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2020.05.20

美術館に乾杯! 岐阜県立美術館 その一

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   山本芳翠の‘浦島図’(1893~95年)

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   山本芳翠の‘裸婦’(1882年)

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   前田青邨の‘ラ・プランセス’(1957年)

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   川合玉堂の‘深林宿雪’(1936年)

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   川合玉堂の‘日光裏見滝’(1903年)

岐阜県美はこれまで2回訪問する機会があった。最初は名古屋に仕事で2年
ほど住んでいた頃で27年前。そして、2006年ここで待望の前田青邨展が
行われたのでわざわざ新幹線ででかけた。でも、岐阜市のどのあたりに美術
館があったかは覚えていない。

浦島太郎の話は桃太郎とともに子供のころにインフットされた童話の定番。
竜宮城で美女と美味しい食べ物に囲まれるのだから誰だってそんな体験をし
てみたいと思う。それがもし実現したらどんな光景になるのか、山本芳翠
(1880~1901)の描いた絵をみると楽しさが倍増する。ところが、
この浦島太郎はぱっとみると女性にみえる。亀の甲羅にのせた足はたしかに
男の足だが、風でながれる長い髪と綺麗な顔立ちはどうみても女性。
不思議な浦島像の狙いは何だったのか。芳翠は美形の女性を描くのがとても
上手い。パリに留学していたときの作品‘裸婦’にも大変魅了される。

日本画のビッグネーム前田青邨(1885~1977)は岐阜県中津川市の
出身。東京での回顧展をずっと願っていたが、想定外の岐阜県美と浜松市美
での開催。全点みたいので大半がダブルのは目をつぶって浜松にも足をのば
した。‘ラ・プランセス’は高松宮妃の肖像。青邨は‘夜会服姿の妃殿下の華や
かで気品のある風格と雰囲気を描きたかった’と語っている。

愛知県に生まれ、岐阜で育った川合玉堂(1873~1957)の2点もこ
このお宝絵画。画面の右半分で樹木を傾かせて俯瞰の視点をつくる構図と
長谷川等伯の‘松林図’を彷彿とさせる静寂さが心に響く‘深林宿雪’はお気に入
りの一枚。そして、紅葉の赤が印象深い‘日光裏見滝’もぐっと惹きこまれる。

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コメント

岐阜県立美術館 玉堂‘日光裏見の滝’ は、いいですね。
私は この絵は見た事があるのかないのか(写真でです。)思い出せません。
が、
同じモチーフの栄泉の絵はしっかり印象にあります。
残念ながら、今は裏からは見る事ができなくなってるそうですが、滝の裏側を見る事が出来るとは、とても珍しい滝でしたね。その事を栄泉が分かり易くある意味ユーモラスに描いてます。広重も描いてますが栄泉の作品に軍配をあげます・・・
栄泉によって私は、玉堂の裏見の滝に気が付きました。
でも、裏見の滝という同じモチーフでも
川合玉堂のお作品は、
意味が違うような気がします・・
素晴らしい絵です。


投稿: Baroque | 2020.06.06 21:44

to Baroqueさん
玉堂の‘日光裏見の滝’は景色そのもの
のおもしろさがあるのに加え玉堂ならで
はの透き通るような色の輝きが目を楽し
ませてくれます。本物は大きな絵ですか
ら本当に見惚れてしまいます。

渓泉の絵が広重よりいいのは同感です。
玉堂は自然の荘重さみたいなものを感じ
ますが、渓泉の描写は旅人の驚きと不安
のないまぜになった心理がよく表現され
てますね。渓泉はうまいです。

投稿: いづつや | 2020.06.07 00:59

玉堂の絵が大きいとの意識はなく
このたび 伺いまして
そうだったのかあ  と、驚いてます・・。
さぞや 見事でしょうね。(岐阜県美に行くことは、ないと思います。)
やはり、‘ 本物をみないとダメ ’を、再認識 しております・・

私も調べました・・・
wikiによると裏見の滝は全国にあり
その内8っつの写真をみましたが、
英泉の裏見の滝 が、
わかりやすさと楽しさから
 8っつ よりズーと勝ってます・・

それにしても、
いづつや様の勢力的な ‘ 美術館に乾杯! ’シリーズの見事さには、脱帽デス・・・。
基本、沢山みてらっしゃるから とは存じますが、立派
過ぎます。よく整理されて記録されてますね。
いい写真を沢山載せて下すってますので
解り易く ためになり 勉強する事ができます・・・
ブログだけに留めておくのでは、勿体ないように思いますが・・・・

失礼を承知で、勝手な事を言ってます・・

私は、毎回  ‘ 次は何? ’ を、楽しんでます・・・


 

投稿: Baroque | 2020.06.07 20:17

to Baroqueさん
農村の風景や川下りの勢いのある描写にかけて
は玉堂はピカ一です。そこに登場する人たちへ
の優しいまなざしが心に響きます。

渓泉は吉原の遊女をたっぷり描くところはロー
トレックの生き方と似てますね。庶民の心情を
深くとらえているので気持ちが絵の中にぐっと
入っていきます。またユーモアのセンスも上々
です。

美術館に乾杯!の日本の美術館シリーズはちょ
うど真ん中あたりにきました。だんだん関東に
近づいてます。そのあと東北へ進みます。
ご期待下さい。

投稿: いづつや | 2020.06.08 01:18

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