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2020.06.23

美術館に乾杯! 山梨県立美術館 その二

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    近藤浩一路の‘雨期’(1951年)

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    近藤浩一路の‘採果’(1951年)

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    横山大観の‘春之霊峰’(1941年)

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    川崎小虎の‘囲碁’(1921年)

近藤浩一路(1884~1962)は山梨県南部の静岡県との県境に近い
南部町に生まれ。はじめ洋画を描いていたが、その後日本画に転向し独自
の水墨画にとりくんだ。そして、晩年に傑作を生み出した。それが山梨県
美にある代表作の‘雨期’。これは‘昭和の日本画100選’(1989年)に
選ばれている。

はじめてみたとき2つの点で絵に吸いこまれた。ひとつは広大にみえる
水田を描くのに用いられた遠近法。西洋絵画では遠近法は当たり前だから、
すっみてしまうが、この描き方が日本の水田で働く農夫たちの絵に登場す
るとスゴく新鮮に映り息を呑んでみてしまう。

そして、もうひとつのサプライズは光と影が墨のモノトーンで描かれてい
ること。印象派から深く影響を受けた近藤は伝統的な水墨画で光で柔らか
くつつみこまれた水田の光景を詩情豊かに表現した。じっとみていると
農民画家ミレーの‘落穂拾い’や‘晩鐘’をみているときと似た感情が沸きあが
ってくる。同じ年に描かれた葡萄をつみとる‘採果’は山梨ならではの作品。
陽が差し込む感じがよくでている。

富士山は静岡県同様、山梨県も切っても切り離せない存在。ここには横山
大観(1868~1958)の描いた‘春之霊峰’と‘冬之霊峰’がある。また、
川崎小虎(1886~1927)の‘囲碁’は心を平安時代にタイムスリップ
させてくれる。   

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