑑賞体験になることは請け合いであ
る。とにかく、この3つの美術館には体が震えるくらいいい絵が揃っている。

ポーラには竹内栖鳳、菱田春草、美人画の上村松園、鏑木清方、伊東深水は
ないがほかのビッグネームは次から次と姿を現す。数がもっとも多いのは
杉山寧の43点。これは明日とりあげる。長いこと日本画の展覧会をみてい
ると感動がすぐよみがえってくる特別な展覧会がある。2004年、東芸大
美で開かれた横山大観(1868~1958)の‘海山十題’展もそのひとつ。
このなかに‘山に因む十題のうち霊峰四趣・秋’があった。大観にしてはとても
優しい色使いで薄の白い穂や黄色の女郎花に富士が食われそうな感じ。

日本画の前衛派、横山操(1920~1973)も大観同様、富士をたくさ
ん描いた。とくに心を揺さぶったのは‘伊豆富士’にみられるような赤富士。
これまで両手くらい‘赤富士の横山’に遭遇したが、どれも富士の魂をみる思い。

藤の花というと根津美にある円山応挙の絵を思い出すが、明治以降では
山本丘人(1900~1986)が藤の名手。Myカラーの黄色&緑だけで
なく紫にも脳がしびれているので藤が装飾的に描かれている‘春閑’は敏感に
反応する。この絵は一見すると平面的でペタッとした感じだが、同じ印象
が東山魁夷(1908~1999)の‘リーべの家’にもある。描かれているの
はデンマークのリーべという街の民家。2年前デンマークを訪問したので魁夷
の北欧旅行をもとにした風景画により魅せられるようになった。

6点ある平山郁夫(1930~2009)は‘牧人’がお気に入り。中央の胡坐
をかいて座るアラブの男が強い存在感をみせている。後ろにシルエットで描か
れた羊の群れがゆっくり進んでいるようで男の‘静’と羊の‘動’が自然に絡まって
いる。こういう人物描写は描けそうで描けない。

|

« 美術館に乾杯! ポーラ美術館 その五 | トップページ | 美術館に乾杯! ポーラ美術館 その七 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 美術館に乾杯! ポーラ美術館 その五 | トップページ | 美術館に乾杯! ポーラ美術館 その七 »