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2020.05.21

美術館に乾杯! 岐阜県立美術館 その二

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    ルノワールの‘泉’(1910年)

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  ベルナールの‘ポン=タヴェンの市場’(1888年)

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 ルドンの‘沼の花、悲しげな人間の顔’(1885年)

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  ルドンの‘宙に浮かぶ眼球’(1882年)

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   ルドンの‘目を閉じて’(1900年)

ルノワール(1841~1919)の回顧展が日本で開催されるときは見逃さ
ないようにしている。美術館で印象派およびポスト印象派の画家がとりあげ
られる場合、どうしても特定の画家に集中する。そのビッグ3がゴッホ、モネ、
ルノワール。

そこで披露される作品はオルセー、ゴッホ美といった海外の美術館が所蔵する
ものが中心となるが、モネとルノワールについては国内の美術館からも出品さ
れる。何度もルノワール展に足を運んだので、どこの美術館にいいルノワール
があるかだいたいわかっている。‘泉’は大原美にもあるが、ここのものに軍配が
上がる。

ゴーギャンとともに‘ポン=タヴェン派’をつくって新しい絵画の創作に挑んだ
ベルナール(1868~1941)は浮世絵の平面的な描き方から大きな影響
を受けた。その平面を重ねていき画面に奥行きをだすという特徴は1888年
に描かれた‘ポン=タヴェンの市場’にもみられる。ぺたっとした人物をびっしり
配置することにより市場の賑やかな様子が表現されているが、その斬新さはリ
ズミカルで装飾的な描写から生まれている。手前は顔が横向きの男女を並べ、
色彩が鮮やかな果物をはさんでそのむこうにはこちら向きの女性を二人配置
する。そして、その後ろは体を小さくしてたくさんの人物をみせる。この絵は
一度みたら忘れられない。

岐阜県美のコレクションのなかで世界的に有名なのがルドン(1840~
1916)のリトグラフ。ギョッとするのはその黒一色の世界に住んでいる
怪物や不思議な物体。まず最初は心拍数がそれほど上がらない作品から。ゴヤ
の版画に共感してルドンがうみだしたのが‘沼の花、悲しげな人間な顔’。この
お婆さんの顔に対してすぐ思い浮かべたのはグリンピース豆の木。

エドガー・アラン・ポーに捧げられた‘眼は奇妙な気球のように無限に向かう’は
眼球の怪人。眼球は気球に見立てられ下にのびた綱には人間の首をまきついて
いる。あまり長くみていると夢でうなされそう。ルドンという画家はとてもお
もしろく、画業の後半はすぱっと黒から手をひき色彩の美にとりつかれる。
‘目を閉じて’はいろいろあるヴァージョンのひとつで母性を感じさせる女性がき
れいな花々にとり囲まれている。

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