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2020.06.15

美術館に乾杯! 北澤美術館 その二

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    東山魁夷の‘晩鐘’(1971年)

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    東山魁夷の‘緑のハイデルベルク’(1971年)

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    工藤甲人の‘ほたるの郷’(1993年)

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    橋本明治の‘舞妓’(1962年) 

北澤美は長野県にある美術館ということが関係しているのかそれともコレク
ターの好みかはわからないが、ここには東山魁夷(1908~1999)の
いい絵がいくつもある。これまでお目にかかったのは回顧展があるとよく
出品される‘晩鐘’など5点。1969年魁夷は半年間、ドイツ、オーストリ
アを夫人と旅行した。このときみたドイツの風景を2年後に描いたのが‘晩鐘’
と‘緑のハイデルベルク’。

魁夷は‘晩鐘’についてこう語っている。‘フランスとの国境の町フライブルク
には、ゴシックの美しい塔を持つ大伽藍が夕陽の下に聳えていた’ 雲の間か
ら射す夕陽が神の存在を暗示するかように荘厳な世界をつくりだしている。
ヨーロッパの街をいろいろみてきたが、残念ながらこういう光景に遭遇した
ことがない。

ハイデルベルグは一度訪問したことがあるので緑一色に変奏されていても
敏感に反応する。古い大学町のハイデルベルクやロマンチック街道をまたみ
る機会があるだろうか。それまでは魁夷の絵で昔を懐かしむことにしたい。

工藤甲人(1915~2011)は青森が生んだ鬼才。日本画家のなかに
グルーピングされているがその画風はかなりの前衛的。作品の多くはシュ
ルレアリストのマックス・エルンストの描く荒廃とした森の光景を彷彿とさ
せる不気味な世界。ところが、‘ほたるの郷’は例外的に蛍が円を描きながら
飛び交うメルヘンチックモード。これなら気持ちよく夢が見れる。

橋本明治(1904~1991)は東山魁夷より4歳年上で同じく東京芸大
の日本画科で学んだ。舞妓の絵はとくに有名だが、有名人の肖像画を多く描
いている。例えば、歌舞伎の名女形である中村歌右衛門、同じ山陰の鳥取出
身の女優司葉子、三笠宮寛仁親王殿下(ヒゲの殿下)、経営の神様、松下
幸之助、そして支度部屋にいる元大関の貴ノ花をモデルにしたものもある。

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