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2020.05.04

Anytime アート・パラダイス! 点描画の共演

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  シニャックの‘ダイニングルーム作品152'(1887年 クレラー=ミュラー美)

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  トーロップの‘版画愛好家'(1900年 クレラー=ミュラー美)

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 ピサロの‘白い霜、焚き火をする若い農婦'(1888年 オルセー美)

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  レイセルベルへの‘舵を取る男'(1892年 オルセー美)

点描画で一世を風靡したスーラ(1859~1891)の相棒は4歳年下の
ポール・シニャック(1863~1935)。スーラは31歳の若さで亡くな
ったが、点描画の後を継いだポールはスーラの倍以上生きた。オランダの
クレラー=ミュラー美にシニャックの最高傑作がある。スーラの‘グランド・
ジャット島の日曜日の午後'の1年後に仕上げた‘ダイニングルーム作品
152'。この絵の情報はまったくなかったので現地では跳びあがるほどびっ
くりした。強い光がきらきら輝く港の光景だけでなくこんなすばらしい人物
画を描いていたとは。スーラ同様、ここでは音は聞こえてこない。

クレラー=ミュラーにはもうひとつとても魅了される点描人物画があった。
それはジャワ生まれのオランダ人画家、ヤン・トーロップ(1858~
1929)が描いた‘版画愛好家(ティンメルマン博士)' こういう風に後
ろ側からモデルをとらえる肖像画はみたことがないのですごく惹かれた。
博士がじっとみているのはロートレックのリトグラフ、絵が好きな様子が
よく伝わってくる。

上の2点がスーラとも通底する静けさを感じさせる点描画なのに対し、画業
の後半スーラに刺激をうけて点描法を学んだピサロ(1830~1903)
の‘白い霜、焚き火をする若い農婦'とベルギーのヘント出身のレイセルベル
へ(1858~1929)の‘舵を取る男'は小さな斑点を積み重ねた点描に
よって動きのある表現も十分できることを示している。

焚き火の絵では強い風が吹いているので若い農婦は火の勢いをますた
めどんどん木を折って投げ込んでいる。火がパチパチ音を立てている感じ
がよくでている。手が温まりそう。‘舵を取る男'のハッとする大胆な構図は
明らかに浮世絵の描き方を意識している。レイセルベルへとシニャックは
馬が合ったようで二人はブルターニュの海を船旅した。レイセルベルへは
ヨットに招待してくれたシニャックにお礼としてこの海洋画の傑作をプレ
ゼントしている。

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