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2020.05.17

美術館に乾杯! 福井県立美術館 その一

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  岩佐又兵衛の‘龐居士'(17世紀)

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  岩佐又兵衛の‘弁慶安宅の関図'(17世紀)

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  狩野芳崖の‘伏龍羅漢図'(1885年)

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  菱田春草の‘落葉'(部分 1910年)

福井県美の名前が強くインプットされたのは2人の画家とかかわりがある。
福井に20年くらい住んでいた岩佐又兵衛(1578~1650)と明治
以降に活躍した日本画家のビッグネーム菱田春草(1874~1911)。
2004年に千葉市美で待望の岩佐又兵衛展が開かれMOAが所蔵する‘山中
常盤物語絵巻'をはじめとする主要作品がずらっと並んだ。関心の高かった
又兵衛なので天にも昇るような気持だった。

そこに福井県美から出品されたのが‘通称旧金谷屏風 龐居士(ほうこじ)'、
これは又兵衛の福井時代前期(1616年ごろ移住)の作品で福井の豪商、
金谷家に伝来した。もともとは六曲一双の押絵貼屏風だったが、一扇ごと
にばらされ今は軸装された10点が別々に所蔵されている。そのうち‘虎図’
など4点が東博にあり、出光美も1点もっている。運よく全部目のなかに入
った。

‘弁慶安宅の関図’は福井時代後期に描かれた‘和漢故事説話図’(全12点)の
ひとつ。岩佐ワールドを存分に楽しめる作品で中央が義経を匿うため大芝居
を打っている弁慶。弁慶をガリバーのように大男に仕立てる戯画チックな
描写が又兵衛の魅力。ほかには布袋と寿老が酒宴でいい気持になっている
場面を描いたものもある。

狩野芳崖(1828~1888)の‘伏龍羅漢図’はフェノロサ・コレクショ
ンとしての一度はアメリカに渡ったが、何年か後に里帰りしたが長らく行方
不明だった。ところが、いいめぐり合わせで1994年所在がわかり福井県
美におさまった。なかなかいい絵。

菱田春草の‘落葉’は2014年東近美であった大回顧展に登場した落葉ヴァー
ジョンの主役として展示された。永青文庫のものと同様心が洗われる傑作で
ある。この静寂につつつまれた落葉をみるときの気分は長谷川等伯の‘松林図’
をながめているときと似ている。等伯のDNAは春草に引き継がれたようだ。

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